碆霊様を祀る、海と断崖に閉ざされた強羅地方の村々。

敗戦に志を折られた物理波矢多は、九州で炭坑夫となる道を選ぶ。

奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。

「神隠し――と云うより天狗攫いね。高尾山だし」 聞き終えた敦子は先ずそう云った。

雨の日には、読まないでください。

「死にたいん―です」「なら死ねよ」。娘を亡くし、妻だった人に去られ、十五年勤めた会社を解雇された。

他人の家とは何かが「ズレて」いる――。

ホームズ探偵譚の異色作「白面の兵士」と「ライオンのたてがみ」。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

昭和29年、夏。複雑に蛇行する夷隅川水系に、次々と奇妙な水死体が浮かんだ。

ホラーミステリーの名手による、素人探偵「物理波矢多(もとろいはやた)」シリーズ第3作。

山中に隠棲した文豪に会うため、高校の合宿を抜け出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。

ホラー小説マニアとしても名高い三津田信三が、「本当にぞっとした話」を厳選。

黒術師の右腕とついに直接対決!シリーズはいよいよ佳境へ! 超能力者を極秘で養成するダークマター研究所。

ミステリ×ホラーの名手が誘う新たな乱歩の世界。

バブルに沸く昭和後期。一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。

殺害現場から消えた一枚のメイプルリーフ金貨が臨床犯罪学者・火村英生を真相に導く。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

押し売り作家、夢の印税生活、書評の世界、ラノベ編集者、文学賞選考会、生涯初版作家の最期…。

初読はミステリ、二度目はホラー。この島の謎に、あなたもきっと囚われる。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。

「判決は、全員死刑。命をもって罪を償ってもらいます」 伊勢湾に浮かぶ、通称「海賊島」に招かれた10名の男女。

自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。

忌名は、いわば生贄だと? 「この忌名は、決して他人に教えてはならん……もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」 生名鳴(いななぎ)地方の虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。

本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。

1160年、平治の乱の後、源頼朝は平清盛によって助命される。

悪魔憑く牧師は妻子の首を持ち去り消えたそうだ。設計士・長坂が買い取った曰くつきの廃教会。

「まだ誰にも、一度も喋ってへん話がある」 拭えども魍魎(あやかし)は肌に滑り憑く。

小学6年生の優真は、父と死別後、母が再婚したお堅い義父となじめずにいた。

6歳の奈津江には、不思議な能力があった。誰かが失くしたものを探し出すことができるのだ。

いつの時代も「家族」は、やさしく、あたたかく、いびつで、おそろしい。

恐怖、また来る。デビュー作(日本ホラー小説大賞『ぼぎわんが、来る』)、戦慄の舞台裏。

瀬戸内にある波鳥町。

東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。

僕の殺人の邪魔をするのは誰だ! 孤立した島の中で次々に起こる惨劇。ここには僕以外にもう一人、殺人者がいる。

得体の知れぬ何かに追われ、助けを求めて遺仏寺を訪れた由羽希。

神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

十三歳で遊女となるべく売られた少女。“緋桜”と名付けられ、身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。

「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」 妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、大富豪の老人に告白される。

殺人を告白して死んだ推理作家のアリバイとは!? 新米刑事が思わず通う、鮮やかすぎる謎解き―― 時を戻すことができました。

作家の元に集まった五つの幽霊屋敷話。

蔵から発見されたのは、封印が施された三つの記録。それはすべて「家そのものが幽霊」だという奇妙な内容で―。

平成15年に発生した一家殺人事件。最有力容疑者である次女は薬物の過剰摂取のため浴室で死亡。

色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。

人に見えないものが視える。闇の中に、他人の恐怖が悔恨が苦痛が悲哀が―視えてしまう。

かつて花街だった古い町の実家に戻ってきた貴樹。書斎として定めた部屋の鏡を何気なくずらしてみると、芸妓のような女が見えた。

奈良の山奥、波美地方の“水魑様”を祀る四つの村で、数年ぶりに風変わりな雨乞いの儀式が行われる。

土地を支えていたのはミイラ化した人柱だった。

Iターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。

明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。

生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。

家裁調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプらしい。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。

作家兼編集者の三津田信三が紹介された男、龍巳美乃歩が語ったのは、旧家、百巳家での迫真の実話怪談だった。

緻密な伏線と論理展開の妙、愛すべきキャラクターなどで読者を魅了する、ミステリ界の魔術師・泡坂妻夫。

「あなたに、悪夢を」 ――火村英生シリーズ、最新長編登場! 「俺が撃つのは、人間だけだ」 彼は、犯罪を「狩る」男。