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湿地



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【この小説が収録されている参考書籍】
湿地
湿地 (創元推理文庫)

湿地の評価: 3.87/5点 レビュー 69件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.87pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:
(3pt)

良いけど翻訳が稚拙すぎる

多分原作を読めたらもっと素晴らしかっただろうと思う。
ストリーは十分つかみがOK.
キャラクターの説明は同僚の部下に対して不足気味。
だけど、一番残念なのは翻訳。
翻訳者はアイスランド語ではなく北欧の翻訳本から又訳したそうで、
それでも良いが、日本語のボキャブラリーとセンスがなさすぎる。
他の翻訳者が原語または英語からでも良いので流れるように訳したのを読んでみたかった。
作者は力があると思う。訳者が駄目。
湿地Amazon書評・レビュー:湿地より
4488013430
No.20:
(3pt)

大きな物語と小さな物語

原著からしてそうなのか、それとも翻訳者の腕が良いのか、とにかく読みやすくて驚いた。会話文の多さなどほとんどライトノベルである。アニメ風のイラストを表紙にして出し直し、海外ミステリ人口を増やして欲しい。
さて内容だが、映画のテンプレートとして「大きな物語」と「小さな物語」を組み合わせるというのがある。たとえば世界の滅亡などが大きな物語で、主人公に起こる家庭の危機などが小さな物語である。『湿地』も殺人事件と主人公と娘の軋轢という大と小がちゃんと存在している。問題なのはこの二つが連動しておらず、別々の話として処理されてしまったことだ。作中、一か所だけ話が絡み合ったかなと思わせるシーンがあるのだが、なんとなく終わってしまっている。このあたりをうまく処理すれば、ストーリーが深みを増し、傑作になったのではないだろうか。
とはいえ、冒頭にも書いた通り文章は読みやすく、ストーリーも一本道で疲れることがない。2013年のこのミス4位はできすぎだと思うが、ミステリ初心者ほど読んで欲しいのは確か。
湿地Amazon書評・レビュー:湿地より
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No.19:
(3pt)

暗い。

マルティン・ベックのシリーズをダウンロードしようと思ったところ、この本が見つかりました。
するすると読めましたが、読んでいて楽しくなかったです。
ユーモアが随分と足りない感じと、登場する警察官全体に魅力が無いのではないでしょうか。
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4488013430
No.18:
(3pt)

題材は良いが表現が乏しかった

良かったところ
・「女性への性暴力と、男性加害者への罰」というテーマがわかりやすい。作者が訴えたかったこと、表現したかった焦点がわかりやすい。

個人的に良くないと思ったところ
・主人公以外のキャラクターに魅力がない。人物にあまり肉付けされておらず、特徴がない。
居ても居なくてもいい、他の誰でもいいという感じ。
・伏線がない。唐突に現れる新キャラ、伏線がなく思いつきだけで進展する捜査。
しかもそれが必ず正解に結びつく安直さ。
ミステリー小説というより、脚本を読んでいる気分に。

総評
女性への性暴力という社会問題や、現地の文化をしっかり表現されている。
警察へ訴え出る難しさ、泣き寝入りする被害者とその子どもがどのような思いを抱えるかを描きたかったのはわかる。が、表現力が足りないように感じた。
要所要所で盛り上がる展開というものはなく、同じ温度感でだらだらと続いた感じ。
内容は悪くないだけに、小説としてもっと洗練されれば良かったかなぁと。
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No.17:
(3pt)

期待したほどの作品ではなかった。

北欧ものミステリーとして評者が最初に読んだのは、ヘニング・マンケルであった。
 『目くらましの道』など数冊読んだが、まぁ、それなりに面白いのであったが、評者の好みではなかった。
 そんな評者の好みから、そのあと北欧ものを避けていた。
 最近、なんとなくユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」シリーズをなんとなく読んでしまったが、これは予想以上に面白く、全作品を読むほど嵌ってしまったから、その続篇を心待ちしている。
 たまには他の北欧ものを読もうと思い、本書『湿地』(アーナルデュル・インドリダソン著)を、Amazonで入手して読むことにした。
 読みはじめて評者が感じたことは「既視感」である。
 かってどこかで読んだことがあるようなエピソードばかり出てくるからである(遺伝性の病名以外)。
 本署を読み終え、残念ながら期待したほどの作品ではなかった。
 何十年も海外ミステリを読んできた「ヘソ曲りの評者」だけの感想かもしれませんが・・・。
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No.16:
(3pt)

