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天使と罪の街



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【この小説が収録されている参考書籍】
天使と罪の街(上) (講談社文庫)
天使と罪の街(下) (講談社文庫)

天使と罪の街の評価: 4.00/5点 レビュー 26件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 1~20 1/2ページ
12>>
No.26:
(1pt)

カバーは確かに下巻だったけど…

まあまあキレイな状態で腰帯まで付いてましたが、さぁ読もう、としたら中身は上巻でした。受け取ってすぐ確認しなかったこちらも悪いのですが…
天使と罪の街(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(下) (講談社文庫)より
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No.25:
(4pt)

LAやVegas、その間の砂漠、すべてを体験したかのような気になれる

前作「暗く聖なる夜」で警察やFBIという組織を離れながらも協力して事件を解決したボッシュとマッケイレブだったが、本作はマッケイレブが移植心臓の不調で死去したところからスタート。

今回の敵は、生きていた「ザ・ポエット」。(これは冒頭で明らかにされるのでネタバレではないが、「ザ・ポエット」は先に読んでいないと本作は読めないと思った方がよい)。マッケイレブの死の疑惑からはじまったボッシュの捜査線とザ・ポエットにおびき寄せられたFBI捜査官レイチェルの捜査線が、中盤で見事に合流。

レイチェルはじめFBI側の官僚主義的で目の前の危機に鈍感な感じと今や警察官でもないのに渋いボッシュとが対比的に描かれる。

読みどころは、荒涼としたネバダの砂漠とトレーラハウスと売春の街のすさんだ風景での転回と、大雨で氾濫するロサンゼルス川での最後の闘いの場面。

私立探偵になって不自由だったボッシュが次作では退職者再雇用制度でLAPDに戻りそうだ。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.24:
(4pt)

自分をこの世に引き戻し、わが身を守るための喜びの盾を得たボッシュ

衝撃かつ感動のエンディングを味わった『暗く聖なる夜』に引き続き警察をやめたボッシュ2作目の本作は、新聞記者ジャック・マカヴォイを主役とする単発作品『ポエット』の続編でもあり、『わが心臓の痛み』の主役テリー・マケイレブに別れを告げる作品でもあります。
 特に『わが心臓の痛み』は、個人的にはこれまで読んだコナリー作品の中でも一二を争う面白さであり、その後ボッシュシリーズでの共演『夜より暗き闇』でも存在感を見せていただけに、本作でテリーに別れを告げなければならないというのは、なんとももったいない気がします。
 一方、『ポエット』からの続投となったは、マカヴォイ記者ではなくマカヴォイとともに殺人犯ポエットに迫るFBI捜査官のレイチェル・ウォリング。
 彼女の言動には少々イラっとさせられるところがありますが、さすがいぶし銀のボッシュだけあって、大人の対応です。
 そんなボッシュも、警察を辞め、ともすれば、世間から隔絶し世捨て人となりそうなところ、人生の晩年になって得た娘の純真さに触れることで、自分をこの世に引き戻し、わが身を守るための喜びの盾を得たと感じます。
 自身の娘の黒い瞳のなかに、おのれの救いを見たボッシュ。
 わが娘を愛し、彼女の世界観を愛す。彼女が世界を把握し、咀嚼している直截な方法を愛する。もちろん、彼女のそういう物の見方が長く続かないのは分かっており、それゆえ娘の見方を見聞きするひとときひとときが宝物のように大切になる。
 その思いは、自身が危機的状況に追い込まれた時に、娘はまだ自分を必要としている、娘のためにも生き抜かなければならないとの気持ちが沸き起こり、諦めず生にしがみつく最後の力を振り絞る原動力にもなる。
 娘に対するこのようなボッシュの気持ちは痛いほどに分かります。
 守るべきものができたボッシュの生きかたは、無意識ながらも大きく変わることになるのではないでしょうか。
 ともあれ、警察を辞めたボッシュの捜査姿勢は、警察時代に培われた「細部こそ重要。答えは常に細部にある。今は重要ではないと思えることが、のちに極めて重要なものであると判明することがある」との考え方に貫かれたもので、常にFBIの捜査より一歩前を進んでいます。
 ともに行動するレイチェルの活躍も、ほとんどボッシュの力によるもので、FBI内でレイチェルが評価されるようになったとしても、それは棚ぼたのように見えますね。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.23:
(3pt)

