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許されざる者
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許されざる者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 41~43 3/3ページ
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主人公は脳梗塞を患った元警察官である。主治医からすでに時効を迎えた少女暴行殺人事件につながる手がかりを示され、その謎の追究を始めるのだが…。脳梗塞を患った老人が探偵役?というので、初めは安楽椅子探偵ものかと思いきや、なんのなんの若い女性の介護人や筋骨隆々のロシア人の若者、同じく退職した警官の親友などの助けを借りて、資料を集め、必要な時は外にも出ていって謎を追究していくのだ。謎解きそのものは小さな手がかりを積み重ねて解明していく形で、ぐいぐい読ませる。少し、ヘニングマンケルのヴァランダー警部ものを思い出させた。(でも、キャラクターはヴァランダーよりこちらの方がずっと明るい) 犯人がわかっても、時効を迎えた事件なので法で裁くことはできない。そのとき、主人公がとった行動は・・・。結末には賛否両論があるかもしれないが、私には、こういう終わり方もあるな…と思わせるものだった。そこが気になるあなたには、是非この本を手にとってほしい。 | ||||
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本書の表題「許されざる者」と各章の扉書きで引用される「目には目、歯に歯・・・」という同害報復の法理は本書の一貫したモチーフである。 時効が完成した少女殺害事件を引退した敏腕捜査官が解明していくストリーが前半で展開されるが、犯人は早い段階で特定され、後半はその犯人にどのような償いをさせられるかがテーマとして展開される。 スウェーデンは死刑廃止国であり、主人公の元捜査官も、自分の娘なら犯人を殺すだろうが信条としては死刑廃止支持だと明言している。 これに対し、被害者の父親は大富豪となって犯人を血眼に捜している。イラン出身という設定で、犯人がわかれば同害報復が実行されることが暗示されている。 主人公は犯人を追い詰めつつも、同害報復でない法の裁きを実現しようとするのだが・・・。 ただし、死刑廃止国でなく死刑支持者の多い日本では、この主人公の葛藤は理解しにくいかもしれない。 あと、この小説では主人公が脳梗塞と心臓疾患で倒れるところから始まり、患者の視点から身体の不具合と治療が詳しく語られる。関係者からの取材によるものだろうが、このような構成は珍しく、大変興味深かった。 なお、時効制度に関しては、日本では刑事訴訟法255条1項により犯人が海外にいる間は時効は停止する。この小説では犯人がタイに長期間逃亡しているが、同種の時効停止制度がないのかどうか解説で触れてほしかった。 | ||||
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まずなにより、登場人物のキャラが良い。 北欧ミステリ好きのみならず、楽しめると思う。 お薦め。 他の作品も是非読みたいので、ほかの作品の翻訳もお願いしたい。 | ||||
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