■スポンサードリンク
緑衣の女
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
緑衣の女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
幸福な国ランキング上位常連のアイスランドですが、それでも女性が暴力で 虐げられる問題は昔も、そして多分今もあるんでしょうね。 派手さはありませんが、人間関係というか生きることのやっかいさを いろいろと考えさせられる作品でした。 メインの事件の傍らで繰り広げられる主人公と娘さん(私の中でミレニアムの リスベッドと外見のイメージがかぶっています)との話に惹きつけられます。 本作では、どん底の中に小さな希望を感じさせつつ終わっています。 自作が楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作品は、最近、注目が集まる北欧産ミステリのひとつで、アイスランド発のもの。 レイキャヴィク警察の犯罪捜査官エーレンデュルを主人公としたシリーズの4作目だが、邦訳されたものとしては、第3作目「湿地」に続く第2弾ということになります。 北欧のミステリ大賞であるガラスの鍵賞を受賞したのみならず、英国推理作家協会賞(CWA)のゴールドダガー賞とのW受賞となった作品。 日本でも、翻訳が発行された2013年末の出版社主催のミステリランキングで上位に位置しています。 物語の発端は、レイキャヴィク郊外の家で誕生パーティーが開かれる中、その家の赤ん坊がしゃぶっているものを、招かれていた医学生が、人骨だと見抜くところから始まる。 それは、パーティーの主人公の男の子が近くの建設現場から拾ってきたものだった。 その骨は、60~70年前のものと判明するが、エーレンデュル捜査官は、気がかりな事件として、捜査を開始する。 一体人骨の正体は何者なのか? 物語は、この事件捜査と並行して、家庭内暴力が横行しているある一家が描かれる。 それは、夫の妻に対する暴力で、その描写には目を覆いたくなるほど。 そして、エーレンデュルも家族間に問題を抱えていて、それが第3のテーマとして、物語は進行していく。 本作品は、ミステリとは言っても、本格ミステリのような、意外な犯人やどんでん返しがあるものではありません。 その代わり、じっくりと人間を描き、どんな背景のもとに、なぜこんな犯罪が起きたのかを探っていく物語です。 その方向性は、かつて松本清張が目指した社会派推理に近いものがあるように思います。 同時並行の3つの物語は、終盤で見事に収斂していくのであるが、特に、最後のたった1ページの章は、読む者を強く惹きつけるに相違ないと感じています。 心に闇を抱える人物たちに彩られた物語の最後に訪れる、ある事象に、私は、思わず声をあげそうになりました。 なお、「本文のあとにお読みください。」と注釈のついた「訳者あとがき」は、この作品の狙いや、アイスランドミステリの背景が綴られていて、とても充実していました。 これを読むと、作品への理解がぐっと深まると感じられる、優れた「あとがき」だと思いました。 「湿地」と同様、素晴らしい作品と、オススメします。 このシリーズの次の邦訳が刊行されているので、いずれ読んでみようと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭から暗く悍ましい出来事に気が滅入りながらも、ページをめくる手が止まりませんでした。「湿地」に登場したエーレンデュルが、今回も自分の過去と家族の闇を引きずりながら、怖ろしい事件をコツコツと丁寧に探っていきます。ミステリーというよりも、アイスランドの風土や歴史が生み出した悲しい家族の物語を読んでいるようでした。暴力を受ける妻の痛みと恐怖心、母親を守ろうとする子どもたちの思い。こんな光のあたらない場所で生きていて、叫び声さえ届かない人々がいたこと、今もいることがより恐怖です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイスランドの作家ははじめて読んだので、風土に起因すると考えるのは軽率だが、展開が早く軽快で読みやすい。また独自のストーリーが興味深い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「訳者あとがき」によると 「~物語は三つの方向から語られる。一つは土の中に埋められていた骨の主の正体を追う 警察の捜査。つぎはエヴァ・リンドの危機をきっかけに語られるエーデンデュルの過去。 そして三つめはある家族のドメスチィック・バイオレンスである。~」となるんだけれど とにかくその家庭内暴力というもののすさまじさには目をそむけたくなった。 ここまでやるか。訳すの、たいへんだったろうなぁとおもう。 先に「湿地」を読んでいたので赤毛に近い金髪の犯罪捜査官エーデンデュルは同僚の エリンボルグやシグルデュル=オーリーと共におなじみになったのか、三つの同時進行の 話しにもすんなり入っていけた。最初はわかりにくかった、込み入った話しも途中から 道筋が見えてきて、ナルホドとおもったりした。ただ、その分、意外さとかビックリとか そういうのは今回はあまりなかった。上手に組み立てられてるというか緻密な構成というのが 何となくわかるからかなぁ。鑑識がやたら遅いというのも頷けて。もちろん「湿地」同様 一気に読んでしまう面白さは同じではあったけど。 それにしても、母親は強い。子供に対する愛情。エーデンデュルの別れた奥さん、こいつも すごい憎しみ、全身がエーデンデュルに向ける憎しみで一杯の感はあるものの子供に対しては 違う。アイスランドの冬は暗く長く寒い。その冬を好むエーデンデュル捜査官。 「緑衣の女」では最後の一行に救いがあってほっとした。次回は「声」へとなるかしらん。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
