深夜の公園、デートを楽しむ男女の眼前に瀕死の女性が空から降って来た!「アクマ」と呟き、間もなく女性は死亡。

神津恭介を殺す―伊豆の郊外「懶惰の城」で隠遁生活を送る神津のもとに不穏な封書が!都内で発生した満員電車内の毒殺事件、衆人環視下のマンションでの死体消失事件、そして京都のホテルで起こった失踪事件と、相次ぐ怪事件への捜査協力を依頼された直後のことだった。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

眉目秀麗、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介。

野村絹枝の背中に蠢く大蛇の刺青。

“今宵、汝の娘は一人、水に浮かびて殺さるべし”紅霊教教祖の孫娘は、湯槽の中で血まみれとなって殺され、予言は的中する。

貴公子然とした容姿端麗の名探偵、神津恭介。世間にも名高き彼の下に、事件は絶えず舞い込む。

華やかな披露宴の席上、八百人もの出席者の眼前で新郎が刺殺された。

明晰な頭脳にものをいわせ、巧みに法の網の目をくぐる。ありとあらゆる手口で完全犯罪を繰り返す“天才的知能犯”鶴岡七郎。

邪馬台国はどこにあったか?君臨した女王・卑弥呼とは何者か?この日本史最大の謎に、入院加療中の名探偵・神津恭介と友人の推理作家・松下研三が挑戦する。

奥州衣川で非業の死を遂げた源義経。モンゴル帝国を築いたジンギスカン。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

平和そのものに見えた団地内に突如、怪文書が横行し始めた。

差出人不祥の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。

華やかな還暦祝いの席が三重殺人現場に変わった！　宮本音禰に課せられた謎の男との結婚を条件とした遺産相続が巻き起こす事件の裏には…。

複雑怪奇な設計のために迷路荘と呼ばれる豪邸を建てた明治の元勲古館伯爵の孫が何者かに殺された。

松下研三が古道具屋の店先であぶらを売っている時だった。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

真鍮で作られた檻の中に飾られた真珠の首飾り。世界に二つとない首飾りは、「人魚の涙」と呼ばれ、デパートで展示されていた。

カウンター席だけの地下一階の店に客が三人。三谷敦彦教授と助手の早乙女静香、そして在野の研究家らしき宮田六郎。

絶世の美女、源頼朝の後裔と称する大道寺智子が伊豆沖の小島・月琴島から、東京の父のもとにひきとられた十八歳の誕生日以来、男達が次々と殺される！　開かずの間の秘密とは…？（大坪直行）

英国史上最も悪名高い王、リチャード三世——彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか？　退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ【我、近く汝のもとに赴きて結婚せん】という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。

夏の軽井沢に殺人事件が起きた。被害者は映画女優鳳三千代の三番目の夫。

傷ようやく癒えた神津恭介のもとに一通の手紙が。「七福神を殺す」とワープロ文字が踊っていた。

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき―百人一首にも登場する伝説の歌人、猿丸太夫が詠んだ歌に秘められた謎。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

横溝正史没後40年記念復刊! 金田一の日常生活をも浮き彫りにする異色作 築地の橋下で発見された若い女性の変死体。

同じマンションに住む長谷川真佐子の依頼で、久しぶりに郷里を訪れた村田和子は、真佐子との不思議な縁の糸の存在を知る。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。

脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。

時は明治末期。政府重鎮の妻君・但馬夕とその家の書生・御萩慎之介との情死事件は起きた。

浅草六区のいんちきレビュー劇場『紅バラ座』の作者柳井良平の脚本による『メジューサの首』と題する怪しげな演目で、一座の踊り子飛鳥京子・霧島ハルミ・紀藤美沙緒の三人が、一つの目を共有する“三人の魔女”の役を演ずることになったのだった。

ごく普通のありきたりな家庭。夫がいて娘がいて、いたって平凡な日常―のはずだった。

首なし死体、密室、蘇る、死者、見立て殺人……。

ミステリーに殉じた作家を敬愛する4人による驚嘆のアンソロジー。巧緻に練られた万華鏡のごとき謎、また謎。

鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。

思い出は人を幸せにも不幸にもする――京都府警元刑事が始めた「思い出探偵社」をめぐる、切なくて懐かしいハートフルミステリ第二弾。

戦史を愛読し、実際の営利誘拐事件の裁判を傍聴する犯人。

講演中の救命医が爆破死傷事件に巻き込まれた。現場に駆けつけた救急救命士に向かい、彼が言う。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

長編に劣らず短編においてもカーは数々の名作を書いているが、中でも「妖魔の森の家」一編は、彼の全作品を通じての白眉ともいうべき傑作である。

銀座の路地にある酒場で、男がトランプ占いをしていた。男は弁護士の三浦に、奇怪な殺人事件が起こると予言した。

瀬戸内海に浮ぶ獄門島-南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続殺人事件が起こった。