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ノルウェイの森
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【この小説が収録されている参考書籍】
ノルウェイの森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全812件 281~300 15/41ページ
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結局、主人公は何がしたかったのか?羨ましい程のモテっぷりと、それを相殺する程の悲しい体験。幸と不幸が差し引きゼロの状況下、真のヒロインすら見失う迷走っぷり。回想シーンのまま終焉を迎える時間軸のトリックによって、読者までもが奇妙な浮遊感に襲われる。でもそれが気持ち良いから、また不思議。 | ||||
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読み終えて本を閉じたとき、僕はとても奇妙な感覚にとらわれた。まるでしとしとと雨の降り続く夜の森に一人取り残されたような気分だった。生暖かい雨滴は森の木々や土壌と混ざり合い、重苦しい匂いを放っていた。僕はその匂いを感じ取り、木々の輪郭を目で追いかけ、厚い土壌の感触を確かめた。夜だというのに、辺りはとても明るかった。雨の雫がその光に反射してきらきらと輝いていた。僕はその光の正体を確かめようと辺りを見回してみたが、そこには小止みない雨の音と濃くはっきりとした木々の陰影があるだけだった。 僕はふと、心の隅に追いやっていた美しい女の姿を思い出した。そしてゆっくりと時間をかけて、彼女の顔の造形や、細い首すじや、緩やかな腰のラインや、そんな彼女の何もかもを、雨に打たれる夜の森の中に描いていった。そうして出来上がった風景は、自分でも驚くほどの悲しみに満ちていた。鮮やか過ぎる彼女の姿は、重苦しく生暖かい森の中にあっても冷ややかで、美しく、そして虚ろだった。 僕は取っておいたブランディーをグラスに注ぎ、しばらくの間その琥珀色の液体に見入っていた。そして静かに口元にグラスを運びゆっくりと飲んだ。喉元を過ぎる焼け付くような熱さと共に、僕は再びその風景を心の隅へと追いやった。 | ||||
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キズキの亡霊がワタナベに直子を愛させた、僕はそう考えている。 キズキの死を対象化できなかったワタナベを支配しているキズキが直子を愛したのだと。 そしてワタナベはミドリという暖かな肉体を持った存在に触れることにより 自分の肉体を取り戻し、はじめてキズキの死を受け入れ 「死」を「生」の対極として認識しようとする。 けれどもその矢先、直子の死によって「死」は「生」の一部として ワタナベの中に永遠に固定化されてしまう。 人のいない風景の残像のように。 そして直子の存在が希薄となった現在においても 愛したという記憶だけがワタナベの心の風景のなかに鮮やかな残像として焼きついている。 蛇足ですが、「ウエノ」「キップ」「ミドリ」「タノム」は 上野駅でキップを買って緑を福島まで迎えに行ってほしい、と僕は解釈しました。 | ||||
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村上春樹の本は「ノルウェイの森」しか読んでいません。 大ベストセラーにもなったので読んでおこうと思い、 5年程前に上下巻購入し、当時読みました。 途中、村上春樹氏が繰り広げる世界観・人間観に違和感を抱いてしまい、 断念しながらも最後まで読みました。 読後は、作者が何を言いたかったのか分からず、 登場人物の誰にも共感できず、空虚感が広がりました。 それ以来、残念ながら、 彼の作品を読みたいという気持ちには至りません。 ノルウェイの森は、 登場人物達の未熟な人間性、自己逃避する弱い精神性を中心に描き そのまま終了します。単純すぎます。 加えて、人間にとって重要な「性」と「死」を題材としているにも関わらず、登場人物たちがそこに至る理由も簡単に描かれすぎているように思いました。 多感期な若者を設定にし、奥深いテーマでもあるのに、 掘り探るべき人間としての心情、悩み・苦しむ葛藤の描写が不足しているように思います。主人公の自己陶酔の思い出だけ。 また、登場人物たちが皆、似たような自己逃避型の人間設定なので、 さらにつまらない。 その為、簡単にセックスや自殺に至るので滑稽です。 自己逃避すれば良いという安易で短絡的な展開の繰り返しはどうなのでしょうか。 個人的には、 作者の思考(世界観・人間観)に不快感・嫌悪感を抱きました。 大ベストセラーになった為、期待していた分、 非常に落胆しました。 私の中では、不気味な本という位置づけです。 | ||||
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時間を忘れて一気に読め、また映画を見るように活字から映像が浮かぶような本である。 | ||||
