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夜のピクニック
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夜のピクニックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全561件 521~540 27/29ページ
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甲田貴子や西脇融たちが通う高校には、一晩中歩き続ける”歩行祭”がある。貴子と融の関係はただの同級生というわけではなく、ある事情から共犯めいた雰囲気と緊張感が漂っているのだが、高校最後の歩行祭を通してその関係に変化が生じる・・・。私自身の高校生活を振り返ると、もったいないことをしたと思いました。貴子を避けていた融がずっとそうだったように、その時にしか感じられないことを無意識におろそかにしていた気がします。成人してから10年以上経った今の自分は嫌いじゃないけど、もっとあの頃を大事にできていたらよかったとこの本を読んで強く思いました。貴子と融をとりまく友人達がまた、みんな個性的で魅力的で読んでいてとても楽しかったです。読後感がすっきりでとても好きな本のひとつになりました。 | ||||
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一昼夜ぶっ通しでひたすら歩き続ける--ただそれだけの装置で300ページ超の長さを持たせることができるのか? そんな興味と「本屋大賞受賞」ということで手に取りました。 で、 作者への公平を期すために言えば、前者については問題ありませんでした。非日常の環境の中で味わう気持ちの高ぶりと気負い、焦りなど、主人公たちの思いに、高校時代の”青い”なりに真っ直ぐな心情、感情がよみがえってくる気がして淡々と読み進められ、中だるみもないではないですが、ちゃんと最後までたどり着けました。今の現役高校生からの「爽やかすぎる」「オヤジくさいノスタルジー」という意見もあるようですが、今の高校生だけが高校生活を語る資格を持つわけではありません。現役高校生が語る2005年の高校生活も、かつての高校生が語るノスタルジックな高校生活も、どちらも当事者にとってはリアルなのですから、それはそれでいいでしょう。 問題は、それだけの分量を読んで、読後感として何も残らないということ(なぜ本屋大賞?)。クライマックスを主人公2人(融と貴子)の間のわだかまりの解決に絞った割には、それによるカタルシスがさほど感じられないことです。2人を取り巻く友人たちの描きこみもいま1つのように感じられます。2人だけでなく、登場人物それぞれが小さな問題を抱えながら歩き続け、そして各々らしい決着をつけていく。そんな小さな解決を集積した群像劇にすれば良かったのでは? | ||||
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といえばいいのでしょうか。この高校のモデルは、私の地元の学校(水戸一高)ですが、この話を読んで、歩行祭に参加したい気分に駆られました。作品中に出てくる謎の少年のように。題名にも書きましたが、幾分長い間であっても青春は一瞬のように感じられるものです。この小説は、一昼夜の、人生から見れば一瞬の青春を描いた作品です。いろんなドラマや伏線が、この一日に打ち上げ花火のように、さまざまな色を見せます。もちろん、いい作品だとは思います。ただ、中学、高校、せめて大学生が読むのに適している気はします。ある程度年をとった人間は、ノスタルジックな気分に浸る部分もあれば、若干青臭さを感じてしまうところもかもしれません。だから、本屋大賞という、本の読者としてつわもの達である、書店の店員さんたちが、この本を選んだというのは、個人的にはやや違和感は感じます。 | ||||
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本屋大賞だそうで。でもたぶんこういう結末になるだろうと予想がつき、にもかかわらず長い道のりを、こっちもじりじりさせられながら読む感じでした。しかい夜間歩行の描き方は、面白いですね。時間の進行と共に変わる景色、体の変化。そして歩行自体の設定の面白さ、前半がクラス全部で歩き、後半が自由歩行で気のあった者同士で組み、しかもゴールを競うこと。単に歩き続けるより、よっほどドキドキ感があるだろうと思わせます。勝ち負けから誰と走るかといった不安。アメリカ映画でよくある、高校生の卒業の際のダンスパーティに誰とパートーナーになるかといった期待と不安まで思い出しました。 | ||||
