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緑衣の女
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緑衣の女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 1~20 1/3ページ
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本作は2つの時間軸がある。 エーレンデュル捜査官が建築現場から発見された人骨から昔起きた悲劇の真相を解き明かす目線、もう一つは約70年ほど前に夫から激しい暴力を受けていた女性の目線。暴力の描写自体が生々しく、さらに暴力を受けている女性の心理状態があまりにもリアルに描かれているので、読んでてつらくなる。 「つぎの殴打が前の殴打よりも強くありませんようにと願うしか、望みというものがなくなる。」 なんて、当事者にしかわからない心理だろう。 また、父親という立場で本作を読むと、暴力夫であるグリムルを自身と重ねてしまい、もしも色々な歯車が狂ってしまったきっかけで自分がこんな「モンスター」に変貌してしまったら・・・と想像すると激しい身震いを覚えてしまった。 破綻状態にあるエーレンデュルの家庭問題も、エヴァ=リンドの危機をきっかけに修復の兆しが見え 全編を覆う暗い雲に一筋の光を感じたところ。 | ||||
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おもしろくて、ページをめくる手が止まらなかった。寸暇も惜しんで続きを読みたくなるほど。 特に約70年前のエピソードのほう。ものすごく陰惨だが、次の展開を知りたくてたまらなくさせられた。すごい内容だ。詳細は本欄にすでに多く記載されている他のレビューに任せよう。 対して、現在のエーレンデュル捜査官の家族に関しては、はっきりいって不快なだけ。私はなくてもよかったとさえ思っている。実弟のエピソードは別として。いつまでたっても大人になれないアホな娘、いまだに恨みつらみのヒステリックな別れた妻、ただただ言い負かされるだけのエーレンデュル。 しかし離婚に至った経緯に関しては、本書を読んだ限りではエーレンデュルが勝手に思える。 同僚のシグルデュル⁼オーリも同様。外国の男たちはこうだから離婚率が高いのだろうか。 終盤に解き明かされた遺体が埋まっていた状況に関しては、私も納得できなかった。 ありえんだろう。作者はこの点は配慮できなかったのかな。 | ||||
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最終の2ページに心が救われた思い。 | ||||
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アイスランドの推理作家インドリダソンの第4作目にあたる本作は、前作「湿地」を凌ぐ衝撃作で、心を抉られるような悲しみと同時に、たぐい稀な美しさを湛えた深く胸をうつ作品です。 レイキャビク郊外の住宅地の家で子どもの誕生会が開かれている。そのさなか、赤ん坊がしゃぶっていた白い石のようなものが人間の骨であることを、偶然居合わせた医学生が見抜く。その骨はその家の少年が近くの建築現場から拾ってきたもので、通報を受け現場に駆けつけた捜査官エーレンデュルらはそこで全身の骨格を発見するのだが、どうやらそれは6、70年前の古い骨であることがわかる。 物語は、骨の主が誰なのかを探る警察の捜査と、薬物中毒で流産し昏睡状態でICUに担ぎ込まれた娘エヴァ=リンドをめぐるエーレンデュル自身の過去、第二次大戦中にその地域のある家庭内で繰り返された筆舌に尽くしがたいDVという3つの方向が並行して進行していきます。とくにDVの場面が胸が苦しくなるような凄まじい迫真性をもって描かれているのですが、訳者の後書きによれば、著者はこの点について「作家は真実を言葉を尽くして書く。それが作家の使命だ」と述べています。 読了して、作品はその風土から誕生するの感を改めて強くしています。これはカリフォルニアの明るい日差しのもとではけっして生まれることのない物語だと思うのです。陰鬱で冷たく暗い悲しみのなかで、掉尾の数頁に夏の白夜のような光の射す描写があり、そのたしかな美しさに胸を衝かれつつ本を閉じました。 | ||||
