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(短編集)
ジョーカー・ゲーム
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ジョーカー・ゲームの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全236件 101~120 6/12ページ
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「このミス」や週刊文春のミステリーランキングで08年度の上位に常に位置づけされている作品だ。日本陸軍の中に創設されたスパイ養成期間 「D機関」。その指揮官である「魔王」こと結城中佐とその部下達の活躍を5話の短編に纏めている。もともと日本文学 の中でなかなかスパイものの名作が少ないこともあってか、この作品への評価は軒並み高い。作品そのものの持つ 雰囲気やストーリー展開は、ブjライアン・フリーマントルの近いように思う。それぞれにストーリー性や謎解きも加わり、いい味と 上質のエンターテインメントに仕上がっていることは事実だ。然しながら、もともとスパイもので文学性とエンターテインメントとストーリー 展開の上手さでいつもあっと言わせてくれる英国文学に比べるとまだまだの領域と思うけどなあ。 | ||||
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陸軍内に設立されたスパイ養成学校『D機関』を舞台にしたスタイリッシュな本格スパイ小説 「魔王」と呼ばれる結城中佐の元に集められた精鋭たちがさまざまな条件下で諜報活動に挑むというお話。 頭の切れるスパイたちの優秀な仕事ぶりにたちまち引き込まれました。 スパイ小説は小難しいという印象がありましたが、ミステリ要素もあり、連作短編スタイルで読みやすかったです。 | ||||
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戦前の日本に一時期存在したスパイ養成学校「陸軍中野学校」。その学校と受講生をモデルに、この小説は組み立てられている。日本では珍しいスパイ小説である。非常に面白い内容であり、一気に読める。本書は、文庫名の「ジョーカー・ゲーム」を含め、全5作の短編で構成されている。全ての作品に登場するのが、日本陸軍内に設けれた秘密組織「D機関」とその創設者兼指導教官である結城中佐である。結城中佐の教え子であり部下の機関員が、東京、横浜、ロンドン、上海で活躍する姿が描かれている。本書に出てくるD機関での指導内容は、戦前に実在した中野学校の教えと重なり合う。同校については、「秘録・陸軍中野学校 (新潮文庫)」で詳しく紹介されている。 本書の解説は、作家佐藤優が執筆している。「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)」で一躍有名になった元外務省主任分析官である。佐藤優はモスクワ在勤時代に中野学校の創設者である秋草俊少将の墓前に手を合わせている。秋草少将は1945年8月15日にソ連軍に投降し、モスクワに移送される。1948年12月に内務人民委員部(NKVD)特別法廷で有罪と認定され、刑務所に収容される。翌1949年3月、病死。享年54歳であった。本書は、インテリジェンス大国であった戦前の日本の姿を今日に紹介する貴重な作品となっている。そしてスパイの生き様を我々に教えてくれる。本書で紹介されている「優れたスパイとは、己以外の全てを捨て去り、愛する者を裏切ってなお、たった一人で平気で生きて行ける者たちのことなのだ」というスパイ像が印象的である。 本書は、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞している。(2013/5/6) | ||||
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戦前の日本に一時期存在したスパイ養成学校「陸軍中野学校」。その学校と受講生をモデルに、この小説は組み立てられている。日本では珍しいスパイ小説である。非常に面白い内容であり、一気に読める。本書は、文庫名の「ジョーカー・ゲーム」を含め、全5作の短編で構成されている。全ての作品に登場するのが、日本陸軍内に設けれた秘密組織「D機関」とその創設者兼指導教官である結城中佐である。結城中佐の教え子であり部下の機関員が、東京、横浜、ロンドン、上海で活躍する姿が描かれている。本書に出てくるD機関での指導内容は、戦前に実在した中野学校の教えと重なり合う。同校については、「秘録・陸軍中野学校 (新潮文庫)」で詳しく紹介されている。 本書の解説は、作家佐藤優が執筆している。「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)」で一躍有名になった元外務省主任分析官である。佐藤優はモスクワ在勤時代に中野学校の創設者である秋草俊少将の墓前に手を合わせている。秋草少将は1945年8月15日にソ連軍に投降し、モスクワに移送される。1948年12月に内務人民委員部(NKVD)特別法廷で有罪と認定され、刑務所に収容される。翌1949年3月、病死。享年54歳であった。本書は、インテリジェンス大国であった戦前の日本の姿を今日に紹介する貴重な作品となっている。そしてスパイの生き様を我々に教えてくれる。本書で紹介されている「優れたスパイとは、己以外の全てを捨て去り、愛する者を裏切ってなお、たった一人で平気で生きて行ける者たちのことなのだ」というスパイ像が印象的である。 本書は、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞している。(2013/5/6) | ||||
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スパイ養成のための秘密組織、D機関に所属する者たちが活躍する連作ミステリー。 読みやすく話の作りも上手いが…特に印象に残らない。各所で評判が良いようだが、私にとっては可もなく不可もなし。 | ||||
