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テスカトリポカ
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テスカトリポカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全240件 121~140 7/12ページ
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長いのに続きが気になって読むのが止められ無い。まさにそんな本でした。 アステカと現代メキシコの歴史の深さ、そして我々の身近で行われているかもしれない苛烈なやり取り…伝説と現実を融合した見事な物語でした。ちょっとアステカ部分が冗長に感じる人もいるかも | ||||
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長編なので途中で止めて、これほど続きを読み続きを読みたいと思った小説は久しぶりです | ||||
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あまりに残酷な拷問の描写に「もう無理!」と何度か挫折しそうになりながらも最後まで読み切りました。途中で投げ出してしまったら、残虐な場面の映像だけが頭に残りそうだったから。前半は状況説明が多い印象で、悪夢のような出来事の連続です。物語の展開が徐々にわかり始めたら面白くなってきました。読後感は悪くなかったです。 | ||||
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すべては、無垢な怪物である土方コシモというキャラクターが生まれるための生贄でしかない。 空っぽの存在として時間の中にたゆたい、因果のゆらぎによって突如圧倒的な物理力として顕現する無垢で残酷な神として、今後の大活躍を期待したい。 本編にクライマックスやカタルシスはないが、エピソード0としては大変にすばらしかった。淡々とした筆致も美しい。コシモが世界に一撃を加えていく次回作を著者にはぜひ書いていってほしい。 | ||||
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とにかく、長いのだ。これだけの本を読むには、相当のエネルギーがいる。それでも、アステカ神話がるると語られるので惹きつけられる。スペイン語が満載なのだ。全く異質な世界に足を踏み込んだような気がする。 土方コシモ(小霜)の誕生から、孤独な少年時代、公園で枝に彫刻をする。このコシモという人間がなんとも言えない共感を感じる。母親から育児放棄され、父親は無視している。 母親は、メキシコのシナロア州都クリアカン出身で、17歳の時にアカプルコへ、そこで出会ったペルー人のアドバイスで、稼ぎがいいという日本の川崎に渡った。短期滞在ビザしか持っていないルシアは、正規の職に就くことなどできない。闇カジノで仕事についた。MDAのクスリ常用者。ヤクザの土方に拾われる。そして、コシモを生むが、父親のヤクザのシノギがうまくいかなくなることで、母親はコシモを育児放棄する。日本語もわからず、学校に行くのも放棄する。 コシモがどんな風に成長していくのかを知りたかった。2メートルを超える長身となり、バスケットに興味を持つが、結局バスケットボールの選手にもならない。父親に宝物のバスケットボールをナイフで破裂させられて、コシモは怒って、父親を殺す。そして、そこに駆けつけた母親も殺してしまう。両親を殺すが、罪の意識には乏しい。結局は、未成年で少年院に入れられる。 メキシコの元麻薬王バルミロが、メキシコから逃亡し、インドネシアで勢力を伸ばし、その間に日本の医師免許を剥奪された男と臓器売買の仕事を始める。そしてバルミロが川崎にくることで、少年院を出たコシモと会うことになる。そしてコシモの才能を認めて、ファミリーの一員として優遇される。麻薬、そして臓器売買、さらには、子供のドクロの彫刻したものや子供の骨を加工されたナイフをうる。それが高値で売られるのだ。犯罪組織の底辺に引き込まれていくコシモ。取り柄は、彫刻の技術と爆発する凶暴性。さらに薬物中毒の女保育士が、無国籍児童をNPO団体で保護する。実にノーテンキな保育士で、その子供たちが、臓器が売られ、骨が彫刻品として売られるのである。 そのストーリーと、アステカの神話、テスカポリカの話が重なっていく。テスカトリポカは、ナワトル語で tezcatl (鏡)、poca (煙る)という言葉から成り、その名は「煙を吐く鏡」を意味する。メソアメリカ一帯で儀式に使用された黒曜石の鏡のことを示す。夜の空や風の化身でもある。 四人兄弟でたった一人生き残ったバルミロは、おばあちゃんから、アステカの歴史的な呪術的な信仰の話を聞き、アステカの神話の継承者的な存在である。