レイチェル邪魔するな

FBIの窓際女捜査官が邪魔で邪魔でどうにかしてもらいたい。ボッシュのおこぼれにあずかってるだけでして、これじゃ窓際に追いやられて当然でしょう。確か「スケアクロウ」にも出てたけど、共演者とすぐ寝るのはいかがなものか。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.22:
(4pt)

シリーズ10作目は(読者にとっても)ショックと怒りから始まる

ボッシュ・シリーズ10弾、加えてノン・シリーズ『ザ・ポエット』の続き。『わが心臓の痛み』等関連。
冒頭からショック!こんなのあり⁉ ……コナリーの非凡さを思い知った。
それと同時に不気味な恐怖感が漂う。コナリー作品は、前半は比較的退屈で終盤一気に怒涛の展開というのが多いように思うが、本作は序盤からどんよりといやな雰囲気だった。
『ザ・ポエット』では真犯人の動機が今一つはっきりしないまま終わったが、ここで念押しした印象。
ラストで明かされたエピソードは、読者の怒りとショックに対するせめてもの慰みとしたのか。
それにしても、かつてはそれぞれの後輩だった女たちのかわいげのないこと。レイチェルの後輩もさることながら、キズミン・ライダーも前巻あたりではすっかりでかい態度になっている。
ボッシュの、エレノアに恋焦がれる気持ちは冷めたよう。
ベガスにある仮宿の隣室女性の謎とかも今後明かされたりするのかな?(⇒次巻でキャシー・ブラックだと知る!)
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.21:
(5pt)

コナリーほどのプロット巧者はほとんどいない。

評者は、ハリー・ボッシュ・シリーズを、90年代からランダムで読んできた。
 本作『天使と罪の街』も2006年に読んだのだったが、すっかり忘れていて上巻を読み進みながらそのことに気が付いたのです。
 下巻を読み始め左遷されていたFBI捜査官レイチェル・ウォリングとボッシュが、ロサンゼルスで市警を引退したエド・トーマスが営んでいる書店の監視を始めるあたりからその後のストーリー展開の記憶がよみがえってきた。
 詩人バッカスが読んだ本の焼け残りからボッシュが次に狙いを定めたのがエド・トーマスだと閃くなどコナリーの細部にも拘るプロット作りの巧みさに瞠目しながらロサンゼルス川でのボッシ危機一髪まで読み進んでしまった。
 協力して親しくなったレイチェルと事件解決のあと会ったときに、ボシュが「俺は嘘をつかれるのが好きじゃないんだ」という一言で袂をわかつボッシュという男の性格描写などコナリーの独壇場だろう。
 評者は、少し以前より作品順でこのハリー・ボッシュ・シリーズを読んできたのだが、いまさらながらランダムで読んできたことを悔みながら本作『天使と罪の街』下巻を読み終えたのです。
天使と罪の街(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(下) (講談社文庫)より
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No.20:
(5pt)

14年ぶりに再読することになった。

ハリー・ボッシュ・シリーズの7作目『夜より暗き闇』まで読んできて8作目の『シティ・オブ・ボーンズ』と9作目の『暗く聖なる夜』は、読んだ記憶があり、10作目の『 天使と罪の街』(上)を、入手して読むことにした。  
 読み進むうちなんとなく読んだことがあるようなシーン(モハーヴェ砂漠で死体が見つかるところなど)に記憶があり、おかしいな~、と思いアマゾンの購入履歴を遡って調べたら2006年11月27日に、本書上下巻を購入していた。  
 本棚に見つけることはできなかったから多分処分したんだろう。  最近読んだこのシリーズもきっと何冊か過去に読んだのだのかも知れない。  
 もう14年も昔のことだから内容もほとんど記憶にないから初めて読むような気分で読み進むことができる。
 ボッシュがロサンジェルス市警を退職して私立探偵をして3年が過ぎようとするころ、旧友の元FBI心理分析官テリー・マッケイレブが「追い風」号上で急死した。  
 マッケイレブの妻グラシエラは、夫の死に疑問を抱きボッシュの家を訪れ、捜査を依頼する。  
 ボッシュは、まず手始めにマッケイレブの釣り船「追い風」号のなかに残してあるマッケイレブの多くのファイルから調べ始める。  
 マッケイレブが釣り船のチャーター客を迎えるときは相棒のバデイ・ロックリッジを伴うが、半日だけのチャーターをマッケイレブが受けたことがあった。  
 その客に不審を持ったマッケイレブが何枚もの写真を残していた。  
 ボッシュの捜査は意外な方向へ進んでゆく。  
 左遷されているFBI捜査官のレイチェル・ウォリング宛に送られてきたGPSからモハベー砂漠の中に10体もの殺された死体が見つかる。  
 犯人は、レイチェル・ウォリングと因縁のあるバッカスこと「ポィエット」である。  
 この犯人は、元FBI捜査官でテリー・マッケイレブとレイチェル・ウォリングの上司だった。  
 ボッシュは、マッケイレブが残したプロファイルから同じ現場へ行きFBI捜査官たちに尋問されて経緯を適当に話して事件に関与しないよう釘を刺されてラスベガスへ向かう。  
 さて、下巻での結末は、読んだはずの本なのに、わが記憶力の低下を喜ぶべきか悲しむべきか記憶の彼方であるから楽しみにしながら下巻を読むことにしょう。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.19:
(1pt)

