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ラスト・チャイルド
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【この小説が収録されている参考書籍】
ラスト・チャイルドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 1~20 1/2ページ
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上巻の途中でギブアップしました。 冒頭に出てくるバスの運転手がバックミラーから見た 乗客の描写から、バックミラー越しにそこまでは 運転席から見えないんじゃないか?と 燻がって読み進めてましたが、 少年が乗車中に剥いた、たった1個のリンゴの匂いが 「ディーゼル臭をも圧倒して(!) 運転手の所まで甘ったるく匂った」 って、そんな事ありえないんじゃないかと。 そのバスを降りた少年が、 木に登って鷲の巣から羽を取ってくるって、 そんな事、大人でも出来ないよ! 小説に出てくる鷲の巣があるダイオウショウは、 大王松の事で、大体高さ30m前後ほど成長する。 マンションに換算すると10階くらいだよ。 鷲は上昇気流を利用して飛ぶし、 巣を守る為にも高い位置に巣を作る。 そこに子供が素手で登り、巣から落下して生きてるって...? 浮き草のように地に足が着いていない様な、 主人公や登場人物にリアリティがなく、 重力を感じられませんでした。 しっかりとした背景描写がなく、心理描写もイマイチで、 刑事が登場しても、母親への熱意と入れ込み具合の その元になっているのが何なのかも解らないので、 そっと本を閉じました。 私にはこの世界に入り込むのは無理でした。 | ||||
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文章や、構成など、非常に優れた作品でした。ただ、目線を重ねるキャラクターが一人もいないので、読んでる途中は面白さを感じることはできませんでした。 主人公の少年の描き方は仕方ないとして、事件に全員がおぼれすぎていて、読者が置いてけぼりになるので、大人の主人公のハント刑事は少し心理的には事件に距離をとる形のほうがよかったように思います。 複数人の視点や心情を描く割に同じ事実の繰り返しなのが残念で、キャラクターごとにもっと違う世界を見たかったなあと。 そういうところを膨らませて映像化したら、すばらしい作品になると思います。 | ||||
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皆さんのレビューとアメリカ探偵作家クラブ賞&英国推理作家協会賞につられ読んでみました。 ストーリーは行方不明になった双子の妹アリッサを捜す少年と事件に取り憑かれた刑事の物語。確かに帯にあるとおり、ラストは圧巻とは言える。でもなかなか感情移入することが出来なかった作品でした。 『家族の崩壊』や『家族の悲劇』をテーマにしているのですが、物語自体にスピード感もなく、登場人物の言動が意味不明な点があり、著者のジョン・ハート氏が訴えようとしていることを理解できませんでした。 これから購入を検討されている方は、是非リアル書店で立ち読みをされることをおすすめします。因に、ポケミス版と文庫版は同じ価格です。 | ||||
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アメリカ探偵作家クラブ賞、英国推理作家協会賞をダブルで受賞。日本でも2010年の週刊文春ミステリーベスト10で海外部門第1位に輝いた傑作長編。ということで読み始めたのだが、これが意外にもページを繰る手が進まず。やっとこさ読了した今は、それなりに面白かったと思っているが、本書はいわゆるページターナーのエンタテインメントではなかった。じわじわ系の小説だったのである。 じわじわ系といえば聞こえはいいが、とにかくスローテンポだ。いちいちロケーションの説明などに筆が費やされていて、それはまあ原文でネイティヴの読者が読む分には「味」みたいなものになるのかもしれないが、翻訳で読む外国人読者にとっては「川がこうで、屋根がこうで、木がこうで、岩がこうで」とディテールが細かくなればなるほどしんどい。それより話を早く前に進ませてよ、と思ってしまう。上下巻で約700ページ、おそらくストーリーだけだとこの半分の量で事足りただろう。 妹を誘拐された少年が敢然と世界に立ち向かう、という話そのものはわるくない。少年を見守る刑事、唯一無二の友達、生活能力を失った母、そこにつけ入って近寄ってくる嫌な奴、そして刑務所から脱走した謎の人物、とキャラクターもそろっている。殺人事件や別の誘拐事件も起きて、謎はさらに深まっていく。それはさながら、病んだアメリカ現代社会を舞台に展開する、トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンの冒険のようだ。ラストもなかなかどうして、感動的であった。 思うに、この作品は映像化に向いている。しかし、いきなり矛盾したことを言うが、映画にするのはちょっと難しいだろうとも思う。これを子役キャストでやるのはかなり厳しいのではないか、というシーンがたっぷりあるからだ。そして、それらをカットしてしまっては成り立たない作品世界がここでは描かれているからだ。ということは、本作品を体験するにはやはり活字で読むしかないのである。ここはひとつ、文章の冗長さには目をつぶって読んでいただきたい、と薦めておこう。 | ||||