壮大な話

賛否があると思うが、簡潔で読みやすい文章だった。淡々と調べを進めるうちに、事実が明らかになっていき、結末も驚かない。格調が高いというか、壮大というか。

読後のあっさり感みたいなのはない。
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No.15:
(3pt)

暗く湿ったイメージ

アイスランドは人口30万人強の国で、長く閉鎖的な環境であったために国民はどこかで血縁が繋がっているそうです。

そういった環境からミステリ小説の舞台になりにくかったようですが、この作者が道を切り開いたと後書きで紹介されています。

事件自体、ジメジメしたアパートメントの地下で起きます。その後の展開も陰鬱です。

アイスランドは年間を通して曇りが多く、太陽が出ることが少ないようですから、その雰囲気がそのまま小説に現れているのかと思います。

事件が解決してもやり切れない気分になるミステリでした。
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No.14:
(3pt)

最後まで読みましたけど?

アイスランドミステリは初めて。北欧物と一緒の括りにしてはいけないと思うけど、同じ匂いを感じた。緑衣の女も買ってしまったけど、もういいかな。主役の捜査官たちに、それほど惹かれない。事件の現場になる街や田舎にもどんな所なのかイメージが湧かない。私には合わなかったようです。
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No.13:
(3pt)

わたしとしてはこの手のミステリーは苦手で今回は星★★★になりました。

「雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。
北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。被害者によって招き入れられた何者かが、突発的に殺害し、そのまま逃走したものと思われた。
ずさんで不器用、典型的なアイスランドの殺人。
だが、現場に残された三つの単語からなるメッセージが事件の様相を変えた。
計画的な殺人なのか?
しだいに明らかになる被害者の老人の隠された過去。
レイキャヴィク警察犯罪捜査官エーレンデュルがたどりついた衝撃の犯人、そして肺腑をえぐる真相とは。」

最初はテンポが遅くて退屈で、なんだかなあと思いながら読んでいたのだが、殺された老人のホルベックの過去を調べ始めるところから面白くなってきた。そのホルベックのおぞましい過去が引きがねになり新しい事件が起こるのだが。
捜査にあたるイカれた子供二人を持つ離婚した50歳の犯罪捜査官のエーレンデュルはもじゃもじゃ頭のガッシリした男で一応皆に一目置かれているのだが、わたしにはいまいちこの男の性格がつかめなくて(解説を読むと彼についていろいろ紹介されているのだが、わたしには伝わってこなかった)、ヴァランダーのようには感情移入ができなく、なおかつ内容にヘレン・マクロイのような薄気味悪さがあり、わたしとしてはこの手のミステリーは苦手で今回は星★★★になりました。
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No.12:
(3pt)

文句なしに暗い!

これは救われないでしょう。空は灰色、建物も灰色、終始降り続く雨、地面はジトジト、こころもジトジト、そして事件はレイプ。たまったもんじゃない。物語の肝はレイプ被害者がその加害者の子供を産むってこと。そんな馬鹿なことあるかと思うか、そんなことがあっても仕方がないと思うかでこの作品に対する景色が変わってくるんじゃないでしょうか。とにかく全てが題名通り「湿地」でした。
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No.11:
(3pt)

おもしろかったのですが

あまり印象に残らなかったので、アイルランドの伊坂幸太郎とでも呼ばせていただきます(笑)
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No.10:
(3pt)

エーレンデュルシリーズ第四作。

アイスランドの犯罪捜査官、エーレンデュルを主人公にしたシリーズ第四作。「緑衣の女」同様、女性が傷つけられる話なので辛い。殺害された被害者には全く同情しない。それでもエーレンデュルはこんな男のために傷つけられた人々の思いを暴いたり、たった4歳で逝った少女の墓を暴いたりしなければならない。ミステリーとしてはシンプルだし結末も予想とはそう違わない。ただその分、関係者たちをきちんと描いていて、読みながらその思いやその後をいろいろと考えた。余韻の残る作品だった。
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No.9:
(3pt)

うーん?

