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とめどなく囁く
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とめどなく囁くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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作品の中でみんなお酒を美味しそうに飲む(例外あり)。私も久しぶりに冷やした白ワインを飲んだが冷やしたりなかったと後悔した。 桐野さんは人の描写が冷酷だったり残酷だったりする。でも力量があるから嫌な後味はのこらない。 結末は私には意外だったが、気持ち良い余韻が残った。 | ||||
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まるで主人公にのり移ったように引き込まれた。 つまらない小説は飛ばし読みしてしまうのだが、一字一句飛ばさずに読み尽くした。 おかげで読後は面白い映画に没頭した後みたいにトリップして、すっかり主人公になりきり擬似体験。おもしろかった。 ただ、推理小説的な観点でいうとラストが今ひとつ。 そこに行き着くまでの伏線があまり感じられなかったので⭐︎4で。 | ||||
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きれいに早く届きました | ||||
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8年前に海で遭難し亡くなった夫を持つ主人公は、前に進もうとかなり歳の離れた資産家と再婚する。周囲には財産目当てと見なされ孤独を感じながらも今の生活に流されて行く。 そんな折、夫は生きているのではないかという出来事が次々と起こる。 登場人物に女性が多い。彼女達の人物像はそれぞれとてもよく描かれていてさすが桐野作品だと感心する。その描写を読んでいるだけで面白いし、同じ女として共感したり彼女たちの立場から主人公を眺めたりすることで複雑な感情の奥深くまで入り込める。 同じ立場に立ったら自分ならどうするだろう、と終始考えながら読み終わった。 ミステリーよりむしろそうした女の内面がよくわかるだけにそちらの面白さが際立った。 | ||||
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緊張感の持続に最後まで飽きずに読了してしまったが主人公の女性の視点で細やかに描かれていることから、この先、彼女の生き方が続く限りこの小説は続くのでは、いや続いてほしいと願っています。今後の彼女の取り巻く状況などもっと読んでいたい、知りたいと思っているのは私だけでしょうか。ロンリネスの様なつまらぬ続編は勘弁ですが₍笑) | ||||
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沢山の人に下まで取りあえず、ネタバレなしでよんでほしい。。 好き嫌いわかれます。 私は嫌いではありません。 | ||||
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全体的にミステリアス! 読みつづけるうちにかなり不気味な気配。主人公の揺れ惑う気持ち、あかされる過去のできごと なかなか複雑な内容です。 | ||||
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塩崎早樹の視点で全編物語が編まれる。 海難事故で行方不明となった夫のことが物語のコアなのだが、読み進めるうちに、話すことの一つひとつ、何気ない振る舞いの一つひとつに、自分や相手の悪意を敏感に察知する早樹に、自分自身が普段の生活で感じている感覚の相似性に気が付く。早樹の会話がどこか自分のものと似ていると思わせる筆致がこの小説にはある。自分が普段こんなにも不機嫌で不安な状態で生きているのかと思わされ、どんな風に行動しているのだろうかと考えさせられる。 内省的ミステリーと分類できるかもしれない。 | ||||
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プロローグの庭に潜んで姿を見せない蛇の存在からして秀逸。他の人には目撃され、自分には見えない、いるのかいないのか、その禍々しさ。 最後、全てが明らかになり、絶望的ながら、希望の光さえ感じるラストまで一気に引き込まれます。これを読むと、人が再生するためには一度死ぬしかないのだと思わずにはいられません。物理的な死ではなく、精神的な死。だから、死んでくださいと言われ、それが餞の言葉だと答えたのかと。 | ||||
