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蛇行する川のほとり
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蛇行する川のほとりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 21~40 2/3ページ
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このような形でしか永遠の憧れの少女たちを小説のなかに封じ込めることができないのか? 彼女たちの、彼らの心の闇は深い、目をそむけたくなる尊い生命の軽視。 あえて人にすすめる価値のない作品。 ただし恩田陸さんの読者を自認する人にはスルーしてほしくない作品。 そんな思いをこめてあえて★星は5つ。 | ||||
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いつもの恩田作品で、途中までは本当に雰囲気がいいです。 少女たち、きらきらした世界、柔らかい感情の交錯。 でも、やっぱりやっぱり、途中から「恩田さん飽きちゃったのかなー」と思えるほどの、雑なラストのたたみ方。 証言シーンなど2時間ドラマでも笑っちゃうくらいです。 分冊で買うと、後半お金がもったいなく感じるので、一冊にまとまったこれがよいと思います! 途中までは本当におすすめ。 | ||||
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これは各章別々の登場人物の視点で描かれます。 第1章の最後で毬子の衝撃の事実を突き付けられて引き込まれ、 第2章で芳野の視点から話が進んでいき、 第3章で真魚子の視点からタネ明かし的な。 ただあまりに衝撃的な流れに気持ち悪くさえなったのですが、 最後の香澄のエピソードで救われました。 というより読みながらなんか違和感あるなあと思ってたけど、 俗にいう百合モノだったんですね。 興味は今までなかったけど、香澄から芳野への想いがとても純粋で、 こういう愛情の形があるんだなってのを知ることが出来ました。 恩田陸さんの作品は複雑すぎてわからなくなる作品も多いけど、 これはきっちり回答も出してくれてすっきりと読み終えることができました。 オススメです。 | ||||
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どっぷり! 私本を読むスピードがおそいのでいつも数日かかってしまいます。が、恩田さんの作品はいつも徹夜になってしまいます。 今回もグイグイっと引き込まれ、どっぷり楽しみました! ただ毎回のことながら読み終えたあとに、 え?ん?何故? と思うことがありました。内容はいまいち(すみません…)な部分もありますが、グイグイ、どっぷりは間違いナシです!! 面白いです! | ||||
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いつもながら、この独特の世界観に魅了されました。登場人物の名前の付け方も素敵だけれど、少女と女性の間をまさに泳いでいる世代を実に的確に表現しているなあと思います。実際の高校生というのはもっと無邪気なものだと思うので、ここに出てくる女の子たちはちょっと現実離れしてますけどね。この際、謎解きはオマケでしかなくて、女の子たちがほんとうに“美しい”と思う。夏の一瞬を切り取った絵の中に自分もいるような感じがします。ただ美しいだけじゃない、どこかにほんのり”毒”をはらんだ少女たち。だからこそ、より美しいと感じるのだと思います。 私は普段人生をやり直したいと思うことはないのだけれど、恩田陸の作品を読むと(『夜のピクニック』とか『麦の海に〜』とか)、どうにももう一度高校生をやってみたくなる。 | ||||
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恩田さんのお話は初めてで系統も探りつつ読みましたが、なかなか良かったです。 ミステリというよりは、表現そのもの、また登場人物の心理・観点の違いがしっかりしていてその立体性を楽しむ小説のように思いました。 お話も、「まず謎が提示され探偵が謎解き」というよりは、まず全体的に不透明な中、真相は勿論謎自体を小出しにし、かつ登場人物それぞれの「真実」によって脚色され、交錯していく……という手法で進んでいきます。 最後、あなたにはどういった「真実」が見えるでしょうか。 しかし、暁臣が出てこなければここまで楽しめなかったかもしれません(笑) 結局、毬子とはどうなるのかなぁ。 | ||||
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It is no use crying over spilt milk.(覆水盆に返らず) 1巻から最後まで一気に読んで、そう思った。 過ぎ去った時はもう2度と戻らない。 何故、1日に何度も食事をするのか。 何故、男と女で1組なのか。 何故、男女は睦みあうのか。 少女時代には、そういった事の1つ1つが愚かにも思え、 分からない。 そういった感覚が見事に表現されていて、非常に興味 深い作品だと思いました。 残酷で、扱いにくく、でも、非常に脆い、少女時代。 心に“リン”と残ります。 | ||||
