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この闇と光
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この闇と光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 1~20 1/4ページ
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おそらく本書は、この手の「作品世界の前提が、途中からガラガラと崩れていく」系の作品としては、古典の一つなのだろう。 しかし、古典というものは「パイオニア」であり、道を創る者でもある。 なので、後の時代には「整備されて通りやすくなった道」を、器用に通過していく追随者が現れる。 そうした者たちの「小器用」な通行に慣れ親しんだ後代の目からすると、時に古典というものは、物足りなく、そして陳腐なものに見えてしまうことがあるのだ。 本当は、そのパイオニアの掌の上で踊っているに過ぎないのだが。 本書もまた、そうした「掌の上の猿」にとっては、いささか物足りない部分があるのではないかと思われる。 最後の「謎解き」に相当する部分が、妙に唐突というか、投げやりな印象を感じてしまうのである。 だが、繰り返すがその「物足りなさ」は、後代の人間が「後知恵」で作品を見ているからであることを、忘れてはなるまい。 | ||||
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すぐに届けていただいて感謝です | ||||
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主人公レイアに与えられた情報をもとに ぼくたち読者も読み進めていくわけだが…。 このことが実にミステリー的である。 ただそれがこの作品の全てではないということ。 注意しておきたいのは ミステリ要素のみを求めて読むと肩透かしになる可能性があるだろう そのことがレビューの賛否両論にも表れている | ||||
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終始合わなかった。 | ||||
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世界がひっくり返ってから驚きの連続!美しいもので溢れた世界で暮らすお姫さま、レイア姫…。お姫さまは情報が制限されているからこそ最上の美を想像できる。世界を自分の中で創りあげることができる。 誰かにとって神や世界そのものになれたとしたら…という少し危ない想像を膨らませてしまった。でも小さな子どもにとっての親は神であり世界そのものになりうるし、身近に神の力を持つ人はたくさんいるなぁ。 美しいものに惹かれる人たちが組み上げた夢の世界を覗けて最高だった。 終わりかたも淡くてふんわりした陶酔を残してくれる。全てを語らないのでこの物語の世界の続きを私の中で創り上げることが許されている。美と想像の力を感じた。 | ||||
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近親愛紛いの描写に拒否感のある方にはお勧め出来ません。 前半と後半の落差がこの小説の一番の見所で、そこを面白く思えるかどうかは読者側が前半をいかに美しく満たされた世界と感じられるかにかかっています。 正直前半で気持ち悪さが勝ったので、後半のネタばらしとそこからの締め方にいまいち感慨が湧きませんでした。 | ||||
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ミステリ界隈で度々目にしていた本作。 吃驚しました、呆気なくて。 後半のネタばらしパートは然程驚く展開では無く、少し無理矢理なやり方に思いました。 頁数も少なく物語に厚みも無い為直ぐに読み終わるので、読みやすいですが人にはおすすめ出来ないなぁと。 ラストは読者の想像にお任せします系。 | ||||
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読了して色々考えたけど、この作者は澁澤龍彦みたいなのが好きなんだろうな、ぐらいしか思い浮かばなかった。 | ||||
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面白かったです。 | ||||
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手元におきたい本。 世界はこのようなものであって欲しい。 世界は選ぶものであるということを 改めて感じた。 | ||||
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「大どんでん返し」で有名な作品であり、それに期待して読んだのですが、確かにそれが明かされてからの後半の展開は急転直下、前半との怒涛の激変ぶりです。しかしよくわからない部分や曖昧な部分が放置されたままで、結局明確な解答が示されず終わるのが残念です。主人公の一人称で語られる前半部分があまりに冗長すぎ、ゴシック要素に興味がないと苦痛です。また、後半の主人公以外の登場人物のキャラクターや心情が全然わからず、なんだかよくわからないまま終わります。 | ||||
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閉じた世界、伏線、どんでん返しが好きな人には刺さるかも!!! | ||||
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内容が………好みだと思います…… | ||||
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【ネタバレ注意】 BLオチすごく良かった。 | ||||