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13歳のジョニーの双子の妹が1年前に行方不明となる。間もなく、父も失踪する。母は喪失感から酒と薬に溺れ、街の有力者ホロウエイがこの母を好きなようにしていく。それでもジョニーは妹を探すことをやめない。インディアンの血を引く彼は、歴史を勉強して、インディアンのやり方で探し続ける。彼の捜索活動を危うく思いながらもこの一家への同情を断ち切れない刑事ハート。その中で登場する知能の発達が遅れた巨大な黒人のフリーマントル。神のお告げが聞こえるという彼がやがてこの妹の居場所を見つける 大きなヒントを与えることになる。いろいろな状況で、なかなか先が読めない展開。いろいろな人物が殺される中、やがて予想もしない結末が待っている。「家族の崩壊」という重い話を推理小説という手法で描き切った力作である。この作品で登場するほぼすべての主要人物の家庭は崩壊している。ハートの妻は失踪、息子との心の結びつきはない。息子が大リーグ入りを決めた同僚刑事クロスも次男や妻との関係で困窮している。そして、そういた家族の崩壊がこのジョニーの妹の失踪事件と大きく関係していることはストーリーが展開をする最後になって分かってくる。さすがこの年の推理小説No.1といわれるだけのことはある。 | ||||
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悪い話ではないと思うが、推理小説としても普通の小説として読んでも中途半端で、物語に入り込めなかった。 理由は以下の3点。 1.少年の年齢は13歳という設定だが、年齢の割に行動力があり過ぎて違和感がある。 2.母親の心理描写が一切なく、外側からの描写だけで描かれており、人としてのリアリティが全く欠けている点。この描写の為、崩壊した家族という印象は極めて薄く、少年の冒険物語でもいいのではないかと思えてしまう。 3.主人公の刑事の事件への入れ込みようが理解できず、曖昧さと不自然さがぬぐえない点。 上巻はあまり動きがなく、救いのない家族の環境描写がひたすら続き、後半に入ってから物語は一気に動き出すが、巨体の脱獄囚の関わり方に関しては作りこみが過剰であり、この点に関しても不自然さが残る。 全体として悪くはないが、特に絶賛するほどのものではないという印象。 | ||||
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友人に勧められた。アメリカで長編小説賞を受賞したらしい。 しかし、状況説明が細かく長いのがこの作家の特徴だと思うが、分かり切ったことを何度も繰り返されるとついついページを飛ばしてしまう。 もう少し、短くまとめてもよかったのではないか。 それでもラストは畳み掛けるように謎が解明された。その手腕は見事というしかない。 | ||||
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言わずと知れた、ジョン・ハートの代表作です。 best 2010なのも頷けます。 家族が崩壊した中、必死に妹を探す少年。 前半部分はひたすら少年が痛々しく、読んでいて切なくなるのですが、 徐々に事件が展開していく中で、少しずつ、いろいろなものを取り戻していきます。 前作「川は〜」もそうですが、この作者は事件のトリックとかよりも、 主人公を取り巻く”家族”が中心なんですよね。 その点、今作はまだ未成年であり、社会的庇護もない”少年”が主人公なので、 感情移入がより強いかもしれません。 そして思いの外爽やかな読後感もとてもいい。 次回作も出ていますが、期待しています。 | ||||