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少女の美しさであったりゆらぎを書いているのでしょうが、少女はこんなに特別と力説してくれるので、雰囲気に浸れるのではなく、逆に食傷しちゃいました。タイトル付けは巧いです。鍵になる昔の事件の解明は、ああそうですか、となんか拍子抜けです。1部2部3部で視点が変わるのに読みずらくはありません。1冊まとめて、ああそうですか、という感じです。 | ||||
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美人の先輩2人と平凡な私……といった少女漫画のようなシチュエーションで一瞬いらっとさせられますが、香澄と芳野に誘われた毬子に、友人の真魚子が「何か企みがある」なんて言ってみたり不安定な舞台を所々に浮かばせて、気がつくとグッと読み進められています。 1冊1冊は薄く、文庫では3冊を1冊にまとめてしまっているようですが、1部ごとに視点が毬子→芳野→……と変わるので、このスピード感と「次っ!」となってしまう引きを考えるとウチは3冊に分けているこの当初のスタイルが良いんじゃないかなぁと思います。 ウチが好きな女優さんがこの小説について「美少女がたくさんでるので好き」と書いていたのですが、これにも納得。 3冊を揃えて、一気に読み終えて欲しい作品です。 | ||||
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作者のあとがきにあるように、 まさに、 4人の少女への、 あこがれがつまった作品。 もちろん、 重要なキープレイヤーに、 美少年………はいるにはいるが、 やはりメインの流れを作るのは、 少女たちである。 過去の、 幼少時代に起きた、 “事故”は、 それぞれ違う記憶となって、残っていた。 いや、 記憶から消されていた。 高校に入学し、 少女たちは再会する。 それは、運命の糸に操られるかのように、 記憶が交錯し、 過去の事実が浮き彫りにされていく。 ラストには、 大ドンデン返しも待ち受けています。 推理小説的要素と、 少女への憧れが書かれた小説的要素が入り混じった、 作者ならではの秀作でした。 | ||||
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恩田氏は地方都市の雰囲気を描くのが実に巧みだ。本書は特にその特徴が生きている。ご本人が子どものころ、あちこち転々としながら育ったことと無関係ではあるまい。川の流れるまち、塔のある家に住んでいた少女、船着場のある家に戻ってきた美少女、それを眩しく見つめる平凡な少女。彼女たちが集まったとき、遠い昔の出来事がよみがえってくる。母と娘という、恩田氏が追っているのであろうテーマの一つを描いた物語でもある。 本書はちゃんとした答え(純粋なミステリーの結末としてはいまひとつかもしれないが)が用意されている作品なので、「三月は深き紅の淵を」系が苦手という方も安心して読んでいい。 | ||||
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蛇行する川のほとりにある家で起った、ある夏の過去と現在の物語です。 読み終わったあと、すぐに次の本を読みたくないような、まだ その本の世界に浸っていたいような、そんな気持ちにさせてくれる 本でした。 恩田陸さんの本には、決して本音を語らない美少女がよく 登場してくるのですが、そのほかの登場人物がその人に何らかの形で 囚われており、その関係が物語に独特の雰囲気を与えている。 「蛇行する川のほとり」はそれが色濃く出ている作品だと思います。 | ||||
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どこかに不安要素が潜んでいるからこそ、この物語は美しいんじゃないかな。 真夏の話なのに時折冷気を感じます。 印象深いのは芳野の章。天使についての部分だとか、本物の少女についてとか、香澄との間にある決して同性愛というわけじゃないんだけど、純粋な愛情とか。 少年たちの真冬の7日間を描いた『ネバーランド』と、少女たちの真夏の3日間を描いたこの作品はどこか似ています。 | ||||
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例によって、謎解きのところはちょっとつらいかなぁ。 | ||||
