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とめどなく囁く
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とめどなく囁くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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主人公が好きになれなくて、わかりやすく悪女とか嫌な女という訳ではないのに、 読めば読むほど、自分勝手で特に友人や元夫の友人への態度にイライラする 話もなんだか桐野夏生さんにしては間延びしてるなと思いながら読んでいて ラストにびっくりしました ある意味そこで、主人公に対するイライラが解消されるというか、納得させられた やはり桐野夏生は裏切らない! 出てくる女性全員、どこかしら鼻につく嫌な部分があって、こういう描写も実にうまい | ||||
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正直、脱け殻状態の状態から主人公とその新しい夫の生活が始まっていくので、それがスローで描かれていき、夫は本当に生きてるのか?帰ってくるのか?その人物との生活やらの話までもどかしくなりながら、塩崎は勝手な夫だな、全て仕切って、彼女に何かする権利がない。意見を言えば、いいよ、だけど僕は一人で蕎麦を食べるのかい?とか言う。遠足のお弁当みたいなのだったから食べてないよと笑ったり。ハッキリ言えばいいのに、気持ち悪い置物を置いて。。モラハラ夫。 ま、桐野氏の中ではそうではないのでしょうが、普通の夫婦はこんな感じて感じでしょう。 そういう類いの本て彼女書かないし弱い立場の女性の為の本を描きたいて言ってた時もあったけど、彼女の人生もタワマンの話書き始めた時から、昔の毒が抜けたなとは思った。 上下をチマチマ読み進め、何処までも底意地の悪い友人と何故連絡を取り続けるんだろうとか。 取りあえず、主張を全くしない訳ではないけれど。。 でも、最後ら辺りでやっと分かった。 私は早樹の苦悩が全く理解出来なかった。 最後の手紙がとても読んでいて驚いた。。中学の居候時の相手と事件なのか何なのか分からぬが関連性はあると思っていたから。 ただ、ここまでとは思わなかった。 無言電話がようやく彼女の元にかかってきた時、彼女が必死で本音や混乱した気持ちをぶつける所でやっと彼女の途方もない苦労を長い上下に及ぶ旅。。 生きてるか分からない人間を待つ事に区切りをつけれない事。 探すたびに。。自分の新しい人生の中にいる全ての人との関わりもまた全く違う生活の中で自分を改めて知る事、旅に放り出される。 彼がやった事はあまりにも罪深く、これを書きながら少し泣いている。 何故ならここからネタバレ。 彼女が出会い、恋し、結婚し、家庭を持ち、最後は円満とは言えない相手は、死を偽り失踪した最低な人間で。 それだけではなく、彼女を最初から手紙を書いていた時も最後まで愛しておらず、ずっと偽っていた事。 早樹はちゃんと愛していたのに。。 結婚前後も関係をずっと持ち。。そして なんてクズ以下だね。。 彼は本気で死ぬんだろうか。。それとも、都合のいいだけに、しにきれないのかもしれない。 でも、それは彼自身の問題で、彼女の今後の人生に彼はいなくていい。 彼女が手紙を燃やしたところで、彼女はようやく少なくとも真実を知れた、解放されたのだ。と私は読後してからじばらくしてこのレビューを書きながら思う。 真矢との会話が少し早樹を救ったように思う。 真矢との下りはとても彼女に必要だったと思う。 とめどなく囁く。 人からの眼差しや悪意あるひそひそ声 好奇な視線 そして、自分自身の中で自分自身に語りかける、とめどなく囁く声。。。 彼女と年齢が同じで、ただ彼女のように凄く仕事復帰すれば出来る女て感じではないから少し距離を彼女に感じるかもしれない。 私が彼女なら、もし塩崎と方向性が別れ塩崎が最終的に彼女が放たれることを承諾したら、新しいまた居場所が見つかる、自分になれるなんて未来は描けない。 彼女と私は年齢が同じなのに。。物語が周辺辺りで彼女はどっと疲れたようで、でも同時に目処がついたとばかりに若々しささえ感じる。 年齢とは数字のことではなく、内面に秘めたエネルギーや未知の可能性のこと。 彼女には幸せになって欲しい。 ヘビは案外、彼女の言う通り彼女自身のメタファーかも。 自分で新たな道を切り開く必要性があるんだと彼女は無意識に日々片隅で思っていたはずなような気もするが。。蹴りをつけてくれて良かったよ。 ろくでもない男に、何一つ共感はない。 さきは、それでも本気で愛してたんだなていうのが分かった。 だから、余計、手紙の真相に泣いた。 ラブレター?と真矢から茶化された時、もらったことない。私から手紙を書くことはあったけどね。いつも、ようすけからは、有り難うだけだったなーと。。と回想し、手紙を燃やし、吹っ切れた、ようやくと思いたい。 いい作品だと思う。 スリルさを求めるなら違うので。 今後、どんな話を書くのか、ただタワマンとか不倫とかはもうお腹一杯かな。 昔路線に戻るのではなく、ただバラカの時のような、何かにつき動かされたギリギリの話を書いて欲しい。日没のような。 あるいは、桐野氏特有のユーモア炸裂する笑えるような、こんな時代からこそ! そして、私の中でもとめどない囁きが毎日聞こえます。 結局、人は答えが例え帰ってこなくても、折り合いを何処かでつけて、それに対処していかなきゃならない。 この本は嫌いじゃないけど、厳しい現実を突きつけられました。 | ||||
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桐野氏の作品だからと思って期待して購入しましたが、まったくもっての期待外れの作品でした。 そんなことあり得ないでしょうと思うことが沢山ありました。桐野氏の最初の頃の小説をよく読んでいたので すが、あの頃の新鮮さは今は無いように思いました。この物語主人公が悲劇のような感覚ですが、そうじゃなくて主人公の洞察の無さが引き起こしたものでしょう。 | ||||