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最新刊の「色彩を持たない〜」を読もうと思ったが、まずはその前に代表作である「ノルウェイの森」を読んでおきたいと思い手に取った。 まだ途中だが、私は面白く読んでいる。ここのレビューでも脈略がない、リアリティがないなどの意見も多かったが私はそうは感じなかった。イメージを喚起させるものは多くあり、それに自分の個人的な経験を重ね合わせることで自分の中でリアリティを構築することができた。 ただ読むのにやはり一定の予備知識が要求されるのは確かだと思った。たとえばワタナベが部屋のポスターをジム・モリソンのものに張り替えたというだけで、私はワタナベの嗜好、立ち位置、生きている時代などを瞬時に感じることができたが、ロック・カルチャーに無縁の人にはそれは不可能であると思った。 何かにつけて「突撃隊」のことを話のネタにするが、それはワタナベが「突撃隊」のことを見下してはいるがそれゆえに愛している証拠だろう。愛しているものは自分にとって重要なものであるとは限らない。 ボロクソに言いながら実はこの時代に出会った人々、出来事、そのすべてを愛おしく思っているというのは、「ライ麦畑でつかまえて」と共通の感覚だという感想を持った。 | ||||
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みなさん、ほとんどの人が読んだことあるのではないでしょうか? | ||||
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映画を見たあとに、本も読んでみたくなって購入しました。映画も良かったけど、本は細かい状況がわかって楽しかった。 | ||||
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あまりに有名な作品である。毎年ノーベル文学賞候補に挙がる著者が、ギリ シャ、シチリア、ローマで執筆し、1987年に講談社から書下ろし作品として 刊行されると、版を重ね続け、日本だけで上下430万部を突破し、さらに世界 の多くの国で翻訳作品も刊行されているというのだから、驚異に値する。 この、「日本を代表する作家を代表する作品」であるからこそ、このレビュー のように、様々な賞賛だけでなく批判も寄せられているわけである。この事実 だけでも、多くの人に、大きなインパクトを与えた作品であることの証左であ ろう。 『ノルウェイの森』は、上下巻の2巻に分かれていて、全部で11章構成のうち、 本書(上巻)には、第6章の途中までが収録されている。 37歳の主人公「僕(ワタナベ・トオル)」が、18年前に当たる、大学生時代の ことを回想して書いた構成になっている。僕は、学生運動の盛んな1968年に神 戸から東京の私立大学に進学し、寮に入りながら生活をしていた。ある日、電車 の中で、高校時代の旧友である直子と偶然再会した。僕は、高校時代、直子と その高校時代の恋人・キズキと3人で一緒に遊んでいた。キズキは、高校3年 の5月に自殺してしまった。 僕は、直子とデートを重ね、直子が20歳の誕生日を迎えた日に、初めて一緒に なった。その直後、直子は部屋を引き払い、僕の前から姿を消した。その後、 直子からの手紙が届き、今は京都の山奥にある「阿美寮」という精神病の施設 に入っていることを知り、会いに行く。そこで、直子と同室で、世話係もして いるレイコとも会い、数日間を過ごした。 上巻ではこのあたりまで書かれ、下巻につながっている。僕と直子を中心にし ながら、レイコさん、僕と同じ寮に住む永沢さん、その恋人のハツミさん、僕 と同じ授業をとっているミドリさんなどが登場し、思春期の葛藤や恋愛や喪失 感が、実に丁寧に、ゆっくりと、深く、重く、印象深く描写されている。 私は小説をこれまで、それほど多く読んできたわけでもないし、本書を評する ことは到底できない。しかし、なるほど「平易な語り口だが、難解」と評され る村上春樹作品であることを感じ、上下巻を読み終わった後は、やはり深い余 韻が続くインパクトの大きい作品でした。 | ||||
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冒頭3ページ読んで、エキセントリックな文体に耐えられず、文庫を地面にたたきつけた。 昨年ノーベル文学賞候補と言われ受賞には至らなかったが、 ノーベル文学賞に選ばれていたらノーベル財団そのものを一切信用していなかったと思う | ||||
