ザップ・ガン
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ザップ・ガンの総合評価:
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渋々マジになる下らなさ。それで人類団結が試されもせず、全部美少女が持ってっちゃうのが最高! | ||||
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創元推理文庫版で、『去年を待ちながら』に続けて収録されていた、大森望訳の「ディック、自作を語る 1967~1982」が。ハヤカワ文庫版では削除されていますので注意。 | ||||
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ディック自身が「前半部分はまるで読めた代物じゃない」とクズ呼ばわりしていた本作『ザップガン』。 確かに初読したときは、なるほど、これは読めないやと途中で投げ出しそうになった記憶があります。 しかし話の筋を知ったうえで、十数年ぶりに本作を読み返してみるとあら不思議。面白いじゃないですか。 どこか自虐的な雰囲気を持つ本作は、多彩な知識と隠喩を多用したディックの文学者としての才能を感じさせる通好みの作品と言えるかもしれません。 本作に限っては、大森望の訳者あとがきを先に読んでおくと、理解がしやすいかもしれません。 「ブラウンシェア(改鋳品)」の意味など小説の設定の説明が本書の理解に有益です。これが分かっていると本書前半部分の鬱々としたやり取りの裏に隠れたデッィクの思いが感じられ、本作がぐっと面白く感じられるようになります。 本書の主人公ラーズ・パウダードライが生み出す兵器アイデア。実はこの兵器、殺傷能力ゼロで、このデザインをもとに安全無害な民生品を生み出すことが本来の目的。「武器を鋳直して農具に変える」との意味を持つ「ブラウンシェア(改鋳品)」が、本書のコンセプト。 そして本作における最大の面白ガジェットの『オーヴィルくん』は、このブラウンシェアによって生み出された、どんな質問にも答えてくれるおもちゃ。今で言うAIスピーカーみたいなものでしょうか。 「ぼくは何だ。ぼくは何になってしまったんだ」といった質問にもシェイクスピアなどを引用しながらも「あなたはジレンマに直面しています。自分の才能を失ってしまうのではないかという恐怖を抱いています」とずばり真実をついたことを言うのです。 主人公の思いを的確に表現するこの「オーヴィルくん」の存在は、家庭用娯楽品を超えた隠れたる神を象徴しているようです。 「世界はおもちゃを必要としている」 本作は、一見はちゃめちゃB級SFと見せかけた、一級品の純文学作品かもしれないと今では思っています。 まさに神となんとかは紙一重。 | ||||
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『ザップ・ガン』は、正直、巻末の「ディック、自作を語る」が目当てで購入しました。 これを読むと、ディックが数々の自作長編をどう感じどう評価しているかが分かって、ディックファンにとっては非常に興味深いものがある。 ちなみに、本書に収められているのは『ザップ・ガン』以降、晩年までの作品に対するインタビュー集であり、それ以前の作品に対するものは『去年を待ちながら』の巻末に収められている。 本作に対するディック自身の評価はあまり芳しいものではないのだが、「へぇー、そうなんだ」と思いながら読んでみると、意外に面白くて結果的には充分ディックワールドを堪能できた。 巻末の訳者あとがきで大森望氏が書かれているように、チープなSF的アイデアとガジェットを、これでもかこれでもかと詰め込んで書かれたディックの作品には「電気羊」や「ユービック」「流れよわが涙・・」とはまた違った面白さがある。と言うか、「あれは金儲けのために書いた」とか「この長編はクズだ」とか作者がボロカスにけなしている作品の中にこそ、肩が凝らず気楽にB級SFの醍醐味を味わわせてくれる作品があると言っても過言ではないような気がする。 本作が多分その典型的な例で、殺傷能力のない見せかけの兵器をデザインすることに嫌気がさしている、西側諸国随一の兵器ファッション・デザイナーの主人公ラーズ・パウダードライが、地球を脅かす真の敵エイリアンの攻撃を機に、東側の同業者である美少女デザイナーと協力して頑張るという物語は、特に後半のテンポがすごく良くて思わず夢中になりました。 巻末の「ディック、自作を語る」や訳者大森望氏のディック並みにブッ飛んだ解説も含めて、ディックファンなら「買い」です。 | ||||
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はっきり言って、この話はディックの中でもかなり滅茶苦茶。 そもそも作者が話の整合性を持たせようとか、斬新で意欲的な作品にしようと全然思ってないのが煤けて見える。 面白そうと思ったアイデアを適当に書きなぐった、自動書記に近い作品なのではないだろうか? まあたぶん殆んどの人が駄作と認定するのは間違いない。 とは言うものの、壊れたおもちゃで溢れかえったおもちゃ箱(またはゴミ箱)の様な、なんとも破天荒な感じが実は気に入っている。あんまり魅力的な女性が出てこないPKの作品の中では、まあまあいい感じのキャラがでてくるのも ポイント高し。古いパルプ誌のノリがテーマの一つになってるせいか、案外古くさくないのもいい。 金太郎飴的に似たような主題が繰り返されがちなディックの長編作品の中で、変わり種として価値があるのでは? | ||||
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