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流浪の月
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流浪の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全598件 421~440 22/30ページ
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ひさびさに、読むのをやめたくないずっと読んでいたい、寝不足も吹き飛ぶ、引き込まれる展開で、読むのが遅い私でも数日で読むことが出来てしまいました。 | ||||
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家内更紗は9歳のとき、伯母夫婦に引き取られた。放課後に友人と遊ぶ近所の公園にはいつも静かに自分たちを見ている青年・佐伯文がいた。更紗の友達はみな、この文を気味悪がるが、更紗はある日ひとりで公園にいるときに声をかけられ、文がひとり暮らす家へとついていってしまう。このことが、小児性愛者の青年が9歳の女児を誘拐した事件として大きく報道されてしまう……。 ------------------------ 更紗がやがて成長して文と再び邂逅するところから物語が大きく動き始めます。 マスコミや世間や更紗の知人・友人・恋人たちは皆、更紗と文との関係をいかがわしく感じ、<事件>としか形容するすべがないその関係に驚きと恐れを抱きます。 更紗自身も、その名づけ難き関係を社会に満足に説明することができません。少女時代に「かけっこをしながら、この世をやんわり統治しているルールについて考える」(25頁)ことはあった更紗は、大人になってもなお、追い込まれていくのです。 換言するなら、更紗と文の関係は、当人たちが名づけの手立てをもたないがゆえに説明に苦悩し、一方の当事者以外は既知の名づけによって事態をなんとか把握しようといたずらな努力をすることになります。双方の心の動きが説得力をもって迫ってくる筋立ては見事だといえます。 その一方で、更紗にしろ文にしろ、その生い立ちがまずもって「不幸」に彩られていることにどこまで読者の心が寄り添えるかが、この小説を楽しめるかどうかのカギだといえるかもしれません。事実、こうした「不幸」をかかえた家庭はあるでしょうし、その家庭の「不幸」が主人公にとことんとりついて追い込んでしまうこともまたあるでしょう。しかしその「不幸」が深いだけに、読んでいてどうしようもなくやりきれなさを感じてしまったのも事実です。体力のないときに気軽に手にするとやけどをする小説だと感じました。 そうした不幸な生い立ちを抱えながらももう少し軽やかに生きることを登場人物に求めるのは、酷な要求でしょうか。 -------------------------- *220頁:「梨花ちゃんがやってきて。冷蔵庫から棒アイスを取り出す」とありますが、途中の読点は句点であるべきです。(私が手にしたのは2020年2月7日づけの第4版です) -------------------------- 年の離れた少女と青年の関係を描いた小説として以下のものを紹介しておきます。 ◆姫野 カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』(角川文庫) :8歳の準子は、「晴れた日の中休みには、ドッジボールを『したがる』ことが小学生の社交」であることをわきまえる子供です。中学生になった準子たちの前に、若き産休交代教師・河村が赴任してきます。それは準子が恋とは、「する」ものではなく、「落ちる」ものであることを知るきっかけだった…。 この小説を読みながら、自分なりには懸命だったけれど、どうしようもなく閉塞感を味わっていたあの日々を見出すことでしょう。大人になるとは、節度と諦念を、そしてしたたかさや計算だかさを「たしなみ」として身につけることだ人は言うでしょう。しかしそれでも、誰かを強く慕うということはそんな「たしなみ」を寄せつけないほど、越えたところにあるものです。34歳になった準子とともに、その高みの---いや、谷底なのか---恋に身をやつすことができる物語、それがこの「ツ、イ、ラ、ク」だと私は思うのです。 大人のさかしらなたしなみをはねつける<若さのきらめき>をとことん味わえる恋愛小説です。 . | ||||
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母が読んでみたいと、購入しました。 途中まで内容を話してくれ、続きは 自分でよんでごらんと言われました。 今は、主治医に貸し出ししているようで 私のところにはまだ届きません。 ラストまで読まないと感想が言えません | ||||
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現代社会の問題を深く考えさせられる。世間で言われている事実と本当の真実の乖離はどれくらいあるのだろうか。一気読みしてしまいました。 | ||||