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このシリーズは全部読んでいますが、1作目の最初の作品がいちばん印象に残ってます。 面白かった! | ||||
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暇つぶしのつもりで、義妹から借りた本を読んでみたら、予想以上の面白さで、一気に読んでしまいました。 世界大戦前頃の日本を舞台にしたスパイものなのですが、派手なアクションはほとんどなく、「諜報活動で、一番やっては行けないことは、死ぬこと、殺すこと」と言っている程なので、007と対局にある、スパイものというよりストイックなインテリジェンスものといった小説です。 | ||||
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アクションをほとんど省き、謀略のみでストーリーを作った短編集。切れ味良く、小気味良く読みすすめられました。 目立つために決して「殺さない・死なない」(死は最も目立つ行為の一つだから)という主義、結城というスパイマスターのキャラがたっていること等、スプラッタが嫌いな方にもお勧め。 | ||||
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面白かったです。さらっと読めた感じではありますが、ストーリーはきめ細かい仕掛けがあったと思います。007、ジェイソン・ボーン、ミッション・インポッシブル等の派手なアクションとは違う、スパイ物を楽しみたい読者にはお勧め、ということは、全体を通して地味ということでもあります。 | ||||
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「死ぬな、殺すな」、 グロテスクや、残酷が大の苦手のわたしが、夢中になって読みふけりました。 怖くありません、だいじょうぶですから、、、 続編が読みたくなる、きら星のように輝く、まさに異形のスパイ小説。 | ||||
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本書のスパイたちは、戦時中の日本が国民に求めていたことと正反対のことをやってのける。 それは、スパイの特性上、透明な存在でなければいけないこと、誰とも群れないでいることも大きいと思う。 一番、印象に残っていることは、自殺が最悪の選択だということだ。 自殺をすることで存在が公になり、それまでの諜報活動が無駄になる可能性があるからだ。 フィクションでありながらリアリティがあり、違和感がない。 最後までスパイの世界に浸ることができる。 | ||||
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スパイ物…といってもハードボイルな スパイ小説ではなく地味(?)な インテリジェンス・ミステリー。 短編のためさくさく読める。 出てくる人物の能力が若干チートっぽいところも あるけれど、その辺がメインではなく、 あくまで知略である所に主眼が置かれているので それほど気にはならない。 | ||||
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恥ずかしながら、作者柳広治については、旧友鈴置君のFaceBookの記事で始めて知った。いやあ、面白かった。これまでの日本のミステリー、スパイものに欠けていた、スピード感とインテリジェンシーが短編の連作に凝縮している。 非常に硬質で、ある意味男臭いはずなのに、うっとおしくない。余計な贅肉が一切ないせいか、オトコくさいと言っても、北方のハードボイルドとは、随分異なる。この緊張感は、ちょっと、癖になるね。ヨーロッパの香りもして。 ただ一点。余計な部分のないテンポの良さが快感だけど、その代わりというか、人物への踏み込みは少ない。かすかに垣間見えるところから、それぞれの登場人物の人となりを、思いや心を慮るほかないのだが。そのほんのかすかな人物像のどれもが魅力的なだけに、ヒトとしての魅力をもう少し知りたいと思うのは贅沢というものかしら。 D機関シリーズは第三巻のパラダイス・ロストまで出ている。第二作のダブル・ジョーカーもまだ手に入れてないが、代わりにと言うか、柳の他の作品に手を出している。 魅力的な作家を知ることができたよ。修ちゃん、ありがとうね。 | ||||
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舞台は第二次大戦中に陸軍に設けられた架空のスパイ養成学校である「D機関」。 たとえ、敵に捕らえられて、拷問を受けることになっても、少しも恐れることはないと結城中佐は部下に言う。 「人の心を叩き潰すのは、苦痛そのものではない。苦痛への恐怖心、内なる想像力だ。苦痛への過大な恐怖心さえ克服すれば、拷問自体はなんら恐れるものではない」(p.124) 自分の内側から生まれる「恐れ」を克服すれば、困難な状況にも逃げないで立ち向かうことができる。 コーチングの名著として読んでも楽しい。 | ||||
