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マッチマッチ さんのレビュー一覧
マッチマッチさんのページへレビュー数312件
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かなり面白かった。
総ページ数500P超。ハードカバーで少々厚い。 冒頭に登場人物の一覧が出ている。 なんと、総人数は40人を超えているではないか。 こりゃ、読むのに難儀しそうだなと恨めしく思った。 ところがである。読み始めると何のことはない。 主要人物は僅か3名。 犯人箱崎、追いかける大阪府警刑事玉川(玉さん)と舘野(たーやん) あとはざっくり頭に入れておけば問題ない。 大変分かり易い。 しかも心情描写や情景描写は極めて少なく、各場面での会話で物語の大半は進行する。 故により分かり易く読み易い。 あっと言う間に読み終え、楽しむことが出来た。 登場人物のキャラ。 箱崎は極悪人なのか。正義の一面も被っているのか。 この扱いが絶妙に上手い。 仕事ぶりも冷静沈着。まるでTVの必殺シリーズに出ていた仕事人「中村主水」のような切れ味である。 「そう、おれはシリアルキラーじゃない。サイコパスでもない。犬や猫を殺したことはないし、庭に・・・」 興味を引く独白である。 立て続けに3名もの殺人。犯行の動機が気になる。純粋に金(カネ)?それとも? 追いかける刑事2人組。 黒川氏の著書はさほど多くは読んでいないが、「悪果」シリーズの堀内・伊達のような雰囲気である。2人の漫才のような掛け合いが面白い。 食事の支払いのコイントス。美味しそうな名物料理の紹介。 「堀内・伊達シリーズ」の二番煎じのようだが、軽妙でノリが良い。 しかし、捜査の過程は前述シリーズより、緻密で細かい。リアルである。 また、情報屋・道具屋・金塊ブローカーなど怪しげな業種の輩の登場は、興味深いアクセントとなりストーリーに花を添える。上記3名のキャラとこやつらとのやり取り、駆け引きは絶妙で、生々しくかつ可笑しい。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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ストーリーは2つの物語が交互に進行する。
時間軸が同じかどうかは分からない。 一つは記憶を失った若い男女の二人が、怪しそうな中年男性とともに記憶を手繰り寄せていこうとするお話。何らかの裏に隠された不穏な事件を想像させる。 もう一つは、カウンセラー的仕事をしているシングルマザーの女性が、失踪した相談人の女子高生を見つけ出そうとするお話。 本書は著者の初期作で、600ページを超える長編サスペンスミステリーである。 いずれこの2つの物語が、どこかで絡みあい収斂していくであろうことが予見されるが、中盤近くまでなかなか正体が見えない。 怪しそうな中年男性の正体は? 物語の所々に出てくる「レベル」という用語。 これは何なのか?「レベル」がどういう事象の段階を意味しているのか? タイトルにも付けられているように、本書の肝となる重要なキーワードであろうことは推測されるが、、、 本書の読みどころは、まさにこの2つのお話の関係といくつかの疑問を推測することである。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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サイト内を流していると、表題の書籍が眼に留まった。
A評価ではないか!しかも、著者は知っている。 かつて「噂」という著者作を読み、高評価を付けた記憶がある。 あのラストの衝撃を思い出し、期待大で読み進めた。もちろん事前情報なしで。 それでその結論だが、なんと「噂」とは全く正反対の純然たる非ミステリ小説であった。 読み始めてすぐに気づく。これってミステリー本じゃないねって。 「若年性アルツハイマー」を扱った夫婦愛、家族愛を伝える切ないストーリーである。 でも、どんどん引きこまれる。当方のような年齢になると、他人ごとではありません。 主人公は、50才で発症した広告代理店営業部長の佐伯。 彼の家族構成は妻と結婚式を控えた一人娘の三人。 物語は主人公の一人称でラストまで語られます。 50才と言えばまさに働き盛り。 その主人公の記憶が少しづつ失われる過程と、揺れ動く心情がリアルに描かれ、ある意味怖いです。下手なホラー小説は笑って流せるが、こちらは正真正銘の怖さ、自分自身の将来と重ね合わせてしまいます。でも著者は、この怖さを軽妙洒脱に笑いを交えて描いていきます。 ミステリー本ではないのだが、主人公やその妻は、最後にどのようなエンディングを迎えるのだろうかと、気になって引きこまれます。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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今を時めく二人の有名クイズプレーヤー。