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引き込まれました。 たぶん、これからも忘れられない本の一冊になると思います。 | ||||
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この小説は、感受性が強い人は心が踊るほど主人公たちを理解し、感動できますが、そうでない人にはさほどではないかもしれませんね。私自身は、この作者の感性が大好きですが。 | ||||
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本当は事件ではなかったのに大変な事件になってしまった結果、それぞれが大きな過去を背負うこととなり、ネット社会ではずうっと監視し続けられてしまう。 現代の恐怖です。 だけどこの作品の二人の主人公たちが不幸かと言うと、私はそうでも無いと思うんです。 かけがえのない、大切な人と出会えた。 それを理解してくれる人も少ないけれどいてくれる。 それで良いじゃないか と思う。 | ||||
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小説はどんどん盛り上げる様な或いは感動する場はなく、淡々と進みます。でも何かに引き込まれ 最後まで読んでしまいます。考えさせられました、いろんな考え方や生き方があるものです。 | ||||
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面白いよー。うひょーってなって背中ゾクゾクする感じ。一晩で読んじゃった。じゃがりこ食べる手みたいにページをめくるのが止まらなくて。主人公の元彼と文は対比で書かれてる気がするっす。心が子供のままの元彼と体が子供のままの文。つーかこの本に書かれてる映画見たくなったわー。 | ||||
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いわゆる「かけがえのない人」として決まった形、例えば夫婦や恋人、には当てはまらない、既成の型に分類できない、そんな関係のひとつを見せてくれて心揺さぶられてし気持ち良かった。 最近は「多様性」と名付けられた考え方が流行り、マイノリティー(障害者・性的少数者・家庭環境・宗教・人種・民族などなど)を広く理解しよう・受け入れようとする社会的空気がある一方、マジョリティーが正義でありそこから外れることは悪とする意識は根深いと感じる(元来皆んなと同じことが安定感に繋がり居心地良いのは当然なこととは思うが)。 自分もある少数者群のひとりとしてこの本を読んで、重なる部分や心に触れる部分は多くあったし、同じようにこの作品を読む人もいれば、「自分は普通な人」として読む人もいる、それはそれで皆んな違って良くて、ただ皆んながこのひとつの関係性の提示、またその話を読者として共有できることは素晴らしいことだな、と思った。 | ||||
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毎日様々な事件報道が報じられるが、聞き流している。 事件の事実は報道されるが、真実については報じられない。 本書のテーマは事実と真実の乖離を扱ったもので 決して新なものではないが、最後まで読んで穏やかな気持にしてくれる。 | ||||
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主人公に同情するという1点で、物語を後半まで引っ張るけど、内容的にも設定的にも無理がある。 主人公の一見純情ともいえるわがままぶりが意図したものなのか理解しがたいが、無神経に周囲の人を傷つける人物像がそもそも中盤以降このストーリーとミスマッチしてくる。 イヤミス系の物語としての主人公なら納得の背景なのだが、完全に方向が交わらず開いていくので、ラストにつれ「なんだかなー」と読者を冷めさせる。 普通とか正しい生き方に対するアンチテーゼなんだろうなと想像はできるが、それが分かってしまうとかえってすべての人物の嘘くささが露わになってしまう。 | ||||
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凪良 ゆう 流浪の月 ロリコンの19才少年と9才の少女の物語。少年はロリコンでは実はなく、自分の身体にコンプレックスをもちその自信のなさから未発達な少女に親近感を感じていただけだった。だが、少年の家庭は育児書に完璧にのっとって教育されておる裕福な家庭であり、息苦しく、少年には誰にもその自分が抱える問題を吐露できず、苛まれる日々があった。 少女と出会いその奔放さ自由さに惹かれる。それは性的興味ではなく、その自分が施されて来た規則正しさと対局にあったからだ。 だが、少年は少女を監禁したとして、捕まる。人生はおかしくなる。ふたりともおかしくなる。ひとりは性的異常者、ひとりは性的暴行を受けた被害者として。 そこに皆が憶測するような異常性はなくとも、世間はそれを認めてくれない。 デジタルタトゥーというものを最近よく聞くが、イメージや情報は広がって誰もがその情報にアクセス出来る現在、皆に知られ消せない過去となる。いつも誰かから監視されているという脅迫観念。皆に過去からの憶測という負のフィルターを通して見られるという圧迫感。抱える心の問題は、誰もが多かれ少なかれ持ちうるものだ。 この作品は、人物の感情説明が細かく面白いものだった。全く自分が手を付けない分野のものをたまに読むのは有意義だ。苫米地のいうスコトーマの破壊だ。 色んなものを面白いと思えるのは、ステキなことだ。自分の中に常識や縛りを作って画一的に自分はこういう人間だと決めつけて、自分で自分を限定するのは面白くない。 | ||||
