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鬼火
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鬼火の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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女性のヒットウーマンが締め括りで出てくるところが、これまでのシリーズの印象とは異なりましたが、それはそれで、楽しめました。 相変わらず、日本語訳が雑なのストーリーが主体なので諦めています。昔の様に訳者で原作の良さを更に引き出すと言う様な、訳者は出てこないのでしょうか。 | ||||
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マイクル・コナリーの『鬼火』下巻を読み終えた。 上巻のレビューで「コナリーさんハリー・ボッシュもそろそろ引退させたら」と書いたが下巻を読み終え前言を取り消します。 腹違いの弟ミッキー・ハラーがボッシュの助けを借りてモンゴメリー判事を殺害した犯人の冤罪を勝ち取ってからボッシュが真犯人を捜査し始めるところからストーリーは面白くなる。 レイトショー刑事(深夜勤務刑事)レネイ・バラードの担当したホームレス焼殺事件とが絡み合っていくところなどコナリーの真骨頂ともいえるプロットの見事さに今更ながら感心させられた。 マイクル・コナリーが警察小説で他の作家の追髄を許さない頂点に存在することを改めて納得させられた作品であった。 難を言わせてもらえば、プロットが難解なジグソーパズルを完成させたような結末にあるような気がしたのは評者だけだろうか。 楽のしく読み終えたのにないものねだりのようなレビューを書いてしまいました。 | ||||
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評者は、ほとんどのハリー・ボッシュ・シリーズを読んできたがノックス ジョセフのマンチェスター市警エイダン・ウェイツ・シリーズ三作を読んだあとにマイクル・コナリーの本書『鬼火』上巻を読み終えたが、なんだか物足りない気がした。 もちろん面白くないのではないが、新人ノックス・ジョセフの緊張感を本書に見つけることが出きなかった。 気鋭の新人と大御所との違いであることは十分わかっているのだが・・・。 本書の主人公はレネイ・バラードであり、ボッシュはそのサポート役であるから仕方がないとは思うが、そろそろボッシュを引退させたらと、コナリーさんへ言いたくなってしまった。 | ||||
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だらだら店広げて、あげくの果てにこの結末ですか。強引というか、やる気無いと言うか、昔の勢いがあったらこんなんでも話の流れに引き込まれ、いちいち細部のつじつまがピタッ、ピタッと合わさっていく構成に興奮させられ、最後は「あっ!」と驚く大穴に落っことされ、読み終えた瞬間、汗がたらりとなって唖然としたものだけど、最近のはボッシュも放射能でやられちゃったせいか、ホームドラマみたいな固ゆで卵になっちゃってて退屈でした。 | ||||
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上下巻をアマゾンで購入。 コナリーの旧作「わが心臓の痛み(邦訳2002/11/1)」を出版直後に買って読んでいたが、それから20年、コナリーを忘れていた。 それが、1年くらい前に何気なく図書館で手にとったのがコナリーのボッシュシリーズで、それからボッシュ刑事(と、そのサブストーリーであるミッキー・ハラ―弁護士)に嵌って図書館の蔵書を短期間ですべて読み尽くし、近刊を自分で買うようになった。 ところが、である。 この鬼火(上) に至って、ページを捲る手が次第に遅くなった。 実は上巻の半分くらいで投げ出して、せっかく買った下巻は全く手がついていない。 なぜかというと、ポリティカルコレクトネスへの忖度が煩すぎる。 現代アメリカ社会の実態がそうなのかも知れないが、ここまでアメリカは白黒黄褐の人種対立と、男女の葛藤(悪しきフェミニズム)、貧乏人と富裕層の対立が進み、なおかつ偽善化してしまったのだろうか。 ポリティカルコレクトネスめいた記述が出てくるたびに興趣を殺がれ、ストーリーに入っていけなくなってしまった。 もう、私はコナリーの新作を買うことはないだろう。 | ||||
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レネイバラードがとても好きになってきました 上巻と下巻の疾走感の違いが良かったです | ||||
