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蛇行する川のほとり
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蛇行する川のほとりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 1~20 1/3ページ
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何に感動したのかよくわからないんだが、香澄、芳野、毬子、三人の少女たちの中に、確かに私が居る。 著者の作品の中には、ストーリー展開重視なものと、水彩画のようにティーンエイジャーの女の子たちの気持ちの流れを瑞々しく描くものとがあるが、後者に関しては絶妙だと思う。 ストーリーがいささか力づくでも許してしまえる。 | ||||
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夏休みの長い期間、学生時代何かが変わってしまう出来事。にとても共感しつつ読んでいたらいつの間にか読み終わってしまった…… やはり恩田さんの本は読みやすい… 登場人物のミステリアスさがとてもじわじわきて楽しかった。語彙力が無いと本当にまあ悲しい文章しか書けなくて泣けてくるけどこの本はオススメできます。匙を投げるようなオチではありません!!!((( | ||||
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最初は新書版で3冊に分けて発表された作品です。1が2002年12月、2が2003年4月、3が2003年8月出版で、それぞれが文庫版の1章になっています。どれも終わり方がショッキングなので、リアルタイムで読まれた方はさぞ次の巻が待ち遠しかっただろうと思われます(私は新書版3冊まとめて買って読みました)。 少女たちを描いた大変印象的で美しい小説です。恩田さんは萩尾望都作「トーマの心臓」に影響を受けた世代だそうですが、この作品もいい意味で少女漫画的なところがあります。 ”まるで2人だけで世界が完結しているような”美しい上級生、香澄と芳野、彼らに憧れる毬子。そして毬子の友人真魚子。 香澄のいとこ月彦とその友人暁臣という2人の少年もいますが、少女たちに比べるとその行動や動機もどうしたってどこか子供っぽいです 舞台は、蛇行する川のほとりに建つ家、塔のある家、緑に埋もれた野外音楽堂などで、頭がぼんやりしてしまうほど暑い夏のさなか、お話のすべてが何か不穏な夢の中の出来事のようです。 香澄が6歳の時、母親が川のほとりの家で不審な死に方をし、犯人はいまだにみつかっていません。過去の真相があばかれるという意味ではミステリ的なところはありますが、それが主ではありません。 百合ものだと捉える向きもあるようですが、そんな生々しいものではなく(もちろんそういうシーンもありません)、純粋で混じりけない少女たちの究極の友情だと思いました。女性ならわかると思いますが、思春期の頃の女友達の繋がりというのはものすごく強いものです。 10代の友情を描くという意味では「ネバーランド」と共通していますが、男の子たちを描いた小説があくまでも現実的なものなのに対して、少女たちを描いたこの作品はもっと観念的です。あちらが陽ならこちらが陰というか。より研ぎ澄まされた感じがします。 ここでも、自分勝手で情けなくて現実逃避するばかりの親たちが出てきます。そのために幼くして大人にならざるをえなかった少女。その少女に無言で寄り添い続けた親友。 恩田さんは少女を描くのがうまいですが、きっと心の中にいつまでも少女を持っている方なんだろうと思います。 終章は、時間的に第2章の雨上がりの朝に戻り、香澄の視点から語られます。タイトルの「hushaby」、どういう意味なんだろうと調べてみたのですが、赤ちゃんをあやす時の「ねんね、ねんね」というような呼びかけだそうで、1765年に出版されたマザーグースの中に収録されている「Hush-a-by baby」という古い子守歌に出てくる言葉だそうです。恩田さんはマザーグースもお好きだそうですので、そちらから採られたのかもしれません。 | ||||
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無垢で純粋な高校生。 故に、いつ崩壊してしまうのか。 危うさの中で進む謎解き。 ガラスの擦れる音が、全編に鳴り響く。 | ||||
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一気に読んでしまった。 変わる視点とストーリ構成がおもしろかった。 | ||||
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1ページ目から不思議な雰囲気が有る物語です。ミステリーとしては並みの上ですが、少女(あと少年)達の心の揺れ方の描写は天下一品。「木曜組曲」や「夜のピクニック」もそうでしたが女性たちを隔離された環境へ入れて、彼女等の行動、心理を書き上げるのは、恩田さんの最も得意とするところではないでしょうか。この物語で十分にそういう恩田さんの力が発揮されてます。ミステリーというよりは美しい「物語」として、もう少し知られていい作品だと思います。 名作。 | ||||
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高速バス移動の間、途中で飽きることなく、一気に読んでしまいました。 | ||||
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同作家の作品をいくつかおすすめいただいたのだが、百合の香りに誘われてこちらから読むことにした。美少女美少年達の耽美な世界に浸かれて大満足。謎解きの面白さもあって、しっかりミステリしてるんだけど、読み解くというよりは眺めて楽しむ作品であったように思う。 | ||||