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あまりに有名な作品である。毎年ノーベル文学賞候補に挙がる著者が、ギリ シャ、シチリア、ローマで執筆し、1987年に講談社から書下ろし作品として 刊行されると、版を重ね続け、日本だけで上下430万部を突破し、さらに世界 の多くの国で翻訳作品も刊行されているというのだから、驚異に値する。 この、「日本を代表する作家を代表する作品」であるからこそ、このレビュー のように、様々な賞賛だけでなく批判も寄せられているわけである。この事実 だけでも、多くの人に、大きなインパクトを与えた作品であることの証左であ ろう。 『ノルウェイの森』は、上下巻の2巻に分かれていて、全部で11章構成のうち、 本書(下巻)には、第6章の途中から収録されている。 直子が入っている京都の山奥にある精神病の施設「阿美寮」を訪れて、レイコ さんの過去を聞いて、東京の寮に戻ってきた「僕」(ワタナベ・トオル)。 何の連絡もなく京都に行ってしまったことに不機嫌になっていた緑に連れられ、 脳腫瘍を患い、治る見込みのない緑の父親の入院している病院に行った。父親 は、その数日後に亡くなった。 冬休みになり、僕は、再び阿美寮を訪れ、直子と、同室で世話係であるレイコ さんと再会した。その後、東京に戻ってきて、定期的に直子に手紙を書き続け るが、ある日、レイコさんから手紙が届き、直子の病状は良くないことを知る。 そして、上巻で37歳の僕の回想から始まったこの長編小説の終末に向かっていく…。 私は小説をこれまで、それほど多く読んできたわけでもないし、本書を評する ことは到底できない。しかし、思春期の葛藤や恋愛や喪失感が、実に丁寧に、 ゆっくりと、深く、重く、印象深く描写され、上下巻を読み終わった後は、や はり深い余韻が続くインパクトの大きい作品でした。是非、実際に読んでいた だいて、この世界観を味わってもらいたい作品です。 | ||||
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とにかく、海外での評価も高い「ノルウェイの森」。 外国を旅していたとき、何度村上春樹について現地の人に尋ねられたかわかりません。 一度読もう、読もうと思っているうちに、自分自身40代になってしまいました。 一度ざくっと読み、もう一度読みました。 文学の読書量はそれほど多くない私ですが、読み終わった後になぜか「チャタレイ婦人の恋人」を思い出しました。 過激な性描写が似ている、ということではなく「独特の倦怠感」です。 しかし「チャタレイ婦人の恋人」は、相手への愛情は一途だという意味では、愛する人が既婚者だったといえ、愛への誠実さが伝わってくる小説です。 これに対し「ノルウェイの森」はどうでしょうか。 思春期ならではの不安定さがあるとはいえ、とても「まどろっこしくて」私にはその真髄が理解できませんでした。 私の姉がちょうど「直子と同世代のときに」精神病で苦しみ、その後精神障害者となってしまったものの現在は「穏やかな生活」を取り戻していますが 情緒不安定な主人公、登場人物、なぜこれほどまでにみんなが自殺するのか?など もし20代のときの私がこれを読んだとしても、おそらく自分自身の姉のことがリアルすぎることもあり、受け入れられなかったでしょう。 湿った時代背景、話の暗さー なんだか「自殺大国ニッポン」を象徴している小説のような気がしてなりません。 「だからさー、そんなことにこだわっているから物事ややこしくなるんだよー。」 って、思わず言ってあげたくなっちゃいますね。 当初、この小説の題名は「雨の中の庭」というものだったそうです。 村上氏の奥様の意見で「ノルウェイの森」に途中で変更されたそうです。 内容とは裏腹に、とてもクールな「ビートルズのサウンド」、 斬新な「表紙デザイン」。 これら対照的なものがうまく重なり合って、「ノルウェイの森」というひとつの「美学」として世界に発信するきっかけとなったのではないでしょうか。 読後、「ずるずると後味が長く残るチューインガム」をかみ続けていたようなちょっとした戸惑いが、未だに私の体の中を走り続けています。 | ||||
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自殺者が5人なんて、多過ぎでしょ。 自殺する人がポンポン登場するあまり、 この作者は「死」の中でもとりわけ取り上げることに ためらいのある「自死」の重みを読者に感じさせることができず、 かえって「死」の薄っぺらさを感じさせる。 あとはセックスの話ばかり。 いったい、この作品で何を伝えたかったのか、さっぱりわからない。 読み始めてすぐに、ストーリーのオチが全部読めて、 退屈なこと極まりない。 精神を病む人に対して、かえって世間に誤解を与えかねない。 精神を病む人を作品に登場させれば、文学的価値が上がると 勘違いしている、すべての作家に考えを改めていただきたい。 | ||||
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村上春樹は面白いと言っておきながら☆4つですみません。村上春樹さんの著作をじわりじわりと最近一から読み始めた者です。 羊をめぐる冒険の後、本書を読みました。具体的に言い表すのは難しいのですが、本書は前作より明らかにジャンプした作品だと思います(ただセックスシーンが増えた。とかではありません)。より日常生活の描写に引き込まれるようになり、より筆者独特の世界に浸ることができたと思います。 | ||||