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前作をレビューした時に、ルールを超えることについてのボッシュとバラードの回答が得られるかと思ったが、微妙な感じ。ボッシュはバラードを慮ったのか、及び腰なところが見受けられるが、バラードは腹をくくった感じも受ける。女は覚悟を決めるとぶれないと言われるけど(これって、セクハラになるのだろうか?)その通りにコナリーは描いているのだろうか? 下巻でトータルの感想が良いことを祈りつつ^^; | ||||
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錯綜する3つの事件、ボッシュとバラードの絡み。ゲスト(?)のハラーと役者もお膳立ても整っているし、プロットに乱れもなく。事件の動機も如何にもと納得できる。だけどねえ、自己顕示欲が強いからと言って、殺し屋がぐだぐだ話しているだろうか? あっさりと某人物は殺したのだから、ボッシュも標的なんだからさ。それとルールを曲げることは前作で決意したから、それはそれでいいんだけど、どこかでボッシュも躊躇っているし、バラードも踏み込み過ぎていないかとも思う。そういうモヤモヤがどこかにあって・・・ ただ、歳を重ねたボッシュが、バラードと組みながらバトンを渡していく感があるところはよいなあと。つまり、時系列に沿っていけば主人公は否応なしに歳を重ねていき無理ができなくなる。それは物理的にもストーリー的にも。でも、その精神性は受け継ぐ人物=バラードがいれば、時代を超えて、つながる物語になっていくし、そこに無理な展開はない。訳者も書いているようにマディとバラードが組むこと(例えば、検事補と刑事とかね)もありうるわけだし。そういう物語の広がりは読者としては嬉しい誤算ともいえるのでウェルカムだ。そういうステップのために本作があると考えれば、☆一つおまけしてもいいかなということで、この評価です。 | ||||
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現役定年後のボッシュの活躍を描くに、女性の若い現役刑事バラードを登場させたのは、考え抜かれ、且効果的な組み合わせだ思う。ボッシュシに、独立独歩のヒーローから一歩下がったメンター的役割も現れてきた。バラードには、今日的話題のジェンダーとエス二ティーの象徴性を感じさせる。 ストーリーの複雑巧妙な展開は、当然、云うまでもない。3つの事件は、時間的にも各個ばらばら、解決に繋がるヒントもその発見者の性格と繋がっていると云えば、ほめ過ぎかな? いずれにしろ、巻末至って一挙収束、事件解決の全貌が示されるのは、他作品でも常ではあるが、本編は取分け見事な印象。 次作品が、待ち遠しい! | ||||
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警察官を辞しても猶お犯罪に向き合うボッシュ。事件から離れたボッシュのプライベートな休日の過ごし方をを見てみたい気もする。 | ||||
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巻頭、コナリーからタイタス・ウェリヴァーに献辞が送られている事実に注目。Amazon Prime Video での"Bosh"シリーズが先般終了したのが、ドラマにはいつも原作者コナリーの名がテロップでアドヴァイザーとして見られることから、ドラマ化に伴い現代風にアレンジした設定の異なる中でも、ハリー・ボッシュという人間像や作品を貫くイメージは作者の想いの通り守られたのであろう。 ボッシュは原作ではヴェトナム戦争帰還兵の年齢だが、ドラマではアフガン帰還兵となっているので、ほぼリアルに動いてきた作品年齢よりは、相当若い設定なのである。それでも、なのだろう。 一方、こちら本の世界。作品とリアルタイム同期して年齢を重ねてきた定年後のボッシュは既に警察を引退しながら、現役警察官であるレイトショーことナイトシフトの夜勤捜査官レネイ・バラードとともに捜査を展開してゆく。警察官としてではなく元刑事の立場で物語に登場できる下地として、コナリー・ワールドにバラードという若き女性刑事は必要不可欠だったのだ、と今ではわかる。 そのためにバラードという魅力的なニュー・キャラクターのデビュー作品『レイトショー』を先に晴れ晴れしく用意していたのだ。コナリーの作品世界も、彼らの活躍するハリウッド署管轄のエリアも生き生きとしたまま、実に存在感のある都会の坩堝として欠かせない舞台であるのだ。それらをそのまま生かし、シリーズキャラクターたちの日常は生き生きと続く。 本書は二人のカプリング・シリーズとしての二作目でありながら、オムニバス映画のように、何と三つの事件をどれも同ボリュームで扱っている。三つのストーリーが独立しているようで噛み合い、偶然ながら絡み合うところも実は読みどころである。