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ラスト・チャイルド



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ラスト・チャイルドの評価: 7.50/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

「川は静かに流れ」を超えた!

ジョンハート氏の小説では「川は静かに流れ」が特に好きだったのですが
この「ラストチャイルド」は大きく超えました!
ハート氏の描くミステリーは単に謎解きだけでなく、人間の奥底にあるもの(例えば闇のような)
近付いてみたいけれど、近付くと大きく怪我を負うような、魔力的な部分があります。
読み終えたあと、しばらく動けないほどの無力感。
この「無」を味わうために、頑張って読んで欲しいものです。

ももか
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No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

地と血と再生の物語

どうしようもない時に人は神に祈る。ジョニーも母のキャサリンも祈った。しかし、何も変わらない。ジョニーの双子の妹アリッサが誘拐され、その後父が失踪する。
絶望のなか母は薬物と酒に溺れた。そして、実業家で町一番の金持ちケン・ホロウェイが母を頻繁に訪ねてくるようになった。
いくら神に祈ってもなにも変わらない。母を守るためホロウェイに反抗するジョニー。しかし大人の力には敵わない。身体中には痣だらけ。

だがそんなことは誰にも話さない。それも母を守ることだから。ジョニーは自分に言い聞かせた。絶対に強くなってやる。

独りで、時には親友のジャックとアリッサの行方を調べ続けるジョニーの行動がメインのストーリー。
ジョニーと刑事たちの行動をつぶさに追っていく展開が緊迫感を生みどうしようもないやるせなさが溢れる。
バラバラになった不幸な家族。 その再生の物語。 アリッサの行方は? 本当に父はジョニー達を捨てて何処かに行ってしまったのか?
十三歳のジョニーには過酷な運命。 しかし、ジョニーはそんな苦境にも負けない。もう決めたのだ神など信じないと。

「川は静かに流れ」同様にこの物語も家族をテーマにしたミステリで、少女が誘拐されて一年が経ったというところから始まる。
残された家族。主任刑事という責任ある立場で時間の経過に苦悩する刑事。

それぞれの立場が交差する中で事態が動き出す。スリリングに謎めいて動き出す。
登場人物すべてがこの物語に深い影を落とす。 ジョニーが胸の中で密かに願った三つの願いは神に通じるのか。
神はどう応えるのか最後のページまで目が離せない。




ニコラス刑事
25MT9OHA
No.2:
(5pt)

タイトルに期待したのですが・・・

結末も意外性がなく全く面白くありませんでした。アメリカの田舎を舞台にしたごく普通の事件でした。 ダラダラと長いだけで物語も深いものはなく途中で厭きました。

わたろう
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No.1:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ラスト・チャイルドの感想

双子の妹アリッサが誘拐されて1年、父親は家族を捨てて失踪し、美しかった母親は酒と薬に溺れ地元の実業家にいいようにされている中で、双子の片割れ(ラスト・チャイルド)のジョニーはアリッサを探すために学校をさぼり、友人のジャックと危険な調査を続けている。
母親の美しさゆえか、担当の刑事ハントも多くの事件を抱えながらもこの誘拐事件から距離を置くことができず妻に去られてしまいます。
そんな時に殺人事件の目撃者となってしまったジョニーは、被害者が死ぬ直前に『あの少女を見つけた』と言う言葉を聞いたところから事件が大きく動き始めます。新たな誘拐事件や脱走囚フリーマントルとの出会いなど、偶然にも導かれジョニーの執念は実を結ぶのですが、真相は意外な結末となります。

家族の崩壊や再生をモチーフに描くことの多い作者ですが、『アイアンハウス』のような極め付けの悲惨さとは違い、未来にも希望が持てる終わり方で、ミステリーとしての意外性も面白く読みごたえがありました。
かなり偶然に彩られた感はありますが、3つの家族の関係を横軸にとても上手くまとめられていると思います。
親の在り様とはどういうものであるべきなのか非常に考えさせられました。
フリーマントルの『子どもは天からの授かりものだ』と言う言葉がとても心に響く作品でした。

たこやき
VQDQXTP1

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