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湿地
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湿地の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 41~60 3/4ページ
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凄く面白い作品でした。一気に読み、友達の所を巡回しています。 | ||||
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アイスランドの犯罪捜査官、エーレンデュルを主人公にしたシリーズ第四作。「緑衣の女」同様、女性が傷つけられる話なので辛い。殺害された被害者には全く同情しない。それでもエーレンデュルはこんな男のために傷つけられた人々の思いを暴いたり、たった4歳で逝った少女の墓を暴いたりしなければならない。ミステリーとしてはシンプルだし結末も予想とはそう違わない。ただその分、関係者たちをきちんと描いていて、読みながらその思いやその後をいろいろと考えた。余韻の残る作品だった。 | ||||
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特にこれといったどんでん返し的な展開はないのでミステリというより刑事モノといった方がいいかもしれません。 カーチェイスなど派手なシーンもなく、やつれた刑事が黙々と証言者に会いに行ったり、証拠と向き合う、地味なシーンが多いです。 私はとにかく事件の展開が気になる、筋を追いたい派なのでこのトーンの低さがツボでした。 どんでん返しがないとは書きましたが、遺伝病やアイスランドの地質など意外な要素が事件に絡み合って来て、そういう意味での知的刺激はたっぷりありました。 | ||||
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ミステリ作品にしてはあっと驚く意外性がなかった。 中盤すぎくらいからだいたいの落ちは予想がつきはじめて・・・でも何かあるよね?このままでは終わらないよね?と 思っていたら予想を裏切られることなく終わってしまいました。 タイトルが示す通りのアイスランドの空気感や遺伝性の特異な病気、レイプ、主人公とその娘との軋轢などいろいろな背景があることで重厚感はありましたが、ミステリーとしては弱かった。花嫁失踪の話が本筋にどう絡んでいるのかと思っていたら、何の関係もなかったし・・・・・ なんでこれがそこまで評価高いのかちょっと理解不能です。 | ||||
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レイキャビクの悪臭漂うアパートで、老人が殺された。 灰皿で打ち付けられ、何もとられていない室内の様子から、アイスランドに典型的な、考えなしの殺人事件かと思われたが、現場に残された意味深なメッセージが気になり捜査を始める主人公のエーレンデュル。 小さな島国ゆえに判明してしまった忌まわしい過去。 それが引き起こした事件。 1億を超える人口がいる日本ではまず起こらないようなことを動機として発生した殺人事件。 一つの殺人事件から芋づる式に判明する様々な事件。 アイスランドの小説は初めて読んだけれど、タイトル「湿地」のとおり、ほかの北欧小説のようにじめじめくらい感じがした。 たった1人の悪人のために、皆が苦しむ、しかも救いのない終わり。 でも現実もこれくらい厳しいものだよな、と思うと、この終わりを否定することはできなかった。 | ||||
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2000年に発表された本作品は、2012年に邦訳され、その年末の各社ミステリランキングで上位を獲得しています。 最近、翻訳が増えた北欧ミステリのひとつで、アイスランドの作家による著作です。 作品の舞台は、そのアイスランドの首都、レイキャビク。 集合住宅の地下の一室内で、老人が頭部を殴打され、殺されていた。 室内からは、謎のメッセージが書かれた紙と、墓石を写した写真が見つかる。 単なる偶発的な殺人でないと確信したエーレンデュル捜査官は、被害者の周辺と、過去を探っていくが。 題名の「湿地」とは、現場が湿地帯であったことによるものですが、もちろんほかにも事件の重要な鍵となる事柄に関係しています。 