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マッチマッチ さんのレビュー一覧

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レビュー数321

全321件 141~160 8/17ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.181: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

チョウセンアサガオの咲く夏の感想

当方、基本的に本を手にして読むときは、一切、書評・感想・帯コメントなど読まず、タイトルだけで内容を想像し読み始めます。
今回、柚月氏の表題作を目にした時、同氏の「ウツボカズラの甘い息」を思い浮かべました。
あの作品に対しては、当方かなリ評価が高かったので、期待大です。
それで、結局、その結果ですが、読み始めてすぐに短編集であることに気付き、少々、意気消沈。一気に期待値が下がってしまいました。
結論ですが、そのような心境では、当然評価が高くなるはずもありません。アマゾン評価1点というのも世知辛いので、2点という所でしょうか。

辛口で申し訳ないが、短編の読みどころは、そのオチの切れ味の良さ。
今回の作品集、それがあまり感じられない。それどころが、途中から大概オチが予見されてしまう。これでは、興ざめであろう。
無理くり小作品を集め1冊にまとめて発行した感アリアリで、人気作家だけに、ここまでして新刊出すかと少々苦言を言いたくなった。

まあ、しかし、これは短編が好みでない当方の個人的な感想であり、もちろん、本作に好感を持たれる方が大多数だろう。
当方としては、著者には今後、腰の据わった長編を期待したい。
チョウセンアサガオの咲く夏
柚月裕子チョウセンアサガオの咲く夏 についてのレビュー
No.180: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

透明な螺旋の感想

読んでみたら、湯川先生のシリーズでしたね。
いつもながら読み易い作品です。卒ないというか、その分斬新さもさほどない。
かと言って面白く無いわけではない。読み始めたら、あっと言う間に読み終えます。
でも、読み終わった読後感は、さほど盛り上がらない。

▼以下、ネタバレ感想
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透明な螺旋 (文春文庫)
東野圭吾透明な螺旋 についてのレビュー
No.179: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

霧をはらうの感想

好きな作家さんなので、あえて最新作を読んでみた。
いわゆる冤罪に絡んだ弁護物。よって、当然ながらある程度ストーリは決まっている(冤罪が晴れて被告人は無罪)。
さて、それをどのように展開させるかが、著者の腕の見せ所。

▼以下、ネタバレ感想
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霧をはらう
雫井脩介霧をはらう についてのレビュー
No.178: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

犯人に告ぐの感想

これは警察小説というよりエンタメ小説ですね。
詳細にこだわらず、エンタメ小説という視点で読み進めると、すこぶる面白い。
当方後半からは中断できずに、一気に読み終えた。下巻は1時間ちょっとでしょう。
久し振りに素直に面白かったですね。
単純に犯人を追い詰めるだけでなく、若手上司植草との絡みが秀逸。
どちらかというと、この植草のエンドに至る過程が、この小説の読みどころであったかもしれない。
なのに、なぜ評価が8点・9点にならないかと言うと、それは本筋であるべき犯人確保に至る流れがあまりに大雑把。


▼以下、ネタバレ感想
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犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)
雫井脩介犯人に告ぐ についてのレビュー
No.177:
(7pt)

乱反射の感想

大真面目な社会派小説である。600ページ程のボリュームではあるが、すこぶる読み易い。
大きな紆余曲折もなく、登場人物達のごく有り触れた日常の活動が淡々と進行し、そして事件が起こる。
当方、以前テレビドラマ化された作品を視聴していた精もあってか、事件に至るまでの筋書きが予想されたため、緊迫感を感じずやや単調にも思うところがなきにしもあらずではあったが、それでも、程よいスピード感で読み終えることが出来た。
初読みの方は、もう少し緊迫感を味わえる事であろう。

▼以下、ネタバレ感想
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乱反射 (朝日文庫)
貫井徳郎乱反射 についてのレビュー
No.176: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

インドラネットの感想

インドラネットとはインドラ=帝釈天、ネット=網、直訳すると帝釈天の網。
『つまり、社会の多様な相互依存性。社会の関係性は無限の広がり。要するに、万物は互いに関係し合い、依存し合いながら、一つのコスモスを形成し流転していく』というようなことか。
そして、こういう意味を持ったタイトルを冠してこの小説が始まるのだが、その中身は簡単に言うと、「高校時代の友の消息を追い、東南アジアの闇の奥へ旅に出る一青年の物語」ということになる。


▼以下、ネタバレ感想
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インドラネット (角川文庫)
桐野夏生インドラネット についてのレビュー
No.175: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