初めて読んだが外れ。

まず、ストーリーに全く魅力を感じなかった。展開も事件内容も。
色々複雑そうな布石を打ち、散々興味をひいておいて結局この結末かよ、という感じ。
テレビの2時間サスペンス的。
事件の数は1つでいいからもっと深みのある内容にして欲しかった。

他の方が書いておられたように、訳も中学生の様なガチガチの直訳で、違和感を持ちながら読み進めるのは苦痛だった。
なぜこの訳者が選ばれたのか大いに疑問。

この作家の評価は高いので、他の作品も読んでみて感想が変わる事を願う。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.18:
(2pt)

久し振りのハリーボッシュ

以前このハリーボッシュのシリーズを読んだときは、展開が読めなくて、面白かった。10年たって、再びこのシリーズを読んだが、この本は、先が読めてしまうという単調な物語だった。まあ、残念な一冊。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.17:
(4pt)

面白かったです

マイクル・コナリー作品を読破しようとしています。この作品も楽しく読めました。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
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No.16:
(5pt)

これまた楽しめました

マイクルコナリーのシリーズを発表順に読み進めています。この作品も楽しめました。
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No.15:
(4pt)

いつもながらの高い質のハードボイルド

「ハリー・ボッシュ」を読み始めて、この作品でもう4作品目になる。3ヶ月で4作品ゆえ、かなり自分が面白いと感じて
いることは事実だ。主人公の元(今のシリーズでは)LA警察刑事ハリー・ボッシュの人間味豊かでかつハードボイルドな描写も
さることながら筋の展開が素晴らしくスピーディで、また推理を存分に楽しませてくれること、そしてどの作品も弛みのない
常に高品質を保っていることが素晴らしい。今回の作品は結構新しい作品であることもあり、過去の作品である
「ザ・ポエット」や「夜より暗き闇」といった作品をモチーフにして描かれているようだ。その意味残念だったのは、そういった作品の
前にこの「天使と罪の街」を読んでしまったこと。この作品も当然単独で充分楽しむことが出来たことは事実であるが、
もう少し順番に読んでおればと若干悔やまれる。今回は「わが心臓の痛み」で主役を張った(らしい)テリー・マッケイレイブという
FBIの心理分析官が心臓マヒで死んだことを怪しんだハリーの調査から話が始まる。この背景にテリーのもと上司のFBI捜査
官で連続殺人犯(これが以前の作品「ザ・ポエット」の作品で描かれているそうだ、これも既に購入済みで近々読破予定)
ボブ・バッカスの名前が浮かぶ。このバッカスはどういうわけか以前刑事ばかりを狙った殺人犯であり(これも「ザ・ポエット」に
描かれているはず)話は、同じくこのバッカスの元部下で今は左遷されている女性捜査官レイチェルと組んでハリーが捜査を
進めることで展開していく。充分面白い話だが、残念なのは、結局テリーの死亡は自殺であったことをレイチェルが知っていた
とハリーが知るくだり。なぜそういうことをレイチェルが隠す必要があったのか、ちょっと理解できぬまま終わってしまったのは
ちょっと心残り。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.14:
(5pt)

とてもよかったです。

ポエットにつながる事件、コナリーは読みみ出したらやめられませんね。
天使と罪の街(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(下) (講談社文庫)より
4062754932
No.13:
(5pt)

コナリー・ファン大感謝祭−−という印象の作品

もともと<ハリー・ボッシュ>シリーズは順番に読んでみて−−と言われることが多く、第1作「ナイト・ホークス」から順に読んでいき、どんどん面白さにはまっていった私。
第9作「暗く聖なる夜」を読んだところで、どうも第10作以降、<ノン・シリーズ>との関係が深くなってくる、との情報を得て、<ノン・シリーズ>を読んでから、第10作である本作品を読んでみたのですが、その方法で、大正解でした。