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読んでいる間、彼らと一緒に私も歩行祭を歩いていた。ともにハラハラしながら、ともにビクビクしながら、ともに驚き、ともに喜んだ。ブログやウェブ日記を書いている方は、ぜひその日読んだ内容を日記に記して頂きたい。歩行祭は何よりもその過程が楽しいからだ。同じ歩幅で読んでいる人がきっといる。同じ景色を眺め、同じ場面で感情を揺さぶれている仲間に出会えたら、それはそれは素敵な歩行祭になるだろう。 | ||||
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誰でも記憶がある中学、高校の頃の好奇心、臆病、胸が痛むそんな数々の思い出を思い出させてくれる本です。とにかく癒されました。昔の若き頃にタイムトリップしたそんな感じの読後感でした。 | ||||
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本屋大賞ということで読みました。確かにいい話です。癒されます。昔に戻れます。しかし、大人になって汚れてしまった私には、別世界の話としか思えませんでした。ある意味、”悲しい” | ||||
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話しの内容は、ある高校の行事でまる1日をかけて歩き続ける歩行祭というものがあり、その歩行祭の話しである。途中で殺人事件が起こるわけでもなく、ただ高校生がそれぞれの想いを胸に秘め歩き続ける...その17、18歳男女の心の葛藤を鮮やかにえがききった名作である。登場人物がそれぞれ魅力的だし、自分自身の高校生活を思い出し懐かしい気分にひたりました。現在はサラリーマンで結婚し2児の父親としてこの本に出会えてよかったです。 | ||||
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本の善し悪しとは別に、一晩の話がこんな一冊になるのがスゴイ!!と思う。よくもまぁ、ここまでのものにと、ただ感嘆するばかりです。久しぶりに電車で読んでいて泣けました。人と人が分かり合える、って人生の最大のテーマなのかもしれません。 | ||||
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北海道にも、強歩遠足をしている高校が幾つかありますが、24時間は無いと思う(熊に襲われるからか?)。思い出と現実の間をピクニックする登場人物たちは、それぞれの思いを抱え、歩き続け、それぞれの途を模索します。昨年の「博士の愛した数式」も美しい作品ですが、この作品の世界も清冽で素晴らしいです。 | ||||
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80キロ歩く。ただそれだけのことなのに、この本にはたくさんのことが詰まっています。それぞれの思いや悩みが雪解けのように歩くたびに解決していきます。小さな悩みや、大きな問題などを抱えながら試行錯誤した高校時代のことを思い出しながら読んでました。登場人物それぞれに感情移入ができ、読んでいると時が経つのも忘れてしまいます。貴子の賭け、杏奈のおまじない、それぞれが読んでいてどうなるんだろうとドキドキします。読後感の爽快さは格別です。心が晴れやかになるような一冊です。 | ||||
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とにかく読後感がいいです。一晩のうちに主人公・融と貴子の間にあった複雑な想いが、いろんな要因によって溶け合った瞬間はもう、すっきりすること間違いなしです!「上と外」といい、恩田陸の作品の中では、さわやかにストン、と落ち着かせるラストが個人的に好きですね。あと、自分の高校にも長距離を、天候に左右されずに完歩する行事があったので、体力的に辛いときの心理状態にも共感する箇所が多くあり、さすがと言わざるを得ません。 | ||||
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高校生活最後のメインイベントとなる「夜間歩行」をテーマとした物語ゆえ、読み始めは、「ただの青春小説なんじゃないの?」と軽く考えていました。しかし、読み進めるうち、物語の全体に現れる「過ぎ去ること」への不安や、むなしさという感情が、物語の中で高校生たちが抱くそれとは明らかに違うけれども、なんとなく自分が普段日常生活の中で抱くそれに似た感情とクロスさせて読み進んでいました。そんな思考を読者に持たせる作品だからこそ、幅広い層の読者を楽しませ、かつそれぞれの年代に違った深度で問いかけることができるのではないしょうか。たんなる青春小説と片付けず、一つの哲学的側面をもった物語だと思いました。 | ||||
