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星降り山荘の殺人



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星降り山荘の殺人の評価: 3.33/5点 レビュー 123件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全123件 81~100 5/7ページ
No.43:
(5pt)

電子書籍にも裏表紙を!

紀伊国屋の電子書籍にて読了

推理小説を電子書籍で読むと
『登場人物一覧や、建物見取り図などをブックマークしてすぐに確認できる』というメリットがあるが
今回は、残念になことにデメリットもあった。

通常、本には裏表紙や帯などがあって
裏表紙にはあらすじ、帯には宣伝文句が書かれてたりする。
しかし、電子書籍にはそれらがなく今回、そのことがとても残念だった。

それらを読んだ上で本書を読んだらもっと楽しめたと思うので
ネットで拾ってきた裏表紙のあらすじを引用します。

===================
「雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。
そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ本作、読者は犯人を指摘することが出来るか!?」(講談社、裏表紙あらすじより)
===================

ミュージシャンのアルバムが、音源だけではなくジャケットや歌詞カードを含めて作品であるように
映画が映像本編だけでなく、ポスターや予告編などを含めて作品であるように、
小説、装丁や帯、全て含めて作品なんだなぁって改めて思いました。

その意味で、推理小説家もまだまだ
伏線を張る領域を広げられるんだなぁ、って思いました。

この小説、大掛かりなワンアイディアのみの作品で
事件の内容は、あまり面白くないです。

クローズドサークルものですが閉塞した中での緊迫感といったものは
ほとんど感じません。

ただ、そのワンアイディアは素晴らしく、それだけで読む価値があると思うし
こういうアイディアはもっとマネて発展させていいと思う。
*マンガやテレビ、映画でも使えると思う。

最後に1点、小さなことですがリクエスト

この小説、後半に登場人物たちの
『犯人当て』推理で色んな角度の条件から、
消去法で犯人を除外していくシーンがある。

ただ、このところが文章のみで判り難い。

登場人物が、
”こう言ってホワイトボードに次のように図示した”なんて注釈して
各登場人物と、それぞれの条件で除外される人物を一覧表にして欲しかった。

こういうところは図解していいと思います。
そもそも、推理小説って見取り図やら地図やら図解が多いのだし。

楽しめる作品でしたし、このアイディアはどんどん発展させて
他の作品でも応用してもらいたいって思いました。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.42:
(5pt)

このトリックを創作した作者に、素直に拍手喝采をおくりたい。

優れた推理小説は再読されるのを待っている。作者がこっそり隠した手掛かりを、通常の読者はそれとは知らず読み飛ばしてしまうものである。そして大団円になって、それまでうっかりと読み飛ばしてきたものの多さに気付き、待てよ、あの時かなと思って頁を戻す。あるいは、最初からもう一度慎重に再読して、作者の巧妙な仕掛けの一つひとつを味わうことになる。

「星降り山荘の殺人」の最大のトリックは作者の叙述トリックである。表面だけをなぞるように読めば、凡百の推理小説なので、多読、濫読、速読を得意とする人には、隠された作者の意図をどこまで汲んで理解したのかと忖度してしまう。

各章の冒頭に作者のメッセージが挿入されている。例えば、――本編の主人公の登場である。主人公はワトソン役であり、全ての情報を読者と共有する立場だから、犯人ではありえない。あるいは、――探偵の登場である。探偵はこの事件に偶然巻き込まれたので犯人ではありえない。

これらは事実であるが、こう云った叙述で固定観念が形成されていき、最後にドンデン返しを目にする。このトリックを創作した作者に、素直に拍手喝采をおくりたい。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.41:
(2pt)

本格ミステリではありません。

この小説は本格ミステリではありません。詳しく書くとネタがばれてしまいますので書けませんが、本格を期待して推理に挑戦した私にとって、読後の不快感がぬぐえません。

本格ミステリとは、作中に解決に至る全ての手がかりが示されており、地の文に虚偽を含まないことだと思っています。私にとってこの本は本格ミステリの定義を満たしていません。

