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暗い鏡の中に
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【この小説が収録されている参考書籍】
暗い鏡の中にの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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本書を最初に読んだのは、大学生時代だった。 通学の電車の中で読んでいて、どうしても途中でやめたくなかったが、泣く泣く中断したことを覚えている。 そのくらい、先が読みたくなる意欲をかき立てる、不思議な吸引力を持つ作品だ。 ただし、昨今のミステリを読みなれた読者にとっては、先というかオチが比較的早い段階で読めてしまうかもしれない。 そのくらい、本作のパターンは一般化してしまった。 ストーリーの導入は他のレビュアーの書いている通りであり、オカルトチックに話が展開する。 このオカルトチックな展開が先を知りたいという意欲をかき立てるのだ。 しかし、そこはマクロイである。 オカルトで終わるわけでは勿論ない。 きれいなラストまで、この緊張感が続く。 名作といわれるだけのことがある。 意外と短い作品だが、これ以上長くても冗長なものになってしまう。 本作当時の長編の、常識的な長さであろうし、キリリと締まった切れ味が持ち味だから、これが適当であろう。 長いこと復刊されていないようだが、ブックオフでしばしば見かけることもあるし、近々創元から復刊されるようだ。 表紙カバーがどの様なものになるか楽しみだ。 ミステリ文庫の緑一色のデザインは、なかなか不気味な、不安定な心理という雰囲気を良く表していて、良い感じだった。 近年復刊された著者の他の作品も面白いが、かつては本作でマクロイに魅入られたミステリ読みが結構いたらしい。 オカルトとのコラボは、なぜかミステリ読みの琴線に触れるものがあるらしい。 そういう意味でも、本作はおさえておくべき作品であり、名作である。 | ||||
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開巻早々女教師であるフォスティナは全寮制の厳格な女学院の校長から解雇を言い渡される。どうやら、 その理由は超自然的現象に端を発しているようなのだ。学園内で何人もの人が同時刻に異なった場所でフ ォスティナを目撃しているというのだ。そして気味悪がられた彼女は学園を追われる。とりもなおさずニ ューヨークのホテルに身を隠した彼女が学園内の唯一の友人であった同僚に電話してるその時、学園内で 人が死ぬ。驚くことに、その現場ではまたフォスティナの姿が目撃されたのである。 どうですか、この謎。まさにドッペルゲンガー物の王道をゆく設定だ。いったいこれをどう解決するのか と読んでるこちらがハラハラしてしまう。最後の最後まで、我々はこれがオカルトスリラーなのではない かと思ってしまうのである。まさかこんなに常軌を逸した事件が丸くおさまるわけはないと思うのだ。 だが、それを我らがウィリング博士が見事に解決してしまうのである。だが、その後にひとひねりあるの が本書のミソ。こういう結末の付け方ではやはりカーの「火刑法廷」のほうに軍配があがってしまうのだ が、本書もなかなかに思わせぶりなラストだった。肝心のミステリとしてのサプライズだが、これは小説 ゆえに成立するトリックだといえる。そういった意味ではマクドナルドの「ウィチャリー家の女」やニー リィの「心引き裂かれて」と同列なのだ。 というわけで本書は、意欲作なのは間違いない。これも復刊されることを願おう。 | ||||
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開巻早々女教師であるフォスティナは全寮制の厳格な女学院の校長から解雇を言い渡される。どうやら、 その理由は超自然的現象に端を発しているようなのだ。学園内で何人もの人が同時刻に異なった場所でフ ォスティナを目撃しているというのだ。そして気味悪がられた彼女は学園を追われる。とりもなおさずニ ューヨークのホテルに身を隠した彼女が学園内の唯一の友人であった同僚に電話してるその時、学園内で 人が死ぬ。驚くことに、その現場ではまたフォスティナの姿が目撃されたのである。 どうですか、この謎。まさにドッペルゲンガー物の王道をゆく設定だ。いったいこれをどう解決するのか と読んでるこちらがハラハラしてしまう。最後の最後まで、我々はこれがオカルトスリラーなのではない かと思ってしまうのである。まさかこんなに常軌を逸した事件が丸くおさまるわけはないと思うのだ。 だが、それを我らがウィリング博士が見事に解決してしまうのである。だが、その後にひとひねりあるの が本書のミソ。こういう結末の付け方ではやはりカーの「火刑法廷」のほうに軍配があがってしまうのだ が、本書もなかなかに思わせぶりなラストだった。肝心のミステリとしてのサプライズだが、これは小説 ゆえに成立するトリックだといえる。そういった意味ではマクドナルドの「ウィチャリー家の女」やニー リィの「心引き裂かれて」と同列なのだ。 というわけで本書は、意欲作なのは間違いない。これも復刊されることを願おう。 | ||||
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