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深い疵



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【この小説が収録されている参考書籍】
深い疵 (創元推理文庫)

深い疵の評価: 7.20/10点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.20pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(6pt)

かなり読みにくいです!

戦争が背景にあるので、歴史を把握していないと、かなり読みにくいと思います。
私の場合、歴史にも浅く?時代背景もよく分かっていないため、ものすごく読みにくい、というか、理解しがたくて
途中断念しそうなくらいでした。

終わってみれば、理解し難かった歴史よりも、登場人物主体の殺人事件だったので
「読みにくくて困るぅ~」と、思う方にはそれよりも事実?だけを追うのもいいのではないでしょうか?と、アドバイスしたいですね。

いま、「死体は笑みを招く」を読んでいる途中なので言えることですが
このコンビはなかなか良い感じです。
段階を経て築きあう関係って、読む側としても好印象です。

ももか
3UKDKR1P
No.4:
(7pt)

ネレの写真を見てファンになりそうです

最近やっとドイツのミステリーに触れることができました。やはりナチに起因する作品が多くなるのだろうなと思ってましたが、この「深い疵」もその例にもれませんでした。登場人物の人物の人間関係が複雑で後半からはゆっくりと読まなくてはなりませんでした。普通に面白かったです。別の作品も手にとります。

わたろう
0BCEGGR4
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

深い疵の感想

いやはや。久々に頭使って読みました。かなり重厚です。

久々の翻訳物を読んだ為か名前や人物の把握に苦労しました。
中盤までは登場人物ページをいったりきたりしていました。
ピア警部に至っては、最初勝手に"警部"だからと、男の印象で読み進めてしまっていて、
女性警部と把握した時は、日本の警察小説で女性の階級が高いものって少ないな。と、国の違いを感じていました。

著者に関しても男性作家だと思っていたのですが、
読書後に著者を調べたら女性作家だった事に驚き、
それで、女性のキャラが生き生きしていたのかと合点。
などなど、名前に然り、ドイツの事をまったくもって把握していない自分を改めていました。
そんな自分に対して、本書がドイツのご当地物といいますか、情景・歴史がよく描かれているのでかなり学ばされた本でした。ミステリを通して他国を感じられるのは良いです。

かなり緻密な構成でストーリー展開は良い意味で混乱。
全容が分かる後半は、もうなんか凄い事になってるな。と感じるしかなかったです。

オリヴァー とピアの関係も素敵で好み。人物把握が慣れた所で、他のシリーズを読もうと思いました。
個人的には本書はシリーズの雰囲気・下地を把握する魅力的な体験版と言った感じでした。

egut
T4OQ1KM0
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

深い疵の感想

邦訳の本としてはまだこれ一冊と言う本作。こちらのサイトでの高評価なレビューを見て手にとってみました。その高評価を裏切らない、非常に読み応えのある警察小説でした。
アウシュビッツを生き抜いたユダヤ人であり60年もアメリカの大統領顧問として活躍してきた著名人が頭を撃ち抜かれて殺される事件が起こり、司法解剖の結果被害者はナチだった事が判明するのですが、政治的な圧力がかかり捜査することを強引に止められてしまいます。
しかし第2、第3の殺人が続いて起こり、主役のオリヴァーはじめ殺人捜査課のメンバーが事の真相を追っていくのですが、捜査の過程や人物描写も素晴らしく、内容も深く重く読みかけると最後までやめることができませんでした。

ただ、シリーズの3作目だと言う事で、物語は独立していて面白いものの主役を含めた捜査陣の背景などが1作目からだともっと感情移入しやすかったかもしれません。

それにしても戦後の対応の違いをまざまざと見せ付けられた気がしました。同じ軍国主義に走り敗戦国となったにもかかわらず、ドイツと日本ではあまりにもその後が違いますね。
昨今の状況を見る限り、ただ臭いものに蓋をしてきただけの日本は、本当の意味で戦後の責任や反省をしてきたとは思えません。あんな時代にまた逆戻りするのではないかと、読み終わったときに思わず感じてしまいました。

登場人物も多く名前もなじみにくいので敬遠する方もいるでしょうが、ぜひ多くの方に読んでもらいたいと思いました。

たこやき
VQDQXTP1
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

深い! 面白い!

今や“ドイツミステリの女王”と呼ばれているネレ・ノイハウスの本邦デビュー作。本作品は実はシリーズ全5作の3作目で、日本では次には4作目が出版されるという。シリーズものなので、警察小説ではおなじみの組織の軋轢や人間関係なども読みどころではあるが、事件捜査ものとしてきわめて高いレベルで完結しているので、シリーズの途中から読み始めたという違和感はまったく感じなかった。訳者によれば「ノイハウスの真価が分かる」作品から日本に紹介しようということのようだが、本作品だけでいっぺんにファンになりシリーズ全部を読みたくなったのだから、その作戦はずばり成功したといえるだろう。
物語は、ホロコーストを生き延びアメリカ大統領顧問まで努めた著名なユダヤ人が射殺死体で発見されたところから始まる。現場には「16145」の数字が残されていた。さらに、司法解剖の結果、この被害者がナチス親衛隊員だったことが発覚した。そして、第二、第三の殺人現場でも「16145」の数字が残され、連続殺人事件へとつながっていく。果たして、犯人は、動機は? ホーフハイム刑事警察署捜査十一課のメンバーは暗中模索の捜査活動に乗り出して行くが・・・。
ドイツでは総計200万部を突破している警察小説シリーズの一作だけあって、実に面白いストーリーに驚嘆し、緻密な構成にうならされ、本当に読み応えがあった。
最近、スウェーデン、デンマークなどのミステリを読む機会が増えていたが、今度はドイツのミステリの面白さを発見した。ノイハウス同様に評価が高いフォルカー・クッチャーも含め、今後の翻訳出版が大いに楽しみである。

iisan
927253Y1

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