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恐らく昭和50年代の進学高校という設定。きわめて叙情的な作品で、同じ世代に同様な高校生活を送った私としては、とても懐かしい気持ちになる。若い頃はこんなだったかも知れない、と思ってしまう。 文体は奇を衒うことなく、とても素直。筋書きも紆余曲折なく、一本道で清い。登場人物がsmart過ぎる気もするが、これくらいが良いのかもしれない。著者と同世代の人はぜひ読んでみてください、感動すること請け合いです。 違う世代、或いは違う生活を送ってきた人は、この作品(の設定・登場人物や筋書きなど)にどのような感想を抱くのでしょうか、とても興味があります。読んでみてください。 | ||||
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いいハナシです。ただ、ここまで騒がれ過ぎなければ、もっと好きになったかも知れないが、ここまで騒がれなければ、読まなかっただろうから…。(ちょっとフクザツな気持ち…)。本屋さん大賞って、「いいハナシ」にでるんだなーって(「博士が愛した数式」に出た賞なので納得)このハナシが好きで、マンガを読む人なら、講談社(アフタヌーンKC)の「反町君には彼女がいない」(そりまちくんには かのじょがいない)(全6巻)は、おすすめです。(題名がヘンで、損をしてる本ですが、 これも「いいハナシ」です) | ||||
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現在までの、恩田陸の最高傑作。これは設定、人物の書き分け、心情などすべてが上手くかみ合っていて、一気に読むことができます。この作家のほかの作品は、なにか足りないというか、当人の情熱が空回りしているような感じがしたのですが、これはおすすめ。本屋さん大賞も納得です。恩田陸は、ミステリーは下手だから、もうそっちは書かないほうがいいんじゃないか。 | ||||
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物語の主人公である甲田貴子の通っている高校では、修学旅行の代わりに、約八十キロの道程を一昼夜をかけて歩く「歩行祭」と呼ばれる行事を、毎年一回行っていた。貴子は、卒業を控えた最後の年の歩行祭で、三年間ずっと胸の中にわだかまっていた思いを清算しようと、ある決意を胸に当日を迎える。 物語は、歩行祭のスタートからゴールまでを描いています。淡々と進行する話の中にも、複雑な人間関係が絡んでいたり意外な展開があったりして、とても面白いお話でした。読後感が爽やかでした。自分も一緒に歩行祭を歩き終えたような気分になれました。 | ||||
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本当に高校時代の一つの行事をリアルに体感できる小説。友人達との関わり方とか未来への思いだとか、当時のさまざまなものがよみがえります。「こうゆう奴クラスに一人はいる!」ってキャラがでてきたりして。読後感もいいです。でも主役二人の悩みばかりがクローズアップされていたのが残念。だったら、この作者の「ネバーランド」のほうが好きです。登場人物それぞれが自分の悩みを乗り越えていく姿が、もっとよく描かれていたので。 | ||||
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最近では珍しいほどに爽やかな青春小説でした。 友情、恋愛、得体の知れない苛立ち。青春の要素がこれでもかというほどに盛り込まれています。しかし、普通ならばそれだけ盛り込んでしまうと話がくどくなったりしてしまうものですが、「夜のピクニック」はそれを爽やかに、流れるように書けています。その筆致は鮮やかであると言わざるを得ないでしょう。 ただ一つ気になるのが忍と順弥のキャラ設定でしょう。どうもこの二人は微妙なところでその個性を潰し合っているように思えます。 まあ、それでもちょっと気になるくらいです。全体的に見れば秀作である作品であると思います。 学生のころのこんな思い出はいつまでも心の中に残るものでしょう。それがその後、どんなにも自分を助けてくれることになるか。それを強く感じました。 | ||||
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20年前、国文科の学生(中退・笑)だった僕は、古今東西、小難しい本に、「何か」を求めていた。それが、何だったのか、もう忘れてしまったし、思い出そうとも思わない。ただ、こんな奇跡的な本に当時、出合わなかったことが残念です。映画化は、無理でしょう?この、絡まり、交差し、ピュアで意地悪でやさしい感情を表現できる役者なんて、どこを探したっていやしない。10代の時に読みたかっなぁ・・・。二人の娘が、高校生になるまで、大切に取っておきます。 | ||||
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