紙の本で350頁程度と、最近の長編ミステリとしては、それほど長くなく、文章も簡潔、ストーリー展開も早いので、難なく読みこなせる作品ではないかと思います。 ただし、いわゆるどんでん返し系ではないので、そうした意外性を求める方には、十分満足できないかもしれません。 しかしながら、高く評価されるだけあって、中だるみすることなく、一挙にラストまで読み進めることのできる魅力を兼ね備えた作品であることは、強調しておきたいと思います。 特に、誰が犯人か、ということよりも、なぜこの犯罪が起きたのか、という興味で読んでいくと、本書の趣旨にも繋がり、楽しむことができるのではないでしょうか。 アイスランドという、あまり日本人の知らない国での殺人事件。 作品には、この国の気候や風土がよく表れているので、そうした部分に触れながら、推理の旅をしてみるのも、また一興ではないかと感じています。 | ||||
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アイスランドが舞台の小説を読むのが初めてで「エーレンデュル」とか「シグルデュルオーリ」とか、人の名前や地名に慣れるまでに若干苦労しました。 雰囲気もしょっぱなから暗くて重たくて、冬の曇天みたいに陰鬱な気分になったけど、なぜか次へ次へと読んでしまうパワーがあります。 『おれはあいつ』と殺人現場に残された言葉。 最初は全く意味がわからないけど、真実が明らかになってからその言葉をもう一度見ると、もう、ほんとに悲しい。 ちょっと救いのある結末にならないのかと祈るように思っていたけど、でも、やっぱりこうまで深い悲しみを背負ったら、だめなんだろう。 ほかのシリーズも読んでみたくなりました。 | ||||
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キャラクターの描きこみなど物語に華を添えるオカズは最小限で、捜査の過程が終始、淡々と綴られていく。 数少ないオカズの一つが主人公の刑事と娘の関係だが、この親子のサイドストーリーがなければ、本当に陰鬱で救いのない物語になっていた。 ただ、陰鬱だから腹にずしりとくるかといえば、そうでもなかった。 テレビの安っぽいサスペンスドラマと紙一重。 | ||||
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アイスランドの人名や地名になじみがなく、レイキャビク以外は頭になかなか入らないのですが、話が進むうちに面白さの方が勝ってきます。 何度も登場人物をチェックしました。 その手間を差し引いても十分面白いです。 | ||||
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この作品だけでなく、北欧ミステリって、どうしてこんなに陰湿で陰惨なんだろうか?北欧の気候風土が影響しているのかな?鬱病患者が多くて、自殺者が多いというのも分かる。特捜部Qは、南方系のお騒がせ男アサドのおかげで、救われているけど。 それに、アイスランドという国でしか通用しない遺伝病が動機と言われても、「ああ、そうですか」としか言いようがない。 もう一つ、先に女性レヴュアーの方が上梓されているように、レイプ犯の子供を妊娠しても産むというのが理解できない。もしかして、アイスランドって中絶できない国なのですか?中絶できるにもかかわらず産んだ、という設定なら、これは作者が男性である故の女性への無知偏見、あるいは「女性はこうあってほしい」「こうあるべき」という希望で書かれたものだと思う。 主人公の私生活も最低。事件の捜査をするより、まず自分の子供をマトモにするべき。日本では、いくら頭が切れても、こんな警官は認められない。 退屈な休日の時間つぶしにはいいけれど、絶賛するほどの作品ではない。 | ||||
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ガラスの鍵賞受賞 ミステリが読みたい!2013年海外編第1位 アイスランドミステリ アイスランド警察の捜査官エーレンデュル・スヴェインソンを主人公とするシリーズの三作目にして、日本語訳一作目。 耳慣れないアイスランドの固有名詞と格闘しながらながらぼちぼち読み進めるかと思って購入したものの、ぐいぐい読ませるのがアーナルデュル・インドリダソンの筆勢。 訳者あとがきに、スウェーデン語から訳すと聞いた作者の反応が書かれている。「アーナルデュルはわたしにどの言語から訳すのかと訊き、わたしがスウェーデン語から訳すというと、うれしそうにうなずいた。スウェーデン語とアイスランド語はともに古ノルド語を土台としていて、言葉のニュアンスや雰囲気が近い。それに、アイスランド語からスウェーデン語に訳したイルヴァ・ヘレルードの翻訳がとてもいいと聞いていると彼は満足そうに言った」 | ||||