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事件の真相を語るスチュエーション。最初から最後までの連続した構成に脱帽です。 | ||||
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高校生が持つ憧れと恐れを過去の事件とそれに関係する人たちが事実と虚構を感じながら苦悩する様を描いた良作です。 | ||||
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奇想天外で小説として読むには面白かった。単純なようでかなり複雑な展開でありえなさが面白いのかもしれない。 | ||||
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他のレビューにもある通り、少女への羨望かつまっている作品です。描写が綺麗で、キラキラしている春のような作品です。が、所々闇が垣間見れてどんどん先を読みたくなります。 | ||||
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恩田先生が、賞を取ったという事で興味本位で読みましたが良かったです。 はまりました。 | ||||
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一人称のあたしが、巻によって変わる。この「あたし」は誰なのか考えながらよむのも楽しい。降り注ぐ太陽の光を木陰で受け止め、きらきらとこぼれる光のような光景が浮かぶ。竹宮恵子や萩尾望都の漫画をおもいだした。1巻蓮見毬子、2巻芳野、3巻真魚子。繊細ではかなげで、活力と好奇心に満ち、自己愛に完結している。少女から大人になる不安定な様子が、ミステリーとともに語られる。人間関係のメモをとって読んだ。 | ||||
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とある高校の美術部員である少女・毬子と、その憧れの先輩二人──香澄と芳野を中心に語れる物語。香澄が住まう川の畔の古い屋敷「船着場のある家」に、毬子が演劇祭の舞台背景制作のための合宿に招待されるところから始まります。 起点は学校となっているものの、そしてまた学級や学年内での人間関係が仄めかされたりはするもののそれは純然たる背景で、舞台の中心は「船着場のある家」。その屋敷で過去に起こった事件をめぐって登場人物たちの思惑が交錯します。 主人公たちはそれぞれに互いに強く心惹かれあい愛おしく思いながらも、一方では暗に明に相手が自分とは異なる思惑でそこにあり、行動していること意識している。熱狂的なのに醒めています。 「・・・あたしはあえて否定しようとは思わなかった。あたしの気持ちを説明しても、信じてもらえるとは思わなかったからだ。・・・××には、あたしがどんなに彼女に感謝しているか、どんなに彼女を大事に思っているか、きっと一生わからないだろう。それでもあたしはちっとも構わない。彼女はあたしのそばにいてくれるし、今、あたしはこんなにも幸福で、世界を愛しているのだから。・・・」(345・346ペ) ──その登場人物の各々の自己完結をした精神世界の個別性(主観性)というものを強く印象づけるように、物語の進行とともに語り手はみたび強引に交代させられます。 本作の中で語り手の役割はどちらかと言えば加害者・被害者の側でなく探偵役。「事件の謎」をめぐり語り手のその「当事者」性が徐々に高まっていきある臨界点を迎えるとそこで交代です。そうして「第三者」的視点が導入されていく。それによってその都度個別性の壁を超越して「真相」に近づいていくかに見えるのですが・・・。 | ||||
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読み終わるのがもったいなくて。 読了を先延ばしすべく、敢えて何度も中断する(笑)。 この語り口、雰囲気、情景、私は好きだ。 浸りきってしまいます。 入院中に読んだ「麦の海に沈む果実」、「黒と茶の幻想」の時と同じように。 | ||||
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何人かの高校生たちが夏休みのひと時を一緒に過ごすことに。 そこに集まった人達には、それぞれ思惑があって、 ミステリー仕立てで物語は進んでいきます。 詳細は書きませんが、作品のタイトルやカバー絵が、 そのままこの物語を表現していると言えます。 過去の事件の真相を探っていくという、ありふれた題材ではありますが、 なかなか良かったです。 | ||||
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作中での思わせぶりな台詞とか、登場人物たちの行動や感情とかが ただの勘違いだったり、抽象的な説明で誤魔化したり、実際そんな大したこと起こってないよねって感じです。まさに雰囲気小説 あとジャストタイミングに起こるご都合事故はいただけない | ||||
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三人の視点で繰り広げられる夏休み。 途中から一気に展開していきますが、ラストは想像通り。 | ||||
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各章で登場人物の視点を変えながら物語は進行する。 そのため、主人公視点だけでは分からなかった他の人物の心模様を伺い知ることができる。 ところで小生は百合作品ということでこの本を読んだのだが、直接的な表現はほとんど見られなかった。 しかしながら少女の感情が繊細に表現されおり、プラトニックな百合が好きな方には良い作品かも知れません。 | ||||
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