他の方のレビューを見て、この本が本格だと思ってウキウキしながら犯人当てに興じましたが、それこそが作者の意図せぬ壮大なミスディレクションでした。
この小説をどうか本格と呼ばないでください。不幸な人が発生します。

ただし、単なる推理小説としてこの本に接していたら、首をかしげる甘い部分もありますが、結末の面白さには引き込まれると思います。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.40:
(3pt)

非常に微妙。ただ、全体的にチョット長すぎ。

正直言って「微妙」という感じでした。これは結構、評価が分かれるかも。

では、以下、感想。(多少ネタバレ的かも……)

***********

○ はっきり言って長すぎると思う。描写がダラダラと多く、全体の4分の3もあればページ数的には良いのではないかと感じた。

○ 章ごとの始めに著者からの断り書きのようなものがあるが、その内容には疑問。犯人を当ててやろうと意気込む読者には良いかも知れないが、純粋に物語を楽しもうとする読者にはどうだろうか。結局、あれこれと想像を巡らして楽しむのを阻害してしまうようなものだから。

まぁ、実際には後になって、この断り書きに騙された事に気づくのだが、これをミスディレクションの一つと取るかどうかで評価が分かれると思う。読み終わった大抵の人が「あれ?それじゃ、あそこの断り書きの内容は矛盾するんじゃないか?」と疑問を覚え、確認してみると、そこで「あっ、こういう事なのか」と、騙されていた事に気づくと思う。

ただし人によっては、契約書の隅に小さく書かれている、業者にとって都合の良い約款のように感じるかも知れない。客から文句を言われた業者が「ほら、ちゃんとここに書いてあるでしょ?」と言い訳できるような。

○ キャラクターの役回りを誤解させるようにしているのだが、今まで読んだ推理小説から考えると「あれで、その役回りと言えるのか?」と疑問を持たない事もない。

○ 真犯人が正体を暴露されてから取った行動の伏線が無いような気がする。やっぱりあれだけの事を最後に言ったりやったりするのであれば、それなりの予兆があった方が小説的には良いと思うのだが。

○ 犯人の動機に関する部分が最終的には明らかになるが、それに対する伏線がよくわからない。動機の解明に重要な事実を特定のキャラクターが元々知っていた事になっているのだが、唐突感が否めないのだ。何故ならこの小説は、動機が最後までわからず、それがもっとも重要な事柄になっているからだ。

○ もし動機となる真相がそうならば、主人公は今回の事件に巻き込まれなかったのではないか。主人公が何故いまの仕事に就いたかの説明と矛盾する気がする。「それはあの人物の言った事が、本人の勝手な思いこみだったから」「その人物もある人物に、そうだと思い込まされていたから」と言われればそれまでだが、様々な状況からそれは考えづらいし、そうだという確実な示唆がない。そこは結構不満なところ。根本に関わる部分だから。

***********

推理小説の中にはあっと驚くトリックを仕掛けるものもあるし、その動機に驚愕するものもあります。この小説は「章ごとの著者の解説が一見フェアでありながら、実は……」というのがミソだとは思うのですが、結局それだけであり、トリックや動機はいささか安易に見えました。ただ、変型じ○○ゅ○トリックに騙されたい人にはおすすめです。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.39:
(2pt)

個人的には☆0

これを全くの先入観なしで読んだら→ころっと騙されて笑うor騙し方が汚いと怒る。
そして「あっと驚く・どんでん返し」という評価を知って読んだら。→展開読める。

といいますか、どんでん返し以外が印象薄いです。
トリック、キャラ立ち、話の内容、文章力などのまずい点をカバーしているのがこのどんでん返しだけというのも、お粗末に感じますね。

とりあえず、それだけは機能していたので星は2です。そうじゃなきゃ前評の期待を悪い意味で裏切られた個人的な怒りで1どころか0つけたいところです。
これが評価の高い本格に選ばれているのか……。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.38:
(5pt)

お見事ですね。著者に拍手を送りたい。しっかり騙されました!

