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家守綺譚
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家守綺譚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全148件 61~80 4/8ページ
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話しがとてもおもしろかったです。 最近読んだ本の中では、かなりヒットでした。 友達にも、薦めています。 | ||||
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いやぁ、梨木香歩。こんな素敵な作家がいたんですね。 数年前、『イマジン/清水義範』を読んだ時以来の大感動! 宮部みゆきも角田光代もいいけど(このお二人も梨木さん同様、私と同年代の女性作家)、梨木香歩はまた全然違った意味で凄い。奥深い。 『裏庭』『西の魔女が死んだ』はよく新潮文庫の100冊とかに挙げられていて、私にとっては“その内読んでみるか”という作品でした。 尚且つ、梨木香歩の名前も“その内読む作家”として、頭の中にリスト化されてはいました。 そして、先日こちらAmazonで中古『家守綺譚』をふと買ってみたわけです。 しみじみ、ほのぼの、味わい深くあたたかく、各章の標題が表わす植物の名のように優しく麗しい文章で成り立っています。 今年もいろいろあったけれど、頑張って生きて来てこの本に出逢えて良かった、と思う様な素晴らしい作品でした。 (毎日仕事の昼休みに読んでいたせいもあり、本当に癒されました) 私的に、今年のベストテンの1位が決定いたしました!! 今、『村田エフェンディ滞土録』『春になったら苺を摘みに』を並行して読んでます。 前者は『家守綺譚』調なので興味が湧いて‥‥村田が『家守綺譚』に出ていたのは忘れてました。先程ほかの方のレビューで気付く。ますます『村田…』が楽しめそう。。 後者は、この人ならエッセイもきっと面白いに違いないという確信の下に‥‥実際面白い。 今後、全作品を読破していく事になるでしょう。 たいへん楽しみです。。 | ||||
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G大端艇部HPの部員日記で紹介されていました。ただし、主人公の親友があの世からときどき姿を現すときにボートを漕いでくる、というだけで、いわゆるボート小説ではありません。疏水べりの一軒屋での日々の出来事(花木の精霊や、河童、子鬼、竜なども続々出現)を綴った身辺雑記風物語。たとえばある章の、「縁側で釣りをしている。ときどき湖から疏水を通って鮎がやってくるのだ」というような書き出しからして、涼やかな風に吹かれる心地がします。一幅の山水画のような世界を、レトロ調の文章でじっくり読んで味わえる本。 | ||||
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村田エフェンディを経て、家守奇譚を読みました。 所々、村田が出てくるので微笑ましかったです。 私的には村田エフェンディの方が好きです。 ただ、私もいつか葡萄を勧められる場面がきたなら、 食べてしまいそう。 | ||||
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あらすじを読んで苦手なジャンルかと思われたが、これは読みやすい。さらさらと読めて後味も良い。 植物の名前を冠した短編が束ねられた形式。ふと見過ごしそうになる植物にも、細やかに目を遣りたくなる。 鬼も河童も死者も神も当たり前のように隣に在る生活が、ゆるゆるとした速度で描かれている。日の当たる窓辺でゆったりと読みたい良書。 | ||||
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梨木氏の作品には、「西の魔女が死んだ」以来触れていなかったが、 今回知人の薦めで本作品を読み、改めて氏の魅力に触れることができた。 主人公征四郎と、掛け軸の中からときおり現れる高堂。 ストーリーはこの二人を主軸とし、あやかし、物の怪、精霊たちと織り成す、 意表をついた、それでいて調和の保たれている世界を背景に進められる。 征四郎は魑魅魍魎に愛され、時には騙されてしまう少々情けない人物なのだが、 それを卓越した視点から見つめる高堂の眼差しには、生きているものにだけ向けられる 静かな愛情がある。 タイトルは、是非本作品を読んでから、味わって下さい。 | ||||
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舞台は100年くらい前の日本。親友の死後、その家屋の家守を任された主人公は、日々不思議な現象を体験します。庭に咲くサルスベリに懸想されたり、庭の池に河童が迷い込んだり。 もののけに振り回される日常に対し人並みに辟易するものの、結局は「まあそれもよかろう」とその現象を楽しんでしまう主人公の心ばえが読んでいて清々しいです。 また、話中で語られる怪奇譚が、いかにもありそうな出来事のように感じられるのが楽しいですね。化かされた狸にお詫びとして松茸をしもらったり、桜の花が散り際に女性の姿をして暇乞いに来たり、もしかしたら、昔はそんなことが当たり前だったのかなあ。昔の人には今の私たちには見えないものが見え、愉快な毎日を送っていたのかもしれない。この本は人間と自然がまだ未分化だった時代に読み手をタイムスリップさせてくれます。 科学技術の進歩により、世の中の不思議がどんどん解明されていく現代。そんな現代にあって、この小説の世界がなんとも居心地よく感じられるのはなぜでしょう。 個人的にはタローが初めて出てくる「都わすれ」が一番好きです。 | ||||