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タイトル通り。 この小説の肝は、「現実感」(リアリティ)ではないだろうか。 フィクションであるので、一部荒唐無稽とも言える描写も当然ある。 だが、そういった描写があって尚、この小説には妙なリアリティが、確固たる物として存在するのだ。 特定の主人公がいない、連作短編形式でテンポ良く紡がれる物語の中に登場する人物達、 そして発生する事件、その真相、それらのどれもが「ありえそうな雰囲気」を醸し出している。 無論、あくまでそえは「雰囲気」であり、実際にはどうであるかを突き詰めていけば、 噴飯物の荒唐無稽さであると断じられる事になる部分も多々あるのだろう。 だが、この小説は、そんな風に突き詰めていこうとする気を失わせる、そんな「雰囲気」に 満ち溢れている。一種の「空気」を発生させ、上等な酒を呑んだ時にそうなるように、 それを酒であると意識せずして酩酊に陥っているように、この作品は読む人間を ぐいぐいと物語の中へと引きずり込み、酔わせていく。 筆致であったりと言った、細かい分析は、素人故にできない。 舞台装置であったりの配置の妙なのかもしれないが、その辺りも詳しい分析はできない。 だが、厳然としてこの作品には「雰囲気」がある。それだけは、実感として断言できる。 そんな「ありえそうな雰囲気」の中で「ありえない事」をやってのける、各話に登場するスパイ達が、 また揃って「カッコいい」。その誰もが、どのような困難に相対した時であろうとも、 「自分ならこの程度のことはできなければならない」という強烈なまでの自負心と、 己の中に叩き込んだスパイとしての”技術””知識”でもって切り抜けていく。 「ありえない事」をやってのけるのだから、そんな彼らも「ありえない人間」で あり、実際にそう描かれている。 それでも、彼らは「超人」ではない。「超人」としては描かれない。 ”魔王”の異名を持つ結城中佐ですら、それは変わらない。 「ありえない人間」つまりは(良い意味での?)「ヒトデナシ」ではあっても「人を超えている」ようには、 決して描かれていない。 だが、だからこそ「カッコいい」と、そう素直に思えるのだ。 だからこそ、「ありえそうな雰囲気」が生まれ、酩酊させる「空気」が生じ、 ぐいぐいと物語に引き込まれるのだ。 素人批評としては、せいぜいそんな風に「思う」のが精一杯である。 先にも述べた通り、連作短編形式で、各話には(少なくとも第一作である「ジョーカー・ゲーム」時点では) 直接の繋がりもないので、気軽に一話ずつ読み進める事も可能だ。 故に、忙しくて最近小説とか読む時間が・・・という人にもオススメできる。 ・・・とはいえ、これもまた先に述べたように、グイグイと引き込まれる物語に はまってしまえば、いつの間にか時間が経っていた、などという事になる可能性も 十分考えられるので、そこの所は要注意だ。何故なら自分がそうなったからだ(笑)。 シリーズ続刊も早速注文した。届くのが楽しみだ。 | ||||
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時は第二次大戦前夜、大日本帝国陸軍内部にD機関と呼ばれるスパイ養成学校が極秘に設立された。 D機関を発案し実質ひとりで作り上げたのは、かつて自らも伝説的なスパイであり「魔王」とあだ名される結城中佐。D機関では超絶的な頭脳の持ち主ばかりが集められ合理主義の彼らは陸軍内部で嫌われ異端視されていた。 ちょっとマンガっぽい感じもしますが文句なく面白いです。そんなうまくいくかと ちょっと思う時もありますが娯楽小説は大なり小なりそうであり、 面白さとのトレードオフとして許容範囲です。 五編ありますがその中の一編『ロビンソン』… 結城中佐の命令でロンドンに潜入していた伊沢はスパイであることを見破られ イギリスの諜報機関に拉致監禁されてしまう。その時、伊沢はロンドンに立つ前に 結城から餞別に何の変哲もないロビンソン・クルーソーの小説を渡されたことを思い出す。 結城中佐が暇つぶしのためだけに渡したとは思えない。あれは一体何の意味があったのか? この状況に役に立つのか? | ||||
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スパイ小説じゃなくて、スパイ設定のミステリーだったので、 とても面白かったです。 とても堅苦しく難しくなりえる設定説明のはずなのに、すごく読みやすいし、 謎解き部分も意表をつかれる展開で、 さらに結城中佐で全体をかっこよく締めてて、あっという間に読み終えました。 結城中佐の口癖の”スパイとは、見えない存在だ。”とある様に影のように静かな小説です。 | ||||
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柳広司さんの本は初めて読みました。 スパイものの短編集という初めてのジャンルでした。 あらすじを読み、結城大佐がどれほどすごい人なのか、 どのようにそのすごさが表現されているのか、 期待しながら読みましたが、 イマイチ伝わりませんでした。 どの話もそれなりにはおもしろいのですが、 淡々と読み終わってしまいました。 短編ですので仕方ないかもしれません。 | ||||
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2008年に大ブレイクしたんですね。全然知らなかった‥。 文春も長く目を通していますが、 書評やランキング見ているわりには記憶していないものですね。 面白かったです。普通に。 でもちょっと違和感があったのは、戦時中の陸軍の中に組織されたD機関という 設定。 戦時期から戦後史にかけての本をかなり読んでいるので、 時代設定の書き込みが足りないように思えて、リアル感が圧倒的に少ないんですよね。 戦時期の「御国の為に命を捧げろ」という風潮へのアンチテーゼとして D機関を設置しているとしても。 なんだろうスパイの緊迫感が全然せまってこない。 昭和15年と書かれているけど、現代的な軽さを感じるんですよね。 人物も背景も。 寝る前のエンターテイメントとしては面白かったですよ。 あとスパイ小説初心者にはおすすめかな。 | ||||
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2008年に出た単行本の文庫化。 5本を収める短編集。 戦時中に極秘裏に設置されたという(架空の)スパイ養成機関を舞台としたミステリである。 超人的な記憶力や推理力、演技力を持つ登場人物たちがおもしろい。非常に魅力的だ。彼らの格好良さが前面に押し出されたストーリー展開で、漫画のような印象を受けた。 しかし、ミステリとしてはイマイチ。たいした謎じゃない。 解説がひどい。 | ||||
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