昼間のボッシュと夜のバラードという異なる時間帯に生活しながらの、二人の共同捜査というばかりか、ボッシュはOBであって捜査権がないというハンディを背負いながらという、免許を剥奪された私立探偵みたいなプロットがたまらない。 かつてボッシュに刑事のイロハを教えたという恩師が亡くなったのだが、彼が持ち出していた二十年前の未解決事件の捜査ファイルを未亡人から預かることで、ボッシュの気持ちの入った再捜査がスタートする。また従弟ミッキー・ハラーの法廷にも被告側調査員として駆り出され、こちらもハラーともども真実への見事なアプローチを決めてゆく。バラードの取り組む殺人疑惑を匂わせた火災事件の真相ともども、二人が(時に三人が)タッグを組むことでさらに強力で新鮮味のある捜査活動を読むことが楽しくなる。 いずれも都会に渦巻く人間関係と、その情感のはざまに切り込んでゆく二人の個性と、常にぶれのない彼らの生き様も頼もしい。例によって、安定の面白さとミステリーの見事さを披露して、完璧に近い作品に仕上げてゆく職人コナリーの芸術的切れ味が、本書でも安心して味わうことができる。 この後に書かれているのがジャック・マカボイ&レイチェル・ウォリングのあまりに久々なシリーズらしい。ボッシュはハラーとの共演をさらに一作果たした後、バラードとの再演も一作用意されているのが本国での現状とのことである。ドラマが終わっても、まだまだ期待に胸が疼くコナリー・ワールド。職人の技に依存し、ただ待つのみ。 | ||||
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巻頭、コナリーからタイタス・ウェリヴァーに献辞が送られている事実に注目。Amazon Prime Video での"Bosh"シリーズが先般終了したのが、ドラマにはいつも原作者コナリーの名がテロップでアドヴァイザーとして見られることから、ドラマ化に伴い現代風にアレンジした設定の異なる中でも、ハリー・ボッシュという人間像や作品を貫くイメージは作者の想いの通り守られたのであろう。 ボッシュは原作ではヴェトナム戦争帰還兵の年齢だが、ドラマではアフガン帰還兵となっているので、ほぼリアルに動いてきた作品年齢よりは、相当若い設定なのである。それでも、なのだろう。 一方、こちら本の世界。作品とリアルタイム同期して年齢を重ねてきた定年後のボッシュは既に警察を引退しながら、現役警察官であるレイトショーことナイトシフトの夜勤捜査官レネイ・バラードとともに捜査を展開してゆく。警察官としてではなく元刑事の立場で物語に登場できる下地として、コナリー・ワールドにバラードという若き女性刑事は必要不可欠だったのだ、と今ではわかる。 そのためにバラードという魅力的なニュー・キャラクターのデビュー作品『レイトショー』を先に晴れ晴れしく用意していたのだ。コナリーの作品世界も、彼らの活躍するハリウッド署管轄のエリアも生き生きとしたまま、実に存在感のある都会の坩堝として欠かせない舞台であるのだ。それらをそのまま生かし、シリーズキャラクターたちの日常は生き生きと続く。 本書は二人のカプリング・シリーズとしての二作目でありながら、オムニバス映画のように、何と三つの事件をどれも同ボリュームで扱っている。三つのストーリーが独立しているようで噛み合い、偶然ながら絡み合うところも実は読みどころである。昼間のボッシュと夜のバラードという異なる時間帯に生活しながらの、二人の共同捜査というばかりか、ボッシュはOBであって捜査権がないというハンディを背負いながらという、免許を剥奪された私立探偵みたいなプロットがたまらない。 かつてボッシュに刑事のイロハを教えたという恩師が亡くなったのだが、彼が持ち出していた二十年前の未解決事件の捜査ファイルを未亡人から預かることで、ボッシュの気持ちの入った再捜査がスタートする。また従弟ミッキー・ハラーの法廷にも被告側調査員として駆り出され、こちらもハラーともども真実への見事なアプローチを決めてゆく。バラードの取り組む殺人疑惑を匂わせた火災事件の真相ともども、二人が(時に三人が)タッグを組むことでさらに強力で新鮮味のある捜査活動を読むことが楽しくなる。 いずれも都会に渦巻く人間関係と、その情感のはざまに切り込んでゆく二人の個性と、常にぶれのない彼らの生き様も頼もしい。例によって、安定の面白さとミステリーの見事さを披露して、完璧に近い作品に仕上げてゆく職人コナリーの芸術的切れ味が、本書でも安心して味わうことができる。 この後に書かれているのがジャック・マカボイ&レイチェル・ウォリングのあまりに久々なシリーズらしい。ボッシュはハラーとの共演をさらに一作果たした後、バラードとの再演も一作用意されているのが本国での現状とのことである。ドラマが終わっても、まだまだ期待に胸が疼くコナリー・ワールド。職人の技に依存し、ただ待つのみ。 | ||||
