同情は美しい? それとも卑しい? 優しくたって、美人だって、幸せになるのは一苦労。第6回大江健三郎賞受賞作。

華やかでモテる女子高生・愛が惹かれた相手は、哀しい眼をした地味男子。

恋愛しないとだめですか?賞味期限切れの片思いと好きでもない現実の彼氏。どっちも欲しい、どっちも欲しくない。

“対男用”のモテ服好みなOL早希と、豪華な衣装部屋をもつ人気タレントのだりあは、幼稚園以来の幼なじみ。

幼い頃からチャイルドモデルをしていた美しく健やかな少女・夕子。

長谷川初実（ハツ）は、陸上部に所属する高校1年生。

黒田みつ子、もうすぐ33歳。一人で生きていくことに、なんの抵抗もない。

なんて小さな都だろう。 私はここが好きだけど、いつか旅立つときが来る――。

結婚という言葉を使わずに、言いたいことを言うのは難しい。

学校生活&受験勉強からドロップアウトすることを決めた高校生、朝子。

二十一世紀終盤。かの震災の影響で原発が廃止され、ネオンの煌めく明るい街を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

クラスでは目立たない存在の結佳。

僕はこの世界に左足から登場した―。圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

第153回芥川賞受賞作 「早う死にたか」 毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、 ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

いつになったら、私は自由になれるのだろう。恋愛小説の最高傑作。

極端に臆病な幼い有里の初恋の相手は、文房具屋で買った銀のステッキだった。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

誰とも比べなくていい。

今から100年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。

幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編！ 阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

殺し屋シリーズ最新作。世界で最も不運な殺し屋、ふたたび!! あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。

“わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家…きっかけはほんの些細な秘密だった。

憧れの家庭教師だった真壁が結婚を前に脅されていることを知り、僕は尻込みする彼にかわり探偵事務所に調査を依頼。

クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。

夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで――死んだ人間を食べる新たな葬式を描く表題作のほか、村田沙耶香自身がセレクトした、脳そのものを揺さぶる12篇。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

病弱で生意気な美少女つぐみ。

メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画」。日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。

男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。

地方都市の寂れた町にある葬儀社「芥子実庵」。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

ミステリ作家の「私」が住む“もうひとつの京都"。その裏側に潜む秘密めいたものたち。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。

「天から与えられた才能はどこへ消えた？」 舞台はヴィクトリア朝京都。

世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」で、 現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。

謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋—— 間取りの謎をたどった先に見た、 「事実」とは!? 知人が購入を検討している都内の中古一軒家。

別に出世なんてしたくない。自分らしい働き方を見つけるアンソロジー。