ネタバレしないように慎重にレビューします。

雪山の山荘に隔離される形になった登場人物たち。
その登場人物たちに連続殺人が降りかかる。

というオーソドックスな設定。

場面が切り替わる各章の頭には、ナレーションのような説明が入ります。
そのおかげで、やみくもに手がかりを探しまくる必要はなくなっています。
例えば、ある場面のそれは偶然だったり、この順番は犯人の意図とは関係ない、
ということが予めナレーションの形で章の頭に告げられます。

本書には推理物の定番である、ワトソン役の主人公と、事件を解決する探偵役が登場します。
そして、一番最初に探偵役とワトソン役は犯人では有りえないことも告げられており、
無駄な邪推をせずに正当に推理を楽しめるようになっています。

にも関わらず・・・やられました。
図も多く散りばめてあり、推理する環境は十分だったんですが、
完敗を喫しました。

真相を知った時・・・ドッカーンですよ。頭の中が炸裂します。
顔の表情にもその状態が出てしまうでしょうね。
だから電車の中とか人の多いところで最後は読まない方がいいですね。

まだ未読の人は是非、謎ときに挑戦した方がいいです。読まないのはもったいないです。
内容もドロっとしたところが無いので、少年少女たちでも十分楽しめます。
超、オススメ。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.37:
(5pt)

おそらく多くの人が、作者の意図を見逃しているのでは?

この作品は、本格ミステリが好きな読者なら、まず登場人物一覧と、事件の舞台となる建物の見取り図とを良く見た上で、本文に取り掛かるであろうという前提のもとに、書かれている。
そして、そういう読者を騙すための仕掛けがなされている。
かつてノベルス版で読んだ時、読了後にカバー裏の紹介文を読み返しつつ、
「とうとう、ここまで来てしまったか」
と思ったものだった。
それが理解できないと、推理小説ファンが何故、こんな単純なラストに驚くのかも、理解できないと思う。
その意味では、初心者向けではない。
「すれっからしのマニア向け」である。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.36:
(3pt)

初心者向けではないです(ネタバレあり)

結局のところ叙述トリックが好きかどうかという点に尽きると思います。もしくはなじめるかどうか。作品自体はすごく良い出来だと思いました。ただ私はどうもこの叙述トリックがなじめません。「やられた」と言うより「ルール違反じゃね?」と言う気持ちが強く釈然としないのです。私みたいな考えの初心者がこの作品を手に取りミステリーが嫌いになってしまないことを祈ります。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.35:
(5pt)

騙されました

ある記述によってすっかり騙されました(笑)
この作品の肝は、探偵役が誰かということに尽きます。
それ以上はいえませんが。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.34:
(5pt)

本格推理的小説的良作

クローズドサークルものの
推理小説です。

変わってるのは
それぞれの章の最初に作者の説明文が載っていること。

「この章では○○××なことが起こります。
これは偶然のことなので真相には関係ありません」

とかそういう風に。

読んでる時はこの作者正気か
などと思ったのですが


真相で
見事に騙されました。

まさに本格推理小説的な
愉快で見事な騙しのトリックでした。

あくまでいい意味でのバカバカしさのある
良き本格推理小説作品だと思います。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.33:
(5pt)

