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11枚のとらんぷ
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【この小説が収録されている参考書籍】
11枚のとらんぷの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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ハウフの「隊商」ではないが、個々のストーリーがつながっている構成は、 流石は泡坂作品と言わざるを得ない。マジシャンとしての立場からみた心理状況なども、 とてもリアルで楽しい。ぐったり「ハト」や「左手!」と叫ぶ子どものシーンなどは、 ユーモアたっぷりで吹き出してしまった。とはいえ、泡坂作品全般にいえることなのだが 「サスペンス小説」として見ると、中盤までの中だるみ感が否めない。 いうなれば重要な「伏線」になるのだが、読者としては、ラストまで我慢する時間が存在する。 まあファンにとってはいつものことなので、なんとかなる範囲であるだろう。 | ||||
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推理小説ですが、奇術愛好家や自称?含めプロマジシャンはじめ、 マジックご関係者にも、ストーリーの中で「心得」をひろえるので 是非、読んで欲しい1冊。 ■もちろん、ミステリーとしても素晴らしい作品。 | ||||
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「しあわせの書」に続き泡坂氏の作品2作目読了。 描写が細やかでかつ読みやすいのは「泡坂マジック」といったところです。 序盤少しダレるような気がしますが、伏線もちゃんと回収してくれます。 何より短い作中作が傑作ばかり! 奇術の世界にどっぷり浸かれます。 総じて安心して読めました。 | ||||
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初の泡坂妻夫。噂に違わないおもしろさ。 近年はマジックの種あかしがテレビや書籍で頻繁におこなわれるが、書かれた当時はどうやら違っていたらしい。作中作の短編集にかかれていることが事件解明の重要な手がかりになっているのが好みだった。 | ||||
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登場人物たちの紹介を兼ねたどたばたコメディ的な第一部で手品ショーを舞台に事件が語られます。 第二部では、事件解決の鍵となる短編集が小説内小説として挟み込まれますが、各短編は手品のトリックをネタに書かれています。 最後の第3部は、世界中の手品師が集まる国際会議を舞台にした解決編、といった構成で手品尽くしの物語です。 アイデアのための物語といった趣なので、手品に興味が無かったり、濃密な人物描写を読みたい人は他の作品を読んだほうが良いでしょう。 その代わりに、変わった趣向のアイデアに満ちたミステリを読みたい人には、文句無くお勧めできると思います。 | ||||
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中盤で犯人が分かってしまい、面白くなかった。 私には合わないかな | ||||
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泡坂 妻夫 氏の初期の代表作である長編作品である。 3部構成になっていて、公民館での奇術ショーでの事件、作中作、解決編となっている。 全編に伏線が張り巡らされていて、特に関係ないと思われた作中作の中に大胆に犯人を推理する伏線が仕込まれている。 殺人事件とともに、奇術のネタも非常に面白い。 犯人特定の決め手となるネタ自体は今ではあまり珍しいものではなくなっているが、昔の作品ということを踏まえても、今読んでも非常に楽しめる一作である。 | ||||
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I 部(11の奇術)のほとんど、II 部の作中作(11枚のとらんぷ)の全部、 これら本筋とどんな関係があるのかと思い読み進めて行きました。 短篇集「亜愛一郎の狼狽」や長篇「乱れからくり」は面白かったのに これは・・・ ところがIII 部(11番目のトリック)の探偵役・鹿川氏の「蓬丘斎乾城」の 講義を含め、すべてこまやかな伏線になっているではないか。 しつこいようだが、奇術ショウ、作中作、鹿川氏の講義は、作者が単にじぶんの 奇術趣味に筆を任せ、テキトーに書いているように見えるのだが、 じつはとんでもなく計算し、後のためのヒントをだまし絵のごとく隠蔽しているのだ。 I 部はアリバイに、II 部は犯人の属性に、III 部は動機に対応し、まったく 理路整然としています。 奇術に関して素人でも II 部はおもしろく、泡坂先生が生きていて もっと項目を増やし、独立した物語としての変則的な奇術書がもし出版 されていれば良かったのになあ〜 | ||||
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角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。 あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。 その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。 文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。 それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。 角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。 (作品そのものは、すでに古典として評価されている。 なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。 この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる) | ||||
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ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。 | ||||
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著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。 逝去されたのが本当に残念だ。 マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。 だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。 しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。 マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。 そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。 著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。 そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。 そして本作は、特に読後感がいい。 後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。 読んだことを絶対に後悔させない作品である。 | ||||
