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夜のピクニック
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夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全561件 541~560 28/29ページ
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不完全燃焼の青春を送った人にとても優しい本です。「まだ自分の人生は始まっていない。できるだけ早く大人になり親の束縛から逃れたい、羽目をはずして恋愛したい、そのためには今は学業第一、それ以外のもやもやとした思いは蓋を」と高校時代を送った多くの人間の気持ちを浄化させてくれます。ゴールした達成感に浸れ、いい気分に。でも、手放しで喜べない人もいるでしょう。登場する多くの女の子が男子に「媚びている」感じがあるからです。彼女達は男子を無条件で愛しているようにみえて実は、言葉や態度によって、自分が彼の記憶に残り、愛してもらいたいという思惑が働いている。なぜ彼女達は、回りくどく受身なの?と歯痒く思いました。同じような高校を舞台にした小説「樹上のゆりかご」荻原規子を読まれると、女が持たされる「無意識の卑下」が鮮明になってきます。私のレビューに疑問や反感感じた方はぜひ読んでみてください。、「夜のピクニック」では自己チュウでストレートな行動の女の子一人出てきます。私は好きです。だから平均点の星3つです。 | ||||
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目黒孝二さんがおすすめしていたので読みました。さわやかな読後感が残る青春小説の秀作です。私も現在30代後半ですが高校3年生のときに38キロ夜間歩行という行事があり、ノスタルジーをかきたてられました。ただ男子校だったのでこういった男女間の思い出は無いので別物ですが。。恩田さんはまるで最近まで高校生だったのではないかと思わせるほどうまくその心情をとらえ表現していますね。主人公の母親が友達に告白するあたりや留学した親友のちょっとしたトリックなど、物語にうまくスパイスを与え飽きさせません。読み終わって、とにかく高校時代を懐かしく思い出し、あいつもいいやつだったよなあと親友と酒を酌み交わしたくなりました。今よりも確実に感受性が豊かだったし、まっすぐだったしなあ。小説としての出来はあくまでも秀作、傑作5つ星はあまいでしょう。ね、目黒さん。(私は泣けませんでした) | ||||
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「青春小説」なのはわかるのですが、全体的にちょっと幼稚すぎる印象を持ちました。自分も同校OBで、風景の描写などを自分の記憶と重ね合わせながら、とても懐かしく読みました。本よりも自分の昔を思い出して感動してしまいました。「青春小説」だから、むしろそれでいいのかもしれませんが。 | ||||
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転勤で住むことになった家から一番近い高校にも1晩かけて歩く行事があることを知り「うわ、私こんな行事のある高校卒でなくてよかった」と思っていました。が、この本を読んで、もしかしたら実際にもこんなこと(自分の中で何か変化するという意味で)もあるかもしれないんだなあ、と少しうらやましくなりました。私は子持ちの母ですが、なんだか育児に追われて忘れていた懐かしさを感じながら読みました。出てくる人物がみんな生きています。感情移入もしやすかったです。読後感はさわやかでした。 | ||||
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未来が開けている進学校の高校生ならではの、昔も今もこれからもありそうな青春群像。そういえばいたいた、こんなやつ。駆け足で大人になりたがってるヤツ。自己中でまわりをふりまわすヤツ。信頼し合えると思う友人。どこからみてもお似合いのカップル…。 訳ありな因縁をもつ二人のわだかまりがとけるという、ただそれだけのストーリーが胸にしみる。 単調な行事だから、ひたむきになれる。だれとゴールするかなんて、大したことじゃないんだけど、とても大切に思う彼らの気持ちがわかる。 ロックンロール大好きっていいながらオフコースを聴いてるズレてる少年も、実は真っ直ぐな少年なんだなあ。 世相の先端部分の話題をあまり取り入れていないがゆえに、むしろ10年後20年後にも通用しそうな作品である。 | ||||
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新聞やテレビでこの本を知りました。前から恩田さんの本をずっと読んでましたが、今のお気に入りはコレですね。自分が今学生だからかもしれないけど、すごい親近感を持って読めてます。まさに『青春』です。目に浮かぶようなカンジです。あまりに面白いストーリーだからスラスラ読めちゃいます。先が気になって授業中にも・・・。それぐらい面白いんです。学生さんからはもちろん、たくさんの人に読んで欲しいですね。学生さんは自分を照らし合わせたりすると、もっと面白く感じられますよ。学生さんじゃなくても、学生だった頃を思い出しながら読むと面白いですよ! (^_^) | ||||
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戻れるなら高校生に戻りたいと強く感じました私は学校の行事なんてっとサボったり冷めてたりそんな風に過ごしてましたでも今なら分かる、やっぱり学生時代の思い出って大切なんだよね。その素敵な時間を無駄に過ごしてしまった自分に後悔しました。今、学生の人「こんなのある訳ないじゃん」なんて思わずに自分から思い出を作るのっていいかもよ。まだ間に合いますそんな気分にさせられるとっても素敵な作品、大好きです | ||||
