水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。

昔のことは覚えていない。未来のことも知らない。

上司のクサナギ大尉やトキノと戦闘機に乗り、空を駆けるクリタ・ジンロウ。

文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。

水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。

君はもう普通のパイロットではない。

百年の間、外部に様子が伝えられたことのない宮殿より取材許可を得て、伝説の島を訪れたミチルとウォーカロンのロイディ。

永遠に死なない子供のキルドレで戦闘機乗りのクサナギは、新しく配属されてきたチームで以前から憧れていた伝説の撃墜王に出会う。

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。

大人になれない僕たちは、空で戦うことしかできないのだ――永遠の生命を持つ子供たち「キルドレ」が戦争を請負う社会。

2113年の世界。

ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。

正体不明の人物からの奇妙な素行調査依頼。対象は無職の佐曾利という男だった。

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。

赤目姫とは、いったい誰なのだろうか?森博嗣知的エンターテインメントの傑作。

女にしては、美しすぎる。 パリの女優殺害に端を発する連続殺人。

チベット、ナクチュ。外界から隔離された特別居住区。

大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。

普通の家庭だったけれど、ちょっと変わった両親。

50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。

空には言葉がない。

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。

本職・探偵、副業・ライタ。飄々と生きる頚城悦夫。

人は無だ。なにもかもない。

聖地。チベット・ナクチュ特区にある神殿の地下、長い眠りについていた試料の収められた遺跡は、まさに人類の聖地だった。

妃真加島で再び起きた殺人事件。その後、姿を消した四季を人は様々に噂した。

とてつもなく大きな橋を支える巨大コンクリートの塊の中に、国家機密とされるシェルタがあった。

「それでも、人は、類型の中に夢を見ることが可能です」四季はそう言った。

西之園萌絵は、叔母を連れて白刀島までやってきた。

犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体“ZOKU”と、彼らの悪行を阻止せんとする科学技術禁欲研究所“TAI”。

天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。

失踪した後輩が通っていたお店は、毎回訪れるたびに場所がかわり、違った女性が相伴してくれる、いっぷう変わったレストラン。

建築学会が開催される大学に、γの字が刻まれたキウイがひとつ届いた。

あの夏、真賀田研究所でプログラマとして働いていた島田文子は、いくつかの職を経て、香港を拠点とする会社で職に就いていた。

エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る“メビウスの帯”構造の巨大なオブジェの捩れ屋敷。

小説であり、小説ではない。ミステリであり、ＳＦであり、ＳＳであり、詩作であり、そのどれでもない。

立ち寄った村の庄屋で用心棒を乞われるゼン。気乗りせず、一度は断る彼だったが……。

T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。

富の谷。「行ったが最後、誰も戻ってこない」と言われ、警察も立ち入らない閉ざされた場所。

鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。

「この赤い方が、ゾクダム・一号機、通称、赤い稲妻だ」黒古葉博士が指さした先には全長十二メートルの巨大ロボットが!遊園地の地下にあるZOKUDAMに配属されたロミ・品川とケン・十河の任務は、このロボットに乗り込み戦士として怪獣と戦うことらしいのだが…。

βと名乗る教祖をあおぐ宗教団体の施設・美之里。調査に訪れた探偵・水野は加部谷恵美たちと偶然の再会を果たす。

突然の敵襲、窮地に立たされたゼン。絶対的な力を前に己の最期すら覚悟しながらも、その強さ、美しさに胸が震える……。

彼女は病院にいる。館を離れ、あの家政婦から逃れ。

カイロ発ホノルル行き。エア・アフリカンの旅客機が、乗員乗客200名を乗せたまま消息を絶った。

イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。

関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。

西之園萌絵にとって、その夜は特別なものになるはずだった。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

十三歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。

祈りの場。フランス西海岸にある古い修道院で生殖可能な一族とスーパ・コンピュータが発見された。

気力というものを、私は認識できない。

探偵事務所への匿名の依頼は、あるホームレス青年の調査だった。 彼は穏やかで理知的な人物だが、社会に絶望していた。

この世は、すべて幻なのです。 現実なんてものはない。

N大学医学部に在籍する小鳥遊練無は、構内で出会った風変りなお嬢様に誘われて「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。

もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。