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ノルウェイの森



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ノルウェイの森の評価: 3.82/5点 レビュー 812件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全812件 421~440 22/41ページ
No.392:
(3pt)

大学生の日常を通して投影される、特殊な感覚

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの上巻です。分量は302ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベと彼を取り巻く主要な登場人物がすべて登場し 複雑なドラマが始まり、展開されます。 きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで春を迎えて世界にとびだしたばかりの 小動物のように瑞々しい生命感を体中からほとばしらせていた。」 「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、 それが細かく震えているのが見えた。」などです。 内容について語るのは難しいです。現実的かどうかと言われれば、 非現実的だと思います。ただ、まったく否定できるものではなく 誰もが持っている感情を、小説という作られた舞台を通じて表現した作品、 という感じでしょうか。 その感情に共感できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.391:
(5pt)

特別な時期に読むべき特別な小説

今からもう、10年以上前、大学生の時に読みました。そして、折にふれて、何年かに1度読み返しています。村上春樹の他の小説も大好きでよく読みますが、この本だけは本当に特別です。若い時に読んで本当に良かったと思いますし、読み返すと新たな発見とともにその時の感情がよみがえってきます。そして、小説と同じように、過ぎ去った時間を思い、過ぎ去った時間はもう永遠に取り戻すことができないことを実感します。いろんな作家の作品を読んでいくと、その人がその時にしか書けない作品というのがあることがわかります。そして、多くの作家は、大体初期の頃、そのようなその人にとって最高の作品を残し、後は何作書いてもその作品を超えることができないということが多い気がします(才能を出しきったというか、才能が枯渇したというか……)。村上春樹はそのようなことのない稀有な作家(それは村上春樹の生き方自体にも表れていると思います)ですが、それでも、この「ノルウェイの森」は、村上春樹にとって、そのような作品なのではないかと思っています。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.390:
(1pt)

村下春樹は、最低のゴミだ。

村上春樹なんかを、なぜ読むのか? なぜベストセラーになるのか?
そんな日本人は、普段いかに本を読んでいないかが分かる。
村上春樹だけをちょっと読んで、それを過大評価するのは間違っている。
もっと良い作家、もっと面白い本は、いくらでもあるのに。
西洋かぶれの、軽薄で安直な村上春樹は、日本のゴミだ。
ノルウェイの森(上)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森(上)より
4062035154
No.389:
(3pt)

美しい文体だが分からない

夏だし、何か深みのある作品に触れたいと思い、まだ読んだことのなかった村上春樹の作品の代表作の上巻だけを読んでみた。アマゾンでも高評価だったし。 読んでみて、何よりも引きつけられたのは、表現力の豊かさで、私の薄い読書体験の中でも、最もきれいで、思わず情景が浮かぶ表現を使う作家だと思った。 内容の深さという点は、よく分からない。何を言いたいのかが分からない。小説も芸術作品の一つだから、論理性よりも、自らの感性で感じるものなのだから、分からないと思うのも当たり前なのだが。 分からないなりに、考えてみる。 「歪み」と表現されているように、何か社会とうまく付き合えなくなった人に焦点があたって物語が進行していく。でも、主人公のワタナベくんはその、社会とうまく付き合えなくない人に魅力を感じ、愛するようになる。精神的におかしく、壊れてしまうのは、決して本人たちが悪いのではなく、世間、社会の方に何か「歪み」があるのではということを暗にほのめかしている作品、ということは言えるのかもしれない。 分からないなりに。村上作品を一度だけ読めたことが、私の人生経験にとっては、何か自信になる気がする。だから下巻も読んでみるが、感想は変わるかも知れない。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.388:
(4pt)

ノルウェイの森

等身大の人物たちがそれぞれの人生のなかで問題を抱え、悩み苦しみ、喜び、幸せを抱こうとして生きていく。問題は人生そのものである。人の数だけ生き方がある。死に行く者。残された者は生きている限り生きていかなくてはならないのだ。この本を読んだ人たちも自身の人生を考え生きて行くのだろう。村上春樹の文章には美しさの予感が漂っている。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.387:
(5pt)

