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五匹の子豚
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【この小説が収録されている参考書籍】
五匹の子豚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 21~40 2/4ページ
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関係者の証言はすべて事件当時のままなのに、ポアロの灰色の脳細胞で咀嚼されることで導き出される、16年前とはまったく異なる結論。エピローグの余韻も胸に響きます。文句なしの名作。 | ||||
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中学生のころハヤカワ文庫で読んで以来とても好きな作品です。 それだけに誤訳は残念。 「4 老弁護士の話」に「作家のキングズリー・エイミスが大好きだったので、息子にエイミアスという名をつけたのです」とありますが、昔のハヤカワ文庫だとキングズリー・エイミスではなくチャールズ・キングズリーです。キングズリー・エイミスは1920生まれで本書が出版された1942年にはまだデビューもしていません。チャールズ・キングズリーの作品「Westward Ho!」(1855年)にアミアス・リーという人物が書かれておりこちらがアミアスの由来です。 きちんと校正して間違いないようにしてほしいです。 | ||||
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十六年前の殺人事件の捜査をするために、容疑者五人にインタビューをし、さらにそれぞれに書かせた手記を読むので、5人×2回=10回も同じ事件の顛末を繰り返しなぞっていくということは苦痛でした。 『うそ、そこからそんなこと読み取れる!?』といった強引な推理にもがっかり・・・。 オチに納得感、爽快感もなく、読むのが辛かった・・・。 | ||||
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さすが名作の評価高いミステリー。 素直に読み進めば気持ちよくダマサれて(すかされて?)やっぱりお前か!となります。 読み終わった翌日には、ただただアガサ・クリスティが見せる抽斗の多さに感服しますよ。 | ||||
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文庫集めているので 買ってます | ||||
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パズルとしては最高。技巧の局地。ねじれた家、無実は苛む、どちらも負ける。 楽しい読書だった。 一つだけ、不満。ポアロやミス マープルを出さない方が良い。白けるから。法月がいう、後期クイーン問題、あるしね。 しかし、仕様がない。狂言回しをカーラや、その恋人の何某くんにさせるわけにはいかないもんね。 | ||||
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16年前の事件をポワロが再調査する。 手がかりは、関係者の記憶のみ。 ポワロは、そこから事件の真相にたどり着く。 クリスティの表現力にしてこそ、成り立つ物語。 時間の壁を見事に超えた作品である。 | ||||
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「ポワロの中で間違いなく上位に入る」と思うくらい好きな作品です。 16年前の殺人事件の真相を、ポワロが当時その場にいた人々の記憶と証言だけをたよりにみつけるという、なんとも至難な話。 最初から最後まで人物の記憶を掘り起こしていくので、全体的に静かです。 事件の真相自体はさほど意外性はなく予想どおりでしたが、伏線の仕掛け方が個人的に好きです。 はっきり言って本書は好感を持てる登場人物が少なく (なんと、被害者の人間性がある意味で一番酷い!?)、冤罪かもしれない一人の人間を、ほとんどの人間が犯人だと信じてる状態で最後まで話が進んでいくので、読んでる途中少し心が苦しくなったり…と、普通に考えたら若干モヤっとする話ともいえるかもしれません。 しかし、なぜか「後味は悪くない」という不思議な作品で、読者の心を捉える魅力があり、所々の登場人物の台詞も妙に心に残ります。 そう、憎むべき犯人の台詞でさえも…。数あるクリスティ作品の中でも犯人が印象的で、忘れにくい存在です。 最後の犯人の告白と、そこから物語が閉じていく哀しくて静かな引きは、なんともいえない余韻を残します。 | ||||
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古い版が好きなので(表紙のイラストも)とても満足しています。紙やけもなく中も美品でした。 | ||||
