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ネジ式ザゼツキー



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ネジ式ザゼツキーの評価: 6.00/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

ネジ式ザゼツキーの感想

読むのがしんどかった。序盤から中盤にかけて、よくわからないものを読まされている感じ。
御手洗潔シリーズは数冊しか読んだことないが後期はこんな感じなのだろうか?

しん
WCNZKBHI
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

御手洗シリーズのモチーフ溢れている作品なのだが

スウェーデンのウプサラ大学で脳の研究を続ける御手洗の許にエゴン・マーカットという患者が訪れる。彼は記憶障害を患っており、記憶を一定時間保つ事が出来ないのだ。
そんな記憶障害を持つ彼が書いた1つの童話『タンジール蜜柑共和国の帰還』。
それは天を突くほどの巨大な蜜柑の木をネジ式の関節を持った妖精たちがマーマレードを作って暮らしている国にエッギーという少年が紛れ込み、その世界を逍遥するといった内容だった。
このお伽噺でしかない物語を御手洗は事実に基づいて書かれた物だといい、さらにエゴン・マーカットの記憶障害の原因となった事件と失われた記憶を取り戻す手掛かりになると云うのだった。童話に隠された事件に御手洗潔が挑む。

久々の御手洗物らしい小説を読んだという感じだ。『タンジール蜜柑共和国の帰還』という奇妙な内容の童話について解析をする趣向は過去の作品『眩暈』を想起させ、この作品が好きな私にとってなんともたまらないワクワク感があった。
特にビートルズの歌が絡んでいるという件には驚かされた。これはビートルズ・フリークである島田氏にとって積年の願望をようやく果たしたのではないだろうか。
他にも旧作を想起させる箇所があり、人の五体を解体してネジ式の関節をもつ義手・義足をつけ、ゴウレムを作り上げるというのが今回の作品世界を彩るもう1つのモチーフなのだが、これなんかはデビュー作『占星術殺人事件』のアゾートがすぐに浮かんだ。

とまあ、ある種、永い眠りから覚めた御手洗シリーズの復活を宣言するような内容である本書。特に前半の『タンジール~』の解析の辺りはどんどん判明していく驚愕の事実にページを捲る手がもどかしいほどの面白さを感じたのだが、肝心の殺人事件の解明のあたりになるとどうも食指が鈍った。
疲れから来る睡魔もあったのは事実だが、なんだか事件が複雑すぎるのだ。明かされた真相もものすごく作られた感じがして、心の底から同意できなかった。殺された遺体の首がネジのように回り、外れ、転がっていく、なんとも唖然とする事件ではないか。しかし、それを論理的に解明しようとするために、無理を生じているような感じがした。
そして、やはり語り手が石岡以外では違和感があるのは否めない。御手洗がなんだか別人のように思えるのだ。エキセントリックさに欠け、すごく常識的な人物として立ち振る舞うその姿は消化不良感がどうしても残ってしまう。

▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

ネジ式ザゼツキーの感想

島田御大の作品はこれまで数多く読んできましたが、その中で最低の評価をしたのが「眩暈」
この作品はその「眩暈」と同じプロット。
汚染障害者の書いた妄想レベルの手記が、記憶障害者の書いたファンタジーな童話に置き換わっただけである。
要するに、冒頭で(どう回収するつもりなのかと思わせる)大風呂敷を広げ、それを論理的に推理していくという流れ。
確かに論理的といえるのだろうが、そのやり方は強引にねじ伏せるという表現がぴったり。
どう考えても御手洗の推理が「唯一無二」なものとはとても思えないのだ。
しかしそれを「当然」というように断言してしまう。
普通の読み手には追従を許さないようなある意味特殊な分野に対するスーパー薀蓄披露により、推理に対して「正当性」という鎧を被せているだけな気がする。
御手洗補正がかかっているだけで、よくよく考えれば説得力がないと言えないだろうか。
その割にその推理は、無理矢理辻褄を合わせているだけでこじんまりしているのだ。
御大の本来の持ち味といえば大技物理トリックではなかったのか。
これも島田荘司らしい作品といえばそうなのかもしれないが、私が作者に期待する作品ではないなぁ。

それにしてもこの作者のページ数の多い分厚い作品は冗長な部分が多過ぎないか。

梁山泊
MTNH2G0O
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ネジ式ザゼツキーの感想

これぞ島田荘司!というべき傑作じゃないでしょうか。この謎のメイントリック?と言うか、どうしてこうなったのか、という説明部分を読むと慣れない方はひっくり返って怒り出すかもしれませんが、これが島田荘司です。最高です。

なおひろ
R1UV05YV

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