ユービック
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
ユービックの総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短篇『宇宙の死者』と同様の世界観を持った本作。つまり、人間が死後、或る程度の期間「半生状態」にあるという未来だ。遺体は安息所で冷凍保存され、遺族は棺を通して半生者との脳波の交換、対話が可能だ。そして、「半生期間」が終わると本当の死が訪れるが、その期間は人それぞれだ。 また、超能力者の存在が当たり前になっている未来では、反作用的に自然発生した反能力者「不活性者」達が居るが、これも短篇『超能力世界』と同じである。 しかしながら、そういった舞台設定こそ短篇等と共通しているものの、ディックは全く別物の傑作を生み出した。 金銭にだらしがなく生活に困窮している普通人の技師 ジョー・チップは、不活性者達が勤務し、超能力者達から人々をガードすることを目的とした警備会社に所属していた。 彼の雇い主のグレン・ランシターと11人の不活性者達と共に、ジョーは超能力者を引き連れた敵対組織と対決するべく月面へと向かう。 しかし、到着直後に強烈な爆破を受け、ランシターは瀕死の状態に陥る。 辛くも逃げ帰ったジョー達は、絶命する前にランシターを半生状態にしようと努めるが、脳波の動きこそ確認できるものの、彼との会話は成立しない。 そしてジョー達の周囲に異変が起き始める。 タバコ、コイン、コーヒー、車、あらゆる物が古びていく。やがて街並み自体も含め、全てが1939年に向かっていく。 異変はもう一つ。それは、映話機、広告、テレビ、それらからランシターの一方的なメッセージが届き出したのだ。 不可思議な退行現象の中、仲間が一人ずつ急速な老化で死んでいく。 ジョーは、ランシターからのメッセージに基づき、唯一この退行を止められるという「ユービック」を入手しようとする。 退行現象の原因は? ジョー達の敵は何者なのか? これは現実なのか? 謎、謎、謎、全てが謎だ。 少し暗めなムードで進行する本作。 ディックの作品中でも極上に面白いSFミステリーだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昨日、体調不良で休んでる時に読みました。そのせいか、疲労感が半端なかったです。もしかして自分も半生者?って、それぐらい体力と気力に影響するような世界観でした。私もユービック欲しいです。 とてもおもしろい話なので、おすすめですが読むのは元気な時がいいかなと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
そもそもどのような理由で予知能力者が活用され、いかなる根拠によって反予知能力者が活躍するのか、などの説明的なセンテンスが一切省略されているので、読者は見知らぬ街にガイドなしで放り出されるに等しい経験をする。しかしそれは本書に限ったことではなくて、ディック作品にはおなじみの経験でもある。読み進むうちにその世界の結構が次第に明らかとなる場合もあるが、必ずしもそうはならない、というのもディック作品のもう一つの特徴だが、本書は後者。時間が退行する、すなわち物がそのアイデンティティを保ったままより古い形式へと変化するという、およそ他にはあり得ない奇妙な世界設定――そしてそれは予知能力者云々とは関係がない――だけが、ほぼそれだけが本書のいわゆる「肝」なのだが、それだけでこんな(良い意味で)こんなわけのわからない物語ができあがるのだ。裏の設定は『宇宙の眼』に通ずるものがあり、他方で『ヴァリス』へと至る隘路も垣間見える。全体として陰鬱なトーンに覆われた一種の鎮魂歌。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白いです。他のレビューでもありましたが、確かにジョジョっぽいです。能力者も出てくるし、途中まで正体不明のスタンド攻撃されているような、ジョジョでありそうな展開が面白いです。 生と死の狭間の世界観、時間後退、パラレルワールド的な描写もあり、 今でこそ映像や漫画で、絵として表現された難解な世界観の作品に多く触れられるからこそ我々は場面をイメージできるものの、 作者執筆当時にこのような現実離れした世界観を創造したことはすごいと思います。 哲学的で、かつミステリーの要素もあり、頭を使いますので、読んでて楽しいです。 登場人物の誰が誰なのかが、ちょっと分かりにくかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
出てくる女性がセクシーで最初楽しみながら読み進めたが段々と雲行きが怪しくなってくる。 自分が死んでるのか生きているのかもわからない世界で敵が誰でも味方が誰かもわからない。 読み進めるのに難しくはなくどんどん読みたくなる。 生理的に嫌な敵を描かせたら右に出る者がいない。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 49件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|