永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

犯人は、13歳の少年だった。 娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。

「頼子が死んだ」。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。

「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休み―旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。