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テスカトリポカ
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テスカトリポカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全240件 201~220 11/12ページ
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久々にレビューを書きます。あまりに衝撃的で、このような読後感は久々なので思わず感想を書きたくなりました。読後暫し唖然。 元々子供や動物へのバイオレスへの耐性があまりないのでKindleのサンプルをひとまず読み購入について決めることにしましたが、あまりのスケールの大きさにページをめくる手が止まらず、最後まで読み切りました。 ワクチン接種後会社から休みをもらっており、横になりながら良い時間を過ごせた。 これは資本主義へのアンチテーゼ。 単にバイオレンスを売りにした本ではない。 途中拷問や殺害シーンがあまりに残虐で目を逸らしたくなったが、最後まで読み終えて良かった。人生観が変わります。 これはアステカの儀式なのか現実的に起きている犯罪なのか分からなくなるような、読者を倒錯させるような描き方が上手い。最後救いがあるのがいい。 今回、カルテル、臓器ビジネス、ダークウェブなど資本主義の闇を多く知ったが、我々もそんな社会の一員なのである。 | ||||
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とにかく長いので、我慢して読み続けられるのかがポイントですね。結末はあっさりしてますが、それまでの過程は、なかなかのスリルですし、ノンフィクションぽいスタイルも面白いと思います。 | ||||
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ドン・ウィンズロウ好きの自分には、日本のクライムノベルがどうも物足りなかった。 血の量や闇の深さではない。絶望感、無力感が足りないんだよね。 この作品は日本のクライムノベルに対する自分のそうした評価を覆してくれた。 読み進めるうちに自分まで蹂躙されていくような気さえする、この救いのなさは本物だ。 | ||||
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本日昼下がり、気分転換に読み進めようかと手にとったら止まらない。10時間かけて一気に読み進んだ。読書には親しんできたが、ここまで首根っこを掴まれるようにして「読まされた」のはこれが初めてだと思う。ものすごい吸引力。ちょっとそこまで散歩のつもり、が世界を何周もしてしまったかのような驚きと疲労感。 歳を重ねるにつれて思うのは、人は生まれ育った土地に生涯影響を受けるものだということ。神話、民話、信仰、歴史。先祖がどう生き何を伝えたかは、好むと好まざるとにかかわらずその地域に育まれた人間の行動を左右する。グローバル化が進みしがらみに囚われない生き方を自由に選択しているように見えても、見えない力に翻弄され続けるのが人間なのだろう。生き抜くために、見えないものを察知する力を備えながら。「ちのにおい」を感じる子どものように。 世界は先へ先へとデジタルの世界に向かっているように見えるが、私たちに根源的に力を与えるものは過去、先祖から伝えられる物語の中にあると感じてしまう。「かみさまのなまえをいってみろ」と問われ絶句する日本人。過去との繋がりを失った存在の足腰の弱さを象徴しているように見えた。 「胸に宿った聖なる心臓を、ぼんやりと運んでいるってことさ。自分が何をしているか知らず、生きる意味を知らず、ただ遊び歩いている馬鹿者ということだよ」 作者に敬服。こんな作品をずっと読みたかった。 期せずして2021年8月13日。大雨の日に読了。 | ||||
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受賞のタイミングで作品のことを知って、あらすじを見たら面白そうだったので書店で買って読んだ。読むのに時間がかかったが、結論から言うと、素晴らしい作品だった。 タイトルにも書いたとおり、この作品に直木賞などというチンケなメダルは似つかわしくない。もっと言うと、日本のあらゆる文学賞は、この作品がもつ巨大な力を受け止める器を持っていないと思う。 受賞にあたっては選考委員の間で意見が分かれて、「こんな描写を文学として許して良いのか」「文学とは人に希望と喜びを与えるものではないのか」などという反対意見があったらしく、Twitterなどでは物議を醸していた。 もう、矮小すぎる。『テスカトリポカ』を読んで「暴力的なのはいけないとおもいます」と言ってしまえるような人が選考をやってるのだからやはり直木賞はチンケな賞だ。 その反対意見に対して「描かれたことは現実世界のこと。目を背けてよいのか」とかばった声もあったようだが、これも矮小な「ご意見」だ、ゲンナリする。 なぜ社会問題ありきで評価する?