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五番目の女
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五番目の女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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「刑事ヴァランダー・シリーズ」第6弾。ミステリー/警察小説としての本筋ではないのだが、ヴァランダーが父を喪い、娘は大人になり自立して自分の手を離れていくあたりの「中年男性の哀しみ」が胸にささる(それでも、父の死の前にともにローマ旅行ができたことは良かった)。 そういうところが本シリーズの魅力でもあるのだろう。 | ||||
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柳澤センセ、日本語おかしいです。 頭が痛くなります。 ヘニングマンケルの本では、これが一番面白かっただけに、本当に残念。 | ||||
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上巻読了。 今まで読んだ、ヘニング マンケル、柳澤由美子センセ訳では、一番面白い。 しかし、訳がやっぱりおかしい。 | ||||
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ヴァランダーは凶悪化する犯罪に、犯人追跡だけでなく、犯罪の原点を追い求め行動する。その献身を笑うかの様に、傭兵は人見境もなく人を殺し、建物を破壊し、あたり一帯を焼き尽くす、それが仕事・・それを命令する狂気の権力者達、そして姿が見えない闇の世界だけが潤ってゆく。 | ||||
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このシリーズを通して言えることですが、詳細に描かれる陰惨な事件の内容やそれを追う警察の地道な捜査の過程のリアルな描写などの背景にはある種の抽象的で象徴的、哲学的思想が色濃く流れている作品だと思いました。 個々の事件としての因果関係や犯行の動機は何かといった結論の辻褄合わせを求めて読むとあまり満足感は得られないかもしれないと思います。 社会的な正義や矛盾、道徳観念といった普遍的なテーマを読む側に突きつけて「そうなった時あなたはどうするのか」と問うている作品であり作者の狙いはまさにその考えさせることにあるのだろうと思いました。 | ||||
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殺人を肯定する気は全くないが、アンデルの最後の手紙に誰が何と答えられるのかと考えた。 | ||||
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プロローグのアルジェリアの宗教テロと思われる残酷な女性殺害、ベトナム戦争のゲリラのような壕の罠で串刺しになる第1の殺人、さらには傭兵をめぐる捜査の徹底追及といった物語の始まりからは、これまでのヴァランダーシリーズで取り上げられた国際紛争や人種差別問題が小説のモチーフとなっているのかと思ったが、これは肩透かしで、今回のテーマは女性に対するドメスティックバイオレンスとその私的制裁である。後者は、当時のスウェーデン社会で問題化していたと思われる自警団による暴力としても取り上げられている。 連続する残酷な殺人に対し、ヴァランダーをキャップとする捜査チームは同一犯による連続殺人であると考えながら、犯人像と犯罪の動機、被害者相互の関連性がつかめず、わずかな手がかりをしらみつぶしに徹底捜査していく。関連性がなく無駄になった手がかりと捜査にもかなりの紙幅を割いている。その捜査のディテールと各捜査官の役割、人物造形が巧みに描かれていて、捜査官の焦りと疲労感が臨場感を持って伝わってくるのはさすがである。 また、ヴァランダーの父や娘、恋人との関係といった私生活上の悩みが通奏低音のように語られるのも、小説のひねりとして相変わらず効果的だが、前編の「目くらましの犬」からヴァランダーは部下思いの優秀なチームリーダーとして活動しており、シリーズ初期のような型破りでルール違反を繰り返すイメージを払拭している。これは作風の変化というよりも、捜査官としての成長ということなのだろう。 | ||||
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なかなか繋がりにくく、接続してからiphoneの電源を一回落とさないとなかなかつきません。音が遅れて聞こえます | ||||