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面白い!、著者アウト、柔らかな頬、に並ぶ三大。作品傑作。 | ||||
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発売直後に購入して読まずにいた。 やっと読んだが、読後どころか中盤で早くも唸ってしまった。 磨き抜かれた桐野節に。 久々のミステリ要素を含んだ作品。 物語は決して短くはありませんが、ポリティコンのように様々な物語が一つの流れになるのではなく、ひたすら一つの話を掘り下げて書き切っています。 内容もさながら、心の持つ悪意、猜疑心、傲慢、自己欺瞞、そして絶望。 作者が最も得意とする、これら心の表現をこれでもかと楽しむことが出来ます。 2000年前後に発表された作品群は、これらが強く書かれていて今だに好んで再読しますが、それから20年余、更なる興奮を感じさせてくれる力量に尊敬どころか感動です。 日没は物語自体にも恐々とした部分があり、ある意味エンターテイメント的な面白さも内包していますから、人気出るのもわかりますが、桐野節を楽しむとなると明らかこちらに軍配と感じます。 長いことファンをやっていて良かった。 読後の心にそう囁いてくれる作品でした。 追記です。 種明かしを最後に手紙でやるのはご法度というレビューを見ましたが、何でも型に嵌めようとする辺りがいかにも日本人らしくて微笑ましい。 なぜそう言われているのかという本質を考えてみては? あと、小説のレビュー見ていると、まるで食べログのラーメンレビューのようなクッソ上から目線のレビューを結構見かけますが、何を偉そうにしてんだか笑笑 って思います。 時間と能力と気力を注ぎ込んで作られた作品を、ちょっと金払ったくらいであんなに偉そうに書けるって凄い人だなぁと。 そういうのは、金稼ぎの為だけに生まれてきた本にやってください。 | ||||
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桐野夏生さんの作品はほとんど読んでいますが、初めてと言ってもいいぐらいに主人公の女性を理解でき、共感すら覚えました。夫の突然とも思える失踪(死亡)という屈託を抱えたまま、それでも進んでいく現実に疲れ果てた末に高齢な富豪と再婚して隠居生活のような人生を歩んでいる。しかし、そんな束の間の穏やかな生活もさまざまな問題が発生して崩れかけていく。強くもなく弱くもなく、いたって普通の女性が正面から問題と向き合っていく姿勢が読んでいて気持ちよかったです。 ネタバレになるので内容には触れませんが、最後の手紙は瞬きするのももったいないぐらいに読みました。 | ||||
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迅速、丁寧に対応していただき、即読破できました。ありがとうございました。 | ||||
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今回も桐野さんの本を一気に読んでしまいました。 最後の結末はうっすら予想していましたが、それはあっけなくも感じ、現実は案外そんなものなのかもしれません。 辛い事件を伴う離婚(結婚生活)と世間一般からギャップのある再婚を通じて表現される、若くもなく年寄りでもない宙ぶらりんな40代女性の気持ちの揺れや、主人公を取り巻く様々な人の人間関係などは、すごくリアリティがありました。特に「嫉妬ではない屈辱と失意、無力感」の表現や、「子供がいない人にはわからない」ロジックで語られる何が正解なんて答えがない「人間の揺らぎある気持ち」の表現は最高でした。事実、同じ経験しててもわかりあえないこともあれば、経験なく理解できなくても寄り添えることだってある。そもそも自分の気持だっても移ろいやすく、ゆらぎっぱなしで、掴みどころがないものだもの。それをわかってもらえるように他人に説明できる自信なんてぜんぜんない。 このような人間観察(しかも内面を)を通じて、このような物語の構成力を編み出せるなんて、本当にすごいなぁと思いながらの一気読みでした。 | ||||
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桐野ファンなら買いです。ただ、若干間延びするような展開で、停滞するところあり。 | ||||
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相模湾、藤沢、鎌倉と、逗子の近くが舞台になってると思ったら、まさに逗子の高級住宅地でした。釣りの最中に夫が遭難して死亡も未確定のまま未亡人となった妻が、親ほどの歳の元社長と再婚する。楽な人生を選択したように思えて、家族との確執や元夫の親との関係を非日常生活にならないように上手く描いてる。さらに、元夫は生きているかも!というミステリーの要素も混ざり、非現実にならないギリギリのラインで巧みに表現していて、飽きずに最後まで読めます。夫婦間のことは夫婦でも、ましてや部外者には理解しえないんだなぁ。 | ||||
