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邂逅の森



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【この小説が収録されている参考書籍】
邂逅の森
邂逅の森 (文春文庫)

邂逅の森の評価: 4.64/5点 レビュー 143件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.64pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全143件 141~143 8/8ページ
No.3:
(4pt)

神の死にゆく時代を描く

 直木賞受賞作としては、重厚でやや地味な大作だ。 明治から大正にかけて、東北の寒村にも近代化による価値観の変化が訪れる。この小説に描かれるように、それは近世社会の習俗を崩壊させていった。象徴的なのは、村々における神の死である。マタギの世界でも、鉱夫の世界でも、独自の神を頂き、禁忌と掟で堅固な小社会を形成していた。 経済と国家という近代の神によって、それらはことごとく否定されていく。そうした神の滅びの最後の場面に、自らもまた最後のマタギとして、主人公は立ち会う。 純愛、裏切り、兄弟愛、師弟愛、村のいじめ、上下関係のいじめ、夫婦の絆、親子愛、ドメスティックバイオレンス…。環境が変わって道具立てが変わっても、現代と人間関係はほぼ変わりないものが基盤になっていると気づく。 だが、神の死は必ずしも「善きもの」の死ではない。それは人間の新しい段階への覚醒をもたらす。ラストシーンは、21世紀・神無き時代に暮らす私たちの、自律への意志を象徴していると読み解きたい。愛の力がすべてなどという卑小な結論に結びつけるのではなく…。
邂逅の森Amazon書評・レビュー:邂逅の森より
4163225706
No.2:
(5pt)

最後は老人と山

阿仁のマタギ松橋富治は、地主の娘文枝と恋仲となったことから村を追われ阿仁鉱山で新大工として銅の鉱石を掘ることになる。新大工の年季明けとともに大鳥鉱山に移った富治は小太郎という見習い鉱夫の面倒を見ることになるが、熊撃ちに出かける小太郎を追っているうちに、富治の中のマタギの血が騒ぎ出す…明治、大正の雪深い東北の村を舞台にしたマタギの物語。大自然の中、山の神を信じひたすら熊を追い続ける男たちの物語。現在のマタギを描いた『相克の森』も良かったが、今回のほうがストレートに描かれている分感動も大きかった、『相克の森』の先祖たちの話?最後は老人と山
邂逅の森Amazon書評・レビュー:邂逅の森より
4163225706
No.1:
(5pt)

邂逅の森からぬけだせない。

マタギの話を読みたいと願っていたら・・・図書館から借りたこの本が、もうドンピシャ!こんなに厚い大作なのに、むさぼるように2日で読破。山深い、里の風俗、厳寒の森を縦横に歩き、走り、狩る!こんな男に生まれたかった。(女です。)
邂逅の森Amazon書評・レビュー:邂逅の森より
4163225706

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