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話の筋はあらすじにある通り、レイキャビクから古びた人骨が見つかり、それを捜査官エーレンデュルが調査するというものです。 視点がよく切り替わり、3本ほどのストーリーライン(主人公の物語、DV、ミスリード事件)が並走しますが、エンタメ的な謎解き要素はありません。 すべてのストーリーの根幹に「女性の被害」がある辺り、描きたいのは娯楽ではなく犯罪そのものなのでしょう。 中でもDVの描写は明らかにレベルが違う密度で、これこそが作者の描きたいものだとすぐにわかるほどでした。 DV被害を刑罰で分類すると「暴行」か「傷害」というわずか2文字で収まります。 しかし現実に起きる事象は、到底この2文字から想像できるような代物ではありません。 度重なる暴力、自分が間違っていたのではないかという疑念、地雷だらけの日常に張り付く不安と緊張、逃避に失敗したときの絶望、自分の弱さを見せたくないという羞恥……。 暴力がもたらす犠牲のすべてを、余すところなく克明に描いています。 このDV被害から過去の殺人に至るまでの流れにはすごい読み応えがありました。 ミステリー的に言うとワイダニット寄りですが、読後の印象でいうと、実在の犯罪事件を読んだような気分でしたね。 ただこれは一長一短あった部分だなと思います。 というのも内容的にミステリー仕立てにする意味がないので、そのための描写が蛇足に感じます。 エーレンデュルの身の上話もミスリード事件も、本質的に作品に必要な要素ではなく、DVの話に比べて切迫感も薄く感情移入しづらいです。 これならいっそミステリー形式などかなぐり捨てて、殺人とその関係者に的を絞ったほうが良かったんじゃないかなと。 エンタメ要素で導入をするわりに、内容はスーパー重苦しくてハードという構造自体、ちょっとちぐはぐな印象を受けました。 とはいえこの鬼気迫るほどの暴力描写には目を見張るものがありますね。 その手の表現にトラウマがなければ、一読する価値はあると思います。ぜひお試しを。 自分は子供のころを思い出しておぎゃーーとなりましたわ……。 | ||||
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アイスランドに何の前知識もなかったが、引き込まれて最後まで読んだ。 DVの毒々しさ、生々しさが秀逸。妻が徹底的に被害者である一方、それでも失わない強さと愛があるという点。これが主軸なので、骨の正体を明かす筋はシンプルで丁度いい。 恐らく著者もDVが身近にあったのだろうし、読者も身近な人には響き、そうでない人には響かない。 | ||||
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おぞましい家族への暴力。読む事を止めたくなる様な陰湿な暴力描写。そして次々と暴力の芽が成長を始める。己の暴力が、家族の・社会の・国家の暴力へ、延々と繋がってゆく。世界は暴力に包まれている。 | ||||
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前作がキャラクターの説明も深みも感じられなくがっかりしたのに対して、 緑衣の女の方はガラッと魅力的になっている。 翻訳者も調子が乗ってきたようだ。 | ||||
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骨が発見されてこれは誰だという話にすぎない。特別変わった犯人だったりトリックがあるわけでもない。だが著者の筆力は卓越しており、内容よりも文章力だけで読ませる作品だ。虐待のシーンなど迫力満点で、ついつい先が気になってしまう。 なのでミステリとは言い難いのに星五つとしたいところであるが、唯一訳者あとがきだけは気になった。作品がスパっと切りのいい終わり方をしているのに、余計なことを書きすぎている。著者の近況と現地での評判くらいで十分だ。せっかくの余韻を台無しにしないで欲しい。 | ||||
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一気読み。 翻訳小説。しかもスウェーデン語訳からのダブル翻訳。普通なら満点はあげない。 しかし、これは良い。 | ||||
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探偵もの、恋愛もの、DVもの、わかりえない父と娘もの?いやいや、アイスランドもの? うーん、不思議な本だ。前作の「湿地」を映画でみて、なんて話の展開なんだろう。そして、このアイスランドの空気感はなんなんだろうと興味をもって、本書を手に取った。またしても、すごい展開。現代で見つかった人骨をきっかけとして、今と大戦中を行き来しながら話が進む。途中から読者はなんとなくカギとなる人骨が誰の物かわかってきてしまうんだけど(でも、どっちのなんだろうとは思う)。正直、70年前の話については救いがないDVの話で、読んでていて疲れた。でも、ちょっとだけ盛り返してハッピーな光も見えるが、やっぱり見えないという感じ。 こんなDVの話は当時(も、そして今も)結構あったような話なんだろうけど、人骨のせいで70年前の公になっていなかった一つの家族の話が出てきてしまう。それを必死で追う現代人。物語のなかで主人公刑事の同僚が言う。「人骨がたとえ殺人によるものだったとしても、犯人もその関係者もおそらくもう全員死んでいる、そんな捜査に意味があるのか?」。たぶん、それに意味はない。税金をかけて、調べる理由もないし、たぶん、自分が当事者ならそう思う。でも、そんな事件の裏側にある、ある家族の事情を描き出した本書は傑作だと思う。ひょっとしたらそこら中にそんな人骨はあるかもしれないけど。 上記の「〇〇もの?」の答えとしてあげるとすれば、これだけの構想力と筆のある「この著者もの」と答えておこうと思う(著者の名前が長いのであげないが)。 | ||||
