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白夜に惑う夏
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白夜に惑う夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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注文後、三日で到着し、スピーディーな納品に驚いた。商品自体の状態も非常によかった。 | ||||
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今回もスコットランド最北の島シェトランド島で殺人事件が。 冬に起きた殺人事件に続きインヴァネスの捜査班に捜査要請を行う事態になる。 勿論、前回気心が知れた関係になったロイ・テーラー警部の出馬である。 とはいっても、前回と同じくペレスの地道なきめ細かな島民に対する聞き込みは変わらない。 つまり、関係する全島民が主役というような掘り下げ方で物語は進んでいき、なかなか物語は進展しないのである。 ようやく3分の2ほど過ぎて、新たな死体が発見されるくらいから物語は動き出し、15年前の夏の失踪事件に焦点が当てられ始めて混とんとしていたストーリーに形がついてくる感じ。 まあ、展開が前作とほぼ似たトーンであり、フランとペレスの関係もまだ不安定で恋の駆け引きを繰り返しながら徐々に深まっているというところであり、全体の展開が地味ということもあって前作に比べると印象が薄い読後感となった。 何より、せんじ詰めればふとしたひと夏の惑いを隠ぺいするために3人も殺す必要があったのかという、動機への不満感が大きい。 真犯人はやはり最初から登場し、それまで身近に暮らしていた人物の中にいたということで周りに与えたショックは計り知れないものがあるが、それでも負けずに生きていく島民の底力を見せつけて物語は終わる。 本シリーズはミステリーでもあるが、シェトランド島を舞台にした群像劇のような趣も持っているので、島民すべての人生を描きつくすかのようなまったりしたペースを楽しむ気分で読まなければこのシリーズの魅力は堪能できないということが今回わかった。 それにしても、キャサリン・ロス、ロジャー・ムーアときてモトリー・クルー? これは著者の趣味なのか…? | ||||
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首つり自殺を偽装するなんて、女性に可能なのか、最後になって女性を力持ちにさせたり、その他の推理も納得できないような強引さが目についた。 | ||||
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本土から来たテイラー警部が、「ここの冬は最低だと思ったが、このいかれた明るい夜よりはましだったよ。」とぼやく、白夜の季節に事件が起こります。前作同様、ペレス警部が人々のもとに何度も足を運び、じっくりと会話しながら隠されていた過去をあぶり出し、解決への糸口を見つけ出していきます。胃が痛くなるようなその手法が物語に陰鬱な影を刻み、冬とはまた違う重苦しさでこちらの胸に迫ってきました。閉じ込められた小さな島、という舞台も人々の閉塞感につながっているのでしょう。わたしの浅い読みでは想像もできない悲しい結末でした。 | ||||
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ネタばれあります。 300ページくらいから一気に話が動き始めましたが、それまでの長い伏線を 読むのは大変でした。 誰が犯人でもおかしくないという状況にするために、登場人物の個性が 皆曖昧になっている印象を受けました。 またエキセントリックな人物ではなく、素朴な人物の方に犯人がいることが 逆に予見されてしまうほど日常生活の描写が長いです。 要約すると、義兄との不倫を隠蔽するため、義兄自身、目撃者、自分自身が 死んでしまう又は殺してしまうというだけのお話です。 自身の不貞を隠蔽するためにスター音楽家まで殺してしまう身勝手さは なかなか理解し辛いですし、そこまでして家庭を守りたかったのになぜ 不貞を働いてしまったかの表現は脆弱でした。 しかし、この限界集落のような土地の自然や独特の気候の描写により、 それでも読ませてしまう筆力に星4つです。 | ||||
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シェットランドを舞台にしたシリーズの第2作。狭い地域社会のなかで起きた 殺人事件の謎に地元出身のジミー・ペレス警部が挑みます。 何と言ってもシェットランドの風景描写が素晴らしい。著者は当地に2年滞在した経験があるそうですが、その独特の気候や風景が実にいきいきと描き出されています。北欧のような白夜の季節、人びとが日頃の抑制を失った行動に出る様子にも説得力があります。 著名な画家でエゴの強いベラ・シンクレア、その甥でスター・ミュージシャンのロディ、ただひたすら地味な生活を送る地元民や結婚によってイングランドから移り住んだ女性など、登場人物たちがとても丁寧に描き分けられています。ペレス警部と恋人フランの大人の恋の描写にも女性作家らしいデリカシーが感じられます。 現代のミステリーにありがちの行き過ぎた残酷描写やセックスシーンなどは皆無で、 シェットランド群島という閉鎖社会を舞台にしたイギリス・ミステリーの王道を行くような作品。 本国では2013年からBBCでテレビドラマも放映されているそうです(ペレス警部役は、 何と『プライミーバル』のダグラス・ヘンシャル)。 最後の謎ときに、一つ解明されていない部分があるように感じたので★を一つ減らしましたが、 それさえなければ文句なしの★5つ。しっとりした素敵な作品です。 | ||||
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大鴉・・・がとても面白かったので。 結論を言うと面白かった。けど。 何となくダラダラした感じと言うか、 大鴉の時のような緊張感がない。 勢いみたいなのも感じられない。 季節が夏だからかなあ。 でも続編もまた読みます。 | ||||
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2007年日本初紹介の前作「大鴉の啼く冬」が推理ファンから大絶賛で迎えられた英国ベテラン女流本格ミステリー作家クリーヴスの最新シリーズ〈シェトランド四重奏(カルテット)〉待望の第2弾です。著者はこの四部作でシェトランド島の四季折々に変化する姿を描こうとしており、本作では夜でも真昼のように明るくて眠れない白夜となる夏の季節が主役で、読み終えた方はシンプルな原題「白夜」に対し日本版タイトル「白夜に惑う夏」が真に本書に相応しい意味深長な訳題である事に気づかれるでしょう。 夏を迎えたシェトランド島の小さな町ビディスタに地元警察のペレス警部が訪れ、恋人フランと共に絵画展に出掛ける。地元の有名画家ベラとフランの共同展だったが何故か会場に人が集まらず閑散とする中、絵を前に嗚咽する奇妙な男が現われペレスは注意を惹かれる。やがて姿を消した男は翌朝桟橋近くの小屋で道化師の仮面をつけた首吊り死体となって発見される。当初自殺と思われた為前夜に引き止められなかったとペレスは気に病むが検死の結果他殺と判明し、彼は再び本土のテイラー主任警部と組んで捜査を開始する。 本書の興味のひとつは前作に登場した女性フランとペレス警部との互いにバツイチで緊張しながらの恋愛模様で、都会から来た気障な作家にフランを誘惑させ彼女の愛を試す試練を与えながら次第に二人の絆を深めて行きます。著者はゆったりとしたペースで町の人間関係を描写し、途中新たな殺人事件を挿んで後半過去の出来事との関連に話を進めます。そして遂に迎えるラスト・シーンは一瞬前作を読まれた方の記憶を揺さぶりながらも、更に巧妙で思いも寄らぬ意外な真相を暴き出しますので、ここまで大長編を辛抱強く読んで来た読者の忍耐は十分に報われるでしょう。島に生きる人々の素朴さの影に秘めた暗い情念を浮き彫りにし地味ながら深く心を揺さぶるミステリー四部作に今後も期待しましょう。 | ||||
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