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主人公と主人公に関わるごく近い人間の人間関係に巻き起こる事態は正に現代の多くの人々、家族に際どい偶然で起こっていないだけの現代の闇を分かり易く描く。 幼児期に受けた愛着障害の症状が絡みあう模様が、普通や平凡の人生をちゃんとやっているつもりのオトナたちオヤたちが目を背けて常識ぶっている目線にグサっと見せつけられる。 育児放棄や殺人、ストーカー、他人事でなく皆表裏一体の際どさを感じながらも見て見ぬ振りをしているオトナたちには現代社会の闇を自覚出来る作品。 他人事ではない問題の根本を成す幼児期の育児問題から、価値観や生き方の根本的転換を必要とするいま世界的問題を限られたページにフィクションで凝縮した一冊。 | ||||
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主人公の少女時代はかわいそうな設定ですが、それ以降は ただただ何もしない(ように見える)流れに流されている主人公です。 チャンスはたくさんあり、その度何故何もしないのかわからずモヤモヤしました。 もう一度読み返す気分にはなれません。 | ||||
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読み終わったら、更紗と文の幸せを願わずにはいられない。 世の中の真実と個人による事実の解釈とは大きく違う。人は皆、自分独自のレンズを通してしか世の中を解釈することができない。更紗と文は自分たち以外の全ての人たちのレンズの歪みで苦しんでいる。 だが、梨花ちゃんの存在が素晴らしい。世の中に理解されない更紗と文の全てを、全身全霊で理解する梨花ちゃんのおかげで二人はとても幸せだと感じた。 梨花ちゃんと並ぶ二人の味方は、目立たないが阿方さんだろう。ビルのオーナーとして、そしてバカラグラスを通じて二人を支えているように感じられた。世の中敵ばかりのように見えても、見えないところに理解してくれる人はいるものだ。 | ||||
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本屋大賞に外れ無しですね。文君の生き方現実にありそうですね。 | ||||
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他のレビューにもあるように確かに読んでいる最中は主人公や周囲の人の行動や言動に少しイラついたり、不自然さを感じる場面も多く、読み進めるのに抵抗を感じたときもありましたが、私自身は最後まで読むと、なるほどこういうこともあるかも、と納得しました。 途中であまりいらいらせずに最後まで読むことをお勧めします。 | ||||
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本屋大賞受賞作ということで購入しました。 正直、貶すほど悪くはないが、絶賛するほど面白くもない。 テーマ自体は悪くないように思います。 また、主人公以外の登場人物も当たり前の日常を当たり前のような顔をして生きながら各々にコンプレックスを抱えている様子が描写されており、極端でなければリアルな気もしました。 けれど、世間的には元誘拐犯と元被害者となった二人が再会して当たり前に関わりあうのは無理があるように思いました。 サクサク読めたという感想が多いように、文章自体はおそらく読書習慣があまりない人にも読みやすい文章です。その反面、わかりやすい文章に時折出てくる性表現や人間の身勝手さのチグハグな感じが個人的には気持ちが悪く、何度も読むのを止めました。 正直好き嫌いの分かれる作品であると思います。個人的には嫌悪感まではないものの面白いとは思えませんでした。 | ||||
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私は、この作品を最後まで興味深く読了しました。 他の作品も読みたくて、前作と次作も求めました。 評価するもの、批判的なもの、たくさんの投稿があります。 のべ四百を超える投稿の評価総体が、本作の客観評価を物語るように思います。 評価カーブの傾きも健全なように感じました。 | ||||
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