ミステリ作品にしてはあっと驚く意外性がなかった。
中盤すぎくらいからだいたいの落ちは予想がつきはじめて・・・でも何かあるよね?このままでは終わらないよね?と
思っていたら予想を裏切られることなく終わってしまいました。
タイトルが示す通りのアイスランドの空気感や遺伝性の特異な病気、レイプ、主人公とその娘との軋轢などいろいろな背景があることで重厚感はありましたが、ミステリーとしては弱かった。花嫁失踪の話が本筋にどう絡んでいるのかと思っていたら、何の関係もなかったし・・・・・
なんでこれがそこまで評価高いのかちょっと理解不能です。
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No.8:
(3pt)

タイトルの通りじめじめ暗い小説

レイキャビクの悪臭漂うアパートで、老人が殺された。
灰皿で打ち付けられ、何もとられていない室内の様子から、アイスランドに典型的な、考えなしの殺人事件かと思われたが、現場に残された意味深なメッセージが気になり捜査を始める主人公のエーレンデュル。
小さな島国ゆえに判明してしまった忌まわしい過去。
それが引き起こした事件。

1億を超える人口がいる日本ではまず起こらないようなことを動機として発生した殺人事件。
一つの殺人事件から芋づる式に判明する様々な事件。
アイスランドの小説は初めて読んだけれど、タイトル「湿地」のとおり、ほかの北欧小説のようにじめじめくらい感じがした。
たった1人の悪人のために、皆が苦しむ、しかも救いのない終わり。
でも現実もこれくらい厳しいものだよな、と思うと、この終わりを否定することはできなかった。
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4488013430
No.7:
(3pt)

タイトルのイメージそのままのジメジメしたミステリ

キャラクターの描きこみなど物語に華を添えるオカズは最小限で、捜査の過程が終始、淡々と綴られていく。 数少ないオカズの一つが主人公の刑事と娘の関係だが、この親子のサイドストーリーがなければ、本当に陰鬱で救いのない物語になっていた。 ただ、陰鬱だから腹にずしりとくるかといえば、そうでもなかった。 テレビの安っぽいサスペンスドラマと紙一重。
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No.6:
(3pt)

ウンザリするほど陰湿で陰惨なミステリ。

この作品だけでなく、北欧ミステリって、どうしてこんなに陰湿で陰惨なんだろうか?北欧の気候風土が影響しているのかな?鬱病患者が多くて、自殺者が多いというのも分かる。特捜部Qは、南方系のお騒がせ男アサドのおかげで、救われているけど。
それに、アイスランドという国でしか通用しない遺伝病が動機と言われても、「ああ、そうですか」としか言いようがない。
もう一つ、先に女性レヴュアーの方が上梓されているように、レイプ犯の子供を妊娠しても産むというのが理解できない。もしかして、アイスランドって中絶できない国なのですか?中絶できるにもかかわらず産んだ、という設定なら、これは作者が男性である故の女性への無知偏見、あるいは「女性はこうあってほしい」「こうあるべき」という希望で書かれたものだと思う。
主人公の私生活も最低。事件の捜査をするより、まず自分の子供をマトモにするべき。日本では、いくら頭が切れても、こんな警官は認められない。
退屈な休日の時間つぶしにはいいけれど、絶賛するほどの作品ではない。
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No.5:
(3pt)

まあ、気楽に読めます

私生活に問題をかかえた主人公が真実を追求する過程で救済を得るという、ある意味定番のストーリー展開。
ブラックダリアのような重苦しさはなく安心して読めますが、正直、物足りない面もあるので減点1。
終盤、大がかりな家宅捜索が行われて、衝撃の事実が明らかになる・・・・・・と思いきや、わりとどうでもいい結果だったので減点1。

あわせて減点2の星三つの評価です。
湿地Amazon書評・レビュー:湿地より
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No.4:
(3pt)

一気には読んだけれど

アイスランド発の警察小説(ミステリー?)で話題になっていると聞き、こちらのレビューでも高い評価だったもので読んでみましたが、、、

読みながら釈然としない部分がいくつかあったのですが、北欧情報に詳しい知人いわく「この小説はアイスランドだから成り立つのでは、という賛否両論のある小説だ」とのことで、そうそう、それだわ、という感じです。
アイスランドだから成り立つかも、ということを除いたとしても、ミステリーとしてここまで高評価かな?と少し疑問に思います。
北欧ミステリでも「特捜部Q」シリーズは大好きなんですが。。。