テクストをテクストそのものとして真正面から読まなければ作者に失礼だ。佐藤究はべつにお説教や啓蒙だけを目的にこの小説を書いたわけではないだろう。 たしかに、武器・ドラッグ・組織犯罪に関する詳細な説明や暴力描写は随所に出てくるし、現実を知らしめたいという作者の意図も伝わってくる。しかしあくまで冷静な筆致だから、そこに安易な感情移入など入り込む余地はない。 つまり決して露悪ではないし、道徳の授業のような問題提起でもないのだ。 読み込むうちに浮き彫りになるのは人間存在そのものの卑小さと、アステカ神話の人智を超えた深遠さだ。 作品中に、印象的な一文がある。それをここに引用する。 "夢の地層、混沌で満たされたなかに垣間見える人間を超えた底知れない法則、人間をゆさぶる謎めいた力、それは〈うごき(オリン)〉であり、地震と同じ力であり、神話は人間に破壊と再生をもたらす" そう、この小説は神話だ。メキシコ麻薬戦争、臓器売買、ギャング達の暗躍——世界中の闇が紡ぐ血みどろの物語をインターフェースに、アステカの神々の計り知れない「オリン(うごき)」を呼び起こす、壮大な神話だ。 神話に文学賞は必要ない。 | ||||
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かなり期待していたので、残念。カタカナが多く読みづらいのを我慢したのに、直前に読んでいた柚月裕子と比較してもしょうがないけど、柚月裕子の虎狼の血シリーズのほうが断然いいわ。 | ||||
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もうね。前半は凄いんですよ。 これからどれだけ壮大なノワール叙事詩が展開するのかと。 残忍非道な麻薬カルテル幹部と天才心臓外科医と心優しき規格外の怪物である運命の子。役者は十分。 そしてイスラム戦士に中国黒社会とワールドワイドな舞台装置も整った。 それが街のチンピラを戦闘員としてスカウトするあたりから様子がおかしくなり、最後は川崎市を舞台とするしょぼい局地戦で終わるという。 で、なんと直木賞ですよ。 このまま文春1位もこのミス1位も取っちゃうんだろうな〜。知らんけど。 | ||||
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それなりに読ませてくれたが、作家の力量以上に構想が広がり過ぎ、古代文明に体良く依存した気がした。肝心の後半で、明らかに失速している。 | ||||
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日本人のエリート元医者が目の前の麻薬カルテル流凄惨な拷問や殺人を平気な顔で見られるのか?落ちていくエピソードと繰り広げられる暴力と釣り合わない。マヤかぶれのカルテルのボスが世界を半周して屋台の親父する?日本の元エリート達が不幸な子供の心臓を抜く?動悸が薄いし関係者が多く経費がすごそうだが損益合うかな、全体的にいろいろ違和感大きくて軽く読んでしまう。 没頭したいのにできない。 共感できるキャラもいない ラストの展開は、ここまで引っ張ってこれか!ページ数が少なくなってきて続編ありだなと思ったけど呆気なく終わった。 | ||||
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組織間抗争で壊滅に追いやられたメキシコの麻薬王が一人でアジアから日本まで逃げ延び復讐のために臓器売買で金を掴もうとするが。。。 アステカの神々やら麻薬組織、臓器売買等等、スケールもデカくかなり面白い本でした。 こんな小説が読みたかった、と言う本です。 | ||||
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復讐ではなく冒険のような物語でした。 大変満足。ハリーポッターのような緻密な世界観に没入して一気読みしました。 作者のバランス感覚に感服です。日本マフィアと児童虐待のバランス、薬物とビジネスのバランス、仮想家族と宗教のバランス。でもこれは人を選ぶだろうなあ。 | ||||
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題材着想は面白い。 でも大沢在昌さんや黒川博行さんや以前までの馳星周の力にはまだまだ及んでない。 中南米ネタでクライム感が絶頂だった初期の垣根涼介に似てもいた。 今後の5年に期待したい。 | ||||
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人によって読後感は違うだろうが大多数に面白かったと思わせられなきゃベストセラーにはならない、グロテスクなシーン、暴力、人や社会の闇、過酷な人生、運命 何処まで踏み込み、描写するか、できるかそのバランス感覚が優れていた作品です 受賞はアイデアとテーマから逃げなかった作者の勝利です。 | ||||
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急に「ジェノサイド」級のワールドワイドな本を読みたくなり購入。ページが進むにつれアステカ文明に基づく倫理観により現代の闇がどんどん増幅されていく。テスカトリポカ、、なるほど言い得て妙。割と面白かった | ||||