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ラストへのカウントダウン・・・もうここ5-6年は新刊が出る度にこの言葉が頭を回りながら読み続けています。 物語中の年齢はリアル世界の実際の年の経過とリンクしてるそうなので、現在70歳のボッシュは どう考えてもあと5−6年以内に終了と言うことなのでしょう。 (逆に80歳のボッシュはもういいよ・・と思えてしまうので) そう考えると、マディやレネイはこのボッシュシリーズの次世代の姿なのだろう、と思えてきます。 さらに新たな持病も発覚し、なるほど、そういうエンディングなのか・・・と全ての出来事が伏線に 見えてきてしまって。 コナリー自身も既に65歳。まだまだ15年くらいはいけるでしょうか。 そういえば私自身もそれに近かった(笑) 全てのストーリー、世界線、伏線を回収して欲しい。そんなコナリーワールドを最後まで見届けたいです。 そのために私自身ももう少し健康とか気をつけて頑張ろう、と、読後にボッシュと自分のこれまでの 人生を重ね合わせてしまう・・・そんなシリーズ小説です。 | ||||
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コナリーの作品で「はずれ」はないというのが、私のいつもの感想だが、この作品は特にその 構成力、展開、登場人物の魅力、どのファクターをとっても超一流である。コナリー自身が、ボッシュが 段々歳とっていく中で、ボッシュシリーズと新たなキャラクターであるレネイ・バラードシリーズをうまく融合させ、 さらには、3つほどの大きな事件を描写する展開の中で、それらの事件が絡み合うという構成の 妙を書き上げるというパワーを見せつけられた気がする。ボッシュは67歳になり、腹違いの弟で ある弁護士ミッキー・ハラーの仕事を手伝っている。判事殺害事件でDNAが一致したということで 絶体絶命の容疑者をハラーが救うという場面は秀逸の法廷劇。そして、真犯人を追うボッシュ。 一方、ボッシュは尊敬する先輩刑事の葬儀で、その妻からある未解決殺人事件のファイルを託される。 この捜査でボッシュはバラードの協力を依頼する。そして、バラードは深夜勤務において放火殺人 事件を追う。それぞれが1冊の作品で出来るほど質が高く、起承転結もしっかりしている。 そして、これらの事件が絡んでくるという巧妙な構成。ボッシュとバラードのコンビもしっくりとして 来ているし、いつまでもボッシュはスーパーじゃないということもうまく匂わせてくれる。今更ながら コナリーの筆力の高さに舌を巻かされる作品である。 | ||||
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いつもいつも新作を心待ちにしてきましたが、レネイ・バラードが魅力的に感じず、好きになれないので、ボッシュ&バラードの話が多くなりそうなのが、残念。 お話はいつにもまして、最高に面白かった! 次回は久々のレイチェルとジャック・マカヴォイとのことなので今から楽しみです。 | ||||
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マイクル・コナリーを最初に手にした作品は、レイトショーでした。ストーリーのテンポとまとめあげられた文章にすっかり嵌まり、以降の作品は全て読んでます。 ボッシュとバラードのコンビ?は最高です。 未解決事件を解決.....後々ボッシュに再度警察のバッチを与えて欲しいと願ってます | ||||
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<ボッシュ=バラード>シリーズ2弾。本作は加えてミッキー・ハラ―も登場する豪華版だ。 ハリー・ボッシュは現役引退し、痛めた膝の人工関節置換術後であり、さらに深刻な病も発症している(ボッシュ・シリーズ#13『死角 オーバールック』に関連)。 だが、相変わらず事件に首を突っ込まずにはいられず、前作『素晴らしき世界』ラストで今後も協力を誓い合ったレネイ・バラードに声がけする。 バラードは深夜業務(レイトショー)担当なので、ふたりは日中、時間を共有できる。 今回、主なものは3件。訳者の「三つの異なる事件が複雑に重なり合い」が、1件に関しては繋がりにピンとこなかったが、バラードが解決後に上司との取引で次の件に関わらせてもらったということかと、ようやく気づいた。 ある案件では「人は頭の中ではわかっていても、仕事とプライベートではどうしても異なる面が出てしまう」という、誰しも心当たりのある“弱み”が語られていると感じた。 バラードはとても有能なのに、その功績はクソ上司のものに。でも仲間たちはわかってくれているというところに後味の良さが残った。ボッシュに関してはひたすら縁の下の力持ち。彼を見下した現役クソ刑事どもの事件解決後のアホ面を見たいところだ。 本作の難点と感じたのは、事件を解明していくに当たって、無関係な事件に関しても詳細に語られページを割いているところ。バラードの深夜業務の煩雑性や、判事が関わった事件のため複雑難解性を出したかったのだと思うが、ここまでいるかなと感じた。 コナリー作品のこの後は、久々にジャック・マカヴォイやミッキー・ハラ―が主人公のものが用意されているらしく、楽しみだ。でも私はやはりボッシュとバラードのシリーズが一番好きだ。ボッシュが高齢になって(疾患もあるし)先がなくなってきていることが寂しい…。 | ||||