冒頭の登場人物欄には、「詩人(ポエット)」と「テリー・マッケイレブ」が掲げられており、それらは、<ノン・シリーズ>作品、「ザ・ポエット」と「わが心臓の痛み」の主要な登場人物であり、その2作品とクロスする作品か、と想像させます。

でも、それは「クロスする」などというレベルではなく、「ザ・ポエット」「わが心臓の痛み」それぞれの「続編」というべき関係の深さ。
つまり、両作品の内容を知っていないと愉しむことができない、と言えます。

このことは、本作品が、<ハリー・ボッシュ>シリーズの「新たな読者」を獲得するという点では、障壁かもしれませんが、コナリー・ファンにとっては「これほど嬉しい企画はない」と言えます。

是非とも、<ハリー・ボッシュ>シリーズを1作目から読んで、しかも<ノン・シリーズ>も読んでから、本書を−−という長々としたオススメをしてしまう、作品。
もちろん、シリーズを貫く、緊迫した展開は保証付き。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.12:
(5pt)

一気に読ませるストーリー

ヒエロニスムス・ボッシュシリーズ最新作。しかし、面白いなぁ、このシリーズは。初期の暗さ、まるでジェームズ・エルロイを思わすような救いのなさは薄れてきたが、ボッシュだけでなく、登場人物の描き方が非常に上手だ。
この作品も、一気に読ませるストーリーも去ることながら、ボッシュと捜査をともにする女性捜査官の描き方がいい。
ただ、初期のころのダークな感じも良かったんだけどな。今の方が万人受けするのは分かるけど。
エルロイの新作が出ないので、最近のお気に入りはコナリーとディヴァーだが、コナリーの方が好み。早く続きが読みたい。
天使と罪の街(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(下) (講談社文庫)より
4062754932
No.11:
(5pt)

一気に読ませるストーリー

ヒエロニスムス・ボッシュシリーズ最新作。しかし、面白いなぁ、このシリーズは。初期の暗さ、まるでジェームズ・エルロイを思わすような救いのなさは薄れてきたが、ボッシュだけでなく、登場人物の描き方が非常に上手だ。

この作品も、一気に読ませるストーリーも去ることながら、ボッシュと捜査をともにする女性捜査官の描き方がいい。

ただ、初期のころのダークな感じも良かったんだけどな。今の方が万人受けするのは分かるけど。

エルロイの新作が出ないので、最近のお気に入りはコナリーとディヴァーだが、コナリーの方が好み。早く続きが読みたい。
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4062754932
No.10:
(4pt)

小説のタブーに挑戦する大いなる布石作品

“ハリー・ボッシュ”シリーズ10作目。
導入部の掴みの凄さにぶっ飛んだが、
中盤は淡々とした感じ。
コナリー作品はドンデン返しが3転するのが普通だが、
本書は一回しかない。
本格推理小説としては物足りないが、
コナリー小説として、小説の常識を破壊する凄いアイデアが埋まっています。
そのアイデアは危険すぎるので、
本格展開してないが、
優生人類保護法案が可決され、
劣等な小説家を虐殺する時代が来た時、
たった一人生き残る小説家を選択せよと迫られたら、
それはマイクル・コナリーで決定だという、
世界一価値のある小説家としてのコナリーの存在を認める凄いアイデアが埋まっています。
コナリーよりイアン・ランキン やディーン・R・クーンツ の方が好きだと私は言ってきたが、
世界でたった一人生き残るのならコナリーを選ぶ。
全ての小説はコナリーの小説を楽しむ為の前座でしかないのだ。
本書には登場人物としてイアン・ランキン とディーン・R・クーンツ が出てくるのです。
イアン・ランキン とボッシュはすれ違って出会ってないが、
シリーズのレギュラーキャラのキズミン・ライダーは、
ディーン・R・クーンツ に出会っているのです。
実在する作家を登場人物にするというのは、
ジェイムズ・P・ホーガン 作品にアイザック・アシモフ が出てくるし、
ジョー・ホールドマン 作品にアーサー・C・クラーク が出てくるし、
単なる仲間内のお遊びに思えるが、
このコナリーの場合は、自分ではない作家を作品に取り込むことで、
他人の小説世界も取り込んでしまおうという気概を感じる。
今回は被害者が成人したおっさんばかりで、
まるでイアン・ランキン の世界である。
そしてラストはディーン・R・クーンツ のホラーの世界への扉が開かれることを期待させるとんでもない文がある!
イアン・ランキン がいなくても、
ディーン・R・クーンツ がいなくても、
コナリーが二人の世界を引き継いだ小説を書くであろう。
小説界最大の敵、著作権の壁さえコナリーは破るであろう。
世界一存在する価値があるのはマイクル・コナリーである。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.9:
(4pt)

早く次の作品を!