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服部まゆみさんの作品は初めて読みました。 いろいろなレビューがあると思うけど、1章の雰囲気づくり、世界観、それによる物語への没入感は、ちょっと最近では経験した記憶がないほどの貴重な読書体験だった。 こんな作家がいたんだな、と驚き、そして早逝していたことを知り、新作が読めないのは少し残念な気持ちになった。 1章だけでも是非読んでほしいと思う。 | ||||
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読み始めは、中世のヨーロッパの話かと思わせ、ある時点からクエスチョン?ピーターラビットのCDの話が出て来たところで、いつの時代の話か混乱してくる。 前半の登場人物は囚われの身の美しいレイア姫と父王様、そして意地悪な召使いダフネだけ、それも目が見えない姫の視点で話が進んで行くので、全体像が掴みにくい。 そして後半はじめ、読者は今までの話を根底からひっくり返される。 どんどん新事実がわかって行き、姫と私たちはたくさんのことでだまされていた事がわかる。 これは推理小説の謎解きの比ではない。 こんなストーリーをよく考えたものだと感服!二回読むと、色々なところで伏線を張っていたんだなと思う。 面白くないとはとてもいえない作品。 面白かったとも言いたくない。どこかダークで官能的な匂いを漂わせたファンタジーだろうか? | ||||
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"父はよく私を『光の娘』と呼んだ。輝くように美しいと。『美しい』とは『綺麗』ということだ。『花のように綺麗だ』とも言う。でもダフネは違う。"1998年発刊の本書は直木賞候補にもなった虚構と現実が混じり合うゴシックミステリ。 個人的には、ドンデン返し的なミステリに最近はまっている事から本書についても手にとりました。 さて、そんな本書は森の奥深くに囚われた幼い盲目の"王女"レイアが優しい国王、そして意地悪な継母ダフネに囲まれながら成長していくのですが。その生活が突然終わりを迎えた所から【章ごとに新しい事実が明らかになっていく】のですが。 個人的には著者のはっきりとした美意識というか耽美的な雰囲気がとにかく漂っている本書。好き嫌いはわかれるだろうな。と思いつつ。私は割と好みというか、作中で紹介される文学作品やクラシカルな画家たちの嗜好があっていた事もあり楽しませていただきました。 またミステリとしては、いわゆる殺人が起きたりする作品ではないのですが。それでも中盤からの章ごとに意外な事実が次々に明らかになっていく展開は小気味よく、面白くて一気読みしてしまいました。 ドンデン返しミステリが好きな人。また耽美的な世界観のある本が好きな人にオススメ。 | ||||
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物故作家だ。紹介文が気になったので、読んでみた。 盲目の王女様が父王と二人で暮らしている。彼女の五歳から十三歳までの生活を語る。 この時点で、設定を額面通りに受け取る読者はいないだろう。 設定の種明かしは、想像をはるかに下回ってつまらない。 欧州かぶれの元文学少女だか元芸術少女が、お耽美な妄想を書き並べただけだ。私が最も苦手なタイプである。 こういうのが性に合う人もいると思うので、罵倒はしないけど。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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まず最初に全体評価をすると、物語として非常に上手く出来ていると思う。構想がすばらしい。しかしこれはミステリーとして読むべきではない。作者もおそらくミステリーとして書いたのではないのではないか。 ちなみに雰囲気などに関しては他のレビューにお任せするが、個人的にはそれほど耽美耽美はしていないと思う。 特に言及しておきたいというのは次の点。 物語に仕組まれた誤認は(中には「意味がなく無駄に趣味に走っている」と感じるレビュアーもいるようだが)、物語上無くてはならなかった要素だということ。それはラストシーンからも明らかに推察されてしかるべきだし、それこそが物語の根幹だろうと考えられる。 その誤認が担う意味とは、主人公にとって「彼」が、世界や自己像さえ現実とは無関係に歪ませ決定することが出来る、絶対的な支配力を持った「神」のような存在だったと示すことだ。 そして支配されている人間にとっては「光」としか認識出来なかった(そう誘導されていた)「神」から解放された後から結末までにも、ただの謎解きではない意味がある。主人公が「現実」を知り、自由になった自己をもって改めて捉え直せたと思った「神」。それはもはや主人公にとって「神」ではなく「人間」に失墜した存在になったと思われた。 しかしいざ対決してみれば「彼」は「光」だけでなく想像を超える「闇」を併せ持つ複雑さしたたかさを備えており、主人公は「彼」を捉えることが出来なかった。それはまだ「彼」が「神」として主人公を支配し続けていることを意味しているのだ。 物語の中でも神についての伏線があり、それが最後で見事に花開いている。 ただの耽美小説やミステリー小説として読まれるのはあまりにも惜しいのではないか、と思う。 ちなみにこのような話において犯人の意図を描くなどはもちろん論外だ。読者として気になるのは理解するが、徹底した主人公目線によって作り出した「神」を、読者に向かってわざわざ人間におとして見せるのは興ざめというものだろう。 まあ分かっている方は分かっていると思うので、こういうレビューも興ざめですが…。ほかのレビューを見て批判が的外れではないか?と危惧したので筆をとりました。 ついでに言うと評価が★5ではないのは、純粋に好みの問題です。完成度には文句なし。 | ||||
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