ガニメデ支配
- 精神科医 (98)
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星5つ。こんな本買う人は皆そうでしょう。タイトルだけで笑わせてくれます。 ガジェットとかプロットはディック節全開なのに、なんとなく薄味なのは共著だからなんですかね。 読みやすいです。面白いかと言われれば面白いです。ディック度は50%くらいです。 予備知識なく純粋に小説としてどうかと問われれば1000円近く払う価値は全くないという他ありません。 | ||||
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ディックSF長篇の『最後から二番目の邦訳』である。 先ずお断りしておきますが、その小説のストーリー詳細説明を持って「レビュー」としているレヴュアーの方が時折居られるがネタバレも甚だしい。これから読もうとしている人にとって〈迷惑〉なだけである。なので直接ストーリーに関係のない『情報』のみ、です。 思えば1959年に「宇宙の眼」の邦訳(中田耕治氏訳、若き日の筒井康隆氏が読んでブッ飛んだとエッセイに書かれておられる)がハヤカワ・SF・シリーズ(ハヤカワ・ファンタジイ)で出版されてから55年。 多くのディック作品邦訳を出版した『サンリオSF文庫』の廃刊や、映画化で人気が出たり(「ブレードランナー」『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』や「トータル・リコール」短篇『追憶売ります』、「スキャナー・ダークリー」『暗闇のスキャナー』)出なかったりと流行り廃りはあったけれど、ディックSF長篇は(短篇もだけれどね)着実に邦訳され続け、遂に残すところVulcan's Hammer(1960)ひとつとなった。 (電子書籍では「ヴァルカンズ・ハマー」の邦題で出ているので“厳密”に言えば35作全て邦訳されたことになるが、やっぱりディックは紙の本で読みたいので勘定に入れてません。悪しからず。笑) 今作でディックが組んだレイ・ネルスンであるが、ジョン・カーペンター監督の映画「ゼイリブ」(1988)の原作者(短篇『朝の8時』講談社コバルトシリーズ、現在は絶版)として有名である。 カルト映画として人気が高く、長く廃盤だったDVDにはプレミア価格が付く程である。(2014年9月にDVDは再販される、Blu-rayも新発売) 異星人の侵略、見せかけの現実が崩壊する等々ディックの〈テーマ〉と極めて近いものがある傑作B級SF映画(笑)である。 さて今作であるが、波乱万丈のストーリーや『精神に直接働きかけ幻覚を見せ戦闘不能に陥らせる』兵器など面白いところも有るのだが、やはり〈ディック・テイスト〉を求める者には物足りない。〈深み〉が無いと言うか…。じんわりと来る読後感が無いのである。〈人種差別〉〈カースト差別〉等問題提起もなされてはいるのですけどね。 ただし『ワーム型のガニメデ人』が『地球語(英語)』を何の説明も無しに流暢に喋る(テレパシーで、だけど)のは興醒め。 でも皆さん買いましょうね。最後のVulcan's Hammerの邦訳出版を促すためには皆さんの力が必要なのです!(笑) | ||||
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でっかい芋虫型をしている癖に、優れたテレパシー能力を持っている他はまんま地球人のメンタリティーを持つ異星人征服者、人類全てが支配されている状況なのに先頭に立って抵抗しているのが何故か「黒人解放戦線」と云う意味不明さ、アイソレーション・タンクを使用した意識変容状態、存在=知覚論の現代ヴァージョン、敵も味方も関係無しに幻覚を見せると云うサイケデリック最終兵器、最終的に全てを滅ぼす「滅却療法」なるとんでもない精神療法、等々、チープで怪し気な60年代テイストが色々と盛り込まれた佳作。強引な大団円を含め何となくやっつけ感が漂っていて、傑作とは呼び難いが、この無茶苦茶さ加減がスケールの大きな(しかし安っぽい)哄笑を生んでいて、独特の魅力を発散している。幻覚兵器が発動される場面なんかは殆どスラップスティックの世界だが、そこから生まれる迫力に妙に説得力が有って、何となく面白く読めてしまうのだから不思議。特にお薦めしたい作品ではないが、人によっては愛着を感じる類いの作品かも知れない。 | ||||
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ずいぶん久しぶりのディックだ。かつて読んだある時期までのディック要素がすべて入っている(現象の飛び方が僅かにディックっぽくないのはネルスン支配か)。ディック作品に登場する大物はせいぜい町か村の大地主といった風情だが、本作では正に大地主であるところが笑え、却ってリアルである。ラストに破綻がないのが残念だが、優良な凡作としてはピカイチかもしれない。読みながら色々と画が浮かんできて楽しめた。原色で……。 | ||||
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