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フランス白粉の謎



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フランス白粉の謎の評価: 4.24/5点 レビュー 33件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.24pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全33件 21~33 2/2ページ
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No.13:
(1pt)

面白い? 傑作?

名探偵は犯人の名を告げた。
えっ!それ誰だっけ?
長い。
登場人物が多すぎ。
何よりも小説として楽しめない。
クイーンの悪いパターンの典型。
読んだ当時の素直な感想でした。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.12:
(1pt)

面白い? 傑作?

名探偵は犯人の名を告げた。
えっ!それ誰だっけ?

長い。
登場人物が多すぎ。
何よりも小説として楽しめない。
クイーンの悪いパターンの典型。

読んだ当時の素直な感想でした。
フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANI6O
No.11:
(5pt)

「マザー・グース」と「アリス」のミステリー

作者作品は本書に続く『オランダ靴』『ギリシア棺』『エジプト十字架』やレーン4部作(とくに『X』『Y』)の評価が高く、本書はこれらの作品の陰に隠れてしまっているが、エラリーの唯一絶対にこの人物しかありえないとの推理とその論理的整合性はほぼ完璧で、国名シリーズでも1、2を争う傑作であることは間違いなく、作者作品中でもベスト3に挙げられるべき作品だと思う。
ただし、犯人が飾り窓に死体を移動させた理由を「正午までに死体が発見されるのを防ぐためだ」と最初から言い切っており、犯人が何らかの理由で正午すぎに死体が発見されるように望み飾り窓のベッドに死体を仕組んだのかも知れないということをまったく考慮していない点が、唯一ひっかかったが。
なお、本書では童謡の歌詞どおりに殺人が起きるわけではないが、『靴に棲む老婆』や『ダブル・ダブル』に先駆けて、「第一の挿話」各章の表題のうち1〜5章までマザー・グースが用いられており、そのうち1〜3章までの表題に用いられている童謡は、クリスティーが『ポケットにライ麦を』や短編の『六ペンスの唄』および『二十四羽の黒ツグミ』に用いている「六ペンスの唄」である。
それと、「中口上と挑戦」の前の章の表題<時は来た>について、ルイス・キャロルの民謡集にある「せいうちと船大工」の中の文句との訳註があるが、この「せいうちと船大工」はそっくりそのまま『鏡の国のアリス』に用いられており、『アリス』好きの作者のことだから『鏡の国のアリス』から引用したというのが本当だろう。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.10:
(5pt)

「マザー・グース」と「アリス」のミステリー

作者作品は本書に続く『オランダ靴』『ギリシア棺』『エジプト十字架』やレーン4部作(とくに『X』『Y』)の評価が高く、本書はこれらの作品の陰に隠れてしまっているが、エラリーの唯一絶対にこの人物しかありえないとの推理とその論理的整合性はほぼ完璧で、国名シリーズでも1、2を争う傑作であることは間違いなく、作者作品中でもベスト3に挙げられるべき作品だと思う。

ただし、犯人が飾り窓に死体を移動させた理由を「正午までに死体が発見されるのを防ぐためだ」と最初から言い切っており、犯人が何らかの理由で正午すぎに死体が発見されるように望み飾り窓のベッドに死体を仕組んだのかも知れないということをまったく考慮していない点が、唯一ひっかかったが。

なお、本書では童謡の歌詞どおりに殺人が起きるわけではないが、『靴に棲む老婆』や『ダブル・ダブル』に先駆けて、「第一の挿話」各章の表題のうち1〜5章までマザー・グースが用いられており、そのうち1〜3章までの表題に用いられている童謡は、クリスティーが『ポケットにライ麦を』や短編の『六ペンスの唄』および『二十四羽の黒ツグミ』に用いている「六ペンスの唄」である。

それと、「中口上と挑戦」の前の章の表題&lt;時は来た>について、ルイス・キャロルの民謡集にある「せいうちと船大工」の中の文句との訳註があるが、この「せいうちと船大工」はそっくりそのまま『鏡の国のアリス』に用いられており、『アリス』好きの作者のことだから『鏡の国のアリス』から引用したというのが本当だろう。
フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANI6O
No.9:
(5pt)