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本作の他のみなさんのレビューを見てみると、本作は村上春樹さんの作品の中でも賛否両論が多々ある作品だと見て取れます。 しかし、もしまだ村上春樹さんを読んだことが無く、このレビューを参考にして購入を迷っていらっしゃるのなら、自分は絶対買って下さい。そして村上春樹さんの独特な世界に触れてみてください。そう言いたいです。というのも、個人的に思う村上春樹さんの素晴らしさは、作品のストーリーであったり、登場人物の個性でもなく、当たり前の物事を唯一無二の出来事に見せる表現力だと思うからです。だから、その崇高な描写力に是非見入ってみて下さい。きっと美しい世界がそこにはあるはずです。 | ||||
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私が、村上春樹さんの作品を読みだしたのが ノーベル賞をとるかとらないか?と毎回言われてたので 一度は読んでみようと思い、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をまず読み 『1Q84』を読み、2つの物語が重なりあっていく物語で引きこまれ 『ねじまき鳥クロニクル』を読み 代表作と思われる『ノルウェイの森』を読んだのだが 今まで確かに物語にひきこまれ面白かったのだが、 最後がどれも読者に任せるみたいな感じがし納得できなかったのですが この作品は少々無理やり的な終わり方かもしれませんが ちゃんと完結して終わってくれているので 村上さんの作品の中では一番良かったと思いますただ、他の作品が悪というわけではなく、一つ一つ深く 引き込まれるので次回作の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』期待しております | ||||
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村上春樹の作品はこれしか知らないので、あまり偉そうなことは書けないのですが。。。 ただただ、自分たちの痛みを共感、共有できる相手を求めているだけだと思いました。 そこには真に傷を受け止める姿は描かれていなかったように感じます。 こちらは上のレビューですが、 下のラストシーンは、なんとも言えない絶望感を覚えました。 | ||||
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10代も残り少ない私にとってこの時期にこの本に出会えたことはとても幸せでした。 ネタバレになるのであまり内容は書きませんがぜひてにとってみては。 | ||||
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19歳の時に読んで衝撃を受けました。もうすっかりおじさんになってしまいましたが、この小説の世界観は未だ強烈な印象を頭の中に残しています。 読んだ直後は、この小説の世界と現実の境目をどのように捉えていいのか戸惑いました。 境目や折り合いをつけないとその場に立っていることもできない、そんな状態でした。 死や性の意味を人の理性で捉えようとする果てがなく止められない、生きるが故にどこかで止めないといけないという妥協の故に憧れた思考活動が、 多くのものを削ぎ落とした限定的な日常として描かれている、そんな小説なのかなと思います。 あれから恋愛をし、結婚し、子供ができ、生き続けている自分と対比すると不思議な感覚に包まれます。 | ||||
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僕はまだ高校1年ですので、作者の意図は完璧に分かっていませんが… 僕は好きです。 まず、読みやすい。 重々しいと思われがちだけども生きて行く上での大切でありふれた主題が、すらっと読めるように書かれています。 村上春樹の本の主人公は、だいたいお酒、音楽、女好きですね。 普通の人なのにオシャレっぽい口調でナルシスト、と批判されているみたいですが、そうなるべき理由があって作者は書いているのだと思います。人間関係が物語の中でとても重要です。 主人公は必ず真ん中に置いて、近くには必 ず対極の超俗的存在がいます。例えば寮。 特攻隊は、真面目で努力家だけど、報われない。正しいのですが、世間から完全に真っ直ぐなものは嫌われるものです。 これを笑い話にする主人公はある種の現実逃避をしているととれます。 永沢さんはこれの対極で、不真面目ですが天才的で認められる。彼の行動は許せないけども、何をしても正当化されてしまう。 ハツミさんは完璧な容姿ですが、中身は常識的。 その他は俗物としています。 緑と直子についてもしかり、割と粗野で大胆な緑と割れ物のように繊細な直子。中立の存在にレイコさんがいる。 対極にいるけど、決定的な共通点がある。中央に主人公を置いているということです。彼は超俗的な人物を寄せ付ける性質があり、それは、超俗的な人たちが超俗的であるが故にあいてしまったなにかしらの穴を、埋められる能力が彼にあるということです。 彼がナルシストであるわけではなく、社会の様々な性質と反しているために(作者の好みの反映でもあるけれど)特殊な人々を引き寄せる、ということだと僕は思うのです。 とても魅力的な登場人物たちです。 | ||||
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