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著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。逝去されたのが本当に残念だ。マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。 しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。 そして本作は、特に読後感がいい。後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。読んだことを絶対に後悔させない作品である。 | ||||
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素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの 中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション の部屋で撲殺死体となって発見される。 死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集 『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。 しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの 元栓を回し、ガスを充満させていたという……。 カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作 として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。 殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が 小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が 乏しいと言わざるを得ません。 しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編 と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者 に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。 ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。 | ||||
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素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの 中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション の部屋で撲殺死体となって発見される。 死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集 『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。 しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの 元栓を回し、ガスを充満させていたという……。 カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作 として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。 殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が 小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が 乏しいと言わざるを得ません。 しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編 と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者 に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。 ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。 | ||||
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凝り性の本作家がまたまた、長編中に短編集を配し、長編の伏線を織り込むという新機軸を編み出した。と、言っても追従者は無し……。そりゃそうだわな、現代は一本の練りに練った作品を上梓するよりも、十作を垂れ流す方が金になる時代ですからね。職人気質で、真面目な泡坂妻夫氏ぐらいしかする人はいないでしょうねぇ。 作品の出来としては短編集の中に伏線が隠されているのは分かるのだが気付く人は少ないのでは? 相当易しめの犯人だが、その伏線部分を指摘されて、思わず額を叩いてしまった。これを読むと、なにも犯人当てだけが、推理小説の勝敗ではないことを思い知らされる。犯人を当てて敗北感を味わうのってそうは無いでしょ。 | ||||
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凝り性の本作家がまたまた、長編中に短編集を配し、長編の伏線を織り込むという新機軸を編み出した。と、言っても追従者は無し……。そりゃそうだわな、現代は一本の練りに練った作品を上梓するよりも、十作を垂れ流す方が金になる時代ですからね。職人気質で、真面目な泡坂妻夫氏ぐらいしかする人はいないでしょうねぇ。 作品の出来としては短編集の中に伏線が隠されているのは分かるのだが気付く人は少ないのでは? 相当易しめの犯人だが、その伏線部分を指摘されて、思わず額を叩いてしまった。これを読むと、なにも犯人当てだけが、推理小説の勝敗ではないことを思い知らされる。犯人を当てて敗北感を味わうのってそうは無いでしょ。 | ||||
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魔術のようなオドロオドロしい雰囲気はなく、読んでいると 「私も奇術をひとつおぼえたいな」 と思ってくるお話でした。 作中に挿入された短編集が非常に面白く、全ての奇術の種が最後に出てきて 「うーん、なるほど」 とうならせられるものばかりでした。 種やしかけのあるマジックがたくさん出てきて、それも楽しい推理小説でした。 | ||||
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魔術のようなオドロオドロしい雰囲気はなく、読んでいると「私も奇術をひとつおぼえたいな」と思ってくるお話でした。 作中に挿入された短編集が非常に面白く、全ての奇術の種が最後に出てきて「うーん、なるほど」とうならせられるものばかりでした。 種やしかけのあるマジックがたくさん出てきて、それも楽しい推理小説でした。 | ||||
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奇術師ならではの一風変わった作品です。 メタミステリーの手法を取り入れながら、本格として見事に成立しているのですが、 やはり奇術師ならではのトリックのネタばらしが楽しい。 全体的にコミカルに仕上がっているので、肩肘張らずに楽しんで読めます。 読み終わってみれば伏線の宝庫。謎解きにチャレンジしたい方は、作中作「11枚 のとらんぷ」はようく読みましょう。 | ||||
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奇術師ならではの一風変わった作品です。メタミステリーの手法を取り入れながら、本格として見事に成立しているのですが、やはり奇術師ならではのトリックのネタばらしが楽しい。全体的にコミカルに仕上がっているので、肩肘張らずに楽しんで読めます。読み終わってみれば伏線の宝庫。謎解きにチャレンジしたい方は、作中作「11枚のとらんぷ」はようく読みましょう。 | ||||
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