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タイタス・ウェリバーに捧げられた本作。 ボッシュも、レネイも大好きです。 期待通りの活躍です。 ただ、前回に引き続き、登場人物が多すぎ。本編に関係の無い話が多すぎ。 ボッシュやレネイの仕事に対するスタンスや情熱は、もうよーく分かっているつもり なので、(30年来のファンの皆様はみんなそのはず) 色んなエピソードを織り交ぜて強調しなくても、もう大丈夫ですよ、と コナリー様にそっと囁きたい。 残りのページがどんどん少なくなって行くにつれて、 「次回作の帯に『ボッシュ最後の事件!』とか印刷されていたら、 私はその翌日からどうやって生きていけば良いんだろうか?」 と心配し始めてしまいました。 それは、 「いやそれはダメでしょ、ボッシュ!」とか、 つっこみどころが山ほどあっても、 やっぱり本作が期待通りの面白さだからです。 ボッシュの真の引退の時がきたら、どんな結末を迎えるのかなあ。 | ||||
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2020/11月に読んだ「素晴らしき世界」に続くボッシュ+レネイ・バラード物の第二弾、「鬼火 "The Night Fire"」を読み終えました。 これから読むであろう多くの読者のためにストーリーの詳細を語ることはできませんが、かつて師と仰いだパートナーが亡くなり、その妻から預かった殺人事件調書についてレネイに協力を求めながら解決しようとするボッシュの第一の事件。また、ボッシュはミッキー・ハラーが担当している上級裁判事殺害事件の調査員としても協力しており、発見されたDNAによって逮捕された男の裁判に立ち会い(それは、とても魅惑的な"Twist"をもった裁判ですが)、その真相を探ろうとするのが第二の事件。一方、バラードは、ホームレスの焼死事件に駆り出され、一旦は事故死で完結したように見えるその事件が或るきっかけによってくるりと変転する第三の事件を追跡します。それら三つの事件が、ロス市警を引退したボッシュと"レイト・ショー"担当刑事、レネイ・バラードの二つの視点からシャープに語られ、それらの事件はそれぞれが独立した物語でありながら、あたかも彼らの頭上に取り付けられたカメラの画像を追っているかのようにシームレスに、有機的に構成され(今回もまた)間然することがない出来栄えに仕上がっていると思います。果たして、かつてのパートナーが残した調書の真実は?判事殺害事件は何者によって引き起こされたのか?焼死事件の真相は?私たちが生きるこの世界に一体どんな価値があると言うの? タイトルは、直接的にはバラードが担当する火災事件の火を表しながら、この世界に蔓延る「悪しきもの」の数々を表していますね。それらは、未来永劫消えることのない闇の炎と言っていいでしょう。 今回、次第に衰えていくボッシュの姿を垣間見ながら、一子相伝、そのスピリットを継承する女性刑事バラードの姿に、この時代のアクチュアルな事象を超えて息づく清廉な魂に心打たれることになりました。古い船の船首像のようにボードの先端にローラを座らせてパドリングするレネイ。"レイト・ショー"担当に居場所を変えたレネイとのいわくつきの間柄でもある殺人課警部・オリバスとの軋轢と因縁。ホテル王と同じ名前を持つ被害者がいて、ある「病」に苦しむボッシュの姿があり、"エンジェルズ・フライト"が過去のボッシュの事件を引き寄せ、ボッシュが娘・マディとアイスクリームを食べに行こうとしながら、引き起こされた「コラテラル・ダメージ」に驚き、映画「シー・オブ・ラブ」のテーマが脳内で奏でられ、とても強気なレネイの頬を流れる一筋の涙に思わず下を向くことになりました。一つの物語の中にこれほどのパズルを盛り込みながら、そのことは、前作でも語られた?ボッシュの哲学的なダイアローグの中に次第に収斂していきます。 そして、次作へのプレリュードがボッシュSAGAを磐石なものにしながら、エピローグを迎えます。 「だれもが価値がある。さもなければだれも価値がない」 | ||||
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マイケル・コナリーのボシュシリーズのスター達が勢揃いやったー!! | ||||
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