平均点

この作品は、新種のウイルス感染症を扱ったミステリー作品です。
書下ろし作品で、2020年11月10日第1刷発行となっています。そして、日本で新型コロナウイルス感染症が確認されたのが、2020年1月。
このことから、当初当方は、新型コロナに乗じて、お手軽・拙速に書かれた話題作りの作品と思い込んで、読み進めていました。
確かにその内容は、ウイルスや抗ウイルス薬・免疫等に関してある程度掘り下げて書かれてはいますが、その内容がやや古臭く陳腐である。
取材・調査不足なのかなと思ってしまっていました。
ところが、最後のあとがきを読んでびっくり。なんとこの作品、著者のデビュー作の2・3年前の2003年に書かれた未発表作だったんですね。
それが、この時勢。上手く日の目を見たわけです。
どうりで納得。著者の作品は結構好きな作品が多く、ポイントも高かったのですが、なぜか本作、粗さが目立った。


▼以下、ネタバレ感想
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赤い砂 (文春文庫)
伊岡瞬赤い砂 についてのレビュー
No.174: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

蒲生邸事件の感想

タイムスリップ物である。700ページ近くもあるので、重そうだが内容は平易である。
昭和11年に起こった二・二六事件を扱っており、蒲生憲之陸軍大将(架空の人物らしい)の死が自殺なのか他殺なのかをめぐってのミステリー物とも考えられる。
とは言ってもさほど犯人探しのミステリー感は無く、どちらかと言うと、事件当時の時代背景が生む様々な思想や人間模様を扱った歴史社会派小説という側面が少なからず感じられる。
よって、ヒリヒリするような緊張感、ワクワクするようなスピード感は余り得られず、淡々と物語は進んでいく。
さてでは、この小説が面白かったのか無かったのかという結論だが、そこは難しいところ、まさに中庸な評価5点が妥当なところであろう。
最後に、現代に戻ってきた主人公孝史を扱った終章が、ほっこりする結幕になっており、そういう意味では読後感はよろしい。
蒲生邸事件 上 (文春文庫 み)
宮部みゆき蒲生邸事件 についてのレビュー
No.173: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

黒牢城の感想

時代小説でミステリー物ですね。4編の短編から成り立ちながら1つの結末に向かっていく、なかなか読み応えがあり、楽しめました。
基本的に時代物は言葉遣いが解りづらく、すらすら読めないので敬遠しています。しかしながら、本書は、ある程度は読みやすいように工夫されていたように感じられました。
各編は、「満願」や「儚い羊たちの祝宴」のようなオチの切れ味の良さも感じられ、十分に直木賞の価値があると思います。
なお、史実を全く知らないでこの評価がですが、史実を知っている方にとっては、かなり評価が高いのではないでしょうか。
黒牢城 (角川文庫)
米澤穂信黒牢城 についてのレビュー
No.172:
(3pt)

パッとしない

著者のデビュー作でしたね。期待して読み進めましたが、今一でした。


▼以下、ネタバレ感想
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十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)
貴志祐介十三番目の人格 についてのレビュー
No.171: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

洗練されています

500ページ少々の作品で、ある程度ボリューム感もあり、読みごたえがあります。特に後半450ページ辺りまでは、引き込まれますね、良く練られてあり、ページをめくるスピードも衰えません。
ストーリーの主軸は、犯行の「動機」なのですが、被疑者の自白の信ぴょう性に疑念を持った被疑者と被害者のそれぞれの子供が、真実に迫っていく。この過程が実に面白い。
犯人は嘘をつく。それは出来るだけ刑を免れるために嘘をつくのであるが、時には減刑に繋がらない嘘をつくこともある。
それは何のために?となると、これこそ犯罪小説の王道、「誰かを、何かを守るためである」

▼以下、ネタバレ感想
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白鳥とコウモリ(上) (幻冬舎文庫)
東野圭吾白鳥とコウモリ についてのレビュー
No.170:
(4pt)

民王 シベリアの陰謀の感想

現在のコロナ禍における日本国のドタバタ感。それに伴うQアノンのような陰謀論。
まさにそれらを風刺するような軽妙なコミカル小説であった。
読み易いし、お気軽なコミック誌のようなノリなので、待ち時間・車中での暇つぶしにはピッタリであろう。
その分、ストーリーはノー天気に都合よく展開する。故に、著者の「半沢シリーズ」や「空飛ぶタイヤ」などの、ワクワク感・スピード感・爽快感には欠ける。
シリーズ2冊目だったようで、1冊目の「民王」を読んでいないので、上記のような感想を持ったが、1冊目から読むとまた違った感想を持ったのかもしれない。
ただし、重厚な作品が好みの当方にとって、1冊目は、敢えて手にすることは無いと思う。
民王 シベリアの陰謀 (角川文庫)
池井戸潤民王 シベリアの陰謀 についてのレビュー
No.169: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