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梨木香歩さんの本は、ほとんど読みました。 その中で今のところの一番のお気に入りが、この本です。 犬のゴローちゃんに頬がゆるみます。満面の笑みを浮かべたり、鼻歌を歌いながら散歩に行ってしまったり、体をぶるぶるしたり。でも、仲裁なんかもこなしちゃう才能もあって。 掛け軸から当たり前のように出てくるお友達、ふきのとうを集めるコオニ。かっぱにたぬきに、和尚さん。皆、魅力的です。 穏やかに、食欲も刺激されてしまう本。何回でも読み返したい本。 | ||||
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何気贔屓にしている役者さんが来月この作品を朗読劇で上演されるらしく、読んでみました。 なるほど、この綿貫は当たり役。いわゆる霊的なものに振り回された経験をお持ちらしいのですが、作品の舞台と同じ京都の気脈を受けた育ちも大きな要因かと。 「ツリガネニンジン」で綿貫の住まいの近所に人康天皇陵が出てくるのですが、それなら気脈も強く怪異も多かろうと察せられます。 宮内庁は歴史上没地でもない所にわざわざ位の低い皇子まで担ぎ出して空の陵墓を建てて管理しているのですが、どうやらそれらは天皇家存続祈願の施術っぽいのです。風水で、気の噴出するいわゆるパワースポットに墓を建てるとその家は途絶えることなく繁栄し続けるそうで。 となると御陵の近隣は「気」の強い場所ということになりますよね。良く出来た設定だ。 草・花・鳥・獣・仔龍・小鬼・河童・人魚・死者…様々な異形の者が訪れますが、この作品の裏表紙の紹介文のようにそれら皆天地自然の「気」たちであり、綿貫のように「おや、来たか」程度のリアクションで受け入れるからこそ、彼らも顔を出し易いのだと思います。 顔見ただけで「ひえぇ〜出たぁ!」と大騒ぎされちゃあ、お互い付き合い辛いでしょう。 綿貫のように意識し過ぎず、されど敬意を払い好意を持ち続けていれば、長い人生のうち、作中と全く同じものではないにしても、それとわかる怪異と触れ合う「そのとき」が訪れ易くなるのでは、と推察しています。 気の利いた計らいであればあるほど、自然に受け入れられる形で来るので、気付かずに流してしまう場合も多かろうと思われますが、中には高堂のような亡き縁者の来訪を受ける方もきっと。 少なくとも、私はその一人。 ずっと「そういうことがあったら面白いな」と憧れる子供でしたが、今では綿貫と高堂のやり取りを読みながら自分に起こった怪異を懐かしく思い出す大人になっています。 「こういう作品が好き」という塩梅の心持ちをこそ、人ならぬ者たちは律儀に愛してくれるように思います。 | ||||
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庭の樹々や、生き物、 親しかった友が異形となって現れる、いびつな日常、 そういったものへの、愛、、あい?っていうか、うまい具合のつきあい方が、心地よい。 支配するでもなく、すべてを明らかにするでもなく、 契約社会にはないゆるやかな時間がただ流れています。 西の魔女、、よりも、こっちがすき。 きっと、梨木さんは、本来こっちなんじゃないかと思った。 読む季節は夏がいいと思って、レビューしてみました。 できれば畳の上で。日曜の午後に読んでほしい。 | ||||
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著者の作品は初めて読みます。 物書きを生業とする主人公。そんな主人公の少し魑魅魍魎を含んだ家守(留守番)の日々を、どこか懐かしい言葉遣いで描いています。 心地よい日本語、光景が目に浮かぶような鮮やかな情景描写、1日1日を締めくくるように登場する植物が印象深かったです。 物語に起伏はなく、終始一本調子で淡々と進みます。 その所為で、主人公に感情移入出来ないまま読了に至ってしまい、楽しめませんでした。 まるで、他人の自慢話を聞いているかのようでした。 一体型ではなく、盆栽を愛でる感じで読む、鑑賞型の作品だなぁ、と感じました。 | ||||
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正直言って、最初のページを立ち読みしたときには、 「うわ、なんかとっつきにくい雰囲気…」と感じました。 しかし、読み進めるうちに、美しくて幻想的で、どこか 懐かしい世界に見事に引き込まれてしまいました。 主人公の駆け出しの小説家綿貫は、湖で亡くなった親友、 高堂の実家に家守として住み始めます。 その中で、庭の草木との対話、親友高堂との再会、 衣を置き忘れた河童の童女や、ふきのとうを集める子鬼の出現、 下半身が鮎の人魚、信心深く魂魄を背負ってしまった狸、 白無垢を着て神の元に嫁入りする、縊死した少女・・・と、 さまざまな"綺譚"が起こります。 でもそんな不思議な出来事が、この世界では当たり前のこととして 受け入れられているため、素直に驚いている綿貫は後輩の編集者や 隣のおかみさんに呆れられてしまっています。 ちょっと前の日本は、こんな風に不思議な出来事を受け入れて、 共存していたのかもしれないなあ、と思いたくなりました。 | ||||