同じ作家で2作目の作品でした。 現在と過去の出来事、他人の話と自分の話が入り混じって面白く読むことができました。 現代のストーリーテラーだと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
せつなくて悲しい内容が、展開の面白さに増幅して読ませるすばらしい小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
また、背景にみられる名前での社会。これからは、日本が向かおうとしているID社会を考えさせられます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『湿地』に続くアイスランドのレイキャビク警察犯罪捜査官エーレンデュル・スヴェインソンを主人公とする邦訳シリーズの第2作。 前作と同様、本作もまた家族をテーマにした、恐ろしくも、哀しみに満ちた重厚な傑作ミステリーであった。 アイスランドのレイキャヴィクで発見された人骨を巡り、ある家族の壮絶な過去と、エーレンデュルの家族の今が描かれていく… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
よくわからない殺人事件、酷いDV、そこに主役刑事の家庭の事情がサイドストーリーで気になって仕方がない。 一気に読んでしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
DVがいかに人の尊厳を奪うか。 ただの謎解きよりも、その事件の背景に強いスポットを当てており、どんな犯罪にもそれが起こるまでにはそれなりの過程、理由があるのだということが、はっきりと伝わってくる。 所々、人生を穿つフレーズが出てきて、深く余韻を残した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「湿地」に続くエーレンデュル・シリーズの第四弾。現在の所、「湿地」と並んで本作が作者の代表作として見做されている様だ。本作は前作にも増してミステリ色が薄いが、DVを中心とする社会的問題に真向から対峙した力作である。 冒頭、レイキャヴィクの郊外で70年前程の人骨が発見されるが、この謎を追う警察小説という感は全くしない。理由は2つあり、その1つは前作でも採り上げられていたエーレンデュルの父娘問題に多くの筆が割かれている点である。2つ目は、記述形式の問題で、現在の捜査状況と、過去に起こった非常に陰惨な家庭内暴力の模様が交互に描かれ、人骨の正体が誰かはすぐに分かってしまう点である。エーレンデュルの部下のシグルデュルの女性関係も良いクスグリとなっていて、作者の関心がアイスランドにおける親子(血縁)問題及び家庭内暴力にある事を如実に示している。一方では、作者がアイスランドの歴史を描こうとしている点も良く伝わって来た。作中に、第二次世界大戦中にアイスランドに駐屯したイギリス軍、アメリカ軍の兵士が登場するが、これは戦後の日本をも想起させる。アイスランドの歴史と、その中での社会的問題という「入れ子構造」を描いている点が本作を優れたものとしている。また、作中に、<ハレー彗星>や霊媒師を登場させ、「世界の終わり」を暗示したり、エーレンデュルのトラウマ(「時間はどんな傷も癒さない」との自嘲のセリフあり)を明かしたりしている点も印象に残った。 胸が痛む内容であるが、「家庭内暴力」を題材にして、親子(血縁)問題、一般に福祉国家と考えられている北欧特有(アイスランド特有?)の社会問題等を重厚に描き切った秀作だと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先にこの緑衣の女を読んで湿地を後に読みましたが、湿地は主人公と娘の関係が都合良すぎる気がして 今回のほうのどうにもうまくいかない親と子の関係の方が私にはしっくり来ますねというかプライベートで重い問題を抱えながら 疲れた精神と身体にムチうち、事件を丁寧に探っていく主人公という設定が大好物なだけなんですけどね何故か元気をもらえる 湿地から先に読まなくてもすんなり登場人物に馴染める(関係を把握できる)ので前後気にしなくてもオーケーだと思います 次回作「声」が2015年7月31日出る予定らしいですがものすごく楽しみにしております | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