夏になると読みたくなる本

この小説との出会いは、ファッション雑誌に載っていた「モテたいなら読め!!」という半分冗談交じりの特集に組まれていたことでした。それまでほとんど本など読んでこなかった私です。当時大学生だった私は、その有り余る時間ですぐに2週読んだことを覚えています。それから夏になると必ず読む小説になりました。小説の中で印象に残るような背景として使われているのは人が生活するには不便ともいえる程の山奥の冬の景色です。それなのになぜか夏に読みたくなるのは、文中の「春は人がコートを脱ぎ捨て、何を始めるのにも適した時期だ」とあるのが、私にとっては夏が恋をするにはあまりにも適した時期だと感じているからなのかもしれませんね。この本に出会ってからはこれまで出会った友達や彼女になんでもっとああしてやれなかったとかこうしてやれなかったのとか思うようになりました。たとえ相手が私のことを求めていたとしても、私は自ら膜を作り、殻に閉じこもり、彼らを本質的には受け入れてはいなかったからです。でもこの本に出会えたことで人との接し方も少しは変わったと思います。昔から親に「本を読め」と散々言われそれでもほとんど読まなかった私ですが、今となってはもっと本を読んでよけば良かったと思います。親は具体的に何かを求めてそう言っていたのかは分かりませんが、少なくとも私はこの本から何かを学びました。親が読んで欲しかった本はこういった種類の本ではなかったのかもしれませんが、この本にもっと早く出会えたら人生をもっと別の歩き方をしてきたかもしれません。そこまで私の心は揺さぶられたのです。「根拠のない行動」や「おしゃれぶった横文字は」はあまり私も好きではないですが、それでもこの流れるような読者を引き込むような文章にはそう簡単に出会えるとも思えませんし、そこにある村上春樹の世界観は何か人をひきつける魅力があると思います。単純にこの本に出会えたことはとても素晴らしいことだと思っています。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.386:
(5pt)

僕は今どこにいるのだ?

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」「死は僕という存在の中に本来的に含まれているのだし、その事実はどれだけ努力しても忘れ去ることのできるものではないのだ。僕はそんな空気の塊を身の内に感じながら18歳の春を送っていた。でもそれと同時に深刻になるまいとも努力していた。深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕は薄々感じとっていたからだ。しかしどう考えてみたところで死は深刻な事実だった。僕はそんな生き繰りしい背反性の中で、限りのない堂々巡りを続けていた。それは今にして思えば確かに奇妙な日々だった。生のまっただ中で、何もかもが死を中心にして回転していたのだ。」「僕のやるべきことはひとつしかなかった。あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分との間にしかるべき距離を置くこと-それだけだった。」「だから読むのさ。他人と同じものを読んでいれば他人と同じ考え方しかできなくなる。そんなものは田舎者、俗物の世界だ。まともな人間はそんな恥ずかしいことはしない。なあ、知ってるか、ワタナベ?この量で少しでもまともなのは、俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ。」「それを説明するのは難しいな。ほら、ドストエフスキーが賭博について書いたものがあったろう?あれと同じだよ。つまりさ、可能性が周りに満ちているときに、それをやり過ごして通り過ぎるというのは大変に難しいことなんだ。彼女たちは何かを求めていて、俺はその何かを与えることができるんだ。それは本当に簡単なことなんだよ。そんなのあっという間に落とせるし、向こうだってそれを待っているのさ。それが可能性というものだよ。可能性が目の前に転がっていて、それをみすみすやり過ごせるか?自分に能力があって、その能力を発揮できる場があって、お前は黙って通り過ぎるかい?」「そうだよ。ゲームみたいなもんさ。俺には権力欲とか金銭欲とか言うものはほとんどない。本当だよ。俺は下らん身勝手な男かもしれないけれど、そういうものはびっくりするくらいないんだ。いわば、無私無欲の人間なんだよ。ただ好奇心があるだけなんだ。そして広いタフな世界で自分の力を試してみたいんだ。」「人生にはそんなもの必要ないんだ。必要なのは理想ではなく、行動規範だ。」「まず、第一に相手を助けたいと思うこと。そして自分も誰かに助けてもらわなくてはならないのだと思うこと。第二に正直になること。嘘を突いたり、ものごとを取り繕ったり、都合の悪いことをごまかしたりしないこと。それだけでいいのよ。」「今更出ていったって、どうしていいかなんて分かんないわよ。」「でも新しい世界が広がるかもしれませんよ。試してみる価値はあるでしょう。」「一番大事なことはね、焦らないことよ。物事が手に負えないくらい入り組んで絡み合っていても絶望的な気持ちになったり、短気を起こして無理に引っ張ったりしちゃだめなのよ。時間をかけてやるつもりで、一つ一つゆっくりとほぐしていかなきゃいけないのよ。時間がかかるかもしれないし、時間をかけても完全には治らないかもしれないわよ。待つのは辛いわよ。」「たぶん私たち、世の中に借りを返さなくちゃならなかったからよ。成長の辛さのようなものをね。私たちは無人島で育った裸の子どのたちのようなものだったのよ。でもそんなこといつまでも続かないわ。私たちはどんどん大きくなっていくし、社会の中に出ていかなくちゃならないし。」
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.385:
(5pt)