バルミロは、アステカの神聖な儀礼を行う。敵対するものがいれば、殺して胸を開き心臓を生贄として捧げる。コシモの物語とは、つながらない。闇医者が、賄賂を受け取って、自分の事業を進めようとするが、その裏切りがバルミロにバレてしまう。アステカの神話的な話が、交わらないところが、作品として成り立っていないところがある。よく取材して、この物語を作っているので、直木賞として評価されているのだろう。確かに、アステカのことはほとんど知らなかった。メキシコ、インドネシア、川崎を繋いでいく壮大な物語とアステカ神話を組み合わせた力は、感心するが、ふーむ。コンテクストの結末がしょぼいなぁ。コシモは、方向性と宗教性を持たないのが残念。どこかで、覚醒して欲しかった。 | ||||
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ものすごい小説だ。本を読んでいる間は、残虐で非道な世界に引き込まれ、本を閉じた瞬間に元の世界に帰る。文字の力がすごく強くて、圧倒された。読んでいる間はずっとハラハラして、心拍数が上がるような感じもした。結末も最後まで分からなかった。 私はクライムノベルは普段あまり読まないが、それでも面白いと思える本だった。著者の他の本も読んでみたい。 | ||||
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暴力的エンターテイメントで、無国籍児の存在など、現実的な問題も取り上げ読み応えがある。しかし一方で、異質的なモノへ暴力性を感じさせ、血沸き肉踊りというのを、ある程度一面的に見せてしまっているようにも思う。国際的な日本を踏まえ、迫力を失わず、もっと緻密で現代的な書き方もあったのではないか。 | ||||
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長田さんの朗読は詩的で美しい、メキシコや川崎、神話のアステカがまるで見えるような一本の映画をみたあとのような感動! | ||||
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これが直木賞とってしまうのか……ということに驚きを禁じえない。 メキシコをバックボーンにして、日本で起こる臓器売買と麻薬取引を描いた小説だが、とにかく余計な情報が多すぎる。 体格には恵まれているが、周囲の大人たちに恵まれなかったコシノの物語だけは、ものすごくワクワクさせられるのに、いつまでたっても物語が始まらない。はっきり言って、読み物としての構成に失敗している。 著者は群像劇を描きたかったのだろうか。 その割には闇医者にしろ、チンピラを雇っていた社長にしろ魅力が無さすぎる。 (唯一、コカイン中毒の偽善者保育士だけは徹頭徹尾クズすぎて面白かったが) アステカを語る婆さんの話やら、メキシコマフィアの話は厚みをもたせるために無くて良いとまでは言わないが、こんなに長く語る必要は絶対になかったと思う。 何を読まされているのか、という気分にさせられた。 読み物として必要最低限にまとめて、ページを抑え、読者を飽きさせないのも技術。そういう意味では、この退屈な小説が直木賞に選考されたということは驚く。他になかったのか。 | ||||
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「麻薬戦争」、「臓器ビジネス」など恐ろし気な単語が並ぶ書評などをチラチラ眺め、自分の中の怖いもの見たさが勝り読み始める。 登場人物の名前や土地が覚えにくいのを感じながら読み進めると、途中でコツをつかんでどんどんと読み進める手が止まらなくなる。 バイオレンス、悲惨さなどがリアルに叙述され壮大なストーリーに引き込まれて行く。 ただその緻密さゆえの説明描写などにかなりのページ数が割かれていたりするので正直中だるみすることも。 それでも積読や読みかけて放棄することの多い自分でもこの長さの小説を読み切ったのは単純に面白いと感じたがためであろう。 読後しばらくは軽いエッセイなどを読みたくなるくらいに濃度の濃い小説でした。 | ||||
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文章は端正。淡々と物事が進んでいきます。余計な含蓄や人物の掘り下でページの水増しをしません。 そういういわゆるエンタメに嫌気がさしている人こそ、むしろおすすめしたい。逆に「よくある」売れ線の物語小説を期待するなら、何がいいのかさっぱりでしょう。本屋に行けばたくさんあるのだから、わざわざこの本を読む必要はありません。 全ての出来事を分け隔てなく記録するように描かれるので、そこに感動や恐怖を覚えるのは読者次第です。 やっと世界観、文章、構造ともにしっかりした作家が日本にも出た、と感じます。世界に出しても恥ずかしくない小説。 作家業している人がこれを読んで、どう感じたのか気になります。自分だったら、なんともない顔をして、はるかに劣る新作を出せる気がしません。 | ||||