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クリスティー独特のちょっと強引すぎるような大逆転もなく, 経過を丹念に辿って正解に行き着くことができました. 考えさせる名言も随所にありました. 感謝です. | ||||
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アガサ・クリスティーによる43年のポアロものの長編作である。 獄中で死亡した母の無実を証明するため娘がポアロに過去の事件の再調査を依頼するというストーリーである。 そのため、いつもの華やかな舞台設定ではなく、関係者をポアロが訪れ話を聞き、手記を読んで解決に至るという非常にポアロものとしては地味な舞台設定だが、こういう地味な作品にこそクリスティーの技が堪能できると言える。 それぞれの人物からの事件の回想のズレから真相を見つけるという展開のため、ある程度はクリスティーの作品を読んでいる人には予想の付く展開ではあるが、最後でその予想をもう一捻りしてくるのは見事である。 | ||||
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クリスティはプロットそのものだけでなくつねに語りに関して新たな挑戦をしようとしていたことがわかる一作。ここでは、事件の概要を押さえた上で、同じ事件について5人の関係者にそれぞれの視点から手記を書かせる、という手法をとっている。5人の容疑者を「五匹の子豚」に準えたり、折々に文学作品の一節を引用したりする細部の趣向も、いつもながら楽しめる。同じ事態を異なる視点で見ると異なるように見えてくる、という本作の通奏低音は、真相にも部分的に活かされている。二度欺されたが、悲しい結末ではなくて安堵した。 | ||||
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夫婦間でお互いをののしる壮絶バトルを繰り広げ(口論)、それが二人なりの愛情の証というのがさっぱり理解できない。夫は芸術家という名目の元、浮気を繰り返していて、妻はそれに対してストレスがあるのに、よくまぁ離婚しないでいられるなって思う。他に逃げ道がないのかも。さらには夫の友人もあんなに誹謗中傷しておいて、妻の方が好きだった。なんて。そんなに精神的に苦痛と負担を伴う恋愛が好きという人達がさっぱりわからない。さらには20歳くらい年上のじじいを好きになり、人殺しをして人生を台無しにする殺人者の気持ちもぜんっぜんわからない。 | ||||
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16年前の事件で犯人にされた女の娘からの依頼を受けて、すでに決着がついている事件に、ポアロが真犯人を見つけるために再度、調査をし直すというストーリー。事件関係者にインタビューをしてまわり、犯人にされた女と被害者であるその夫との関係者五人に手記を書かせ、その中から、ポアロが真実と虚偽を峻別していくという手法とっている なので、五人の中に真犯人がいて、その真犯人が嘘を言ったり書いたりしている。その虚偽にだまされることなく、犯人を当てなくてはならない。と、言っても、犯人だけが、嘘を吐くわけではなく、犯人でない人間も思い違いをしていたり、勘違いをしていたりするので結構ややこしい。 こういう形式の推理小説を<回想の殺人>と呼ぶらしいが、単に遠い過去に起きた事件を調査、推理することを<回想の殺人>と呼ぶのか、この小説のように、昔の事件に関して、インタビューをしたり手記を書かせたりした人間の中に、真犯人がいて、その真犯人の虚偽を見破るスタイルを<回想の殺人>と呼んでいるのだろうか? わからないので、知っている人がいたら、是非とも教えて頂きたい。 もし、前者の場合なら、島田荘司の『占星術殺人事件』は、40年以上前の未解決事件に御手洗が挑むので、これも<回想の殺人>になってしまうし、大抵の推理小説は、事件が起きてから探偵が調査するので、時間の差はあれど、どれも<回想の殺人>になってしまう。推理小説の内容の半分は、被害者や容疑者の人間関係を調べて、関係のある人に、過去のトラブルなどを訊いて回るから。さらに、<回想の殺人>では、物的証拠が示せないということになっているが、推理小説で、現実世界で有効だと思える物的証拠をきっちり示している小説は、そこまで多いようには思えないのだが。。。 ★を三つにしたのは、事件の関係者である五人に事件が起きた日のことを訊いて、さらに手記までも書かせているので、どうしても内容が重複していて、退屈だったからです。 「藪の中」の長いやつを読まされている気分だった。 | ||||
