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流浪の月



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【この小説が収録されている参考書籍】
流浪の月
流浪の月 (創元文芸文庫)

流浪の月の評価: 4.10/5点 レビュー 598件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.10pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全598件 321~340 17/30ページ
No.278:
(4pt)

虚構

小説というのは作家の思うように世界を構築できる。ありえない話でも、ストーリーに引き込まれていく。それが小説の醍醐味ですね。自分はDVのシーンから引き込まれていった。天涯孤独な人間として誰かの庇護をあてにしなければならない。夜中にセクハラをされる家には帰りたくない。そういったさまざまな虚構のプロットの組み合わせで作品はどんどんとスピードを増していく。
自分が掲げた理想の旗に包まれ巻かれ苦しんでいる、という母親の表現はよかった。誰もがよくありそうなことですね。生きがい、生きる意味。死ねない、死なない意味。人には絶望しつつも人よりほかに頼るものはないという結末でした。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.277:
(5pt)

面白かったです!

面白くてあっという間に読んでしまいました。
内容はシリアスなのですが、色彩感覚、描写に優れています。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.276:
(5pt)

「事実」と「真実」は違う

とにかく苦しい内容でした。
しかし、冒頭に繋がるラストシーンで苦しさが和らぎました。
作中に登場する第三者に、御自身を重ねてしまった読者もいると思います。
誤解と偏見を優しさとして向けていた第三者たちの存在は、向けられた人間でないと多分分からないし気づかない。
本当の優しさってなんだろうと、読み終えたあとから考えていますが答えが見つからない。
また、「事実」と「真実」が違うという文章が、ズシンと心にのしかかった。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.275:
(5pt)

一日で読み切ってしまいました

朝読み始めて、夕方には読み終わってました。こんな本は初めてです。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.274:
(5pt)

生きていく場所はどこかにある。

必要にされることが、生きていくための原動力になるのですね。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.273:
(5pt)

良い意味でもやもやする作品

どうやら万人受けする物語ではなさそうですが、私は色々と感じるところがある作品だと思いました。

ネットでの内容なんて真実を書いていないことも多いけど、その内容が出回ってしまうとそれが事実となってしまう。自分が優しさだと思ってやっていることが、実は相手を苦しめているかもしれない。男と女であっても性愛ではない別の感情があるのに、その感情に名前がないから誰にも伝わらない。

良い意味で、もやもや、グレーな、そんな感情にしてくれる作品です。

気持ちの表現が丁寧で、たまに胸が痛くなります。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.272:
(4pt)

現代社会の抱える問題点と 新しい人と人との結びつきの形

不思議な読後感。最後まで読んで題名の意味が分かったような気がしたが、読む前は? 
重い内容なのに妙な爽やかさが残る。諦観? 達観? 
従来の価値観・役割分担に縛られない新しい家族の形? 
様々な社会問題を含め、デジタルタトゥーという概念をしっかり盛り込み、
一気に読ませるストーリー展開がありながら、
人を引き込む無理やり感が無く、すんなり自然に読み込める。
子供にとって両親の影響がいかに大きいか、親族と言えど当てにならないか、
世間の在りようが如何に残酷か、主人公たちの無防備さが痛々しかった。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
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No.271:
(5pt)

この物語が悪なのかどうかは、あなたにしかわからない。

もしかすると評価の低いレビューを気にして手に取るのをやめたあなたにこそ、この本は重要な気づきを与えてくれるかもしれません。
通学は赤黒のランドセルだとか、女性は結婚して子供を産むものだとか、犯罪者は悪で被害者は可哀想だとか、他にも容姿、家柄、人種、言葉などなど。私たちが生きる世界には少なからず偏見というものがあります。誰もが生まれてから成長するまでに理由なき『普通』を意識し、社会に決められた自分を生きるような人生を送ってしまっているのではないでしょうか?なぜならそこから逸脱することで失うものもあるから。人と違う、ということはそれだけで批判に晒される可能性があります。ここにある一部のレビューはまさに偏見に苦しみながら、他人と違う自分の人生を見つめ直そうとする主人公への『世間』からの否定のようだと感じます。さながら誰かを貶めるゴシップ誌のような。
本作は恐らくあらゆる否定もあらゆる肯定も、受容することも許容することも必要としていません。価値観とは言い争うものではありません。あなたがあなた自身の中でどう受け止めるか、それだけです。誰かの意見を聞く必要もありませんし、自分の意見を誰かに強要することも無意味です。
ただ一つ、本作を読んで抱いた思いは、誰がどう言ったかということよりも自分が相手をどう思うかの方が大切だということです。もしも否定的なレビューを読んで手が遠のいてしまった人がいれば、もう一度、本作に触れて欲しい。本作がどんな作品か決めるのは他の誰でもないあなただけなのだから。
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No.270:
(5pt)