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相変わらず人物造形が見事である。マンケルはタンゴステップに続いて2作目。手がかりがどんどん出てきて捜査が進む小説も多いけど、この作品はなかなか進まない。 | ||||
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父親とのローマ旅行を終えイースター署に戻ったヴァランダーを待ち受けていたのは一人暮らしの老人の失踪事件だった。 そして時を置かず今度は花屋の店主の失踪事件が起こった。 やがて一人暮らしの老人は自宅の庭の濠の中で串刺しにされた状態で見つかり、花屋の店主は長いこと監禁されたうえ森の中で木に縛り付けられ首を絞められ殺されていた。 二人の男は残酷でむごたらしい手段で殺されていて意図的に人に見せ付けるように仕組まれていた。 そしてこの二つの事件の真相が解明されていない間に第3の殺人が起こった。 その男は生きたまま袋に入れられ湖に放り込まれ溺れた状態の死体となって発見された。 調べていくにつれ分かったことは3人の男たちはすぐには殺さずゆっくりと死なせる方法で殺されていた。 犯人は男たちの命をとることだけが目的ではなく苦痛を与えたかったのだ。 この被害者たちに共通しているのは残酷な性癖だった。 犯人はこの男たちが過去にやったことを、不公平にも決して法廷で裁かれることのない者たちを復讐の名をかり罰したのだ。 うーん、最初から犯人は知らされていたのだが、テロ事件や、傭兵の記述にすっかり惑わされて、そっち方面のもっと広がりのある犯罪なのかと思ったのだが、家族のいない孤独な女の単純な正義感による犯罪だったのか。なんだか、ちょっと物足りない展開だったが、でも面白かった。 しかし、事件の只中にあっても亡くなった父親や恋人を思いセンチメンタルな感情に浸り、ドラマのヴァランダーからは窺いしれない彼の心のうちが原作でははっきり記されていて意外だったわね。「濡れた魚」のラートと同様で好きな女にはメロメロなタイプの男みたいね。可笑しいのは恋人との新生活を夢見て不動産屋に紹介された家を見に行ってみたり、飼いたい犬を探しブリーダを訪ねてみたり、それも恋人の返事を待たずにね。まあ、独りよがりというか。可愛いわね。 でもわたしのタイプではないわね。 | ||||
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とても楽しく読めました。 「主人公が暗すぎる」「男性部下のキャラの区別がつかない」等のきらいはありますが、練りこまれたプロットとストーリーテリングの巧みさで、大変楽しめました。 私としては、同じスウェーデンの「ミレニアム」よりも2倍くらい良かったと思います。 | ||||
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待ちに待ったクルト・ヴァランダー刑事シリーズ最新作。 ますますヘタレてめめしくなってゆくヴァランダーなのに、今回もその憎めないキャラでぐいぐい読ませます。 「もうこんな仕事辞めたい・・・」 「カノジョと一軒家を買って犬を飼うんだ!」 が口癖のヒーローなんて、「おいおい!」って思ってしまうこともありますが、すごく親近感があって、現実にいそうな感じです。 家族関係のエピソードもいいんですっ。今回はひとつの節目をむかえましたしねっ。今後がますます楽しみです。 数あるシリーズものの中でも、毎回、中盤や終盤の破綻がほとんどなく、全体のバランスを高水準に保っている点はすごいと思います。 文章に(翻訳も?)品格がある、のかな。 そこはかとなく「誠実さ」を感じさせるミステリというのは意外に少ないものです。 結局は読書も「ウマが合うか、合わないか」。 私はヘニング・マンケルに一生ついて行きます(笑)。 | ||||
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本作はスウェーデンの地方警察イースタ署の刑事クルト・ヴァランダーを主人公とするシリーズ第6作とのこと。なるべくいろいろなものを読もうと、本書で初めてこのシリーズを読みました。1994年スウェーデン南部スコーネ地方のイースタ警察署が舞台になっています。スウェーデンというと北欧の一国であること意外あまりなじみのない国でした。設定が15年前ではありますが、連続殺人事件に警官たち自体がおののいて今後の社会治安を不安に思う場面など、犯罪にあふれているアメリカのミステリーを読みなれているとある意味古きよき時代を思わせる初々しさを感じます。捜査も大変地味でチームで、はっきり関係が否定されるまですべての可能性を捨てない手法で、本来警察の犯罪捜査はこのように進められるのだなとある意味リアリティがありました。スーパー警察官がいるわけではなく、あっと驚くトリックもありませんが、本シリーズの読みどころとしては、ヴェランダーを中心とした警察官の群像劇と主人公の内省、スウェーデン現代社会病理と犯罪捜査などを味わうことができる点だと思いました。 | ||||
