■スポンサードリンク
白昼の死角
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
白昼の死角の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全108件 101~108 6/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「法は正義ではない、法は力である 私はそれを実証してみせる 神も悪魔も恐れざる男 鶴岡七郎」 冒頭に記されたこの言葉から、皆さんは何を連想するでしょうか? 自らの中に潜んだどす黒い悪の本性を燃え上がる炎の中から感じ取った鶴岡 舞台は戦後の混乱期、システムが行き届いた現在ではその現実性は少ないとは思いますが主人公の犯罪者としての心の動きと彼を取り巻く周りに人間模様 犯罪小説史上に残る傑作です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恐ろしい本があったもんです。 確か、「狼は生きろ、豚は死ね」ですよね。 ここまで、非情に犯罪美学を追求する小説があったとは・・・。 今、工業から情報の時代に移ろうとしています。 そんな現代だからこそ、今一度「鶴岡七郎対策」が必要なのかも しれません。 七郎が使ったテクニックは今では使えないものも多々あります。 しかし、その発想法は依然として斬新であり、猟奇的です。 今後を生き抜くためのも、一読しておく価値のある一冊だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画&ドラマ化もされておりとても面白い作品です。確か主人公鶴岡役を、映画では夏八木勲が、ドラマでは渡瀬恒彦が演じていたと記憶しています。逆かな?当時の映画コピー「狼は生きろ、ブタは死ね!」が強烈で、ダウンタウンブギウギバンドの主題歌も印象的でした。有名な「光クラブ事件」を題材にとって、戦後のドサクサのなかで大掛かりな経済詐欺に手を染める東大生がのし上がり、破滅していく様を息もつかせぬ筆致で描いています。大部ですが全くあきません。法の抜け道をつき巧妙に仕組まれた数々の詐欺手口の描写もスリリングなのですが、鶴岡の尻尾を掴もうとする検察官との駆け引きも見所。なにより、「悪の哲学」を身に帯びた主人公鶴岡の造形が一番の魅力になっています。高校生の時に初めて読んだのですが、この本で初めて手形の何たるかを知りました(「裏書譲渡」とか「善意の第三者」とか)。復刊したのはおめでたいが、なんか復刊する度に値段があがっているような気がします・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「光クラブ」事件を題材にした三島氏の「青の時代」は山崎の内側を探りその死を以って小説を結んだが、本書は虚構と現実を融合させた犯罪小説(大仰ですが)となっており、プロットの巧者である著者の力量が存分に発揮されています。本書でも矢張り山崎は弱さゆえ自らの死を迎えてしまう。彼は単なる枝葉にすぎず、鶴岡七朗という頭は切れ精神的タフネスさをも備えた男を軸に物語は展開します。どんな困難な事態をも乗り越えようとする彼のバイタリティーには例え悪とは判っていても惹かれてしまいます。かなり分量のある作品ですが彼らの巧妙な手口、鶴岡は最後どうなるのか引き込まれる事請け合いです。現在入手困難なようですが多くの方に手にて頂きたい作品です。(多くの名作を絶版とされているK書店さんお願いします) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
終戦直後と言う異常な時代に生まれた怪物有り余る才能を犯罪に情熱を注いだ時代の異端児。この男を超える人物は、いまだ日本に誕生していない・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは法支配の限界に挑戦した推理小説だ。主人公鶴岡は太陽クラブをともに創設した隅田の自殺後、金融業者となり、得意の法知識で恐るべき詐欺を次々と考え、実行する。最初の太陽クラブは戦後の学生金融事件を起こした「光」クラブを真似したものだが、がこの小説の主眼はそれ以降の鶴岡の手腕にある。しかし機敏で慎重そして奇抜な詐欺も仲間の予想外の行動で崩れる。しかし最後まで鶴岡は逃げ切る。この本によって法律の抜け穴を知ることができ、法律というものを知るチャンスとなる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本が出版されたばかりの頃に読んで、「頭の勝負」に憧れ、羨ましく思ったりしたものだった。作品のモデルは、三島由紀夫も『青の時代』で取り上げた「光クラブ」の山崎晃嗣。三島は山崎晃嗣の自殺に意外さや、失望を感じたという。もっと線の太い人物を創造していたらしい。高木彬光は、山崎役の隅田にはやはり自殺させたものの、その後を継ぐ鶴岡七郎という主人公を考案することで、三島の「夢」に応えたとも言える。鶴岡七郎は隅田(山崎)の知性を持ち、そして神経の強さも併せ持つ。そして隅田(山崎)が陥った陥穽にはまらずに時代を生き抜く。ピカレスク、と言えばそうなのだが、単純なオメデタ・ピカレスクとは異なり、鶴岡七郎のひととなりから、彼の「強さ」が伝わってくる。四半世紀ぶりくらいに読み返してみたが、この作品は現在でも十分に受け入れられる作品だと思う。いくつかの出版社が出しているが、いずれも入手困難ないし不可能なのはさびしい限りだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
天才的犯罪者の美学。作者高木彬光が単なる辻褄合わせの推理小説を嫌って仕上げたこの作品の緻密なプロットが、一気に読ませてしまう。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!