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良い青春小説に出会った。高校生活最後のイベントの一夜の出来事を淡々と描いている。特に大事件が起こるとかいうわけではないが 読み始めると止まらない。初めて 恩田さんの作品を読みましたがすばらしい作品だと思います。高校生の方は卒業前に一度読むべきです。子供がいるかたなら ぜひ息子さん 娘さんに読ませてあげてください。 | ||||
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「修学旅行で何が一番楽しかった?」と聞かれたら、間違いなくこう答える。「行きと帰りのバスの中、友達と喋ったことが楽しかった!」僕だけじゃない、妹も友達もそう答えた。ならばいっそ、修学旅行の全部をそれにしてしまえばいい。そんな所からこの物語は出来た思う。80キロの道程を、一昼夜かけて全校生徒で歩く。何処かに行くという非日常の興奮の中で、友達と気がすむまで語らう。それはきっと素晴らしい思い出になる。今まで言えなかった事、感じ取れなかった感情、思い違っていた事、それらがいっぺんに現われる。そんな物語でした。まちがいなく恩田さんの代表作になると思います。絶対お勧めですので、時間がある方は是非読んで下さい。 | ||||
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一気に読めました。たった一日のできごとを追って書いてあるのに、飽きません。そのときそのときの主人公の心がとってもよくわかるのです。まるで、高校生に戻ったような気持ちになります。 「青春のひとコマ」って、こんな風だったんだなと懐かしく思います。でも、くどくなくって好きです。 気持ちが純になる小説です。 | ||||
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最近良い本を読んでないなあと思っている方にはぜひおすすめです。ぼくもこの本の評判を聞いて買ったクチなんですが、はまりました。ただ学校行事で1日歩くのですが、そのわずか24時間におきる出来事は学校生活の1年に値する中身の濃いものでした。小説の中に登場する高校生はきっと今時の高校生ではなく、恩田さん時代(つまりぼくの時代でもある)の高校生のような気がします。30から40のおとなの方に読んでほしいですね。 | ||||
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心の振幅が少なくなったと反省する大人たちに贈られたような本ですね。多くの年代の共感を呼ぶのは、臨場感あふれる見事な描写、筆致によるところが大きいでしょう。最後はまるで登場人物と並んでゴールしたかのような達成感、満足感でいっぱいになります。疲れたなと思ったときに読み直したい1冊です。 | ||||
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恩田陸のいわゆる「青春小説」ですが、とてもいいです。読後感が気持ちがいいです。貴子と融の心のこだわりが解けた後、融が「いつかきっと貴子を自分の家につれていこう」と決意するところ、また、これから一生楽しいことばかりではなく、うんざりしたり、嫌になるようなこともきっとあるに違いないとお互いが思うところなどそういう現実も意識しつつ、希望を失わないで生きていく姿勢をしめす心の動きが強くさわやかです。この小説には強い人間ばかりでているという批評もあるようですが、たぶん現実の高校生たちはもっと弱いでしょう。それは今も昔もかわりません。ですが、こういう高校生がいるだろう、いや、いたはずだろう、いて欲しい、という願いはどの世代にもあると思います。特に高校生活を終えてしまった人間にとっては。そしてそれは、自分自身の高校生活と重なって甘いノスタルジーとなり、翻って明日の自分の人生を元気づけてくれます。自分自身のことだけ考えていればよかった学生時代を終え、お金を稼ぐ辛さを知り、自分で生活している人、自分で家族を養っている人に読んで欲しい。きっと心がリフレッシュします。 | ||||
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恩田陸さんは私の卒業した高校のOBです。実際、70キロを歩く行事が存在し、私も経験しました。だからもう、ただただ懐かしく、嬉しさを感じながら読み続けました。80キロを歩く。そんな行事になんの意味があるのか、と初めて聞いた人には感じられるかもしれない。でもこの本のなかには、その意味と、そしてそんな行事が卒業生たちにとってむしろ楽しい思い出になる理由が、しっかりと描かれていると思います。恋愛とは違う、わだかまった想い。自分のなかに、確実に存在しながら、それを説明することができず、また相手との間で消化できずにいる。貴子と融はおそらく、歩行祭を通してではなければ、分かり合えなかったのではないでしょうか。いつもとは違う、特別な行事、その状況。そして友人達。いつもは話せないことが、なぜか話せてしまう。だからこそ、貴子と融はお互いに向き合えた。歩行祭という行事を経験したことが無い人にも、この本を通して感じてもらいたいです。 | ||||