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題材も展開も新しくもない。登場人物も天才的だったり、萌えだったり、突飛なキャラは出てこない。でも、作家の力量でしょうか、どんどん引き込まれてしまいます。日本語訳も素晴らしいのかもしれません。前作も静かに、不気味に、なんだろう…、人々の苦悩だったり、不幸だったり。こういう作品、ありそうでないというか。ヒトに薦め難いけど、面白い。題材が題材なだけに、なんか、面白いという表現も適切なのかな、と思うけど、もっと他の作品も読みたい。凄い作家だなぁ。 | ||||
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冗長な表現や会話でページ数を稼ぐミステリーが多い中、この作者の作品には無駄が一切ありません。捜査状況や会話が非常にテンポ良く続くので、あっという間に読み終わってしまいました。文章も洗練されていて良質な読書時間が過ごせました。 | ||||
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警察官が事件の真相に迫っていきます。 それは遠い昔にあった、2つの悲劇のうちのどちらかに関わる人骨でした。 歴史の背景と、アイスランドという土地柄の背景とがあります。 ハレー彗星が、異常な関心を持たれる事件だったことにあらためて気づかされました。 ひょっとすると、ムーミン谷の彗星(フィンランド、トーベ・ヤンソン氏)の誕生のきっかけにもなっていたかも知れませんね。 | ||||
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素晴らしい作品だった。 前作「湿地」も素晴らしかったが、それを上回る極上の読書体験をさせてくれた。 本書では3つの物語が同時進行で語られる。 一つ目は、子供によって発見された数十年前(第二次大戦中)のものと思われる人骨をめぐっての主人公エーレンデュル達警察の捜査についての物語。 二つ目は、エーレンデュルの家族問題と過去の物語。エーレンデュルの家族は崩壊しており、妻とは離婚して現在は会話すらまともにできない険悪な関係。そして娘はドラッグ常用者で妊娠中に倒れて死にかけている。 三つ目は、戦時中、夫の凄まじいまでのドメスティックバイオレンスに苦しむ家族の物語。 これら三つの物語が密接に絡みながら物語は進んでいく。 派手なアクションシーンや巧妙なトリックがあるわけではなく、ミステリーとしては「数十年前に埋められていた白骨死体は果たして誰のものなのか?」という謎があるだけなのだが、実に面白い。 特にDVに苦しむ家族の物語は凄惨な暴力で心がヒリヒリするが、登場人物に感情移入してしまって目が離せない。 「どうか、この母親と子供達が幸せになりますように」と祈りながら本を読み進めた。 アイスランドの歴史や社会問題を絡めての構成は実に見事だった。 悲しく恐ろしい話だったが、最後は優しい終わり方だったのも良かった。 凄まじい暴力を受け続け、名前で呼ばれる事なく物扱いされていた母親の名前が最愛の息子によって明かされる場面は救われた気になった。 本書は間違いなく僕の読書史の上位にランキングされるお気に入りの作品になったし、 アーナルデュル・インドリダソンはお気に入りの作家になった。 良質の読書体験を与えてくれた事に感謝したい。 | ||||
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恐ろしく、悲しい暴力、束の間の安らぎ、愛、憎しみ・・・ある家族の物語が、 埋められていた骨とともに、これもまた大きな喪失感を背負いながら生きてきた 捜査官によって、少しずつ掘り起こされていきます。 訳者あとがきによると、現実のアイスランドでは、殺人事件は年に2,3件あるだけ なのだそうです。昔の骨の出現に大騒ぎするマスコミや、捜査の遅々とした進め方に 少し違和感を覚えましたが、納得しました。 そういう実情からも、これは、犯人は誰かとか、殺人鬼がまた何かするのではないかとか、 そういうスリルを求める類の話ではありません。 ゆっくりと掘り起こされていくのは、昔、ある家族の中にあった悲劇。 現在のその家族にたどり着いた時、その人の口から骨の主が明らかになります。 捜査官の子供の頃の悲劇、その捜査官の、子供や元妻との破綻した関係、そういう やりきれない事情も、一緒に淡々と描かれていきます。 こんな辛い悲惨な話が進んでいくにもかかわらず、全てが明らかになったエピローグでは、 なぜか、何とも不思議な安堵感と、温かさを感じさせて、この話は終わります。 良い読後感でした。是非、他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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初め、あまりにもリアルな暴力描写と、馴染みのない登場人物の名前に、これは最後まで読めないかも、と思いましたが、 読み進むうちに止まらなくなってしまい、一気にラストまで読んでしまいました。 登場人物たちの伏線も面白く、オススメのサスペンスです! | ||||
