■スポンサードリンク
エッジウェア卿の死
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
エッジウェア卿の死の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トリックが見え見えなので、クリスティの意識も当然、 読者をそこに向けないように文章を綴っていく。 今作のポワロはいつものように自信たっぷりだが、 中々真相には辿り着けず、そうして第二の殺人が…… ポワロは大丈夫なのか、この男本当は何もわかっていないのでは? 読者はポワロの推理力を疑ってしまうのだが、このポワロの苦戦ぶりこそ、 今作でクリスティが仕掛けたトリックと言えるかもしれない。 クリスティはいつも圧倒的なリーダビリティで最後まで読ませてしまうが、それは今作も同様。 被害者のエッジウェア卿に感情移入しないよう、エッジウェア卿のキャラクターを作っていると思うが、 ここも仄めかし程度で直接的な描写は何もないのが、英国古典の流れを汲むクリスティの品の良さだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後の「エッジウェア卿夫人手記」に圧倒されるが、復讐の女神(ネメシス)が思いがけない形で牙をむいたのには胸がすいた。美しき女優がパリスを地名と勘違いしたのに対し、殺されたカーロッタは教養ある読書好きの女性だったので、知性が自身を殺した犯人を知らず指し示すことになった。マートン公爵がむっつりとした人物だったのは意外だったが、それも理由があり「英国国教会の大立者である公爵家の彼は、前夫が生きている女と結婚することなど夢想だに出来ない」とのこと。すべて女優の思い通り、ではなかった点、満足。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
江戸川乱歩『化人幻戯』を思い出しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
離婚に同意があっても再婚するために別れるための理由が死別でなければいけないのか。宗教の知識がないのでその辺りぽかぁんだったがそこが今回の殺人の動機だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クリスティーとlしてはあまり知られていない作品だけど、とても面白くミスディレクションの巧みさに感心した。傑作と思う。 ものまね芸人が関わって来るので、一人二役のトリックかなと誰しも予想するのだが、その通りに殺人が実行され、やっぱりと思いきや。ところが、作者の仕掛けた罠はそれを上回り、予想外の連続殺人犯に登場に、やられたを思った。読者の推理通りに進みながら、実は、と言う書き方が非常に巧みなミスディレクションになっており、流石である。又、ヘイスティングスとポアロの掛け合いも楽しく、読んでいて安心感があった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かなり昔の本にもかかわらず、綺麗でした。届くのも早くて良かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本棚に眠っていたものを再読。女史の作品として、そうハデではないが、水準に達していると思う。 陽動作戦型のお定まりといったところで、意外な結末ではなくても、読みやすくてたのしい。 how の行程活写は、ミステリの女王の名に恥じない貫禄がうかがえる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
解説の方は残念でしたが、トリックや登場人物の相関関係等は目を見張るものがありました。 2016年1月現在、NHKのBSプレミアムにおいて、毎週土曜に、「名探偵ポアロ」のデジタルリマスター版が放送されています。いずれ、本作品の映像版も観れるでしょう。其方ではどの様になっているのか、個人的には気になります。 私的な事を書かせていただきますが、小学生の頃から漫画、アニメ共に「名探偵コナン」に親しんできました。漫画版を読んだ事がある方はご存じの事と思いますが、毎巻、末尾に作者の青山剛昌さんが「青山剛昌の名探偵図鑑」として、著名な探偵を紹介されています。エルキュール・ポアロは、3巻で紹介されてました。これを読んで、ポアロシリーズを読むようになりました。いずれ、シリーズを制覇したいものです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シャーロック・ホームズの書き方と同じように書かれているのが、楽しいと思いました。(私こと、ヘイスティングスが書き手で、なかなか文章力があり、知的でユーモア交えて話が進んでいく) たくさんの登場人物が出てくるのですが、あっちこっちにミスリードの罠がしかけられています。 私も見事に引っかかってしまいました。犯人わかっちゃった!と思ったら全然違った。 繰り返し同じモチーフが出てきたり、簡潔で話がサクサク進んでいくところも小気味よく、小説を書きたい人にはお手本のような作品。 しかし、私はこの犯人と動機というのは大いに不満を持ってしまった。 そんな1933年のイギリスでの常識なんて、知らないし!!! それに、この犯人だからこそのトリックは、うーん?という感じ。 ギリギリのところを狙って書いているんでしょうか。 誰かを陥れるために、あえて犯す殺人というのは、他にもクリスティの作品の中であったかもしれない。 なのですっかり頭はそれで一杯になってしまったのです。 最初、面白いなあと思ったし 真相が明かされるまで、あくまでエンタテインメント的に書かれていて(でも相変わらず人間洞察が鋭くてよい) そこもいいのですが やっぱり後期のクリスティの小説にある深みを、我ながら求めてしまったのだなあと思いました。 ちなみに、私は訳が良かったと思いました☆日本語がうまい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯人がかなり解りやすいため★は四つにしたがあくまでクリスティを読み馴れている人には、だろうから一概には言えないかも。 毎度不思議なのは後書きのセンスの無さ。 こんなくだらない、「自分なら配役は…」みたいなノリは全くの蛇足。しかもことごとく配役に苛だたしい気持ちになる。 絶世の美女が大竹しのぶのわけなかろうが! 適切、かつ読ませる後書きが書けないのなら何もないか、作者が作品を書いた時系列でよろしい! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