悪くない

まずいつも思うことだが、小説やエッセイ等にこの類の評価は不必要に思う。参考書や実用書でもあるまいし、評論家気取りの評価者達の言葉にはうんざりしてしまう。平積みされたり、本棚に収められているものを手に取った時からその本と対峙し、読む。それだけでいいはず。こんな所に書いてある評価を読んで、本に対峙するのはやめて欲しい。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.384:
(5pt)

オトナになって読み返して初めて分かった

いわずと知れた村上春樹のミリオンセラー。中学時代にハードカバーを買って、読んだ気になって実家の本棚に並んでいたのを、2月に帰国した時に持って来ていたもの。映画化っていう話もあるし、1Q84でまた春樹ブームだし。結局、今回の帰国で読みながら帰って、また置いてきましたけど。ちなみに俺が持っているのは第30刷。消費税導入前で定価1,000円でした・・・。中坊の時に読んだ印象は、病院の話もあって、人も死んで、ちょっとエッチな話くらいにしか思っていませんでした。実際はほとんど覚えていなかったし。そりゃしかたないですよね。サケもオンナも知らないお子ちゃまが読んだって面白いわけがありません。性描写に妄想を膨らませることだけはあっても。ココロの病気についての知識もまったくなかったし。あれから春樹の作品はいろいろ読んできているわけですが、ちょっと何かの欠けた男の主人公と、彼を取り巻くちょっと不思議な女の子という構図は絶対ですね。やっぱり。37歳になった僕が当時を振り返って文章にしたというスタイルをとっていますが、これはやっぱり30代半ばのオトナになってから読むべき本だったんでしょうね。死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。これは本文でも太字になっている言葉ですが、深い言葉ですね。20年間誤解していた、ノルウェーの森はエロ小説だという認識は捨てさらい、生死について、生き方について考えされされる大著だと、認識を変えておきます。話題の1Q84 BOOK3は既に入手済みなので、今度時間が出来たときに、じっくりと読みたいと思います。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.383:
(4pt)

1987/2010

wikipediaによると、この作品は1987年に発表されものだという。2010年の現在から23年も前のことだ。日本はその頃、足下がふらふらとした不安定な、いつ割れるとも知れない巨大なる風船だということにも気がつかないまま、戦後空前のバブル景気に酔い、歌い、踊り狂っていた。日本人が大量消費という資本主義的な贅沢を覚え始めて間もない頃であり、性や人間性は好景気の溢れるような富という膜によって、逆説的に資本主義の浸食から逃れ、かろうじて尊重されてしかるものだった。溢れる物質と日本を包むオプティミズムは、喪失を、ファンタジーの中に存在するだけの、ロマンチシズムに占領されたペシミズムへと追いやっていた。翻って2010年現在。バブルの炸裂から20年が経過しようというのに、まだ日本は深い傷跡から立ち直れずもがき続けている。グローバリズム経済の終焉に追い討ちをかけられた、この空前の不景気という猛吹雪の中、守られなければならないはずの性や人間性は、何からも保護されることなく、援助交際や風俗、アダルトビデオ、日雇い派遣のように、ほんのはした金で取引される、ありふれ、凍てついた、下手をしたら誰も買い手のつかない、単なるつまらない消費財と成り果てた。すべての光を吸収する漆黒の暗闇のようなベールで包み隠された未来は、日本人の精神を極限まで疲弊さしめ、決して油の切れることのないドリルが、酷薄なる地面に、轟音をたてながら、見栄えの悪い、しかしながらとにかく巨大な穴を無遠慮に空け続けるかのように、心の奥底に喪失という深淵なる空洞を堀り進み続けている。この作品は、セックスが日常生活に氾濫し、グローバリズムが人間性を摩耗し尽くし、喪失が国民病となった現在の日本の予言の書だ。だからこそ、1987年の当時は画期的にその存在価値を燦爛とした暗黒の太陽のように輝かすことができた。「溢れるような量のセックスと精神病と喪失。なんだこの異様な世界は?」2010年の現在、そこに描かれる世界はほとんどそのまま、我々が細々と暮らす日常であり、1987年時点での暗黒の太陽の輝きは、まるでその輝きを受け身的に反射するだけの、三日月の微弱ではかない光となってしまった。「溢れるような量のセックスと精神病と喪失。 なんだ、そこらに転がっている、ありふれた、珍しくもない、ただの日常ではないか。」この作品は、だから、読み手の世代(読み手が過ごした時代)に依って、賛否両論、評価が分かれるのだろう。やれやれ、村上春樹が警鐘を鳴らし続けた、来るべき災難はすべて、どうやらとっくの昔に実体をもったリアルになってしまっていたようだ。この先の僕らはどうしたらいいのか、その答えはもしかしたらこの本の中に隠されているのかもしれない。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.382:
(4pt)