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エーレンデュルというベテラン刑事を主人公とした警察小説シリーズの一作の様だが、私は作者の作品は初読。アイスランド作家のミステリも初読。このエーレンデュルが物語の半ばで、 「この話は全てが広大な北の湿地のようなものだ」 と嘆息する台詞が本作の陰鬱でジメジメとした雰囲気を良く醸し出している。物語の発端は、アパートの地下部屋での老人の撲殺事件。すぐに、この老人がかつて、起訴こそ免れたものの、レイプ犯だった事が判明する。その被害者も判明した上に、被害者の娘(ウイドル)が4歳で死亡し、それを悲嘆した被害者も自殺した事も判明する。ここまでは、警察捜査の結果という事もあってテンポ良く進み、、読者が推理に参加する余地はなく、せいぜい「被害者の関係者の復讐じゃないの」、と想像するのが関の山。ところが、ウイドルがレイプ犯の子供であった可能性、ウイドルの墓を掘り返した(!)結果、ウイドルの脳が盗まれているという事実、レイプ犯が別の事件も起こしていて、ウイドル以外の子供が存在する可能性が示唆されるに及んで、読者は禍々しくも茫洋とした雰囲気に気圧される。 ここからが本作の真骨頂で、その内容は読んで頂くしかないが、胸が痛むものである。最初は煩く感じたエーレンデュルが抱えている父娘問題も、本作のテーマと上手く絡んでいる辺りにも作者の力量を感じた。「レイプ事件」を題材にして、親子(血縁)問題、それに係わるDNA鑑定等の遺伝子工学技術が社会・家族に与える影響、一般に福祉国家と考えられている北欧特有(アイスランド特有?)の社会問題等を重厚に描き切った秀作だと思った。 | ||||
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全編に陰鬱な陰を感じる重厚なミステリー。近年、次々と傑作ミステリーを輩出している北欧ミステリー界であるが、本作も噂に違わぬ傑作だった。確かにこの作家は只者ではない。 アイスランドのレイキャヴィクのアパートで起きた独り暮らしの老人が被害者となった殺人事件。杜撰な典型的なアイスランドの殺人と思われたが…事件を捜査する警察犯罪捜査官のエーレンデュルは被害者の過去を遡り、予想を超える事件の真相に辿り着く。クラシカルなスタイルのミステリーと思いきや… そして、この重厚なミステリーをさらに味わい深いものにしているのは、作品の中に描かれる複数の家族の姿であろう。過去の事件に翻弄され、苦悩し続ける家族の姿と迷いや苦悩から脱却し、再生していく家族の姿が見事なスパイスとなっている。 | ||||
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私自身アイスランドと言ったら「ビヨーク」と、火山が多い国、2008年の金融危機ぐらいしか思い浮かびませんでした。 でも、1000年の歴史があったり、単一民族であったり等、アイスランドと言う国を知ることが出来る興味深い本だと思いました。 ミステリーとしては普通。 やはり、北欧ミステリーは登場人物の名前が難しいです。 | ||||
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私生活に問題をかかえた主人公が真実を追求する過程で救済を得るという、ある意味定番のストーリー展開。 ブラックダリアのような重苦しさはなく安心して読めますが、正直、物足りない面もあるので減点1。 終盤、大がかりな家宅捜索が行われて、衝撃の事実が明らかになる・・・・・・と思いきや、わりとどうでもいい結果だったので減点1。 あわせて減点2の星三つの評価です。 | ||||
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アイスランド発の警察小説(ミステリー?)で話題になっていると聞き、こちらのレビューでも高い評価だったもので読んでみましたが、、、 読みながら釈然としない部分がいくつかあったのですが、北欧情報に詳しい知人いわく「この小説はアイスランドだから成り立つのでは、という賛否両論のある小説だ」とのことで、そうそう、それだわ、という感じです。 アイスランドだから成り立つかも、ということを除いたとしても、ミステリーとしてここまで高評価かな?と少し疑問に思います。 北欧ミステリでも「特捜部Q」シリーズは大好きなんですが。。。 スウェーデン語訳からの重訳と知りましたが、訳自体が少し不親切な感じがします。アイスランド語とスウェーデン語なら近い系統の言語なので、違う系統の言語に訳されたものからの重訳よりは原文に近い風合いで訳せるかと思ったのですがどうなんでしょう。 訳者はヘニング・マンケルの作品を訳されている方ですが、私はヘニング・マンケルの訳もちょっと読みにくいので、自分が訳者の文章と合わないだけかもしれません。 ヨーロッパの中でもややマイナー気味の北欧諸国、その中でも最もマイナーかもしれない国の事情の片鱗を知り、アイスランドを知りたいというきっかけにはなるかもしれません。 | ||||