舞台は某クイズ番組の決勝戦。 しかもこの番組、TVでライブ中継されている。 優勝賞金は1,000万円。現在得たポイント数は、両者同数で、これがラストの1問。 その最後の1問で、相手プレーヤーは、MCの「では問題です・・」でボタンを押し、それに正解し優勝する。 なぜ相手は問題文を一文字も聴かずに正解に辿り着けたのだろうか? 本作はこの疑問に答えるべく、敗者になったプレーヤーが思考する過程を、つぶさに描いた作品である。 もちろんこの問いかけに対する解答は、次の3つしかない。これは素人でも解る。 ①番組はヤラセ番組で、勝者は出題される問題を最初から知っていた。 ②勝者は超能力者で、MCの心を透視することが出来る。 ③物事には必ず理屈がある。今回の決勝のラスト問題は予想することが可能になっており、勝者はそれを正確に予想出来ていた。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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なかなか面白い笑える作品であった。
特に序盤から中盤にかけての流れは素晴らしい。軽妙でスピーディ。 山上たつひこのギャグコミックを読んでいるかのようなパンチの良さである。 読みながら思わず一人笑してしまった。 テーマはまさにタイトル通り、「神様のような中学校校長「坪井誠造」氏の裏の素顔は?」である。 序盤はあからさまに裏の顔を想像させるネタを、次々とぶち込んでいく。 そして、誠造氏の葬儀会場で、一部の参列者からそのネタが徐々に掘り起こされる。 「誠造氏ってヤバいじゃん」 ここまでは当然予想通りの展開。 しかし予想通りであっても、実に肩肘張らずに気楽に楽しめた。素直に面白かったです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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「社会派ミステリー」のキーワードで上位にピックアップされた作品。
そういう理由で手にした一冊であるが、著者作は初読みとなる。 60年代前半の横浜を舞台にした作品で、二人の登場人物が、日本人女性惨殺事件の犯人を追いかけるという基本ストーリー。 その一人が、主人公の日本人でありながら見かけは全くの白人であるハーフ警官ソニー。もう一人が、副主人公で、逆に米国人でありながら見かけは全くの日本人である日系三世の横須賀基地所属のSPショーン。 ただし、単なる犯人探しがテーマではない。 主題は60年代当時の米軍基地がある街の雰囲気・空気感をモノクロ的に描きながら、混血児に対する日本人の偏見、白人の有色人種に対する差別意識、戦勝国民の敗戦国民に対する侮蔑感。こうした風潮を事細かく写出していく。 そういう意味で、本書は徹底した社会派小説であり、ミステリー要素はそれらしくどんでん返しを準備してはいるが、あくまでも付録である。 さてでは、社会派という面で本書を評価すると、二人の主人公たちを含めて、全てが良くも悪くもステレオタイプで、今さら感満載。もっと、その裏の隠された内面・意識を読みたい。 ミステリー面でも、犯人の犯行心情が画一的で面白く無く、また被害者たちの内面が全く描かれていない。そういう意味で、形式的。 また、60年代前半東京オリンピック前年の雰囲気も、いまいち、書き込み不足。物足らなかった。 ということで、評価は中庸の5点とした。 |
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第26回鮎川哲也賞受賞作とのこと。ということは、トリック物ということですか。
あまり好みではない範疇に属していそうなので、パスしても良かったのだが、サイト評価が高かったので読む事にした。 無事、読了。 思ったより喰いつきも良く、飽きることなく読めた。 動機・心理・感情、こうした物を楽しむのではなく、単純にトリックを楽しむ。そういう一冊だと思う。 2人の警察官コンビのライトさも相まって、気軽に楽しみましょう。 |
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この著者さんの作品は、かなり前に「ワイルド・ソウル」を読んだきりである。
かなり面白かった印象があるが、当時の当方の評価は9点を付けていた。 最近、直木賞を受賞されたのを思い出し、そのこともあり、この方のデビュー作である本冊を手にした。 本冊は、サントリーミステリー大賞受賞作であるとのこと。期待は大きい。 さて、読み終わっての感想であるが、なかなか素敵で面白い作品である。 少年の何とも言えない切なさがいいですね。とは言っても、読後感は悪くはない。清々しくて爽快である。 また、この小説のタイトルがいい!ラストにその正体が説明される。 一番鶏を利用した「東京」と「サイゴン」の対比、とってもオシャレです。 処女作でこのレベルの作品。相当な技量の持ち主の方なんでしょうね。 ウイキを調べてみると、2000年にサントリーミステリー大賞で、その23年後、直木賞ですか。 ここ10年は、歴史小説がメインになっているようなので、それ以前の小説、手にしたくなりました。 それほど、評価が高かったと思います。 ただし、「ワイルド・ソウル」を9点にしていたので、流石にあのレベルの壮大さには遠く及ばなかったの、マイナス1点の8点にしました。 いやあ、しかし、本当に読み易く、軽快で面白かったですよ。 |