静かに響く作品

ずっと手元にあったけれど、なかなか読めずにいました。触りの部分だけ読んでは頭に残らず本棚へ戻して他の本へ…忘れた頃にまた触りの部分だけ読むというのを何度も繰り返し。読破もせずなぜこの作品がベストセラーなのか不思議だと考えていました。しかし一度読み進めていくと静かに静かに引き込まれていくのです。不思議な感覚でした。自分の体に浸透していくかのごとくすんなり入ってくるのです。これから下巻を読み始めますが、「ノルウェイの森」読破後、自分の中に何が残るのか、楽しみです。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.381:
(1pt)

傲慢なる作品

この「ノルウェイの森」には確かに魅力があります。その語りたい真意が難しいかどうかはしりませんが、読みやすいです。確かに、多くの方の批判にあるように登場人物たちの行動には根拠がないです。でも、この小説に登場する人たちのような感情を抱くのは誰しもが経験していることです。そして、根拠のない行動は誰でもします。まあ、そういった文学的な価値があるかは私には分かりません。 ただ、僕はこの本は「悪書」であると断言します。ただ読みやすくて、性描写やおしゃれだなぁと錯覚させる横文字の音楽を無駄に並び立てることで、私たちに得体の知れない魅力を与えるのです。でも、この小説を読んで何を得ると言うのでしょう。私たちは人間です。動物ではありません。一時の感情や衝動で生きていくわけにはいかないのです。それとも、この小説に登場する人々のように傲慢にも「この腐った世界と大衆」と社会を見下すのが高尚な人種なのでしょうか。  あまり本を読んでいない免疫がない方には、とてもおすすめできません。無意識に精神が蝕まれます。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.380:
(4pt)

喪失感

●1回目主人公の学生時代の回想を中心に複雑な人間関係を描いた恋愛小説である。思春期の葛藤や人間模様、恋愛、喪失感などが巧に描かれている。 歪んでいる事は正常から来るものなのか、あるいは異常から来るものなのか…。 「生」と「死」という暗く重いテーマが随所に垣間見れるが、どこか情緒的であり美しさを感じる作品である。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ●2回目ある事柄は対峙すればするほど無に近づいていくものなのでしょう。そして、それは予め想定が出来るものなのかもしれません。 「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.379:
(5pt)

惹きつけられるもの

賛否両論が繰り広げられる村上作品の中でも、特にその傾向が強い作品ではないかと想う。 当時この本を手にしたのは19才の時であり、その年代特有の微妙な感受性が強烈な共振、共鳴を受けた事を鮮明に覚えている。 それから20年近く経て読み返してみると、冒頭の主人公の回想する年齢と重なる故なのか、またまた違う意味での衝撃を間違いなく受ける事となる。 今改めて感じる事は、数ある村上作品の中で当作品はやはり自分にとっての原点であり、最も心に響くという事実である。 誤解を恐れずに咀嚼すると村上作品に魅せられる本質とは、金、女性、名声といった物事に執着しない主人公の生き様なのではと想う。多かれ少なかれ、男というものはそういう生き様に憧れており、求めており、同時に殆ど実現出来ていないからなのではないだろうか。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.378:
(1pt)