追い打ちや揚げ足取りに夢中になってる奴らを一人残らず黙らせてみたかったのさ

これは本当によく覚えてる作品。これを見破った嬉しさは僕のミステリ体験の上位に来るものだ。いやほんと・・・・・よく考えたから(笑)。
しかもなんか一人ブームが来てね、このトリックをもっと多層的に広げていって遊んでいたら、もうちょっとで斬新な色彩感覚がにじみ出す
ところだったんだけど頭が痛くなってきたんでやめたわ。ちょうど体調を崩していた時期だったな。。だから、だから?暇だったんだね(笑)。
まさかのヴァン・ダインか(笑)。ああ、あれだよヴァン・ダインって人はね、もともとは美術評論家をやっていたんだけど、病気療養中の
2年間でおよそ2000冊の推理小説を読んでしまい、その後もうほとんど必然といっていい流れとして推理作家になって衝撃の傑作を次々と
発表していくことになる本格黄金時代(1920年代)の巨匠のことなんだ。
推理作家におもちゃは要らないって言ったのは誰だったか。有栖川だったか。でもほんとに金がかからないな。時間と場所も選ばずにね。
しかし四六時中、人間をいかに奇抜に殺すかなんて考えてるのは理解あるミステリマニア以外からみればただの危ない奴じゃないか(笑)。
で、何が言いたかったんだっけな。。そうだよこの超越したアイデアのことだよ。でも僕が思うに本当に凄いのは、この新しい切り口を
特異性を浮き彫りにする上での演出の焦点にしてないところ。すべてはよどみない流れのなかにある。一見肝心なところが竜頭蛇尾に
なっているようでそれすら超越してるスケールの大きさ。。
よってただ驚けばいいゲーム性にならず読み応えがある。しかもその過程に存在したあらゆる場面における解剖学的知識も決して無味乾燥に
体系立てたものじゃないところが憎いんだろう。結局ユーモアもただの引き立て装置じゃない。この倉知クオリティー。。
気に入るか気に入らないかはまったくの別次元として、もっと本格推理小説のメカニズムについて知りたいという欲求を湧き起こさせてしまう
その一種の奉仕精神あふれる非主観的な生産性にして、あくまでミステリにも温かみが必要というこだわりを貫いたのほほんとした読後。。
だからほんとこのジャンルが発展していくには倉知みたいな姿勢を持つことが不可欠なんだなあ。でもきっとそれはこのジャンルに限った事では
ないんだよね。だのでこっからは僕がつくづく思ってる愚痴になるわけさ。どちらにも腹が立ってるんだよ。でもだからどちらも許せるんだよ。
でもそれは矛盾を折り合わせるなんて高等技術を駆使してるわけじゃなく、ただあたりまえの知恵として思うことなんだ。つまるところね、
政治家は優秀だけど国民は馬鹿、もしくは反対に政治家は馬鹿だけど国民は優秀なんてことが果たしてありえるだろうか。両者は等しくちゃんと
同じレベルだよ。あんまり一方的な感情だけでもってしてやいのやいの言っちゃうんだから。。そしてそんな一番単純な真理が一番のミステリー
になってしまってる創造性と前進性のなさに驚嘆してしまってるんだよワトソン君!ってホームズ風に言ってみたかった今日この頃なんだよ。
でもあれだったな、ホームズは政治自体にあんまり興味がない人間だったな(笑)。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.32:
(3pt)

うーん


前評判が良いだけに自然とハードルが上がった状態で読みました。内容が意外と質素だと感じ、あまり腑に落ちないところも。もっと驚かせてほしかったです。でもスラスラと読めます。巧みなところもありますが、解決部でちょっと甘いと感じる所もありました。ということで★みっつで。
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4062646153
No.31:
(5pt)

騙される快感に酔える稀有な作品

著者はなかなか長編を発表しないが、たしか本作が長編第一作だったはずである。登場する探偵が古のテレビドラマの探偵を彷彿とさせるが、今の若者たちにはピンとくるだろうか(しばしば再放送もしてはいるが)。

 いわゆるクローズド・サークル物という、本格ミステリのガジェットを踏襲している。都筑「七十五羽の烏」を模倣したような作品スタイルだけではなく、詳しくノベルわけにはいかないが同氏の「黄色い部屋はいかに改装されたか」における名探偵論を意識した設定など、明らかにミステリ作家都筑道夫にチャレンジした作品といえよう。そのチャレンジは成功したのか?実は都筑ファンの私は、まんまと騙された。そういう意味では、チャレンジは成功したようである。