 マイクル・コナリー、荒業でボッシュ・シリーズと殺人詩人ポエット、FBIプロファイラーのマッケイレブの3者を纏め上げてしまいました。コナリー太っ腹です。でも、その分、ストーリー展開に粗さもあるような・・・。
 ラストに、ボッシュの新たなターニングポイントが来ることをほのめかしています。全12作で締めるというボッシュ・シリーズ、あと2作か。早く次を読みたいな。ファンはみんな思っているでしょうね。
 
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.8:
(4pt)

追うもの「善」と追われるもの「悪」がはっきりとした、現代ハード・ボイルドの秀作

恥ずかしながら、今年、前作の『暗く聖なる夜』を読んではじめてマイクル・コナリーという作家を知った。<ハリー・ボッシュ>シリーズなるものも知らなかった。本書でシリーズ第10弾にもなるそうだ。
『暗く聖なる夜』は、ロサンゼルスの古風なまでの正統派ハード・ボイルド私立探偵小説という趣が強かったが、本書は、緻密な仕掛けと壮大なスケールが融合した、“派手なサスペンス”に仕上がっている。
ストーリーは、『わが心臓の痛み』『夜より暗き闇』の主人公、元FBI心理分析官テリーの変死について、彼の妻からボッシュが調査を依頼されるところから始まる。時を同じくして、ネヴァダ州の砂漠から多数の他殺体が見つかり、『ザ・ポエット』の主人公のひとり、左遷中のFBI捜査官レイチェルが現地に呼び出される。これはかつて世間を震撼させた連続刑事殺人犯「詩人(ザ・ポエット)」の仕業だった。
やがてボッシュとレイチェルはラスベガスで出会い、共通の敵を追いかけることになる。
コナリーは本書で、コナリー作品・オールスターキャストの布陣をしいて、ノンシリーズの2つの傑作、『ザ・ポエット』と『わが心臓の痛み』に決着をつけたと思われる。
ともあれ、本書は、追うもの<善>と、追われるもの<悪>がはっきりとしており、なおかつ、二転三転する展開といい、一人称と三人称の効果的で巧妙な表現方法の使い分けといい、巧緻なプロットといい、ラストの対決場面の緊迫感といい、意外なほろ苦い結末といい、さすがは「当代最高のハード・ボイルド」シリーズの秀作である。
天使と罪の街(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:天使と罪の街(上) (講談社文庫)より
4062754762
No.7:
(4pt)

追うもの「善」と追われるもの「悪」がはっきりとした、現代ハード・ボイルドの秀作

恥ずかしながら、今年、前作の『暗く聖なる夜』を読んではじめてマイクル・コナリーという作家を知った。<ハリー・ボッシュ>シリーズなるものも知らなかった。本書でシリーズ第10弾にもなるそうだ。

『暗く聖なる夜』は、ロサンゼルスの古風なまでの正統派ハード・ボイルド私立探偵小説という趣が強かったが、本書は、緻密な仕掛けと壮大なスケールが融合した、“派手なサスペンス”に仕上がっている。

ストーリーは、『わが心臓の痛み』『夜より暗き闇』の主人公、元FBI心理分析官テリーの変死について、彼の妻からボッシュが調査を依頼されるところから始まる。時を同じくして、ネヴァダ州の砂漠から多数の他殺体が見つかり、『ザ・ポエット』の主人公のひとり、左遷中のFBI捜査官レイチェルが現地に呼び出される。これはかつて世間を震撼させた連続刑事殺人犯「詩人(ザ・ポエット)」の仕業だった。

やがてボッシュとレイチェルはラスベガスで出会い、共通の敵を追いかけることになる。

コナリーは本書で、コナリー作品・オールスターキャストの布陣をしいて、ノンシリーズの2つの傑作、『ザ・ポエット』と『わが心臓の痛み』に決着をつけたと思われる。

ともあれ、本書は、追うもの<善>と、追われるもの<悪>がはっきりとしており、なおかつ、二転三転する展開といい、一人称と三人称の効果的で巧妙な表現方法の使い分けといい、巧緻なプロットといい、ラストの対決場面の緊迫感といい、意外なほろ苦い結末といい、さすがは「当代最高のハード・ボイルド」シリーズの秀作である。
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