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俺が求めていたのはこれよこれ!! かなり緻密に取材をし、描写を細かく文字にする。 呼んでるこちら側が描写を頭で描ける作品。 | ||||
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映画のScicarioとApocalyptoをもとに日本を舞台にした内容でした。面白く読めました。教訓としてはメキシコの麻薬ビジネスモデルを日本に持ち込もうとして失敗した事例とも解釈できます。また、移植手術ですが、術後管理や免疫抑制剤、リハビリのことがあるので、実際はそんなに簡単ではありません。人間はプラモデルではないので。とはいえ、自作も期待したいです。 | ||||
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文句なしの☆5つにしたかったが、アステカの伝承の話がクドすぎた。作者が丹念に調べ上げたぶん、それを全部詰め込みたい気持ちは分かるが、ちょっとワガママすぎるだろう。特に最後の章は明らかに蛇足で、そこが非常にもったいなかった。あれがなければ余韻を含めて綺麗に追われたのに。 | ||||
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前半は独特な雰囲気、世界観があって興味深く読み進めることができた。しかし、中盤に入っても物語が大きく展開しそうな気配がなく、終盤に入ると尻すぼみしてしまった。最後の方はほぼコメディで、これが直木賞?と思った。 | ||||
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かなりの大作で面白かったが、読書習慣のある本好きでないと読み切るのは難しいのでは。 直木賞ってもっとライトな作品が選ばれてるイメージ(普段本を読まない人にも手に取ってもらえる)なので、これが直木賞かとびっくりです。 | ||||
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古代アステカの神話を下敷きに臓器売買を描いたクライムノベル。 クライムノベルであると同時に、古代アステカ神話を下敷きにしており、さらには冒険小説のような趣きもある重層的な読み味の小説。直木賞受賞作でもあり、きっとおもしろいのだろう……と思っていたけれど、そこまでの切れ味を感じられなかった。イベントは盛りだくさんなのにエモーションはさほど盛り上がらず、かといって伏線の妙があるかといえば個人的にはその点もそこまでに感じられた。氏の作品は他に『QJKJQ』しか読んでいないが、そちらも正直ピンと来なかったので、自分は氏にとっての良い読者ではないのだと思う。 | ||||
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実にくだらない作品でした。暴力、薬、臓器売買、こんなテーマで、よく本を書く気になれたなーと違う意味で感心しました。登場人物の誰一人として共感も出来ず、好きにもなれず、勝手にしてくれと思いながら読んでいました。実につまらなく退屈で時間の無駄でした。 | ||||
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たくさんのレビューで言い尽くされていると思うが、暴力シーンの緻密な裏付けに感心してしまう。佐藤究さんという作者はどんな経験と情報経路でこれだけの「本当らしく読める」ネタを集め得たのだろう。物語は麻薬資本主義の組織がアジアに移って血の資本主義に変わり、やがて悪の地下組織が形成されて行く過程を描いている。しかし、あるほころびを生じるわけであるが、その動機と心の変容を非常にうまく描いている。徹夜して一晩で読み切る人が続出する秘密はこの話の組み立ての見事さなのだと思った。 | ||||
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とにかく面白い! 物語として面白かった。 アステカ文明の香り漂うクライムノベル。 ページを繰る手が止まらず一気に読んでしまいました。 ちょっとした本好きでミステリーはよく読みますがここ10年では個人的にはベストでした。 昨年のベストミステリーで2位だったのが不思議なくらいです。 とはいえ誰にでもオススメできるわけではないところはあるかなとは想いました。 クライムノベルなので、そういうダークなのは嫌いという人にはオススメしません。 ハードボイルド、クライムノベルが好きな人には絶対オススメの一冊!! | ||||
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