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個人的にはあまりミステリーという感じがしなかった,というのが率直な感想です。「犯人は誰なんだ」という軸は確かにあるのでミステリーと言えばミステリーですが,それは本作の主人公をハント刑事と捉えた場合の話。実際には多くの読者にとって主人公はジョニー少年なのではないでしょうか。そう考えると,作品の雰囲気は単なるミステリーとは異なる様相を呈してきます。キーワードは,友情,冒険,そして家族でしょうか。 たとえば,ジョニーと彼の親友ジャック。2人は終始行動を共にして様々な冒険をしますが,彼らの友情(あるいは絆)は物語の終盤で徹底的に試されることになります。 また,本作はジョニーの双子の妹アリッサが失踪するという事件が前提としてあり,この事件を契機にジョニーの家族はほとんど崩壊しかかります。家族の復活を信じ続けるジョニーの意思のいかに強靭なことか。 さらに事件を巡ってジョニー母子と深く関わることになるハント刑事とその息子アレンの親子関係も微妙です。仕事にのめり込んで家庭を顧みない父親と反抗期の息子・・・こう表現すると「いかにもありがち」な印象を与えますが,物語の終盤でこの2人には大きな試練が与えられます。 そしてジャックと彼の兄ジェラルド,父クロス一家の衝撃的(かつある意味どうしようもない)秘密。この家族にもあまりに大きな問題が降りかかります。 この作品,映画化されたら面白いと思います。読んでいてまるで映画を見ているような気分になったので,もともとが映像向きの作品なんだと思います。 | ||||
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個人的にはあまりミステリーという感じがしなかった,というのが率直な感想です。「犯人は誰なんだ」という軸は確かにあるのでミステリーと言えばミステリーですが,それは本作の主人公をハント刑事と捉えた場合の話。実際には多くの読者にとって主人公はジョニー少年なのではないでしょうか。そう考えると,作品の雰囲気は単なるミステリーとは異なる様相を呈してきます。キーワードは,友情,冒険,そして家族でしょうか。 たとえば,ジョニーと彼の親友ジャック。2人は終始行動を共にして様々な冒険をしますが,彼らの友情(あるいは絆)は物語の終盤で徹底的に試されることになります。 また,本作はジョニーの双子の妹アリッサが失踪するという事件が前提としてあり,この事件を契機にジョニーの家族はほとんど崩壊しかかります。家族の復活を信じ続けるジョニーの意思のいかに強靭なことか。 さらに事件を巡ってジョニー母子と深く関わることになるハント刑事とその息子アレンの親子関係も微妙です。仕事にのめり込んで家庭を顧みない父親と反抗期の息子・・・こう表現すると「いかにもありがち」な印象を与えますが,物語の終盤でこの2人には大きな試練が与えられます。 そしてジャックと彼の兄ジェラルド,父クロス一家の衝撃的(かつある意味どうしようもない)秘密。この家族にもあまりに大きな問題が降りかかります。 この作品,映画化されたら面白いと思います。読んでいてまるで映画を見ているような気分になったので,もともとが映像向きの作品なんだと思います。 | ||||
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大人はかつては子供だったのだが そんな子供のころのことは、大人になっていくに従って 段々と忘れていく 大人になってはもううれしくもなんともない事も 子供の時はドキドキ、ワクワクさせられたりしていた 特に大人の真似をして車の運転をしてみたり お酒やタバコを味わう真似をしてみたり また、隣の校区まで足を延ばしてみたり 山の中に入って基地を作ったりと 冒険、探検の気分を味わえたものである 子供たちも逆に今大人になっている人たちが かつて子供だったことを頭に置かず 大人には子供の気持ちが分からないだろう とばかりに反発したり距離を置いたりする 本書の著者は当然ながらかつて子供だった大人 本当の子供の視点ではないが子供の気持ちを思い 子供から大人の世界を見た様子を描いている | ||||
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大人はかつては子供だったのだが そんな子供のころのことは、大人になっていくに従って 段々と忘れていく 大人になってはもううれしくもなんともない事も 子供の時はドキドキ、ワクワクさせられたりしていた 特に大人の真似をして車の運転をしてみたり お酒やタバコを味わう真似をしてみたり また、隣の校区まで足を延ばしてみたり 山の中に入って基地を作ったりと 冒険、探検の気分を味わえたものである 子供たちも逆に今大人になっている人たちが かつて子供だったことを頭に置かず 大人には子供の気持ちが分からないだろう とばかりに反発したり距離を置いたりする 本書の著者は当然ながらかつて子供だった大人 本当の子供の視点ではないが子供の気持ちを思い 子供から大人の世界を見た様子を描いている | ||||
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一年前に誘拐された妹を探し続ける十三歳の少年。 事件後父親は失踪、母親は薬と酒に溺れて家庭崩壊。 何の手掛かりも発見できない警察に代わって、ただ妹の無事を信じ危険な調査を繰り返す主人公が健気です。 家族の再生と友情、前作「川は静かに流れ」といい、この著者は重い状況の中の希望を読ませてくれます。 ミステリーとして上質であると思いますが、十三歳の少年が普通に車を運転し銃を持って行動する姿には、 感情移入しにくい面があります。 脱獄した大男、「あの子を見つけた」と話した目撃者。事件をあきらめきれない刑事。 キーワードが集まり解明していく後半、「妹は??」「犯人は??」と一気に読まされます。 | ||||