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「湿地」という地味なタイトルだが、読了すると、ピッタリという事に驚かされる。独りの老人が自宅で殺されるという、これも地味な出だしだが、微かな手掛かりから、その奥底に過去の忌まわしい出来事が解き明かされて行き、ずしんと読み応えがある。 主人公の離婚歴のある捜査官も魅力がある。家庭に悩みを抱えているのだが、生身の人間として、彼の娘に語る口調に共感してしまう。300頁余りで、楽に読めると思ったが、内容が深く重いので考えさせられる事が多く、思いのほか時間がかかった。 アイスランドの推理小説を読むのは初めてで、最初、登場人物の名前に戸惑ったりするが、訳が巧いのか人物像が映像的に浮び、一人一人に存在感がある。二人の女性が二人とも中絶しなかった事に、多少個人的な違和感が残るものの、それに勝るストーリーの展開は圧巻だ。 シリーズ作品だと知り、これは外せないなと思った。 | ||||
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インドリダソンの作品を読むのはは3作目でした。 日本ではもうすぐ出版される予定の「緑衣の女」と、それに続く「声」をフランス語で読んでいました。この「湿地」は内容的にそれら2作の前に当たる話で、順序としては逆になってしまいましたが、作品の出来としては発表された順に良くなっていると思います。 インドリダソンの作品には派手なアクションシーンもハラハラドキドキのジェットコースター的な展開もありませんが、なにより興味深いのは、どこにでもいそうなごくありきたりの人々が引き起こす人間ドラマが描かれていることではないでしょうか。主人公のエーレンデュル自身がアメリカ映画に登場するようなスーパーマン的ヒーローではありません。作中の人物の誰もが業の深い悩み多き人たちで、誰もが過去を引きずって生きています。こうした救われがたい普遍的な人間像が単にアイスランドのみならず世界的に読者を魅了しているのではないかと思います。 私自身は以上3作の中では「声」が最上の出来だと思っています。ラストのページがなかなか閉じられませんでした。ぜひとも日本語に訳していただきたいです。 | ||||
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本書はアイスランド警察の犯罪捜査官エーレンデュル・スヴェイソンが主人公のシリーズ第三作。 首都レイキャビク北部の町のアパートで老人の他殺体が見つかる。頭部を一撃、凶器は灰皿、計画性のないずさんな犯行、典型的なアイスランドの殺人と思われた事件。ところが、現場に残された<おれはあいつ>と書かれた謎のメモと一枚の写真が、現在と過去を結ぶ壮大なミステリの幕開けとなる。 作者はマスコミで簡潔な文章を、映画評論でストーリーテリングを学んだだけあり、文章も物語もテンポが良くて非常に読みやすい。全編を通して降りしきる陰鬱な雨も実に効果的だ。 登場人物の造形も手堅い。主人公エーレンデュルは50歳。決して特別に優れた警官ではない。私生活では娘に振り回される人間味に溢れた大人の男だ。同僚も個性的でユーモアのセンスがある。 本書のさらなる魅力は、アイスランドという国柄、歴史、人種、言語などが詳述されていることだろう。作者はアイスランドを書きたいがためにミステリという器を選び、半ば必然的に傑作をものにした。 シリーズ第四作目にあたり、世評の高い「緑衣の女」も東京創元社から近刊予定。本書に魅了された方はお見逃しなく。 | ||||
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本は綺麗でした。内容も抜群!どこで止めたら良いのかわからなくなるくらい一気に読みました。 | ||||
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