予想以上の作

『クイーン・パーフェクト・ガイド』を古書店で手に入れたのですが、それを見ていたら、無性にクイーンを読みたくなって、未読の名作ということで、本書を読みました。
大人になってから読むクイーンは、思いのほか、「大人の小説」でした。
一つには都市風俗の資料としても読めます。自分のようにニューヨークや30年代の海外都市が好きな人間には、詳細な描写だけでも「そそられ」ます。
本作は、NYの百貨店やそのショーウインドウなどが出てきます。そうした調度や室内描写を追うのも興味深いですすし、当時の百貨店の社内構成員、役員たちの様子などの描写も楽しく、クイーンがいかに同時代のウォッチャーであったかがわかります。
ラストの「ブツ切り感」に圧倒されました。狙ってやっているとはいえ、見事ですね。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.8:
(5pt)

予想以上の作

『クイーン・パーフェクト・ガイド』を古書店で手に入れたのですが、それを見ていたら、無性にクイーンを読みたくなって、未読の名作ということで、本書を読みました。

大人になってから読むクイーンは、思いのほか、「大人の小説」でした。

一つには都市風俗の資料としても読めます。自分のようにニューヨークや30年代の海外都市が好きな人間には、詳細な描写だけでも「そそられ」ます。

本作は、NYの百貨店やそのショーウインドウなどが出てきます。そうした調度や室内描写を追うのも興味深いですすし、当時の百貨店の社内構成員、役員たちの様子などの描写も楽しく、クイーンがいかに同時代のウォッチャーであったかがわかります。

ラストの「ブツ切り感」に圧倒されました。狙ってやっているとはいえ、見事ですね。
フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANI6O
No.7:
(4pt)

国名シリーズ・ベスト3

「ローマ帽子の謎」に続く作者第2作。

巨大デパートのショーウィンドウで、新型ベッドの上に銃弾を撃ちこまれた女の死体が横たわっていた、というのが本書のオープニングで、殺されたのはそのデパートの社長夫人。入り乱れる人間関係の中から麻薬密売組織の存在が次第に明らかになっていく。

派手なオープニングは読者をひきつけるためだけではなく、前作でシルクハットが盗まれた理由や劇場で犯行が行われた理由に意味があったように、本書においても死体の発見場所にはそれなりの意味があり、事件解決に至るまでの論理展開は国名シリーズの中でもベスト3に位置すると思う。唯一、共犯者を否定する論拠は薄弱であったように思うが。それと、後のシリーズ作品に比べると全体的に地味な分、損をしている作品だと思う。

本書では、前作とうって変わってエラリーの描写が充実しており、主人公らしさが明確に著されている。そういう点から、本書において国名シリーズのスタイルが確立されたものと思う。
フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANI6O
No.6:
(4pt)

国名シリーズ・ベスト3

「ローマ帽子の謎」に続く作者第2作。
巨大デパートのショーウィンドウで、新型ベッドの上に銃弾を撃ちこまれた女の死体が横たわっていた、というのが本書のオープニングで、殺されたのはそのデパートの社長夫人。入り乱れる人間関係の中から麻薬密売組織の存在が次第に明らかになっていく。
派手なオープニングは読者をひきつけるためだけではなく、前作でシルクハットが盗まれた理由や劇場で犯行が行われた理由に意味があったように、本書においても死体の発見場所にはそれなりの意味があり、事件解決に至るまでの論理展開は国名シリーズの中でもベスト3に位置すると思う。唯一、共犯者を否定する論拠は薄弱であったように思うが。それと、後のシリーズ作品に比べると全体的に地味な分、損をしている作品だと思う。
本書では、前作とうって変わってエラリーの描写が充実しており、主人公らしさが明確に著されている。そういう点から、本書において国名シリーズのスタイルが確立されたものと思う。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.5:
(5pt)