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前評判も知らず事前情報も無しに、作者名と文庫本の厚みの手頃さから手にして読んだ1冊。
読み終わった第一感想は、ちょぴり哀しい青春小説という印象。 時間軸のズレで二つの物語が進行するが、登場人物は少ないので非常に分かり易い。 そして、時間軸のズレは最後に収斂するスタイルと思われるので、当然そこには何らかの仕掛けがあることも予想される。 しかしながらその仕掛けは本冊のテーマでは無いだろう。著者のおまけ的なお遊びという程度で捉えていいのではないか。 だから、この小説をミステリー本という位置づけで評価する必要は無い。この部分は遊びの付録なんです。 さてでは、この小説のテーマであるが、若さと純粋さと正義と葛藤と死であると思う。 まさに青春その物。しかもそれは儚く哀しく切ない。 そういえば、同じ仙台を舞台にした「砂漠」という著者の作品があったが、似たようなテイストだったと思う。 あちらは後味が良かったが、こちらは少々重い。 また、琴美と椎名のちょっとした行動にイラつく。※「もう少し何とかしてよ!」と思ってしまう。 さらに、動物虐待、外国人差別、HIV偏見という社会性のあるテーマにも触れてはいるが、それぞれの深堀は無く、総花的になってしまい却ってぼやける。 そういうこともあり、「砂漠」でつけたポイントより1点下げて6点というところか。 最後に、残された二人はその後どうなるのか。 余韻は残った。 |
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かなり評価が高かったので手にした。
うーん、こんなものか。 初心者向けというか中高生向けのライトミステリーという感じ。 ところで、文庫本のP192の7行目に次の一文がある。 ・・・ 二人は警視庁を出て、タクシーを拾った。小春日和の午後であった。 ・・・ 実はこの小説、2月頃のお話なのである。 流石にこの季節に「小春日和」はないであろう。まるで素人さんがやるような誤用である。 正直、このあたりで興ざめしてしまった。 本題のミステリーの流れもやや都合良すぎて、それも含めて並評価の5点とした。 |
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軽ーく読めます。安定感たっぷりのミステリー小説。
とにかく読み易いのは、良くも悪くもこの著者ならではです。 しんどいのは序盤だけ。序盤に登場人物が紹介を兼ねて、次々と現れます。 事件の舞台になった別荘地のイラスト図が、最初にカラーで綴じられているので、そちらを見ながら人物の名前や続柄・関係などをメモしておくと、あとは楽勝です。 加賀刑事が探偵役となって、事件の共犯者を被害者の中から炙り出していくという設定なので、『どちらかが彼女を殺した』のような読者に推理させるような小説ではありません。 読み終えるとすべてが明らかになる。いわゆるオーソドックなミステリー小説のお手軽本ということでしょうか。 ところで、探偵加賀の一人称が、『俺が・・・』と時々使われていましたが、当方読んでいて、ストーリーとは全く関係ない部分で、こちらが妙に気になってしまいました。冷静沈着な「加賀刑事には似合わないような、、、 ▼以下、ネタバレ感想 |
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なかなかのボリューム感。上下巻の約900ページであるが、活字はかなり小さい。
これから読もうと思われる方は、覚悟して読み始めて欲しい。 900ページの構成は、1947年の「怪文書」で始まるプロローグ。 その後は、1990年の「第1章(男たち)」。1994年「第2章(前夜)」。1995年春「第3章(事件)」。1995年夏「第4章(恐喝)」。1995年秋(第5章(崩壊)」。終章のエピローグと続く。 この各章のタイトルを見るだけで、ある程度のストーリーは予想できるであろう。確かにその通りの展開なのである。 だから特段驚くような結末が待っているわけでもなく、ワクワク・ドキドキするようなスリルを味わえるわけでもない。少々、退屈というと、それは確かに退屈な小説とも言える。 とは言え、当方にとって「怪文書」から始まる「第1章(男たち)」は、非常に興味深く面白かった。この部分は秀逸であり、以後の展開を期待させます。 ただ実際はそれ以降がやや冗長過ぎで、少々ダレます。とにかく徹底してリアルに拘るのはいいんだけど、くど過ぎる。特に恐喝されたビール会社は、扱いが長過ぎでリアル過剰です。 反して、恐喝する側の「男たち」の心理描写が、中盤から後半にかけて乏しかったのが残念。 また終盤にかけての警察の扱いは、もはや警察小説としての範疇の枠外ですね。 どちらかというと、この小説は、1つの恐喝事件を軸にしたその事件に関わる人物たちの群像劇と思います。そういうスタンスで読むと、この小説は深いです。 ストーリーを展開を期待すると、低評価。群像劇として個々の心理を楽しむならば、高評価でしょう。 当方、最後まで読んで、この小説、警察小説・社会派小説の仮面を被った主人公の純愛小説という印象で読み終えました。 そういう意味では、逆に面白く斬新に感じ、この評価となりました。 |