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ある誘拐事件をきっかけに崩壊した家族が、 さらなる破滅に引き寄せられながらも、抗い、再生に向かおうとするミステリー。 主人公は、誘拐事件の当事者の兄であった少年と、その誘拐事件を担当していた刑事。 二人の視点から、物語は語られる。 よくある仕組みだが、二人の心情が丁寧に描写され、 展開も想像以上にテンポが良いので読んでいて小気味よい。 さらにもう一人の視点が絡み合いながら、物語は急展開を迎える。 伏線を丁寧に張りすぎているため、大部分の読者が途中で事件の黒幕にたどり着くだろうが この作品はその部分が焦点ではない。 (もちろん、ミステリーとしての楽しみは十分に感じられるが。) ここで語られているのは、恢復不能の家族がどのような岐路を経て、 いかにして恢復して行くのか、であったように思う。 ミステリーとしてだけでなく、一つの小説として楽しむことができた。 そして、ラスト・チャイルド。複数のミーニングがこの言葉に込められている。 少し突拍子もなく感じたきらいもあるが、 この作品のダイナミックなレンジを内包するものとして 私自身は受け入れることができた。 何事かが終わってしまった後を生き続けること。その微かな一つの軌跡。 | ||||
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家族の再生を描いた良質のミステリではありますが、他の方のレビューにもある通り、主人公の少年の魅力の無さは否めません。 特に最初のほうは、読んでいて辛いぶぶんも長く、上巻の後半から一気にヒートアップしますが、それまでは少々読みずらかったです。 また、本当の良いと思える小説の場合は、その小説のことを思い出して幸せな気持ちになるのですが、そのようなことはありませんでした。 | ||||
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新聞、週刊誌で絶賛されていたので大きな期待を持って読み始めました。ところがいくら集中したくても物語の中に入っていけず、最後のさいごまで「この小説のどこが魅力なんだろう、そろそろ見つかるころかな」と考えながら読む羽目になりました。とにかくどの登場人物にも魅力が感じられませんでした。たくさんの材料をてんこ盛りにしただけの大味な料理、というイメージです。 | ||||
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色々なところで評価が高かったので楽しみにしていたのですが、登場人物の誰にも感情移入出来ず読み進めるのがつらかったです。 | ||||
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行方不明になった妹を、13歳の兄が探していく、、という話。妹の失踪後、父も蒸発、母はアル中、家庭は崩壊。そのなかで、神ではなくて、自分と、インディアンの呪術とか、神秘的なものを拠り所にしながら、警察より緻密なに、怪しげな家を、ヒトを、警察より緻密に、健気に兄が探していく、、。怪しい黒人とか、箱とか、謎の言葉とか、自転車とか、少年の急な人格の変化とか、小さな鍵や、伏線が、本のなかに印象的にちりばめられいて、それが、きれいに解決していくのが、快感でした。救いのあるような、無いような終わりかたで、好き嫌い別れるとは思いますが、本当によく書き込まれた小説だと思います。 | ||||
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「家庭崩壊は豊か文学を生む肥沃な土壌」である。 そこに作家は、「秘密や犯罪という種を蒔いて緊迫感のある物語に育て上げる」 「崩壊した家庭はその畑としてうってつけの場所だ」 私はこの小説を読みつづけるのがものすごく辛かった。 切なかった。誰も、種だけはまかないでくれ、それが小説家であっても。と祈り続けながら詠んだ。 | ||||
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「家庭崩壊は豊かな文学を生む肥沃な土壌」である。 そこに作家は、「秘密や犯罪という種を蒔いて緊迫感のある物語に育て上げる」 「崩壊した家庭はその畑としてうってつけの場所だ」 私はこの小説を読みつづけるのがものすごく辛かった。 切なかった。 誰も、種だけはまかないでくれ、それが小説家であっても。と祈り続けながら読んだ。 | ||||
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