名探偵 木更津悠也
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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メルカトルシリーズではないため、麻耶雄嵩特有の不条理な展開、壮絶なカタストロフィなどは抑えられているが、それでもなお切れ味抜群の4篇。私的ベストは「交換殺人」。メルカトル鮎では逆に成し得ない(比較的)正統派のミステリ、思わず唸らされるトリック、そして麻耶雄嵩らしいラスト。筆者自身の短編群の中で見ても非常に優れた作品である。 | ||||
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「白幽霊」は複数の意味で傑作。お互いの役割に対して自覚的というか、矜持を持っているというか。 | ||||
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お母ちゃんが図書館で借りてきたから読んだのだけども。(私は、このサイトを参考にしてランクA以上しか選ばないのでここ大事!) | ||||
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第2短編集。木更津&香月の名コンビが活躍する傑作4編を収録!特に「白幽霊」は、いろんな意味で傑作! | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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本作は麻耶雄嵩的には一見「まとも」な作品群と言えます。 逆に言えば本作が書かれた2004年までの麻耶雄嵩作品が異常なのですが、奇抜さや独創性が前面に出ており、地に足がついていなかったようにも見えます。もちろんこの時期の作品は、若い頃にしか書けない作品で、大好きですが、本作は少し毛色が違います。 個人的に一番のお気に入りは一作目の「白幽霊」。図式がとにかく美しい。脳天に突き抜けるような美しさ。 何も考えずに本作を読むと確かに「地味な凡作の極み」なのですが、本作が犯人当てだった場合に真実に辿り着ける読者は何%いるでしょうか? ここまで精緻で、ロジックが美しい本格ミステリは滅多に出逢えませんし、自分が好きな短編本格ミステリベスト10には入るように思います。 逆に本作を「凡作」と感じてしまうようだと、なかなか厳しいかもしれません。 1990-2000年代の麻耶雄嵩の評価は、「デビュー作が人気だが、それ以外は一部のファンにカルト的な人気があるだけの無冠のマイナー作家」という認識でした。 「鴉」が本格ミステリベスト10で1位に輝いたりもしましたが、綾辻行人崩れのような作風で、今から読み返すとあまり「麻耶雄嵩的」ではなく、迷走していたようにも見えます。 それが一気にメジャーになったのが、2010-2015年の「貴族探偵」「隻眼の少女」「メルカトルかく語りき」「さよなら神様」などの麻耶雄嵩の全盛期であり、本格ミステリの権化のような精緻なロジックと、本格ミステリに対する麻耶雄嵩独特の問題意識・新規性が結びついた傑作群で、数々の賞を総なめにしました。 そういう歴史から見ると、2000年代はまさに麻耶雄嵩が羽化するための過渡期でした。 この「名探偵木更津悠也」は麻耶雄嵩が本格ミステリ的なロジック、作り込みに正面から取り組みだして、作品のクオリティを1段階引き上げた、基礎体力をつけることに一役買った作品のように思っています。 この作品なくしては後の作品群は産まれなかったと思います。 確かに全体的に「地味」ではありますが、麻耶雄嵩のターニングポイントとして非常に重要な作品であり、派手さはないものの、個人的には大好きな短編がぎっちり詰まった宝箱のような作品です。 | ||||
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メタフィクショナルな探偵を何人も創り出している作家麻耶雄嵩の連作短編集。 麻耶雄嵩作品はアンチミステリと言われるものだったが、もはやその枠を越えミステリの可能性を押し広げている前衛的と言って良いような作品が多いが、そんな中にあって貴重な正統派(より)の名探偵であり、デビュー作「翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件」にも登場した木更津悠也が主人公となっている。変化球のアイデアに目がいきがちだが麻耶雄嵩は明らかにパズラーのロジックも得意としており、だから変化球でメタな探偵でも、どっちらけになるような(それもそれでありだが)オチにならず、理路整然としたパズラーの本格ミステリとして成立している。そこで木更津悠也のこの作品は、飛び道具は抑えめで純粋な推理小説を前面に押し出した形になっている。「名探偵 木更津悠也」というど直球なタイトルにもそれが表れているように思える。 とはいえ、世界観や登場人物のやり取りの面白さはいつも通りで、一癖ある手掛かりだが何となれば読者でも解けそうに思えるのが推理小説の名を冠するに相応しいものとなっている。真相にも一捻り加わって好みがでるかもしれないが、自分の中では再読に耐えるほど面白かった。 | ||||
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名探偵のミステリにおいて謎を解決する装置という役割を突き詰めて書かれたのが『貴族探偵』なら本書は名スタイルというか美学がなければ名探偵ではないという逆の方向性のアプローチ。 推理力で遥かに勝るのは助手の香月だが探偵たるのは木更津で「木更津はかっこいいなあ」と思っている所が人間力を発揮して演出したり調整したりストイックさだったり。そういう所をみたい助手の介入で事件を解決する木更津との関係が味わい深く好きです。 収録作では「禁区」が特に良かったと思います。 | ||||
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翼ある闇にて登場した"名探偵"木更津悠也が活躍する短編集。読んでいて楽しめたが個人的に短編の質は「メルカトルかく語りき」や「メルカトルと美袋のための殺人」より劣る。 | ||||
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翼ある闇を読んだとき探偵ではなく助手役が事件の真相を暴くという新鮮さに感動しました 本書はそれに近く助手役が探偵役をそれとなく誘導し事件を解決させるという作風です しかし助手は探偵役を見下しているというわけではなく探偵として尊敬し助手役として甘んじる絶妙な関係 短編4作品すべて犯人の心理や行動によって事件が不可解なものになっているのでとても出来のいい作品ではないかと思います | ||||
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