表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。

妙な振る舞いをする女の子、噂の幽霊を実地検証した顛末、受付嬢に売り子に奮闘した学園祭、クリスマス・イブの大事件……文章修業を始めた駒子が近況報告のように綴る物語は、謎めいた雰囲気に満ちている。

ここ“エッグ・スタンド”はカクテルリストの充実した小粋な店。

親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。

一般職OL兼名探偵・陶子さんの周りで起こる、不思議な“事件”の数々。月曜から日曜まで、丸の内の一週間は謎だらけ。

ご存じだろうか。“魔が差す”という瞬間は、たぶんどんな人にも一度や二度は訪れるものなのだ。

事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。

編集者としてバリバリ仕事をこなす山田陽子。

小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。

今、注目の女性作家が贈る、七人七色の青春模様。

中学一年生の海月は幼なじみの樹絵里に誘われて、「飛行クラブ」に入部する。

和子が住む世界と、沙羅が住む世界。二つの異なる世界が交錯する時、何かが起こる──。

最後にもう一つ、呪いをかけるね。

体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた《日常の謎》! □「応募してませんよ、わたしは」 新人賞最終選考に残った候補者からの思いがけない一言は?(夢の風車) □「実は、扱いに困っている手紙がありましてね」 あ

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

軽やかなエナメルの靴音がミステリの幕をあげる

私だけのわんこが欲しかった。世界でただ一匹の、私のことが一番好きなわんこと出会いたかった――。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

引っ越しのために部屋を片付けていた千波 は、読んだ覚えのない一冊の本を見つける。

息子の中学吹奏楽部の活動に巻き込まれたワーキングマザー・陽子だったが……。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

コーヒーの香りとともに蘇る、学生時代の思い出とほろ苦い暗号。いまは亡き夫が、俳句と和菓子に隠した想い。

あの頃のわたしに伝えたい。明日を、未来をあきらめないでくれて、ありがとう。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

大丈夫。昼間だって、見えないけれど星はそこにちゃんとあるから。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

手のひらサイズの物語はいかが? 切なかったり、幸せだったり、恐ろしかったり、美しかったり――あらゆる物語の楽しみが、ここにあります。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

ニュースでかつての級友・岬洋介の名を聞いた鷹村亮は、当時起きた殺人事件のことを思い出す。

17歳の女子高生、安藤麻衣子が通り魔に刺殺された。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

就活に挫折して以来ずっと、実家でオンラインゲーム三昧の日々を送る“俺”に転がり込んだ伯父さんの遺産は、離島に建てられた館を丸々一棟。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

猫を飼うふりを続けていた男の謎。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

離婚した杉村三郎は私立探偵事務所を設立。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。

はやてがあやめさんと出会ったみたいに、人と本だってとってもすてきで、すごく大切な出会いをすることがあるの。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

「小国ナスミ、享年43。」宿り、去って、やがてまたやって来る―感動と祝福の物語。

零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

ぼくの飼い猫のピートは、冬になるときまって「夏への扉」を探しはじめる。

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷…もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。