ややこしくて、小気味良い

口に出して誰かに自分の感情を伝えるのは本当に難しい。これを言ったら別の解釈をされてしまうのではないか、どうせ理解してもらえないなら何も言わないでいよう、それでも一人で抱えるには大きすぎる問題。

翻弄され続ける自分に嫌気がさし、改めようと努力してみるもどうにも事態が好転せず逆に悪化してしまう主人公の暗くて深いループの様子を小気味よいテンポで描いていました。

ややこしくて小気味良い、初めての体験でした。

話の展開の緩急も絶妙で読み始めると止まらなくなってしまうすごく楽しい作品でした。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
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No.269:
(5pt)

誰の中にもある孤独と異常性

テーマや話の内容そのものより、ところどころででてくる表現というか、せりふ回しというか、そういったものにすっかりハマってしまった。
物語にでてくるものは、特殊で異例の関係性である。または、性癖や感情であるが、その強弱はさておき、こういったものは誰の胸にも埋め込まれているなぁと確信してしまう。

作者はBL小説の世界で活躍していたらしい。関係ないが、ヒット映画の監督がポルノ映画出身であることが多い。
なぜかといえば、ポルノ映画の監督は消費者(観る人)の欲望を再現することに長けているからである。
舞台が代わってもやはり、一流になりえるのである。この作者にも同じようなことが言えるのではないだろうか。
つまり、求めているものを作れるのである。本小説も、どの読者に向けて書かれているかある意味明確である。
ただ、ここまでヒットしたのはその層に向けて放たれた矢が、意外にも多くの人の心中につき刺さったということであろう。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
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No.268:
(5pt)

読者も色眼鏡でみてしまう仕掛けが圧巻

途中まで「文」を色眼鏡でみていたし、ひいていた自分がいた。でも、「彼」の章を見てそれは間違いだと気づいた。まさしく筆者が作った罠というべきか、読者に「世間の目」として参加させるような構成だった。人には人の色んな事情がある。他人の行動の理由を100%理解することなんてできない。本人でも気が付いていないのだから。当事者以外の人が言えることなんて、なにもない。情報は便利だが、1側面でしか伝わることはない。
途中までは胸くそがわるい悲しい話なのかと思っていたが、読後感が優しく、すごくよかった。本屋大賞に選ばれる理由だ。優しい少年と救われた少女の今後に、あたたかさがあってよかった。生きてさえいれば人は希望をどこかにみつけることが、きっとできると思った。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.267:
(5pt)

歪で純粋なラブストーリー

歪なまでの愛の形に、心が締め付けられる思いがした。
もっと多くの人に読んでもらいたいから、ネタバレなしに感想を綴る。文章力の皆無さは許して欲しい。ただただ、書きたくて書いている。
愛とはなんだろうか。正しいとはなんだろうか。私たちが知っている「正しい愛」とはなんだろうか。そんな疑問を突きつけられながらも文章は淡々と進んでいく。シンプルでありながら簡潔で、それでいて人の心を突き刺してくる凪良ゆうさんの文章力には脱帽した。見事なまでに、読者を刺してくる。ただのラブストーリーなどと言う言葉ではあまりにも稚拙すぎて作者に失礼だろう。けれど、愛の形を否定する気にもなれないし、歪とは書いたけれど、多分恐らくこれは歪なまでの愛ではないのだ。だから、ラブストーリーで、いいのかもしれない。
この物語は、表面的なところしかみないで判断をしてしまう人の愚かさを訴えているように感じた。正しい愛ってなんだよ、普通の愛ってなんだよ、性欲があるから愛なのか?じゃあそばにいるだけは愛ではないの?じゃあ、愛ってなんなの?作者の世間に対しての皮肉に交えた疑問の声が、聞こえてくるような気がした。
どの登場人物も魅力的だ。読んでいてストレスを感じないが、日々様々なことに対して偏見を持っている人には退屈に思うかもしれない。主人公がメンヘラというとある感想には少々冷笑したが、メンヘラという一言で片付けるには、主人公はあまりにも魅力的すぎるからこれから読む人はそんな前情報はそのへんにポイッと捨てて読んで欲しい。
面白いの基準は人によるだろうから、大袈裟なことは言えないが、私はもっと多くの人に読んで欲しい。
愛の形は様々で、当人たちが幸せならばそれでいい。それがどんなに、歪だとしても。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
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No.266:
(1pt)