スウェーデン語訳からの重訳と知りましたが、訳自体が少し不親切な感じがします。アイスランド語とスウェーデン語なら近い系統の言語なので、違う系統の言語に訳されたものからの重訳よりは原文に近い風合いで訳せるかと思ったのですがどうなんでしょう。
訳者はヘニング・マンケルの作品を訳されている方ですが、私はヘニング・マンケルの訳もちょっと読みにくいので、自分が訳者の文章と合わないだけかもしれません。

ヨーロッパの中でもややマイナー気味の北欧諸国、その中でも最もマイナーかもしれない国の事情の片鱗を知り、アイスランドを知りたいというきっかけにはなるかもしれません。
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No.3:
(3pt)

まあまあの出来です

インドリダソンの作品を読むのはは3作目でした。

日本ではもうすぐ出版される予定の「緑衣の女」と、それに続く「声」をフランス語で読んでいました。この「湿地」は内容的にそれら2作の前に当たる話で、順序としては逆になってしまいましたが、作品の出来としては発表された順に良くなっていると思います。

インドリダソンの作品には派手なアクションシーンもハラハラドキドキのジェットコースター的な展開もありませんが、なにより興味深いのは、どこにでもいそうなごくありきたりの人々が引き起こす人間ドラマが描かれていることではないでしょうか。主人公のエーレンデュル自身がアメリカ映画に登場するようなスーパーマン的ヒーローではありません。作中の人物の誰もが業の深い悩み多き人たちで、誰もが過去を引きずって生きています。こうした救われがたい普遍的な人間像が単にアイスランドのみならず世界的に読者を魅了しているのではないかと思います。

私自身は以上3作の中では「声」が最上の出来だと思っています。ラストのページがなかなか閉じられませんでした。ぜひとも日本語に訳していただきたいです。
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No.2:
(3pt)

アイスランドの成り立ちに隠された事件の深層

アイスランド。2〜3年前に火山が噴火して国際航空線が大混乱したのはたしかあの島だった。「国」というよりも、火山と氷河、寒々とした不毛の「島」というイメージである。

知らない国の小説は、読んでそのお国柄を垣間見ることができれば、ストーリーそのものよりものめり込めることがある。この作品はその典型だと思う。

2001年、雨が降り続く暗い町。首都レイキャヴィクのノルデュルミリ(北部の湿地を埋め立てた住宅街)。物語の人間関係を象徴するかのようにジメジメとして陰鬱な情景描写は印象的だ。

レイプ、家庭内の倒錯した性、暴力、薬物中毒、親子の愛憎。事件の周囲はどの国でも変わらないものだ。そりの合わない捜査官同士で角を突き合わせながら真実にたどり着くというのも最近の警察小説にはよくある。物語の横軸にベテラン捜査官の家庭内事情が描かれ、ストーリーに膨らみをもたせるパターンである。同情を誘う犯行動機の悲劇性だってテレビ放映のミステリードラマでは定番になっている。

これだけであれば万国共通の平板な作品にとどまるところだが………。

実はこの作品の肝心なところはアイスランド国の成立ちそのものにあるのだ。「なるほどそういうことなの」と得心できる謎の核心がある。だから、アイスランド国の成立ちの特性とはなにか?をここで述べることはしない。

巻末に柳沢由実子氏の「訳者あとがき」と川出正樹氏の書評「灰色の物語― 節義と血讐を描くアイスランド生まれの警察小説」の二つの解説があるが、本編を読み終えるまで絶対に読んではならないとだけは言っておこう。わたしは途中でうっかり読んでしまったので、それ以降、謎解きの興味は半減してしまった。

ミステリー用には過剰な説明であり、あまり出くわしたことのない特殊ケースだった。
ただ、この解説がなかったなら、小説本文だけでは読み取れない。欧米人はある程度、常識なのかもしれないが………。おそらく作品の魅力は理解できず、平板な印象のままで終わっただろう。
お国柄を知りたいと思っていたものだから、謎の部分にとどまらずにアイスランドの諸般事情におよんだこの解説はそのものに価値があった。

先に読まれるとネタバレになるリスクがあるとしても、全く知識のない国の作品にはこういう特別な配慮が必要なのだろう。

蛇足だが、犯人のこの状況は殺人を実行する強い動機を生むものなのだろうか?殺人犯にメモ書きを残させたものは?………日本人の感覚からすると疑問が残るのだが、これもアイスランドの国柄なのか。
湿地Amazon書評・レビュー:湿地より
4488013430

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