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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?



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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?の評価: 4.18/5点 レビュー 306件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全306件 301~306 16/16ページ
No.6:
(4pt)

人間らしさというものは?

映画『ブレードランナー』をご存じでしょうか。あのめまいのするようなアジアっぽい、嘘っぽい世界のなかで、本物を見極めていく男のイマージュ。その映像美は大変な評判だったそうですね。この本はあの映画の原作なんです。なんだ、原作。そう言ってうち捨ててしまうあなた、いけません、いけません。小説だから映像はないじゃない、それはごもっとも。でもこの中には、ほかにあるものがあるんです。
あらすじをひとことで言ってしまうと、まあ、アンドロイド狩りです。ここで狩られるのは、火星から逃げ出して地球に潜入したアンドロイドたち。彼らは人間に危害を加えることをなんとも思わないような危険なアンドロイドでして、主人公のリック・デッカードは彼らを人間の中から特別な手法によってさがしだし、彼らの首にかけられた莫大な賞金をなんとしてでも手に入れようと思っているわけなんです――今、屋上で飼っているような電気羊ではなく、本物の生きた動物を買うために。
未来の地球で生きた動物がこれほどまでに珍重されるというのもおもしろいのですが、なんといってもアンドロイドを見分ける方法というのが奇抜です。人間とアンドロイドを区別するもの、それは感情移入の能力なんですね。
アンドロイド狩り、というと猟奇的で殺伐としたイマージュをお持ちになるでしょう。でも、このことはもっと微妙なところにふれていくんですね。リックの苦悩はわたしたちにとっても手痛いものかもしれません。今目の前にいる人間は、本当に人間なんだろうか。それにアンドロイドを見分けようとしている、この自分は本当に人間なんだろうか。そもそも人間らしさというものは――
ディックが書いた感情移入というのは、なんでしょうか。人によっては、それを思いやりと言うかもしれません。あるいは親切さ、あるいはやさしさ。
どうでしょう。そういうものをなくしてしまったら、たとえ熱い血潮が流れていても、やっぱりこの腕はアンドロイドの腕なのかもしれません。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))Amazon書評・レビュー:アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))より
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No.5:
(4pt)

もうひとつの「ブレードランナー」

かの有名な映画「ブレードランナー」の原作本です。
もちろん映画もいいけれど、こちらもなかなかシブイ。映画よりも主人公の心情、情景描写などが複雑で、哲学的です。まあこれが「ディック節」なんですけどね! 荒廃した世界、ヒトとしての葛藤・・・。
映画とはまた違った世界とも言える「電気羊」、未読の方はぜひご一読を。ディック的世界ってダメな人はダメかもしれないけど、ハマる人はハマります。ディックは短編もいいですけどね。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))Amazon書評・レビュー:アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))より
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No.4:
(4pt)

荒廃と輝き

動物を飼うことが一種のステータスになった灰の降る世界で、主人公は生きた動物を購入すべく火星からの逃亡アンドロイドを処分してゆく。主人公は「感情移入」を用いた検査で人間とアンドロイドを区別していくのだが、この「感情移入」は人間独特の能力と位置付けられており、多くのシーンで主人公や周りの人々の内面的な部分が描写されている。中でも主人公が「自分は何者でどうすべきなのか」と悩み、苦しむ姿は読む者にも同じ問題を浴びせる。 とにかく内面の描写で注目されがちなこの作品だが、登場する様々な小物もなかなかユニークな物がそろっている。人の感情をコントロールする「ムードオルガン」、マーサーと交信する「共感ボックス」、さまざまな「電気動物」等、読むものを楽しませてくれる!。また、テンポの良さも特筆すべき点である。  著者によって描かれている未来は決して希望に満ち溢れた明るいものではなく、「お先真っ暗」な状態である。が、その様な状況であるからこそ、人間が人間であるということの輝きが見えるのかもしれない。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))Amazon書評・レビュー:アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))より
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No.3:
(4pt)

人間はアンドロイドの夢を見るか?

汚染が激しく、既に多くの人類が地球圏外に脱出した世界。多くの生物が絶滅し、残ったものもその憂き目にあっている。人類は労働力としてアンドロイドを作り、アンドロイドを所有する。 だが、我らは、我らと同じようにアンドロイドも又、悲しみ、苦しみ、彼岸に助けを求めるということを、未だ知りはしないのだ。
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No.2:
(4pt)

電気羊は希望の夢を見るか?

題名だけ知っている人も多いのではないだろうか?「ブレードランナー」の原作.とは言ってもストーリーの骨格が同じという程度.本はやはりPKD(フィリップ・K・ディック)らしく,より虚無的でより荒廃している.しかし,徐々にアイデンティティを失っていく主人公と共に探索を続ければ,彼の持つ人間への淡い期待を見ることが出来るのではないだろうか.PKDの作品の中で,最も有名なこの作品の中にそれを感じることが出来るのは幸いである.この物語の世界はさして遠い未来とは言えないのだから.
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))Amazon書評・レビュー:アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))より
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No.1:
(4pt)

未来ってこうなるのでしょうか??

映画でもおなじみのブレードランナーの原作です。映画よりも割と主人公デカードの内面描写にページが割かれているようです。舞台は未来のLA、主人公はレプリカントと呼ばれるアンドロイドを暗殺する役を負った警察官。レプリカントは見た目は全くの人間ですが、しかし彼らには感情がありません。追い、追われる中での彼らとの確執とやがて芽生える愛という感情の狭間で揺れ動く主人公の心理描写が卓抜です。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))Amazon書評・レビュー:アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))より
4150102295

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