幼稚な女が共依存する話

本屋大賞なので期待して読んだ。そしたら裏切られた。
読みやすいのは読みやすい。フロイトとかの心理学に傾倒し始めた文学部の1.2年生が好みそう。
いつまで経っても主人公の女を気持ち悪いと感じ、そこから抜け出せない。ただただ嫌悪感の残る女とワケアリな男が共依存するだけのなんだか残念な話。
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No.265:
(5pt)

試される

理解したり、共感するのは大変だ。心が揺さぶられる。
読後感はよくないけど、これこそ小説、これでいいのだ。
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4488028020
No.264:
(3pt)

余韻

ハンデのある人間って、それを自分でどう捉えるかで人生変わるよなって思った。つまりポジティブに生きたもん勝ち。
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No.263:
(5pt)

世間の生きづらさが伝わってくる

普段ビジネス系の本ばかり読んでいたが、久しぶりに小説を読んだ。スプラッターものの映画を観た後のように、心に重い闇を残してしまった。
文学として素晴らしいのは、その通りだが、耐えられない人は避けることを進める。

書かれていることは、フィクションだが、類似なことは実際に身近でもありそうで、悩んでいる人もいるのだろう。どこまでリアリティを感じるかはその人が接してきた闇の深さ次第かもしれない。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
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No.262:
(5pt)

親子でも、夫婦でも、恋人でも友達でもない。そんな二人の関係がどうなっていくのか、読み応えがあった

読んでいてモヤモヤしたり、じれったくなる部分が多かったが、続きが気になって一気に読ませる物語だった。

9歳の更紗と、19歳で一人暮らしをしている大学生の文。両親がいなくなって引き取られた叔母の家で、虐待にあった更紗の逃げ込んだ先が文の家で、文もそれを受け入れていた。

それでも、世間から見たら二人は誘拐事件の被害者と加害者。

更紗が叔母に気を遣って真実を話すことができなかったために、誘拐事件の被害女児は加害少年の洗脳から抜け出せないストックホルム症候群であるというレッテルを貼られ続けてしまう。

親子でも、夫婦でも、恋人でも友達でもない。そんな二人の関係がどうなっていくのか、読み応えがあった。

二人に対して、様々な誹謗、中傷、罵倒、同情が巻き起こる中、

「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない」

というコメントが印象的だった。

普通や常識という世間の枠組みを当てはめて、物事や善悪を判断することに対して考えさせられる内容だった。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.261:
(5pt)

男女の歪な愛の物語

『事実と真実は異なる』
世間からみた事実と当人達にしかわからない真実。真実を幾ら訴えたところでそれを信じて受け入れてもらえるかはわからない。事実だけがひとり歩きをはじめ、それは堰き止めることができずに広がっていく。これと似た事柄は世の中に、腐るほど溢れているのではないだろうか。

私はこの2人幸せを願わずにはいられない。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.260:
(5pt)

凄く読みやすい。

読書はあまりしないのですが、興味があり購入しました。今の小説が進化してるのか?とても読みやすく引き込まれました。お尻痛いのも忘れ一晩で読んでしまいました。世の中の偏見を考えました。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020
No.259:
(4pt)

ストーリー展開に戸惑いながら、この淡々とした描き方に吸い込まれる

一般的には突拍子もないストーリー展開ですが、凪良ゆうさんの水彩画のような淡い色合いの人物描写に読者は染まっていくような小説でした。

不思議な香りがずっと漂っていました。
主要な登場人物の描き方も風変わりですし、その2人を結びつける出来事も普通ではありません。一般人の目から見れば衝撃的だと思えることも2人にとっては違う見え方がしているから不思議なのです。

特異な状況を描きながらも、読者はそれを受け入れていくのもひとえに作者のストーリーテラーとしての上手さと温かいまなざしが登場人物に反映されていることに他なりません。
ある種の絶望に苛まれる事態なのに、それを淡々と受け入れるわけで、小説として成り立たせるのが難しい状況なのは明白なのに。

悲惨な出来事をこのような流れへと変えていくからこそ、読者が付いていくのでしょう。
「浮世離れしている」からこそ、この「浮世離れ」としか言いようのないストーリーも成立していると思っています。その危うい設定と展開を持ちながら、最後まで持ちこたえて読ませたという作者の力量に感心しています。
本屋大賞の受賞作品です。多くの書店員が愛した作品なのは間違いないでしょう。
流浪の月Amazon書評・レビュー:流浪の月より
4488028020

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