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静謐な世界であることは間違いないのですが 淡々とというか、感情移入しにくいというか、 得意ではありませんでした。 「西の魔女は死んだ」が好きで 本屋大賞で高評価だったので期待しすぎたのでしょうか。 | ||||
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怪異が特異なことでは無く 日常として描かれる 起きている出来事は、かなり奇妙なのに 一貫して、穏やかなテンションで綴られる 傑作であった 癒される作品だった 物語の時代設定はおよそ百年前 正直、その時代のことは おぼろげながら想像はできますが 実感はわきません 現代と地続きだが なかばファンタジー(異世界)的ともいえる この絶妙な空気感は素晴らしい | ||||
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裏庭が初めて読んだ本。そのときはあまり面白いと思わなかったですが。 だから長いこと梨木さんの本は手に取らなかった も一度呼んでみようかと思ったきっかけは、西の魔女が死んだ の映画にいたく感動したから。 絵本以外はほとんど読んだ。ファンタジーというものは、その人の頭の中の世界に共鳴しないと面白くない。つらいばっかりで。 この本のジャンルは何なんだろう、なんてくだらないことを考えながら、梨木さんの作品を一冊、一冊、読了するにつれて、どんどん梨木さんの感覚がわかってきて、どんどん好きに。 この本で完全にノックアウト。 漫画家の坂田靖子さんのファンでもある私は、坂田さんの<村野>という作品がダイスキなのですが それを思い出しました。 一つ一つの章を読み進めるのが勿体無い感じで。 いつも持って歩いて閑閑に読みたいくらい好きな本です。 | ||||
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シュールである。 何しろ、びっくりするような超常現象が、日常の出来事として普通に描かれ、 主人公はじめ登場人物の誰も少しも驚かない。 一節を引用する。 「狸に化かされた一件から、山寺へ上がる坂道は多少緊張するが、 狸も犬には弱いに違いないのでゴローがいると心丈夫である。」 その他、早世した親友が床の間の掛け軸を通用門にして現世と行き来し、 主人公が庭のサルスベリ(百日紅)に懸想される、など。 全編を貫いているのは、森羅万象、すべての存在に対する「畏怖、憧憬、情」といった 主人公の情動であり、特異な私小説とも言える。 子どもの頃、身の回りに溢れていた、不安な闇、精霊、妖精・・・・・ 長じるにともなって失ってしまった感受性・・・・ 何とも言えない、自身の内面に対する郷愁が湧いてくる。 | ||||
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時代は恐らく大正か、昭和初期ぐらい。 亡くなった友達・高堂の家で家守として暮らすことになった駆け出しの小説家、綿貫征四郎。 庭付きの田舎家と、自然や、怪異な生き物たちとの交友録。 作者の梨木さんがすごいなと思うのは、違う時代のことを、さも本人の綿貫が書いているように書けること。 変わった話ばかりだけど、短編として読んでもおもしろいし、全編を通じて読んでもおもしろい。 個人的に「村田エフェンディ滞土録」の主人公村田の記述があったのがうれしい。 そういえば、向こうにも高堂と綿貫は出ていたなと思い出しました。 | ||||
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草木に関連して、エピソードがあり、現代版の「夢十夜」のような雰囲気を醸し出している作品です。大好きです。 | ||||
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今市子の「百鬼夜行抄」と良く似ているし、 鏡花などの作品をネタにしているのがバレバレなのだが、 それでもこの小説の世界は楽しめた。 「梨木香歩=英国、ガーデニング、少女、魔女」のイメージが定着しているので、 新鮮な気持ちで読めた。 (日本庭園もガーデニングの一種かもしれないが) 「西の魔女が死んだ」は苦手だったのだが、この作品は結構良かった。 | ||||
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明治の時代、生活力の薄い文学青年を主人公とした 一種の怪奇譚。舞台を現代に置き換えれば、 単なるフリーターの妄想話になってしまうところ、 近代文学もどきの皮を被ることにより、 あの世とこの世とが曖昧に、飄々と同居する 独特な雰囲気を醸し出している。 なにより文体がいい。 延々と無駄話をしているようでいて 実は贅肉を削ぎ落とされた簡潔な文章である。 豊かな世界を描いていながら 一篇一篇が大変短いのがその証左である。 | ||||
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