読まなければよかった

村上春樹作品を何か読もうと思い、たまたま手に取りました。今は後悔してますけどね。たしかに文章は上手いですよね。舌を巻きます。天賦の才なのでしょう。自由自在に言葉がどこまでも延々と続きますが、あれほどの才能を使ってどうしてこんな「病んだ」だけの話を書いたのか私にはよく分かりません。それをかくも多くの人々がどうしてここまで絶賛するのか。真剣に読まされてしまった分、かなりぐったりしました。心地よくない余韻。作者が自分の才能の使い方を間違えて生み出してしまった、このかくも不愉快な余韻。金を払ってこんなもの読まされるのは、かないませんね。村上作品は「危険」なのでもう読みません。この作品も二度と読みません。この作品のよさが分からないなんて、なんて「低俗」な奴なんだと思われてもかまいません。ただ、勉強にはなりました。救いのない話が、日本ではこんなに商売になるのだということだけは知りました。役に立つかどうかは分かりませんけど。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.377:
(1pt)

昭和を感じられると思い、期待しました。

人気の村上春樹氏の作品に触れてみたく思い、代表作であるノルウェイの森を選びました。昭和の世界観が好きで、私の生まれた年に書かれたこともあり、期待していました。上巻の途中までは読み進めましたが、そこから中々進みませんでした。主人公に何の魅力も感じませんでしたが、直子や緑には少し感情移入していました。が、人としてどうなんだろうと思う言動が多くがっかりし、途中から軽く流し読みしました。上巻の最後を読めば、下巻を読みたいと感じると思ったので、最後まで目を通しましたが、全く下巻を読む気になりませんでした。話の構成も大事ですが、魅力を感じる人物、応援したくなる人物が居ることが、面白いと感じる要素なのだと認識しました。一冊で村上春樹氏を批判する気はありません。が、批判するために他の作品を読む気もありません。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.376:
(5pt)

悪くない一冊

普通に楽しく読めた。欠点もあるだろうが、面白さがそれに勝る作りで良いと思うな
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.375:
(5pt)

楽しく簡単に読める!

上巻302p・下巻293pの読み応えある作品です。 全て読みきれるか不安に思う方もいるかと思いますが、 終始平易な文体で書かれ、また随所にユーモラスがちりばめられているので、飽きがこないようになっていると感じました。 登場人物全てが色濃い存在で、かなり親しみを感じる人物もいれば、激しく憎しみを覚えてしまうような人物もいました。これほど感受移入してしまうのは、一人一人に弱い面や人と明らかに異なるあるからだと思いますが、その弱い面や自分の偏向性を皆が見つめています。それゆえに登場人物全員が読者を魅了します。 時々性描写があり、赤面してしまう方もおられると思いますが、僕はこの性描写も好きです。なぜなら、ただ売れるために書かれたものではないと強く感じるからです。むしろこれがないと「愛」の形が表明的なものとなってしまい、作品全体が壊れてしまいます。激しい描写もありますが、僕は村上さんの性に対してオープンな姿勢が好きです。 非日常的経験や、ドキドキ感を味わえることは間違いありません。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.374:
(1pt)

性描写がなければ短編

人間関係は簡潔で 時代背景もほとんど主人公たちには影響無し長い性描写を除けば 極めて短くなる話
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.373:
(5pt)

ALL THINGS MUST PASS

この本を読み終わったとき、(JOHNがLIVING THIS CRAZY WORLDと歌ったように) 世界はなんて無常なものだろうとおもった。人は必ずいつか死ぬし、時間は自分が何をしていようが無常に過ぎていく。時間は限られている。誰もが運命から逃れることは出来ない。そばにあるものは必ずいつかなくなるし、その重要性に気付くのは、いつだってそれをなくした後だ。誰もが自分の理想を追い求め、理想を実現するべく前に進もうとするが、なにもかもが思い通りになるはずはなく、自分の居場所もわからず、理想の森をさまようことになる。そういう意味で、この世界全体がノルウェイの森であり、そこかしこに野井戸があいている。野井戸の深さは落ちた人にしかわからない、ワタナベが直子の闇の深さを認識できなかったように、人の心の闇はその人自身にしかわからないのだ。だが、それでも、この世には愛がある。愛だけは世界を救うことが出来る。だからレイコさんはBeatlesを歌ったのだろう。この本には人生の教訓、楽しみ方、うまくやりぬく方法がつまっている。つまらないという人もいるが、この本が面白いという人ばかりだったら、世界はゆがんで、教室は静まり返り、窓の外を眺める人ばかりになるだろうと思うので、それはそれで良いと思うが、僕はこの本を好きな人と友達になりたい。ちなみにこの本を読むときは「SEA CHANGE」、読み終わったら「KID A」を聞くのが良いと思う。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925

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