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なかなか難しい小説であった。
気楽には読めないし、エンタメ感も一切ないので、その向きを楽しみたい方にはお勧めできない。 山岳ミステリーのようなタイトルで、序章はまさにその通りなのだが、実際の中身は警察小説のほぼど真ん中という所だろう。 しかし、警察小説というと、ミステリーっぽい内容を期待したいところだが、それは殆ど無い。どちらかというと、人間関係とか心理描写に重きを置いている。 とにかく展開は遅く、警察関係者を中心にじっくりと話が進む。 また、この小説を難しく感じる原因の一つが、登場人物が多く、かつその人物の特徴が何故にかつかみにくく、名前とその人物がイメージできないことである。 当方、最後まで刑事の名前と特徴が頭にイメージできず、「はてこの人誰だったっけ?」と考えてしまった。 さらに、意外と一文が長いので、そういう意味でも読解力を要する。そういうしんどさもあった。 ということもあり、なかなか小説の中身についての感想を書きづらい。 さて、この小説、 「合田雄一郎刑事シリーズ」の1作目で直木賞作品である。 サイト評価はBランクであるが、3作目がAランクになっている。 警察小説というジャンルは好きなジャンルなので、この1作目の雰囲気がどのように変化したのか、近日中に読んでみたいと思う。 |
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某田舎町の中学校が舞台のいじめをテーマにした長編社会派小説である。
ミステリー要素はほぼ無いが、その真相が知りたくてストーリーに引き込まれる。 エンタメ的な面白さは無いが、ノンフィクション小説と誤認するかのようなリアリティ感。これが実にいい。 都合よく展開する小説には鼻白むが、この小説にはそれが全く無い。 当方、あっという間に読み終えた。だから著者の長編は好きなのだ。 中学校でのごくありふれた日常の中で起こった男子生徒の死亡事故。 いじめ加害の少年たち、少年の親たち、被害者の親、学校の先生、捜査にあたる刑事、検察官、事件を取材する女性記者等、多くの視点で事件が語られ描かれる。 そういう面では、著者が常用する社会派群像劇でもある。 ポイントは、亡くなった少年からの視点はなく、彼の心情は一切分からないこと。 また、最後の数ページで真相は明らかになるが、それはある程度予見されていたことでもある。 見方によっては尻切れトンボのエンディングという形にも思え、消化不良感を覚える方もいるかもしれないが、当方は逆にスッキリと肯定的にこのラストを捉える。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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ミステリー要素はほぼありません。
雪山冒険エンタメ小説という感じでしょうか。 ダム関連の説明等で、やや小難しいところもありますが、全体を通して読み易いです。 スピード感もありますので、ページ数の割には簡単に読み終わりました。 内容的には主人公富樫の一人舞台という感じですかね。驚異的な体力と精神力。これを良しとするか否かで評価も分れるところでしょう。 惜しむべきは影の主人公と成り得たテロ犯笠原の最後。もう少し表舞台に出して最後を迎えさせたかった。 また、人質となったダムの職員、職員の身内の心情、これらへの書き込みも全く無かったが、これも少々拍子抜け。 さらにテロ犯リーダーらの真のテロ目的が明確に語られなかったのもマイナス点。 これらが全て描かれていれば、重厚な冒険小説に成り得ただろうに、惜しい気がした。 まあ、そこも加味して総合評価7点としたい。 |
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『殺し屋シリーズ』4作目という触れ込みである。
まさに伊坂ワールド全開。軽妙で軽快。面白かった。 「マリアビードル」で出てきた殺し屋天道虫が再登場。 列車内という閉鎖空間からホテル内という空間に変更されているが、味付けは一緒。 ただし、マリアに比べるとセブンはいささか小粒。 「マリアビードル」の評価が高かった方には、マリアの番外編という感覚で読むと大いに楽しめるでしょう。 当方も気軽に楽しめました。 マリアに比べると評価は少し落ちるけど、読後感も悪くはなく、7点程度でいいでしょう。 なお、これは映像化必須ですね。 3時間程度の映画で見ると、よりスリル感・スピード感も高まり、本で読むより間違いなくバズると思います。 タイトルもそのまま『777~トリプルセブン~』ピッタリです。 |
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