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北欧アイスランドのミステリーとして日本に紹介された2冊目の作品で世界中から高い評価を得た衝撃の名作です。本書の題名「緑衣の女」(スウェーデン語版訳書から)はJ・カーリイのデビュー作「百番目の男」と同様に後で振り返ると本当はそれ程に重要ではないのに神秘的な効果で読者を強烈に読みたい気持ちにさせる誠に魅力的なタイトルだなと思いますね。昨年まで二年続けて邦訳が出た本シリーズですが今年はまだ出版されておらず、まだ10冊は作品が残っていますので例え既訳の2冊程に完成度は高い物でなくてもいいですから、出来れば高価なハードカヴァーではなく次は文庫本で出して欲しいと思いますね。 四月の下旬にティデヴァルヴスピンの住宅建設中の建物から人骨が発見され警察官エーレンデュルが捜査に当たる事となる。一方プライベートでエーレンデュルは「助けて、お願い」とだけ告げる電話の声を受け娘エヴァ=リンドからだと気づき懸命に捜し回るのだった。 本書でも前回に続いてドラッグ中毒者の娘エヴァ=リンドが命に係わる大問題を起こしエーレンデュルに最悪を覚悟させる程に心配させましたね。一方もう一人の息子シンドリ=スナイルは騒動を起こす気力もない様でどうも今後も話題になる事はなさそうです。重篤な病床の娘を見舞うエーレンデュルが自ら語る少年時代の不幸な事件の記憶からは彼の隠された内面と人間性が窺い知れて興味深いですが、まだ完全に深くは理解し切れず謎を残したままですね。今回の事件に対しても遅々として進まない考古学者の発掘作業にもっと腹を立ててもいいはずなのに案外のんびりとして寛容なのも偏屈な性格の一端なのでしょう。それから若い同僚の女性エリンボルクは至って真面目で普通なのに対し、他方シグルデュル=オーリは不真面目でいい加減な今時の若者なのですが、でもまあ物事を深刻に考える人間ばかりでなくこういう楽天的な者もいるのが却って世の中のバランスが取れて良いと思いますね。さてキャラクターについて書く部分が長くなりましたが、本書はミステリーとしては特段の注目すべき点はありません。わずかに似た時期に二つの失踪事件が重なって起きた為の混乱があるだけで、謎自体も推理によって解き明かされる訳でもないのですね。やはり誰もが考えるに違いない本書の最も重要な読み所はある不幸な家族がドメステック・ヴァイオレンスの問題と深く関わった凄絶なドラマの顛末でしょう。もうこれは不幸な運命の悲劇としか言い様がなく言葉を失う程の残酷な所業で、この結末は最良だったかと言うと若干の疑問が残りますが、でも更なる不幸を阻止する理由でも当事者にしてみれば止むを得ぬ選択だったと言うしかありませんね。実は私が本書を読んでから既に一年以上になるのですが、本書の一番衝撃的なシーンである鬼畜の如き男が最期に吐いた捨て台詞が今も脳裏を離れません。これは相当にショッキングであると同時に過酷な恐ろしさを覚えた場面で、あり得ない事とは言えもし自分が男の立場だったらと思うと堪らない気持ちになりましたね。自業自得だとは言えこんなに惨い運命には一抹の憐れみを感じずにはいられません。この場面は読んだ人の心に強烈にとり憑いていつまでも離れないでしょうし、ひたすら暗く重くはありますがこの部分だけでも本書を読む価値が十分にあるだろうと思いますね。そして本書を読む事でこんな嫌な事件は現実にも絶対に起きてはならないと人々に意識づける事につながればいいなと思いますよね。本書は人間の暗く哀しい性と業を描いた文学作品として人々の記憶に永遠に刻まれる事でしょう。 | ||||
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最近北欧ミステリーを読んでおり、ヘニングマンケルの「北京から来た男」の流れでこの本を読みました。 人権に重きを置いているイメージがありましたが、力に任せ弱いものをいたぶる人は確かにいたんですね。 謎の人骨を挟み、過去と現在が交差して最後真実に辿り着くまでの過程をハラハラしながらページを捲りました。 今は「声」を読んでいます。 | ||||
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新興住宅地の建築現場で発見された人骨。 それは生き埋めにされたものかもしれない‥‥ 結婚したかれは、ひどいDV男だった。 「毎日剥き出しの憎しみをぶつけられる。どのように反応しようが決して弱まることのない憎しみ。決してそれを変えることができないから、しまいには自分の意志というものがなくなり、とにかくつぎの殴打が前の殴打より強くありませんようにと願うしか、望みというものがなくなる。そんな暮らしが想像できますか?」 「湿地」につづき読みました。 前作よりもおもしろかった。 | ||||
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