《消去法推理》のプロトタイプ

大百貨店“フレンチス”の展示室の収納ベッドから、社長の妻の死体が転がり出た。
死体の傷に出血の跡はなく、唇には半分しか口紅が塗られていない。そして、
なぜか娘のスカーフと口紅棒を持っており、そこからは白い粉が発見された。
一方、社長のアパートの机の上に並べられた奇妙な取りあわせの
五冊の書物は、事件の背後でうごめく麻薬組織の影を示唆しており……。
クイーンには『Zの悲劇』『中途の家』といった《消去法推理》
の傑作がありますが、 本作はいわば、 そのプロトタイプ。
最初に容疑者が限定されたのち、多彩な手がかりから論理操作によって
犯人の条件を導き出し、犯人を除くすべての容疑者を次々と消去していく
という《消去法推理》が、本作においてはじめて導入されています。
推理の根拠となる手がかりは、どれも印象深いものばかりで、上に挙げたもの以外にも、
不自然な靴と帽子のしまい方や煙草の吸い殻、 社長のアパートにあったカードゲームの
痕跡とブックエンドのフェルト、 そして逆に、そこから消えた剃刀……など、どれも緻密な
計算のもと、絶妙に配置されています。
個人的には、閉めると自動的に施錠されるスプリング・ドアと、それを
開錠する鍵の関係性から導かれるロジックに、うならされました。
本作では、最終的に犯人のみを指し示す手がかりが導入されており、
《消去法推理》の洗練や構築度では、『Zの悲劇』には及びません。
しかし、論証が進むにつれ、容疑者が順々に消去され、絞られていく
サスペンスの醸成では、あるいは本作のほうが上かもしれません。
何といっても、本作で犯人の正体が明かされるのは「最後の一行」においてなのですから。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.4:
(3pt)

国名シリーズでは良作

最終場面でクイーンが犯人の条件を示し、容疑者を順に除外してゆく過程は、3年後の『Zの悲劇』を彷彿とさせる。ただ『Zの悲劇』ほど容疑者が絞り込めないため、除外できない人物が必然的に犯人、とはならないのが弱いところ。そのため結末はかなり強引で、クイーン警視の「山勘が当たった」との言葉にそれが象徴されている。本来なら、クイーンの示す決め手など、鼻先でせせら笑われるところである。
とはいうものの、ストーリー展開は自然で、無理な状況設定や奇矯な謎の提出もあまりないので、国名シリーズでは良作の部類に入ると思う。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.3:
(3pt)

論理の連鎖に弱さを感じさせる作品

「ローマ帽子」に続く国名シリーズの第2段で、クィーンの地位を不動にした作品。前作の劇場に続いて今回はデパートという、ある拡さを持っているが閉じられた空間を舞台にした作品。当時のデパートは登場して間もない頃で、今では想像できないくらい新規性と高級感を持っていた。クィーンは流行の最先端を追っていた訳だ。
国名シリーズとしては珍しく題名の「powder」がダブル・ミーニングで事件の解決に絡む点が作者の工夫だが、如何せん探偵クィーンの推理の論理展開が弱すぎる。犯人の名は最後の二行で明かされ、これも作者の工夫だが、同時に父の「運が良かった...」という呟きも書き込まれ、探偵クィーンの推理が綱渡りだった事を作者も認めている程だ。また、この理由で犯人を指摘するなら、どうしてもっと早い段階で探偵クィーンは犯人を指摘できなかった訳、という疑問が残る。
個人的には、「アメリカ銃」と並んで国名シリーズで最も印象の薄い作品。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.2:
(5pt)

国名シリーズで最も難しい

クイーンの「国名シリーズ」ではほとんど全作に読者への挑戦が挿入されています。
当然犯人を当ててやるぞーと躍起になって読むわけですが、本書は国名シリーズでも一番推理を立てるのが難しいですね。
たとえば「ローマ帽子」では「無くなった帽子」という手がかりがあり、それを大きな手がかりにして推理を立てることが出来た。「エジプト十字架」ではあるものが如実に犯人の正体を示していますし、「スペイン岬」なら裸の男。
しかし本作ではそういった「大きな手がかり」が無く、小さい手がかりを総合して検討しなければなりません。どこを糸口にして推理を立てればいいのか?まずその部分からして難しいので、犯人当てでは苦戦すること間違いなしです。だからこそ「論理的」で、面白いのですけどね。
個人的には国名シリーズ、ベストの作品だと思います。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061
No.1:
(5pt)

国名シリーズ最傑作!

 クイーンの国名シリーズに共通するのは、読者に対してフェアであることを第一義としている点。その象徴が、解決編の前に付される「読者への挑戦状」。 この「読者への挑戦状」の前までに読者はすべての手がかりやデータを与えられ、それらを正しく解釈すれば、名探偵エラリー・クイーンと同様の結末に辿り着くことができる。 国名シリーズ……いや、今まで出会った推理小説の中で、一番のお気に入りがこの作品。素晴らしすぎる論理的構成美と、最後の1行まで犯人を明かさないという所にゾッコンです。
フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)Amazon書評・レビュー:フランス白粉の謎 (創元推理文庫 104-6)より
4488104061

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