 ちりばめられた伏線とそのきれいな回収は、本作がまぎれもなく本格ミステリであることを示しており、著者が最もこだわったと思われる解決部分のロジックも、大変きれいに決まっている。本作をものした著者のが長編ミステリがまほろ市とミステリーランドを除くと本書と「壺中の天国」しかないのは、実に残念である。

 都筑なき後に都筑の衣鉢を継げるのは、著者しかいないと思っている。猫丸シリーズは、「なめくじ長屋シリーズ」にも似たオーラを持っている。本作のテンション、いや、著者の短編作品のテンションで、ぜひとも新作長編を発表してほしい。
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4062646153
No.30:
(3pt)

こんなんに騙される人っているの?

…と思った。
第一最初からあからさまにこいつじゃん犯人って普通に解る。

別に凄いオチがあるよと前から聞かされていたわけでもなく、物語上こうなれば一応フェアだし話的には面白いかも…と思っていたらまさにソレてきな。
なんかオチが古い。 って言っても読んだのがつい3年前の中3の時なんで読むのが遅すぎたのかも…
いまでも覚えてるけどこの中学最後に読んだ本なんだよなぁ

しかも僕が真相を当てた数少ないうちの一つだったりする
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.29:
(5pt)

ミステリ初心者に薦めたい小説

本書の一人称はワトソン役となる『和夫の視点』から書かれているが、其れともう一つ、太字で書かれている俗に言う『神の視点』の部分があり、この部分には一切の嘘が含まれていないという、作者からの配慮による徹底したフェア・プレイ精神の元に作られている。私自身も之は最初に読んだミステリ小説であるが、本書は現代のミステリの教科書的作品だと思う。ミステリ小説に於いて作家と、その読者が其々「何を」求めてミステリを書き、読んでいるのか?という事を理解してもらうにはちょうど良いっ教材であり、今までミステリ小説を読んだ事がない様な読者にこそ呼んで欲しい作品である。
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4062646153
No.28:
(5pt)

映像化で活きる作品

各章冒頭に作者からのヒント・メッセージなどがあり、これが面白さのポイントです。また、星園のキザなキャラクターが最高です。彼はこの一作にしか出ていませんが、スターウオッチャーという職に就いた理由でもある、彼が冤罪と信じている故郷の事件のことなど、ぜひ前日譚として執筆していただきたいです。また、この推理小説は連続ドラマとして放送すればかなり面白いものになると思います。どんでん返しもありますしね。ぜひ、星園役は唐沢寿明さんでお願いします(笑)。
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4062646153
No.27:
(5pt)

消去法推理の果てにある、鮮やかなサプライズ

都筑道夫『七十五羽の烏』の趣向にならい、各章
の冒頭に作者からの注意書きが掲げられた本作。
《吹雪の山荘》という舞台設定やステロタイプな登場人物たち、そして事件を
不可思議に装飾するオカルト要素など、あくまで本格ミステリの「型」に徹し、
その上でフェアな犯人当てを志向した作品……ではあるのですが、正直作中
に配された手がかりだけで、読者が犯人を特定するのは厳しいと思いますし、
探偵役を務める人物が展開する推理にも、ちらほら穴があるのもたしか。
むしろ、作者には、本作を“端正なパズラー”という体裁に擬態することによって、
真の狙いであるメイントリックをカムフラージュする意図があったのだと思います。
さて、以下は本作で起きる連続殺人事件について、少し雑感を。
第一の事件では、現場にミステリーサークルが作られていたのです
が、捜査の攪乱という動機はあまりに必然性に乏しく、不自然です。
また、事件の根幹をなす、ワトソン役の“思い違い”が何であるかを
推理するために必要な手がかりが不足しているのもいただけません。
とまあ、この他にもいくつか突っ込み所はあるものの、手がかりをもとに犯人の条件を導き
出し、容疑者を絞り込んでいく本作の消去法推理は、折り目正しい正統派ではあります。
推理に多少の不備があったとしても、本作のメイントリックによって
うやむやにされてしまうというのがズルいといえばズルいのですがw
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4062646153
No.26:
(4pt)