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ミステリーにどんでん返しはつきものだが、クリスティーのどんでん返しは いつも目を見張るものがある。 ポワロの依頼人であるカーラに無意識に肩入れしてしまい、できればカロリンが犯人であってほしくないと思うのだが 出てくる証言のほとんどが彼女をクロだと語っている。そして当初はいくらかの疑いを持っていた人物がいつのまにか 私に中で完全に容疑者の中から消えてしまっていた。 そしてカーラが犯人であるという決定的証拠を持ってポワロは彼女の無実を証明しようとする。クリスティーの巧妙なマインドコントロールに見事にしてやられた感じである。 5人の証人を5匹の子豚になぞらえるところも 面白さをさらに深みのあるものにしている。おすすめできる作品です。 | ||||
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1942年の作品。16年前に起きた殺人事件を解くという趣向も、当時の事件の関係者の証言を別々に聞き出し、状況を再現する作業も面白い。証言者の中に犯人はいるのか? 私は犯人をあてられませんでした。 | ||||
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16年前に起き、既に全てが終わっている事件。夫殺しの有罪になった母は獄中死した。そう、本当に全ては終わっていた・・・。しかし当時5歳であったその娘は、過去の父母の為ではなく自分の未来の為に、ポアロに真相究明を依頼する。 刑事達の第三者に始まり、事件関係者である5人に話しを聞いて行くポアロ。意外な事実も現れるが、更にポアロは彼等に当時のことを、文書として書くことを要求するのだった。同じ出来事とその人しか知らない事実を結び付けた時、驚くべき真実が浮かび上がって来た・・・! | ||||
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『そして誰もいなくなった』や『オリエント急行』の派手さも、『アクロイド』のケレンもないけれど本作は数多あるクリスティの傑作群の中でもまさに群を抜いた完成度。 人物造形がややもすれば紋切型と批判されることの多いクリスティだが(私見ではミステリとしての底を割らないように意図的に平板なキャラクターを登場させている面が多分にある・・・)、本書ほど総ての登場人物たちの陰影が読後も永く心に刻まれ、細波のように感動が残り続ける作品は滅多にない。ことに幕切れの鮮やかさには舌を巻く他ない。 各人の回想から浮かび上がる真相、それに至る伏線の巧妙さ・・・恐ろしいほどに現代的な傑作。 | ||||
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「16年前に殺害された画家の父親殺しの罪で獄中死した母親の無実を証明して欲しい」 うら若い女性がポアロの前にこう言って現れた。とっくに解決済みの事件だった。 ポアロが当時の証言を検証していく過程で新事実を突き止めていくのですが、ここがすごく冴えていて 平凡な捜査になりがちなのに、巧みな聞き取りで読者を物語りに惹き込んでいきます。 アガサ・クリスティの置いた手懸かりを求めて、読み進めるうちに長い時間に隠されていた人物像や 登場人物一人一人の話しぶりや、事件当日の細かな状況、決して表面ではわからない何重にも入り組んだ パズルを解き明かしていく様子はまさに「英国ミステリー」だなと、改めて脱帽です。 同時期アガサの作品では「杉の柩」があり、こちらも素晴らしいミステリーですが、単なる「犯人探し」 ではなく、人間心理に深く傾倒し心の奥底の襞の中にある、仄暗い「何か」を巧みに描いているのが解かります。 深く見据えた人物像と「この人物の何が殺人に走らせたのか」という点に重きを置いて、我らを結末へ導きます。 英国人の気質である淡々としあまり感情を表情に出さない、そんな国民性を逆手に取った「人間洞察ミステリー」 とでも、言おうか…人間の本質の奥深い部分に、手が届くような作品に最後は「やられた!」と唸ってしまう! クリスティと言えば「ABC殺人事件」「オリエント急行殺人事件」「アクロイド殺し」「そして誰もいなくなった」 などがあるけど、あえていいうなら「五匹の子豚」は隠れた名作で油が乗ったクリスティ中期の代表作ともいえます。 その作品が新訳で再販され、うれしいことに昔の文庫の装丁で復活したのがうれしい、味わい深くて思わず手に取りました。 全体的にすっきりとした翻訳で、ポアロの語りの滑らかさが今までの翻訳とは異なり、個人的にはこちらで正解だったと 大変満足しています。 | ||||
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クリスティの作品は多くが傑作ではありますが、これは隠れた名作ではないでしょうか? ネタバレになるのであまり書きませんが、これこそポアロの灰色の細胞フル回転の真骨頂。 16年前の殺人事件の当事者一人一人の話を全く違う角度から解釈し、表面では見えてこなかった 様々な葛藤、心の動き、人間関係のダイナミクスと派生する様々な可能性を探ります。 私は最後の最後まで自分の予想が良い意味で裏切られました。 さすがクリスティ!ポアロ様にやられました・・! ということで、まだ読んでない方にはお勧めです。 | ||||
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