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以前刊行された3部作を一つにまとめたものの文庫版。 恩田陸作品が好きな人には間違いなくお勧めできると思います。 色々な登場人物の視点で物語は進行していくのですが、視点が変わる度に新しい発見があります。 そのお陰か、読者はまるで箱庭の世界を俯瞰しているような気持ちになりますが(私がそのような気分になりました)、 視点が変わる度に登場人物の新たな側面が覗けたりして、そこが非常によかったです。 当たり前のことですが、人間の内面と外面は違いますし、主観と客観で人間同士の関係に対しての見方も変化します。 それは作者によって意図されたものだと思います。 そしてそこに、この物語の本質があるようにも感じられます。 (冒頭で交換日記の話題に触れますが、なるほどこの作品自体がある種の交換日記なようにも感ぜられます) 他人への憧れと実際のズレ、けれど、思い描いていたものと違っていたからどうなのでしょうか? 勘違いしたまま進行する感情も本人の中では真実、そしてその逆もある、どこか不気味で寂しい、けれど暖かくて心地よい作品でした。 | ||||
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文庫ファンの方お待たせいたしました。遂に登場文庫サイズ。 既にコミックサイズ・新書サイズをお持ちの方要注意です。 初回3冊に分けられた話も一冊にまとまってます。 内容構成は3章+終章 登場人物は主に高校生男女6名です。 各章とも一人の少女の主観で語られていきます。 だから行動もどういう考えでその発言をしたのかも心の動きも全部わかります。 なのに次章に移ると判らなくなります。 自分が先ほどまで理解し、心を投影していた彼女は?そもそも理解したと思った事が間違いだったのか? 登場人物達もそれぞれお互いを理解した、している、と思ったのにしらない一面をみせられ迷路にはいります。 それでも理解するために、信じるために、少女達は夏休みを過ごしていき、そして一つの過去との決別をはたします。 そんな少女達にひきづられように少年達もまた過去を見て過去との別れをはたします。 まさに恩田陸さんです。 六番目の小夜子が好きな方には特にお勧め。 | ||||
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恩田さんの作品は他の作品と微妙に絡み合っているし、じわじわと心を締め付けるように迫ってくる。ほんの少しのセリフのズレが、登場人物の心情をあらわにしていき、気がつけば、舞台の中にどっぷり浸かってしまっている。 やはり、稀代のストーリー・テラーなのだ。この恐ろしさはじわじわと効いてくる。 | ||||
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3部作の第1作。 毬子の視点で描かれている作品。 憧れの先輩に誘われ、彼女の家で絵を完成させようとする 毬子の元に現れた月彦と暁臣。 少女3人で楽しく過ごすはずが、 最後に暁臣から驚愕の事実が語られる。 そして毬子は・・・。 最初はものすごく読みづらい雰囲気を持った話だったけれど、 暁臣が衝撃の事実を告白した時から急変。 そして2巻に続く・・・。 まだ2巻を読んでいないのでなんともいえませんが、 これから面白くなってくるんじゃないか、という予感。 暁臣が毬子に最後に言ったことは果たして本当なのか、 2巻へページをめくっていこうと思います。 | ||||
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装画からしてとても美しい。そのイメージのまま読める。 夏の光にさらされて、ゆるゆるとほどけていく謎。 少女達の痛いほどの絆。それが織り上げる結末。 現実には在り得ないからこそ、憧憬として残る物語。 少しずつ、大切に読みたかったのに、一気にひきつけられてしまった。 | ||||
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夏のお話しです。夏休みに合宿をする少女達。 私は、冬真っ只中にこの作品を読みました。 冬なのに、夏の情景が、夏の匂いが、夏の暑さが、夏の光が ぶわーっと、私に迫ってきました。冬だからこそ、だったのか もしれません。かつて少女だったことのある私はこの作品を、 懐かしい気持ちで読みました。その懐かしむ気持ちと、 夏を思う気持ちが何となく似ていたのかもしれません。 文章や会話のひとつひとつが、丁寧に選ばれた言葉で、丁寧に積み重 ねられています。その積み重ねによって、「少女」が描かれています。 「少女から大人になる一瞬」について書かれた作品をたくさん読んで きたはずなのですが、これ程自然にすんなり自分の中にはいってくる ことは、今までになかったです。少女特有の目線・葛藤・感情・決意、 どれもに静かに納得し、懐かしさを感じました。 ミステリー部分はこれらのことを表現する「手段」に過ぎないような気すら します。 素敵な本です。 本を閉じてなお、作品の香りがほどよくまとわりつきます。 | ||||
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