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マラソンよりも長い距離を一昼夜かけて歩くという「歩行祭」は実際にある行事です。私も中学のときに体験したことがあります。昼間のうちはまさにピクニックでしたが、夜になると寒さと暗くて先の見えない道で急に不安になったことを覚えています。(計算上は普通に歩いていればゴールできるはずなんですが)このゴールすることが始めから分かっている歩行祭を小説のテ-マにしたときから、貴子と融が和解することも決まっています。でもその躊躇ったり振り向いたり、それをもどかしく思う友人らが押したり引いたりする様が、またもどかしくも微笑ましい。本人達は先が見えずに不安でいっぱいだろうけど、大人なら懐かしく思えることでしょう。人物や挿話に、いわゆる今時の高校生やどぎついだけの現実を選ばなかったことに批判の声もあるようですが、おかげで寝る前に読んで「ああ良かった」と思って寝られます。 | ||||
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もちろん今脂の乗り切った恩田さんにとっては一通過点に過ぎないでしょう。しかし、これまでのと限定をつければ躊躇なく恩田さん最高の作品と言い切れる。確かに歩き続けるだけでクライマックスはどこだったのかと思わせる。それでも、最高の青春小説という評価を裏切るものではない。たぶん、青春小説というと誤解する人が多いだろうが、そして恩田ワールドになじみのない人々にとって特にそうかもしれない。しかし、そんな人々にこそ味わってほしい最高の小説だ。本格的推理ものを忌み嫌っている人(実は私もその一人だが)にも価値のある小説だ。恩田さんが本格的推理ものを称揚しているにもかかわらず。 | ||||
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新聞の書評をみて、読んでみたいと思った。本音と建て前のサラリーマン生活にあって、矛盾を感じながら日常を送っている団塊世代の親父にとって、ノスタルジックな青春小説だ。「歩行祭」の24時間の設定もユニークでおもしろく読ませてもらった。作り物の青春という意見もありますが、青春小説ってそんなものでは。「なんでこの本をもっと昔、・・・読んでおくべきだった。そうすればきっと、この本は絶対大事な本になって、・・・」主人公融の親友忍が述懐する場面は、正直グッときた。本に限らずこの年になると、今の状況に特別不満があるわけでなくても、「あのときこうしていたら、もっと違った人生があったかも」と思うことが多々ある。この場面だけでも若い人には読む価値があると思う。つっぱらず素直な気持ちで読めば、きっと得るものがあるはず。若い人に読んでもらいたい青春小説です。 | ||||
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池上冬樹、目黒考二といった手練の読み手が手放しで絶賛しているので期待して読んだぶん失望も大きかった。登場人物の設定や行動がわざとらしく感じられる部分が多い。特に、ロック好きのチビ少年・高見光一郎「ロックが俺を眠らせてくれなかったのよ」って、高3にもなってそんなヤツいないって。青春ってこんなさわやかに解決されるもんじゃなくて、もっともどかしくやるせないもんだと思うし、それをきっちり描いた小説やマンガもいっぱいある。この作品ではオヤジくさいノスタルジーが昇華されていないという印象。 | ||||
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80キロという常軌を逸した距離を歩く高校生活の大イベント「歩行祭」。そのイベントを青春の決算として、様々な人間模様が繰り広げられます。まず、歩行祭という舞台設定が秀逸でした。青春小説の定石であるクラスや学園などは登場せず、ひたすら歩く。その極限状態だからこそ、普段出来ない話をしてしまう。そこから、登場人物の普段の生活や思いが鮮やかに浮かび上がってきます。 話的にはちょいと出来過ぎという気もしますが、「歩き続けるのは辛いけれども、歩行祭は終って欲しくない」という登場人物とページをめくる私たちは、気持ちを共有出来るでしょう。その点でも、良質の青春小説。 | ||||
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ともすれば吹き上がってきそうになる想いを、抑え抑えしながら読了しました。甲田貴子と西脇融を中心に描かれた青春群像に、自分のその時代とは何の接点もないはずなのに、どうしようもなく重なってしまう友人たちの顔、顔、顔。夜を徹して80㎞をただただ歩く、北高の「歩行祭」で、貴子の胸に秘めた一つの賭けが、どう展開するのかもさることながら、恩田さんが鮮やかに描き分ける、高校3年生たちのどの人物にも、自分の過去の友達が重なってきて胸に迫るものがありすぎました。必死で歩く彼らが、苦痛を紛らわせるために話すおもしろいこと、楽しいこと、恋の打ち明け話、将来のこと。気の合う大事な友人としてお互いに選び合って、最後の行事をともに過ごすことの意味。お互いが理解しあうためのぎこちないとも言える手続きが、今の私には眩しく思えました。友情だけは、差し替えがきかないものだと、つくづく思うからです。思い切ってやってみることで、つかむことができるものは、恋や勉強だけじゃない。貴子は、融との関係を、自分の人生に深く関わるものと捉えたからこそ、自分の賭けを行動に移せたのです。もちろん、後押ししてくれた友人たちの気持ちもちゃんと理解しながら。貴子と融における関係は、確か『まひるの月を追いかけて』で使われていたモチーフだったと思うのですが(違っていたらごめんなさい)、それがこのような学園ものの青春小説でどう展開するのか、興味津々でしたが、実に鮮やかに恩田さんは、味付けを変えて差し出してくれました。「ノスタルジーの魔術師」の手腕に、見事に 嵌められました。起こり得た奇蹟は、ちゃんと私の胸に納まっています。 | ||||
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