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乳と卵
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乳と卵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全143件 1~20 1/8ページ
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本の表紙と本体自体にかなりの破れで陥没していました。点検は、していないのでしょうか?酷い傷み方で商品の価値は0です。 | ||||
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表題の「乳と卵」は芥川賞受賞作品で、最初、その独特の文体に慣れるのに時間がかかったが、慣れてしまえば逆に心地よいリズム感である。主人公の姉が何故そこまで豊胸手術にこだわるのか、最後まで明らかにされていないが、そこは読者を信じて読者の想像に任せているのかもしれない。あるいは、後半に姪が卵を自分の頭に叩きつけるシーンは、母親の豊胸手術に対しての拒絶感を表し、続いてこの母親、つまりは主人公の姉も卵を自分の額に叩きつけるシーンは、女性の”性”を否定したい気持ちを表し、「乳と卵」を対比させることによって、女性の”性”とは何かを読者に問いかける作者の試みである、と解釈するのはいささか深読みだろうか。一点だけ申し上げれば、同じ単語を何回も重ねる技法は、何度も使うと少しくどい感じがする。ただ、この作者の作風が歌手の椎名林檎さんの歌詞に似ていて、椎名林檎さんのファンがこの小説を読むと、楽しめるのではないか。短編の「あなたたちの恋愛は瀕死」は登場人物に名前がなくて、主人公と若い女がぶつかるシーンの描写が、わかりにくくなっている。もう少し、わかりやすい描写の方が、読者に対して親切であろう。 | ||||
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肉体の不条理をテーマとして描こうとしているのだろうけど、全体的に薄っぺらい。心と心がぶつかり合うような事もなく、なんとなく「女の子ってみんな辛いよね」というだけのぼんやりした話。体が思い通りにならないのはそりゃそうだろうが、登場人物たちはみな自身の心を思い通りに飼いならしている。心が暴走したり心が肉体を離れたりしない。心と精神が合致している。だから内部の葛藤がない。肉体と心の葛藤で満足されても困る。肉体もしょせんは外部の問題でしかない。外部の問題しか描けないのなら文学に価値はない。 | ||||
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文章を書くのが苦手ですので悪しからず⁉️ | ||||
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まあ、たしかに文体は面白いけど、内容は「夏物語」の第一部とほぼ同じなので、失望してしまった。 夏物語の方に「乳と卵」の続編って書いてあったから、てっきり前日譚かと思っていたんだけど・・・。 夏物語で回収されていない伏線(銭湯のヤマグとか、巻子の元夫との再会とか)が描かれているのかと期待もしたんだけど、それもなかった。 しかし、夏物語の第一部は、一体何だったんだろうか。同じ内容を文体を変えて再録していたというだけだったのか・・・ | ||||
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この文体はかなり癖がある。これ自体に対して忌避的になる人もいるかもしれない しかし、純文学。これでいい。流れるようにすすむ文はまぁ、独特のきれいさを帯びている。 作品として、テーマは普遍的とも言えるが、母性とは、女性とは、という方向での一般化よりもこういう家庭が実はありふれた世の中になりつつあると思うとゾワッとさせる 言葉が足りん、っていうのは一種の現代社会の病理でもあるわけだけど、そういう意味で分かり合いとは、家族とは、と考えたりすると卵割りまくりには意味が見いだせそうで… 誰もが手を上げて推奨するというよりかは、考えさせるし好き嫌いも分かれるだろう。 でも読み終えて、あれはなんだったんだろうと片付ける時に後ろ髪を引かれるような、そんな作品。 | ||||
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読んでいて、うるさいと感じる本は初めて。段落もなしに、誰が喋ってるのかわからない所が2回くらい出てくる。 最後にうまくまとまった感はある。そこに至るまでは、関西弁の羅列とうるさい会話文。苦行。関西弁に慣れてないと文のリズムを掴みづらい。 読了後に関西弁への嫌悪感が残る。 芥川賞をとるような斬新さはあったけども、関西弁のやかましさに本質が読み取りづらかった。 | ||||
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谷崎潤一郎の細雪が大衆化した世界 母子家庭 令和だと精子バンクが父親の子でもおかしくない 近年の芥川賞のパターン 良妻賢母がどこかの事情のある職場や家庭環境をのぞいていろいろ考えさせられる話 六章で終わってもよかったんじゃないかとも思う 女性のストレスとのみこんだ先の理不尽な暴力 女性はカタルシスを感じるのだろうか 女性の感じるストレスは大変だ そしてもっと下にトーヨコがあるのだろう | ||||
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ジャケットの赤白、タイトルの意味が読み進めると自分なりの理解ができる。ひとりの濃密な思考が知れて、とてもおもしろい。緑子や巻子が根ざす考えや価値観は何だろうか。 | ||||
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確かに妙な大阪弁の言い回しは読みにくい けど緑に2回、5000円あげて 好きなもん買ってもいいし 残しといてもいいし って主人公のことば 母子家庭でいつも我慢ばかりしてるだろうと 主人公なりの静かな優しさ 子供のころに親戚から貰ったお小遣いを思い出して 涙がでてきました あげる方も裕福じゃないからね 大人になるとありがたみがわかりますわ | ||||