このシリーズは私にとってはほぼ未知の国アイスランドの実態が描かれていて、とても興味深い作品です。 エーレンデュルの同僚エリンボルクの私生活が少し明らかになり、美食家で心優しい女性であり、時には男らしい面もあるエリンボルクに好感が持てました。 エーレンデュルの娘エヴァ=リンドの今後。 エーレンデュルの元妻は何故だらしないオバサンになってしまったのか? 第二次世界大戦前後の富豪ベンヤミンのフィアンセのソルヴェイグの本当の行方。 薄っぺらい人間のシグルデュル=オーリーとその恋人の今後の関係。 等、クリフハングして終わっている部分があるので、早く続きが読みたいです。 私もこのシリーズを映像化して欲しいと思っております。刑事ヴァランダーみたいな感じのドラマがいいような気がします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ずっと以前からあったけれど無視されつずけて来た精神的肉体的家庭内暴力。重く暗いテーマに目をそむけたくなる。 しかしながらこの問題を乗り越えることなく人の魂の救いはない。なぜなら人の持つえたいのしれない不安、自己否定 そして他者への憎しみ、攻撃性の根源がここにあるからだ。心のふたをあけ、これを見据えてきりすてて前に進む努力をして 初めて親の呪縛からときはなされて自分自身の足で歩めるようになる。なぜか自分を否定的にみてしまうくせのあるあなた、 ほんの小さな愛が、誰かをそして自分自身を救うのだときずいてほしい。緑衣の女のように。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北欧アイスランドのミステリーとして日本に紹介された2冊目の作品で世界中から高い評価を得た衝撃の名作です。本書の題名「緑衣の女」(スウェーデン語版訳書から)はJ・カーリイのデビュー作「百番目の男」と同様に後で振り返ると本当はそれ程に重要ではないのに神秘的な効果で読者を強烈に読みたい気持ちにさせる誠に魅力的なタイトルだなと思いますね。昨年まで二年続けて邦訳が出た本シリーズですが今年はまだ出版されておらず、まだ10冊は作品が残っていますので例え既訳の2冊程に完成度は高い物でなくてもいいですから、出来れば高価なハードカヴァーではなく次は文庫本で出して欲しいと思いますね。 四月の下旬にティデヴァルヴスピンの住宅建設中の建物から人骨が発見され警察官エーレンデュルが捜査に当たる事となる。一方プライベートでエーレンデュルは「助けて、お願い」とだけ告げる電話の声を受け娘エヴァ=リンドからだと気づき懸命に捜し回るのだった。 本書でも前回に続いてドラッグ中毒者の娘エヴァ=リンドが命に係わる大問題を起こしエーレンデュルに最悪を覚悟させる程に心配させましたね。一方もう一人の息子シンドリ=スナイルは騒動を起こす気力もない様でどうも今後も話題になる事はなさそうです。重篤な病床の娘を見舞うエーレンデュルが自ら語る少年時代の不幸な事件の記憶からは彼の隠された内面と人間性が窺い知れて興味深いですが、まだ完全に深くは理解し切れず謎を残したままですね。今回の事件に対しても遅々として進まない考古学者の発掘作業にもっと腹を立ててもいいはずなのに案外のんびりとして寛容なのも偏屈な性格の一端なのでしょう。それから若い同僚の女性エリンボルクは至って真面目で普通なのに対し、他方シグルデュル=オーリは不真面目でいい加減な今時の若者なのですが、でもまあ物事を深刻に考える人間ばかりでなくこういう楽天的な者もいるのが却って世の中のバランスが取れて良いと思いますね。さてキャラクターについて書く部分が長くなりましたが、本書はミステリーとしては特段の注目すべき点はありません。わずかに似た時期に二つの失踪事件が重なって起きた為の混乱があるだけで、謎自体も推理によって解き明かされる訳でもないのですね。やはり誰もが考えるに違いない本書の最も重要な読み所はある不幸な家族がドメステック・ヴァイオレンスの問題と深く関わった凄絶なドラマの顛末でしょう。もうこれは不幸な運命の悲劇としか言い様がなく言葉を失う程の残酷な所業で、この結末は最良だったかと言うと若干の疑問が残りますが、でも更なる不幸を阻止する理由でも当事者にしてみれば止むを得ぬ選択だったと言うしかありませんね。実は私が本書を読んでから既に一年以上になるのですが、本書の一番衝撃的なシーンである鬼畜の如き男が最期に吐いた捨て台詞が今も脳裏を離れません。これは相当にショッキングであると同時に過酷な恐ろしさを覚えた場面で、あり得ない事とは言えもし自分が男の立場だったらと思うと堪らない気持ちになりましたね。自業自得だとは言えこんなに惨い運命には一抹の憐れみを感じずにはいられません。この場面は読んだ人の心に強烈にとり憑いていつまでも離れないでしょうし、ひたすら暗く重くはありますがこの部分だけでも本書を読む価値が十分にあるだろうと思いますね。そして本書を読む事でこんな嫌な事件は現実にも絶対に起きてはならないと人々に意識づける事につながればいいなと思いますよね。本書は人間の暗く哀しい性と業を描いた文学作品として人々の記憶に永遠に刻まれる事でしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北欧アイスランドのミステリーとして日本に紹介された2冊目の作品で世界中から高い評価を得た衝撃の名作です。