血の雫の感想

福島原発事故に関わる謂れなき差別·偏見と匿名SNS無責任発言の問題を絡めて書かれた社会派ミステリー小説。
しかしながら、どっち付かずのやや中途半端な仕上がりであった。
事件への引き金が短絡的な印象。福島の現状を説明する下りでは、ミステリー小説の雰囲気が全く欠け落ちた緊張感のない風土記風。
社会問題とミステリーを上手くミックスできていない感じがあり、面白さに欠けてしまった。
ラストの終わりかたも、???がつくような尻切れトンボである。
筆者の「震える牛」の方がずっと面白い。
血の雫 (幻冬舎文庫)
相場英雄血の雫 についてのレビュー
No.168: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ある閉ざされた雪の山荘での感想

著者の初期頃の作でした。
最近「仮面山荘殺人事件」を読んだばかりであり、内容的にはほぼ同じパターン。
調べてみると「仮面山荘殺人事件」の約2年後に出版されているようですね。
狙いは2匹目のどじょうでしょうか、、、どちらかというと事前に情報を入れていなかったせいか「仮面山荘殺人事件」の方が、スッキリ楽しめた。
やはり二番煎じであることは否めない。また、登場人物の人物描写が浅薄で画一的なため、リアル感にかけ薄っぺらい印象を持ってしまった。

▼以下、ネタバレ感想
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ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)
東野圭吾ある閉ざされた雪の山荘で についてのレビュー
No.167: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

この雰囲気いいですね

不穏な雰囲気。ごくごく普通の日常に迫る得体の知れない違和感。
この怖さは、絶妙にいいですね。雫井脩介の「火の粉」に似た雰囲気です。
ノー天気な夫秀嗣と不審な違和感に気づくがそれを正面切って口に出せない妻里佳子。読者をイライラさせる描き方が、著者は実に巧い。
突如現れた優平は、果たして本物なのか、目的は何なのか、それとも里佳子の思い過ごしなのか。
そんなことを考えさせながら、序盤から中盤にかけて、緊張感を持って読み進めさせてくれます。
また、妻里佳子の職業選択も、秀逸ですね。校閲者としての職業が、里佳子の真面目で神経質なほど几帳面さを浮き出させています。
お見事!これがあったから、その結末には驚いた。

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不審者 (集英社文庫)
伊岡瞬不審者 についてのレビュー
No.166: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

果断: 隠蔽捜査2の感想

実に読後感が良い爽快な1冊である。
勧善懲悪というか、最後はここまでするかという位、徹底的に登場人物を持ち上げる。
イヤミスの最対極のような小説であった。
(警察小説の体を取ってるけど、半沢のような読後感ですね。)

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果断―隠蔽捜査〈2〉 (新潮文庫)
今野敏果断: 隠蔽捜査2 についてのレビュー
No.165: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

クリムゾンの迷宮の感想

サイト内のランキングが高かったので読んでみた。
中盤まではやや間延びした流れで、少々退屈。
楢本らに追われる後半は、それなりに緊迫感もあり、あっという間に読み終えることが出来た。

▼以下、ネタバレ感想
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クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
貴志祐介クリムゾンの迷宮 についてのレビュー
No.164: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

仮面山荘殺人事件の感想

東野圭吾の初期作です。
図書館で見かけて未読本だったので、読んでみました。
「○○殺人事件」というタイトルの小説は、いわゆる犯人探しのミステリー本という印象が強く、それほど好みでは無いので手にしないのですが、手ごろな厚さだったので読むことにしました。
結果的に予想通り犯人探しがテーマ。

▼以下、ネタバレ感想
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仮面山荘殺人事件 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾仮面山荘殺人事件 についてのレビュー
No.163: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

隠蔽捜査の感想

警察キャリアの思考・行動を記した、いわゆる俗に言う警察小説。
事件を解明するというミステリー度は、ほとんどなく、ある連続殺人事件に向かい合う2人のキャリアとその上司たちの考えと動きを細かに描いていく。
正直、これだけだったらアマゾン評価の2点程度の内容。大して面白くもない。
しかしながら、なぜにアマゾン評価4点を計上したのかというと、主人公竜崎の家庭問題をうまく絡めて、読後感良く感動的に仕上げられたからである。

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隠蔽捜査 (新潮文庫)
今野敏隠蔽捜査 についてのレビュー
No.162: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

蟻の菜園 -アントガーデン-の感想

いつもの事ながら、著者の作品は読み易いですね。
いわゆる後妻業の話かと思って読んでいたが、実はそうでは無かった。
序盤から中盤にかけては、特に面白かったですね。少しずつ事件の本質に迫っていく。
以前読んだ著者の「ウツボカズラの甘い息」に似たような流れです。
ただ気になる点がいくつかあって、そこがマイナス要因でした。

▼以下、ネタバレ感想
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蟻の菜園 ‐アントガーデン‐ (角川文庫)
柚月裕子蟻の菜園 -アントガーデン- についてのレビュー