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私はやっぱり自分の体に対して嫌悪感を持っているのと、同性愛者だからなのか元々の性格なのか性行為に対しても嫌悪感がある。それでも、触れたいと思う人はいる。あと、卵子とそれを使わずに流す毎月来る日に関してもきっと嫌悪感がある。 その全てを独りごちた感じで語られていくと、逃れられなくて何とも言えない良い感触とは言えない気持ちになった。 でも、この気持ちもこの本を読まないと感じられなかった自分の大切な一部だから、温度と粘度と感触と忘れないようにしよう。自分も含めて人の心は複雑だ。 面白かった表現は、銭湯では顔の印象が薄くなって体自体が意志を持ってるように見えるとあって、すごく納得した。生々しいと言うか変な感じが良く伝わって来た。読んで良かった。 | ||||
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ジャケ買いです。 | ||||
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結局何が言いたいのだろう、というTHE 純文学。 くどいくらいの生理についての描写は必要なのか? 読みやすい文章でサクサク進むが、村上春樹以上の読後の虚無感。 何も得るもののない時間だった。 | ||||
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知人に勧められて読みました。 私には、本作が何が表現したいのか、なんで大阪弁なのかわかりませんでした。 また、当方大阪人ですが、「こんな言葉遣いするかな?」と思ったところも。大阪人全部がこんなだと思われたらイヤだなとも、ケチくさいですが、感じてしまいました。 | ||||
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豊胸手術をする姉とその娘が妹の住む東京へ大阪からやってくる。妹のアパートでの2日間を、姉妹の会話と娘の独白で語られる。女にまつわるすべてがあけすけで時にどぎついほどの大阪弁そのままで描写される。筆談でしか母親とコミュニケーションをとらない思春期の娘の独白は、生理に表出される女の身体の変化が障壁となり他者との軋轢を引き起こしていることを告げる。母親の豊胸(乳)手術は、娘にとって信じ難いの女体の即物化である。生理的(卵)なものに、おおらかな少女の行動を束縛されている娘には、女の身体を客体化している母親は許し難い。 妹はほとんど狂言回しでしかない。姉の話を聞き、出来事の場を提供し、娘との相克をとりもとうとする。自分も女であるから、身体のことも親子ふたりの心もよく解る。生理処理のトリビアまで出てくる。全て、女、女、女である。男は全く入る余地がない。実際、男は出てこない。しかし、女が女であるのは、男がいるからだ。それは冒頭の最初の文に集約されている。「卵子というのは、卵細胞と呼ぶのがほんとうで、ならばなぜ子、とういう字がつくかっていうのは、精子、とういう言葉にあわせて、子をつけているだけなのです。」 大阪弁はこの小説の重要なファクターだ。標準語ではこの小説は成立しないだろう。句読もなく、会話文と地の文の隔たりがなく続く。これが3人に横たわる緊張感を演出している。 凄惨だが滑稽な最後の場面がカタルシスになっている。今、昨年のアメリカのアカデミー賞の作品賞(監督賞)をとった韓国映画「半地下の人々」を思い出した。上質の娯楽作品だった。でも、韓国社会を痛切に描写していた。この小説も、女として生まれて生きていくことを女体を通して描く。 小説的意匠に富んだ小説だった。 | ||||
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本好きなんですけど、初めてこんなん思いました。 この人の文章、読みにくい。 すっと入ってこない。 なぜ… | ||||
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今頃になって読んでみた第138回芥川賞の受賞作品。ここ10年ほどこの賞を受賞した作品を読むたびに失望と落胆、選考委員の阿呆莫迦さ加減に憤りさえ覚えてきたが、この人の、この作品での受賞は頷ける。 大阪弁を交えた文章も知的だし、大阪から上京してきた巻子と緑子を巡る軋轢が最後の最後である種の和解にいたる終わり方も素敵。「才能アリ」というのはこういう作家をいうのら。 されどこれを何で映画や芝居にしないのであるか、不可解ずら。 | ||||
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好みでしょうが、私にはなにが言いたいのかさっぱりわからなかったです。 | ||||
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何を伝えたいのか最初はよくわからなかったが読み進めていくうちに世界観にひたることができた。 | ||||
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衝撃だった。この人の文章が好きだと思った。 流れるようなセリフで、人間の言葉ってこんな風だよなと思った。 キャラクターではなくて、人間を描いていると思った。 三人の距離感によって生まれる、 間を埋めるような言葉たちが共感しかなくて、気持ちいい。 主人公をあまり描かない。名前もほぼ出てこない。 常に客観的な視点で親子を観ている一人称。 でも主人公は二人の拠り所なんだろうなと感じたときに、 描かれていないのに感じる、関係性。作家の力なんだろうなと思った。 あ〜もう一回読み直したい。と純粋に思う。 あと、「あなたたちの恋愛は瀕死」で、 横断歩道のことを「のんきなしましま」と呼んでいるのが好きだった。 | ||||
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