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桐野氏の小説だからと思って久しぶりに購入しましたが。、はっきり言って期待外れでした。フィクションにしたってそんなことありえないでしょうと思うことばかり、後味の悪い物語でした。デビュウの頃の桐野氏を鮮明に記憶しているだけに普通の人になってしまわれたのかと残念な思いです。 | ||||
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上下巻で800ページを超える大部であるが、これを、8年前に海上で失踪した前夫を巡る推理小説として読むと、がっかりするかもしれない。最後のタネ明かしに至り、「なんだ、これだけ引っ張っておいてこんなことだったか」という肩透かしを食らう(この肩透かし感は、著者の傑作「柔らかな頬」と似ている)。この作品は、前夫の失踪という影を引きずる主人公と、やはり前妻を亡くしているかなり年上の再婚相手との間の微妙な心理の綾と徐々に広がる心理的距離、死んだと思っていた前夫の生存の可能性に揺れ動く期待と恐れ、そして最後は嫌悪、主人公と再婚相手の子供たちとの桎梏、などのきめ細やかな描写に力点を置いた優れた心理小説である。 | ||||
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夫がある日釣り船で一人で出かけ、行方不明になる。 7年後に死亡認定され、妻ははるか年上の企業経営者の後妻となる。 満ち足りた生活と思われたところに、元夫にそっくりの男を見たという義母からの連絡があり・・・。 シチュエーションとしては面白い。 が、様々なシーンで登場人物の対応や発語に少しずつ違和感がある。 違和感なく、少しずつずれて行って、現実よりもはるか遠い世界に連れて行ってくれるのがいい小説だと思っているのだが、その違和感を感じさせてしまうというところで、この小説はぼくにとってはあまり成功していないように思える。 本来であれば、この作者は『OUT』や『グロテスク』など、異常な心理を描いてはピカ一のはずなのだが。 次作を期待したい。 | ||||
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先が気になって一気に読み上げたが、消化不良のまま終わってしまった感じです。早樹のイメージが読み進める毎にコロコロと変わり、結局どういった人物を描きたかったのか不明。 一言で言うと一貫性がなさすぎ。 ほかの登場人物の描写も全てにおいて中途半端で、スッキリとした読後感は得られませんでした。 | ||||
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そうですね、感想はまぁ、こんな感じ↓ ----------------------- 主人公の塩崎早樹、自分勝手思考すぎ。 色々と面倒くさいこと考えすぎ。 周りの皆さんは、キミのために時間を割き、キミのために色々と調べてくれてるのに、感謝するどころか何故そんな不満たらたらなの? で、何故それを表に出すの? 新しい旦那さん、若い嫁に対して気遣い全開で接してきているのに、何故そんな意地悪な解釈をするの? だったら一人で生きていきゃいいじゃん。 ----------------------- とにかくもう、塩崎早樹が面倒くさいです。 イライラします。 でも、そんな早樹も本書内では「まともな人」設定。つまり、他の登場人物も総じて、早樹以上にイラッとくる人たちばかりということです。でもまあ、桐野さんの本ってどれもそんな感じなんですが。 本書最大の謎である「元旦那は生きてるのか、死んでるのか。生きてるとしたら、何故失踪していたのか?」ですが、ラストの「早樹への手紙」で全てが解明します。伏線を積み上げて少しずつ真実に近づいていくのではなく、長文手紙だけでまとめて一気にです。 これって、ミステリー小説的では禁じ手ですよね(本書はミステリ小説ではないですが)。 結末自体も、なんかスッキリとしない着地だったし。 最後まで一気読みでしたが、「で、結局のところテーマは何なの?」とツッコミたくなる、よくわからん話でした。 つまらなくはないんですけどね。 星三つとさせていただきます。 | ||||
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桐野夏生の著書は、だいがいは読んでいるが、この作品に関しては、結末が、取ってつけたようで、今少しだった。 | ||||
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桐野さんの本は、デビューから二十作くらいはすべて読んでいる。 最近はスルーと購読が半々くらいか。初期の捻じれた人間観察みたいなタッチが大好きだったので、 普通の日常小説や昭和の文豪の伝記などは読む気がしない。本書はサスペンスみたいだったので読んだ。 早樹の夫は、趣味の海釣りに出たまま帰らなかった。 七年後死亡扱いで処置を終えた早樹は、三十歳年上の資産家と結婚する。 資産家には娘が二人いて、早樹とほぼ同い年だ。下の娘は自分のブログで父の再婚について悪口を書きまくっている。前夫の母親からは執拗な電話がかかってくる。さらに行方不明の前夫を見かけたという情報が入る。 ストレス満載の生活だなあ。サスペンス小説というよりはストレス小説だ。 姑だの再婚だの義理の娘だの、生臭い人間関係を描いた小説は、基本的に苦手だ。 ただ桐野夏生はキャラクター造形と文章が半端なく上手いので、作品世界に引き込まれてどんどん読まされる。 長いので途中で疲れてくるけど。 前夫の帰還は妄想なのか、現実なのか。 普通の作家なら終盤にサプライズがあるに決まっているが、 桐野は「いかにも何か進展がありそうで、最後まで何も起こらない」という掟破りの問題作を書いたことがあるからなあ。ネタバレになるから、作品名は書かない。 さて、本作はどちらでしょう。今から読む人のために秘密にしておこう。 | ||||
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