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好きな作家 | ||||
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桐野さんの作品は全て読んでいますが『グロテスク』を超える作品はもうないのでは?と思っていた矢先に、あまりにも重厚な感動を呼び起こさせてくれた作品だったのでレビューします。 あらすじにあるように、ヒロインは41才の女性。この世代特有の女性の心情が、完璧なまでの丁寧さで描かれています。 まずは、 海難事故で行方不明になった前の夫への不満、後悔、恋情。 年上で裕福な今の夫に対する、安心感と、したたかさ。 この2つの心情の描写がリアルすぎて、グイグイひきこまれます。 さらに、 前の夫の義母、今の夫の実娘で同い年の女性、友人で気難しい弁護士の女性ら、かなり複雑な人間関係も、そつなくこなしたい、でもできない自分がもどかしくて、後悔しては行ったりきたりするヒロインの心情が、リアルタイムに共感できてしまうのです。 ちなみに、私はこのヒロインと同世代ということ以外、境遇での共通点はひとつもありません。 が、そんな私でも心底共感できるのは、桐野作品ならではの圧倒的な筆力の賜物です。 また、本事態は分厚くもないのですが、文章が2段組なので、読み応えがあります。 かなりの長編といっていいと思います。 最後の最後まで、答えは引っ張られますが、その答えにたどり着くのがもったいない(読み終えたくない)と思えた一冊でした。 タイトルにも表記しましたが、この作品は40代女性にしか共感できないかもしれません。 他の世代の方は、「実際、こんなこと考えるものなのか??」と思う部分が多々あると思いますが、すべて実際に存在している心情です。40代女性のリアルな心情を学ぶのに良いかもしれません。 濃厚な読書体験をお望みの方にはぜひお薦めしたいです。 | ||||
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海釣りに出掛け消息不明となった夫の庸介。早樹は約30歳差の資産家の男性と再婚する。しかし8年後、その庸介の目撃情報を庸介の母親から受ける。気持ちの整理がつかない早樹は、「釣り部」のメンバー達に接触を試みる。 元夫の謎の真相を探るという設定自体に新鮮味は無く、捜索劇にも大きな事件はないのに、物語に惹き込まれます。判明していく出来事に揺れ動く早樹の葛藤に、今の家族との人間関係の問題も上手く絡ませ、全編に絶えず感情が迸るような流石の桐野作品です。 | ||||
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2012年の「ロクヨン 64」 以来の長編作品。 そうなんだ、もう6年間も横山サスペンスから僕はご無沙汰していたんだ。 どちらかというと 短編連作形式が多い横山作品、そして題材は警察官以外の主人公の警察物語が多い横山作品。 本作(本の帯)の宣伝コピーにあるように、「最も美しい謎」にはちゃんと理由(わけ)があった。 主人公は建築士 ! バブル時代を謳歌し消滅していった建築関係者は多かったが、主人公はかの時代を代表する勘違い男としてメタファーされている。 ちょうど同じ時期に 家具販売に携わっていた僕には、だから主人公の生き様と後悔が痛いほど理解できた。 本作には 刑事も警察職員も探偵も登場しない。 悪人もキャスティングされていないが、同様に善人もいない代わりに息づいているのは、一生懸命生きようとする男女たち。 横山ミステリーには、コンセプチュアルな謎(ミステリー)が前提として構築されることが多い。 「クライマーズハイ」では勤め人の矜持、「ロクヨン64」では警察官僚権力闘争、が多種のエピソードのベースに横たわっていた。 さて、本作ではどうだったか? 其れは人が引き継いでいかなければいけない「償いと許し」だったように思えた。 横山ミステリー史上、最も美しい「謎」とはいえ、ここで謎の話をするわけにはいかない。 明らかなことは、横山作品の中で最も異質な展開でありながら、最後に至ってこれほどの感動を覚え胸を詰まらされる、傑作である。 警察小説の乱立と質の低下を感じる近年において、横山さんが新しい形のミステリーを完成したことに大きな安心を覚えた。 多作である必要はない、これからも良質の横山ミステリーを読んでみたいものだ。 | ||||
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