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直木賞を受賞しましたね。 ジャンルとしては ミステリー/ハードボイルド/スリラー となっています。 麻薬密売や臓器売買や残虐な描写も多く日本で本作が選出されたのは意外な気もします。 ノワール小説家の 馳星周さんなども彷彿とさせます。 海外作品の邦訳といわれたら信じてしまいそうなくらい日本の作家が書いたとは思えない。 本作は映画化されそうな気もします。 今から誰が土方興三?ルシア?コシモ?などと配役なども考えたりしちゃいます。 日本だけではなくメキシコやインドネシアも舞台ですし人種も多岐にわたるので映画化は難しい? 映画化されるなら「ボーダーライン」の ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がいいかも。 | ||||
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物語としては面白いのかも知れないが、私は 殺戮の表現が残虐すぎてとても読み進む気にならず、駅のゴミ箱に捨ててしまいました。 18禁にした方がよいと思います。 | ||||
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ウェブで公開されている第一部は否応なしに期待させる面白さで、本屋に直行して書籍で買い求めた。果たして、臓器売買が話の主軸になってからは登場人物が増えるにしたがって物語の濃度が薄くなる。そもそも重要な登場人物は「古代の呪術を背負った殺人者」と「無垢の魂を持つ怪物」のみ、この二人の物語が切り結ぶだけで物語は成立したのではないか。心臓移植ビジネスの話は現実味が感じられないし、闇医師も組織の女も掘り下げの半端な描写で頁の無駄。殺し屋グループの仲間に至っては登場する必要もなかった。最後は怪物を改心させる少年が現れてテレビドラマ並みのご都合なオチに収縮してしまう。筆者の文章能力は高く、もっと読み手の心臓に迫る小説になり得たはずだが、読後には喰い足りはさしかない。2000円2日間の旅は低空飛行だった。 | ||||
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メキシコの麻薬ビジネスをめぐる抗争と、臓器売買の闇マーケットを描いた暗黒叙事詩。アステカ文明を印象的に取り上げたのが効果的だった。圧倒的な暴力世界に圧倒される。一定の読みごたえはある。 ただ、終盤に無敵の暗殺者集団が作り上げられたあたりから急速にリアリティーを失っていったように思う。 ラストの、組織内の自壊場面は、こういう暗黒組織ものの定番ストーリーになってしまって、わくわくできなかった。 | ||||
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善悪を超越した暴力。 正義や優しさ、倫理観や愛などが介在する余地などない純粋な暴力が本作では描かれている。 逃走用の車を手配するため、車の持ち主である夫婦を躊躇なく撃ち殺すような登場人物が本作では度々登場する。 どんな手段を使っても自らの利益を追求する彼らの残酷さと暴力性が圧倒的リアリティを持って描かれているにもかかわらず、悪趣味だと感じることは一切ない。 メキシコの麻薬カルテルやドラッグ、そして臓器売買。 私たちとは無関係だと思っていたそれら社会の暗部、裏側が私たちのすぐ後ろで行われていることを知り戦慄する。 もちろん本作はフィクションではあるものの、安易な気持ちで購入したドラッグが悲惨な麻薬戦争とつながっているということや、 臓器売買ビジネスでは子供のような社会的弱者が搾取されるということは事実に変わりない。 そのような資本主義社会の影を圧倒的暴力を交えて描いた本作。 筆力と創造力、そして入念なリサーチ力によって紡ぎあげられたこの物語は、日本国内では収まりきらない世界水準のクライム・ノベルといっても過言ではないだろう。 また、本作の最もユニークな点は現代社会の闇と血塗られた文明であるアステカをミックスさせた部分にある。 作中に登場するスペイン語やインドネシア語、ナワトル語や当時の小道具や紋様などからは、アステカ文明を全く知らずとも当時の雰囲気やおどろおどろしさを味わうことができる。 どこか神話めいたアステカ文明が次第に現実味を帯び、現代の日本で再現されていく展開は圧巻の一言。 著者の着眼点と、それらを見事に物語として完成させた手腕に脱帽する他ない。 アステカ文明を筆頭に、世界中で行われてきた人身供犠と臓器売買が絡み合って描かれた本作。 生贄を必要とする人間の本質的は今なお変化していないのではないだろうか。 そして、資本主義という弱者から搾取し続ける社会構造をこのまま存続してもいいのだろうか。 私たちが目をそらし続けているこれらの問題を、「テスカトリポカ」という鏡が映し出す。 | ||||
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