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3年振りの新刊、今回も待った甲斐の十分ある力作です。 本シリーズの魅力は、勿論ストーリーの面白さがベースにありますが、端的で無駄が無く、それでいて行間に多くのニュアンスが滲む文章運びの素晴らしさもその一つであると感じています。 海外物の評価は翻訳の出来にも左右されますが、その点、本シリーズを担当されている柳沢由美子さんの訳は、作者と訳者の力量がマッチした好例であり、安心して遠いスウェーデンの物語に没頭することが出来ます。 その優れた文章力は、本文同様のシャープな語り口で記された「訳者あとがき」(実際はあとがきの領域を超えた判り易い解説)においても伺うことが出来、読了後の楽しみでもあります。 作年発表されたという第10作も含め、残るシリーズ4作品が引き続き高い質の訳で読めるよう、柳沢さんにはご健康に気をつけて益々頑張っていただきたいと願います。 | ||||
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スウェーデン・ミステリー界の大御所ヘニング・マンケルの<ヴァランダー警部>シリーズ第6弾。前作の、CWAゴールド・ダガー賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」海外編で第9位にランクインした『目くらましの道』から実に3年半、待ちに待った邦訳刊行である。 父親とのイタリア旅行を終えて、イースタ署に戻ったヴァランダーを待っていたのはスウエーデン南部といえどもスコーネ地方の日本の真冬のような気候と雨続きの日々に発生した連続猟奇殺人事件だった。元自動車販売業者で、詩を書くバードウォッチャーの老人が、竹槍の仕掛けられた濠で転落し串刺しにされて殺されているのをヴァランダー自身が発見。さらに押し込み事件があったものの何も盗られたもののなかった花屋の主人が数週間の監禁の後、絞殺死体となって木に縛り付けられているのが見つかる。プライベートでは、父親が突然死してしまう。楽しかったイタリア旅行の思い出にひたる暇なくヴァランダーは公私ともに忙殺されるのだった。 ストーリーは、ヴァランダーとお馴染みのイースタ署の面々の地道な捜査活動が綴られるが、タイトルの『五番目の女』との関連も含めて、上巻はもとより下巻の中ほどまで手がかりはもちろん、事件解決のめどすら立たない。そして3番目の犠牲者が・・・。 本書でも、このシリーズの例によって、犯人側の行動描写の挿入に謎解きの興趣とサスペンスをかきたてられ、ヴァランダー自身のなぜか笑ってしまうようなエピソードを楽しみながら、読者は、現代スウェーデンが抱える社会問題を背景にした、オーソドックスな警察捜査物語を、ヘニング・マンケルの巧みな筋運びでどんどんページを進んで飽きることなく読み進むことになる。 | ||||
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スウェーデン・ミステリー界の大御所ヘニング・マンケルの<ヴァランダー警部>シリーズ第6弾。前作の、CWAゴールド・ダガー賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」海外編で第9位にランクインした『目くらましの道』から実に3年半、待ちに待った邦訳刊行である。 父親とのイタリア旅行を終えて、イースタ署に戻ったヴァランダーを待っていたのはスウエーデン南部といえどもスコーネ地方の日本の真冬のような気候と雨続きの日々に発生した連続猟奇殺人事件だった。元自動車販売業者で、詩を書くバードウォッチャーの老人が、竹槍の仕掛けられた濠で転落し串刺しにされて殺されているのをヴァランダー自身が発見。さらに押し込み事件があったものの何も盗られたもののなかった花屋の主人が数週間の監禁の後、絞殺死体となって木に縛り付けられているのが見つかる。プライベートでは、父親が突然死してしまう。楽しかったイタリア旅行の思い出にひたる暇なくヴァランダーは公私ともに忙殺されるのだった。 ストーリーは、ヴァランダーとお馴染みのイースタ署の面々の地道な捜査活動が綴られるが、タイトルの『五番目の女』との関連も含めて、上巻はもとより下巻の中ほどまで手がかりはもちろん、事件解決のめどすら立たない。そして3番目の犠牲者が・・・。 本書でも、このシリーズの例によって、犯人側の行動描写の挿入に謎解きの興趣とサスペンスをかきたてられ、ヴァランダー自身のなぜか笑ってしまうようなエピソードを楽しみながら、読者は、現代スウェーデンが抱える社会問題を背景にした、オーソドックスな警察捜査物語を、ヘニング・マンケルの巧みな筋運びでどんどんページを進んで飽きることなく読み進むことになる。 | ||||
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