意外性ありだが、★1つ欠ける

本書を読むきっかけは、ネットで何かと評判が高かったこと。
日本ミステリで傑作と言われる作品は、
かなり読んできましたが、1996年発表の本書は未読でした。
本書の特徴は、本格ミステリの王道とも言うべき手法に則り、
フェアな手がかりを提示して、
犯人当てを楽しんでもらおうという
意図のもとに書かれていることです。
会社で上司を殴ってしまうという失敗を演じた杉下和夫は、
配置換えで、スターウォッチャー、星園詩郎のマネージャー見習いに。
二人は、不動産開発会社社長岩下豪造の手引きで、
開発中の秩父の山奥にある山荘に泊まることになります。
この山荘には、作家やUFO研究家など、
計9名が一夜を明かすことになるのですが、
果たして翌朝、宿泊をしたうちの一人が死体となって発見される・・・。
そして、雪に閉ざされてしまったこの山荘で、
犯人捜しが始まるわけですが、
この作品の最大のポイントは、
各章の冒頭に、作者からのものと思われるメモが提示されている点です。
そこには、「ワトソン役」は「事件の犯人では有り得ない」とか
「(この章には)ひとつ重要な伏線が張られている」といったように、
読者に挑戦するような内容が記されているのです。
作者からの挑戦に対し、あなたは犯人を当てることができますか−−
そんなメッセージが聞こえてきそうな本書には、
これまでの本格ミステリでは体験したことのない、
斬新な仕掛けが待っています。
なかなかの快作、という印象を受けました。
ただ、惜しむらくは、これまでにない仕掛けなのに、
不思議と驚きが余りなかったということでしょうか。
こうした趣向(その内容は書けませんが)の作品って、
出尽くしてしまっているのかも、
などという感想を抱いてしまったのでした・・・。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.25:
(4pt)

こういう本に騙されるのもいい

読者に真っ向勝負を挑む本格推理小説です。わざわざキャプションがあって、読者に注意を促す親切さ?!
とにかく読み進んで、最後にこれはないよ〜とか、ふざけてる、と批判する人もいると思いますが、たかが推理小説・されど推理小説。僕は素直に読んで、素直に騙されました。
文章はとても読みやすいですし、次々にいろんな事がおきるので飽きません。
ちょっと反則っぽい感じもしますが、これはこれで十分楽めました。
今の世の中に山荘に閉じこめられる設定自体無理がある訳ですから、そこを理解して素直にドキドキしながら読みましょう。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153
No.24:
(5pt)

ウェルメイドな王道ミステリ

本作は各章の冒頭に、その章の要約を
兼ねた注意書きが掲げられているのが特徴。
たとえば、一番最初の文章では、語り手(ワトソン役)が
事件の犯人でないことが、はっきり明言されます。
登場人物はわずか九人。
しかも、先のワトソン役に加え、何人かは
被害者となるため、容疑者の枠から外れていきます。
よって「意外性」という観点から残った人たちをふるいに
かけ、犯人を推定することは、比較的容易だといえます。
しかし、犯行の方法や経緯を含めた事件の全容を、あくまで論理的に
解明しようとするなら、細部までしっかり読み込む必要があります。
その点で作者は実にフェア。
作中のあるシークエンスまでに解明に必要な材料をすべて提示する
だけでなく、注意書きにおいて、伏線の場所まで明示しています。
まさにパズラーとしての条件を、余す所なく
そなえた正統派ミステリといえるでしょう。
読者を幻惑する変化球や魔球、あるいはバットを振ることも許さない剛速球といった作品は
数あれど、本作のように、打ちごろのストレートで読者を空振りさせるような王道作品は、
現在では希少なのではないでしょうか。
星降り山荘の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:星降り山荘の殺人 (講談社文庫)より
4062646153

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