通りすがりの人間の偶然の一言がポワロを解決に導いたが、それは屈辱的なことだった。 卿の妻は女優ジェーン。離婚を望んでいた。有力な容疑者だったが… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クリスティーは、ミステリーとしては、書き方が単純すぎると見るむきあるが、綿密に読むと、会話を多用しながら、その会話の内部で事件の進行を説明している。ありがちな日本のミステリー作家に比べて、よぶんな行がいっさいない。探偵ポアロの親友、ヘイスティングス大尉の視点から書かれ、視点の乱れもいっさいないので、ミステリーを書きたい人は参考にするとよいと思う。また、複雑な人間の心理もさりげなく書き込んでいるので、ミステリーというジャンルだけでなく、小説としてもよくできている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
複雑な構成ですが、最終的に様々な謎が解決され、伏線も回収されているよく出来た作品です。トリックも大胆です。 ポアロが失敗する作品の一つでもあるので、アンチポアロの方にもオススメです。(僕は違いますが。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
エッジウェア卿が何者かに刺殺された。犯行時刻には卿と離婚したがっているエッジウェア卿夫人が卿を訪ねてきたのを執事と秘書が目撃しており、夫人が犯人かと思われたが、夫人はまさしくその時刻に別のパーティーに出席していることが多くの人に目撃されていた。 それでは執事と秘書が目撃した女は何者なのか? そしてエッジウェア卿を殺した犯人は? という本書、実に緻密にして複雑に構成された作品で、その複雑さは後の『愛国殺人』並みといって良いほどである。 それを論理的解決に導くポアロの(というか作者の)手腕は見事なもので、傑作ではあると思うが、その反面『愛国殺人』同様、複雑すぎて初読だけでは全体をすんなり理解することができないのが欠点である。 (そんなこと書かれてたっけ、と前のページを読み返すことがしばしばあった。それが私の理解力や記憶力が低いからだと言われればそれまでだが) なお、大勢には影響しないが、エッジウェア卿が夫人に出した手紙をある人物が握りつぶしたのだと(だから夫人はその手紙を読まなかったのだと)指摘しておきながら、そのすぐ後で夫人がその手紙を受け取らなかったと驚いてみせたのは演技であるとのポアロの推理は矛盾している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
エッジウェア卿の刺殺を中心とした連続殺人を描いた本書は、地味ながら張りめぐらされた伏線とそれらに対する推理の論理が隅々まで余すところなくぴたりと当てはまる傑作で、本書を高く評価する声はなぜかあまり聞かれないが、少なくとも作者作品のベスト10には挙げていい作品ではないかと思う。 本書に用いられたトリックは、のちに後期の比較的有名な作品にもアレンジされて用いられており、ポアロに何かを告げようとした人物が犯人に一足早く口を封じられる(その後期作品では昏倒させられただけで殺されはしなかったが)展開も同じで、構成が緻密な分、本書の方が推理作品として優れているように思う。 なお、「脚が二本で、羽根が生えてて、犬みたいに吠えるものは?」というなぞなぞが出てくるが、てっきり「ABC殺人事件」の中に出てくるものと長い間思っていて再読したら出てこなかったのでおかしいなと思っていたら、このたび本書を再読してこのなぞなぞが出てきて、それで初めて長い間思い違いしていたことに気がついた。 このなぞなぞの答えを知りたい方は、本書をご一読ください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トリックなどはよく考えており、完成度は高く結構良い1冊だと思います。ただ、読み終えたときは、「もう1歩かな〜」という感じでした。でも、良いほうだと思うので、読んでみてください。個人的には、もう少し題名をひねってほしかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
オリジナルは1933年リリース。ちなみにこの次の作品が1934年リリースの『オリエント急行殺人事件』である。邦訳は1955年のこととなる。 私信だが、有名な『アクロイド殺し』の犯人設定が典型として、この頃のクリスティーは犯人設定の意外性(あるいは多面性)を徹底して追求していたように感じられる。それは心理学的なアプローチやレトリックの巧妙さといったアプローチまで、多種様々な方法を追求している、と思える。本作もその一環の取り組みが見られるのが実に興味深い。 併せて思うのは、クリスティーのミステリーはさすがに文章としての『基本』が良くできていて、実に読みやすい。1933年の作品であるのに、とても現代的ですらある。さすがだ。余談だが最近のハヤカワ文庫は若干背が高くなり、今までの文庫カバーでは入らなくなってしまったが、とても気に入っている。このサイズがミステリーっぽいなと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語の始めからして、何かがちょっと違う。 日ごろのポアロの様子を垣間見るようですが、 混沌・カオスの中に物語りは進む。 あなたを騙すのは、犯人ではありません。 そう、作者ですからね。 行きつ、戻りつ、しっかり読むと、 配役に込められた作者の意図、物語の構成が見えてきますね。 まぁ、今回もマダム・クリスティーにまんまとやられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アメリカ人女優と結婚しているイギリスの名門貴族エッジウェア卿が自宅で殺される。夫人が離婚を求めていたが卿が認めなかったことから夫人が疑われるが、彼女にはアリバイが・・・・。犯人のトリックは見事で、最後の最後まで犯人がわからないが、そのトリックが、実に意外なことから剥がれるのが見所。クリスティー作品では珍しく、同情の余地のない犯人。NHKで放映されたドラマ版も強烈だが、特に原作の方をお勧め。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
意外な結末は、推理小説においてあたりまえの手法である。意外に意外が重なり、最後の最後まで結末が見えないというのは、普通の推理小説にはない、この書の一番の魅力といえるだろう。また犯人の異常な人格は犯罪者の類型の一つとして興味深いものがある。最後に犯人がおこなう告白は、物語の非常によいオチとなっている。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!