本書の題名「緑衣の女」(スウェーデン語版訳書から)はJ・カーリイのデビュー作「百番目の男」と同様に後で振り返ると本当はそれ程に重要ではないのに神秘的な効果で読者を強烈に読みたい気持ちにさせる誠に魅力的なタイトルだなと思いますね。昨年まで二年続けて邦訳が出た本シリーズですが今年はまだ出版されておらず、まだ10冊は作品が残っていますので例え既訳の2冊程に完成度は高い物でなくてもいいですから、出来れば高価なハードカヴァーではなく次は文庫本で出して欲しいと思いますね。 四月の下旬にティデヴァルヴスピンの住宅建設中の建物から人骨が発見され警察官エーレンデュルが捜査に当たる事となる。一方プライベートでエーレンデュルは「助けて、お願い」とだけ告げる電話の声を受け娘エヴァ=リンドからだと気づき懸命に捜し回るのだった。 本書でも前回に続いてドラッグ中毒者の娘エヴァ=リンドが命に係わる大問題を起こしエーレンデュルに最悪を覚悟させる程に心配させましたね。一方もう一人の息子シンドリ=スナイルは騒動を起こす気力もない様でどうも今後も話題になる事はなさそうです。重篤な病床の娘を見舞うエーレンデュルが自ら語る少年時代の不幸な事件の記憶からは彼の隠された内面と人間性が窺い知れて興味深いですが、まだ完全に深くは理解し切れず謎を残したままですね。今回の事件に対しても遅々として進まない考古学者の発掘作業にもっと腹を立ててもいいはずなのに案外のんびりとして寛容なのも偏屈な性格の一端なのでしょう。それから若い同僚の女性エリンボルクは至って真面目で普通なのに対し、他方シグルデュル=オーリは不真面目でいい加減な今時の若者なのですが、でもまあ物事を深刻に考える人間ばかりでなくこういう楽天的な者もいるのが却って世の中のバランスが取れて良いと思いますね。さてキャラクターについて書く部分が長くなりましたが、本書はミステリーとしては特段の注目すべき点はありません。わずかに似た時期に二つの失踪事件が重なって起きた為の混乱があるだけで、謎自体も推理によって解き明かされる訳でもないのですね。やはり誰もが考えるに違いない本書の最も重要な読み所はある不幸な家族がドメステック・ヴァイオレンスの問題と深く関わった凄絶なドラマの顛末でしょう。もうこれは不幸な運命の悲劇としか言い様がなく言葉を失う程の残酷な所業で、この結末は最良だったかと言うと若干の疑問が残りますが、でも更なる不幸を阻止する理由でも当事者にしてみれば止むを得ぬ選択だったと言うしかありませんね。実は私が本書を読んでから既に一年以上になるのですが、本書の一番衝撃的なシーンである鬼畜の如き男が最期に吐いた捨て台詞が今も脳裏を離れません。これは相当にショッキングであると同時に過酷な恐ろしさを覚えた場面で、あり得ない事とは言えもし自分が男の立場だったらと思うと堪らない気持ちになりましたね。自業自得だとは言えこんなに惨い運命には一抹の憐れみを感じずにはいられません。この場面は読んだ人の心に強烈にとり憑いていつまでも離れないでしょうし、ひたすら暗く重くはありますがこの部分だけでも本書を読む価値が十分にあるだろうと思いますね。そして本書を読む事でこんな嫌な事件は現実にも絶対に起きてはならないと人々に意識づける事につながればいいなと思いますよね。本書は人間の暗く哀しい性と業を描いた文学作品として人々の記憶に永遠に刻まれる事でしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
骨は一体誰のものなのか、最後まで、それで引っ張られた。ほんとに明るさのない泥沼のような物語。でも最後のシーンで思わず涙が・・・、若干の救いを感じたから。また、調べていくと過去が関係して、という展開にロス・マクドナルドのハードボイルド小説を連想した。映像化してほしい作品。内容から言って、多分無理だろうけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
くらい背景(ほとんどが冬のアイスランド)に負けないようなくらい物語ですが、上手な語りに引き込まれます。また、前作と同じく作者の書きたい意図もはっきりとつかめて、「湿地」同様読み応えのある本だと感じました。「男女の格差のほとんどない国、いったんは大変豊かだったが、金融危機で破綻した国」ということ以上に私の知らないアイスランドのこともいろいろと知ることができ、そういう意味でも興味深い本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何という読後感、考えさせられるのと同時に登場人物が深く描写されているので共感もする。ストーリーとしては少し読む事に辛らすぎるDVという問題があるが、それさえも打ち消してしまう位の人間、家族の愛の強さに涙が出るほど感動した。勘の良い方は後半部分で犯人がわかってしまうこともあるかもしれないが、だからと言ってストーリーがつまらなくなることはまず無い。ドキドキしながらエンディングに向うすばらしい作品。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!